PS4 Pro: PS4との違いは?買い換える価値は? 購入前に知っておきたいこと

PS4 Pro: PS4との違いは?買い換える価値は? 購入前に知っておきたいこと

2016年11月10日に遂に発売となった、新たな付加価値を届けるハイエンドモデル PlayStation4 Pro。既存のPlayStation 4タイトルからパフォーマンスやグラフィックが向上することは疑う余地もないが、実際のところとどの程度の差があるのか?PlayStation 4所有者はPlayStation 4 Proに買い換えるだけの価値があるのか?PS4 Pro対応タイトルはどの程度高画質化して快適になるのか?オフィシャル情報や大手メディアEurogamerのレビュー、YouTubeへ投稿された多数の映像なども参考にPS4 Proの実態をみていこう。

全般

PS4 Pro Official Trailer

  • 外観デザインはPS4 Slimと同じ系統。
  • PS4 Pro専用ゲームタイトルの発売はなし。
  • 4Kディスプレイは必須ではなく、HDディスプレイでも現行版よりさらに高画質の映像を出力することができる。
  • 4Kディスプレイでは、ゲームは4K(3840 x 2160ピクセル)解像度まで対応可能。HDテレビでは1080p。
  • ネイティブ4K信号(4096 × 2160)出力に対応
  • リモートプレイ、シェアプレイ(ストリーミング機能)はPS4 Proの強力な処理性能により、かなりのメリットが得られる。
  • YouTubeストリーミングでは1080p/毎秒60フレームで配信可能。
  • メニューシステムなどはほぼ変わっていないが、ビデオ出力のオプションに2160p(4K)が追加。新たにディスプレイがHDRに対応し、対応しているDRMシステムの表示が追加。
  • ライブラリーにはPS4 Pro対応予定などの表示も無く不親切。
  • 通常のPS4に比べ、CPUの性能は約1.3倍、GPUのFLOPSは約2.3倍、メモリーの帯域幅は23%増、使用可能なメモリーは512MB増している。
  • 古いPS4からの引っ越しはメニューも同じなのでわかりやすい。外部HDDにバックアップを取って引っ越す方法と、LANケーブルを繋いで引っ越す方法がある。
  • 古いPS4からHDDを取り外してPS4 Proに換装しても、個別に暗号化されているので動かない。
  • 非対応のゲームではGPUが通常のPS4の800MHzまでダウンクロック。高負荷時でも性能は変わらず、非対応の古いタイトルで動作が良くなることはない。

消費電力と騒音

PS4 Pro: Power Consumption, Heat & Noise Tested!

非対応ゲームでの電力消費はPS4 Slimに比べて大きい。ワット当たりのパフォーマンスはオリジナルのPS4より改善されている。消費電力の比較は下記。単位はワット。

  • フロントエンド(オンライン、ディスク挿入時)
  • PS4 Pro 75 / PS4 Slim 75 / PS4 89
  • フロントエンド(オンライン、ダウンロード時)
  • PS4 Pro 71 / PS4 Slim 71 / PS4 80
  • レストモード(オンライン、ダウンロード時)
  • PS4 Pro 58 / PS4 Slim 46 / PS4 73
  • Project Cars(Pro非対応)
  • PS4 Pro 104 / PS4 Slim 84 / PS4 140
  • InFamous First Light
  • PS4 Pro 155(4K) / PS4 Slim 80(1080p) / PS4 148(1080p)

騒音に関してはPS4 Slimより大きく、オリジナルのPS4寄り。ピーク時には55dBを観測。

対応タイトルの詳細

4K対応

ほぼ全てのタイトルで解像度が増加しており、1080pのディスプレイではスーパーサンプリング効果が、4Kディスプレイではよりディティールに富んだ表現を楽しめる。

『Mantis Burn Racing』や『Skyrim SPECIAL EDITION』はネイティブでの対応となるが、それよりも鍵となるのはアップスケールのテクニックとなる。Rise of the Tomb RaiderはPro対応タイトルの中でも有数の4Kタイトルとなるが、ここで使われてる技術は「チェックボーディング」と呼ばれており、ネイティブではなく2×2ピクセルのブロックを4×4ピクセルに変換し、2060p(1080p x 2)を実現している。

DF 4K Sample: Rise of the Tomb Raider – PS4 Pro vs PC graphics comparison

チェックボーディングは『CoD:IW』でも使用されており、最新タイトルにも使用されている技術となる。

4K PS4 Pro: 15 Minutes of Call of Duty: Infinite Warfare Gameplay

『インファマス』はチェックボーディングを使用しての1800pとなっているが、4Kスクリーンでの見た目はとても良い結果となっている。『Deus Ex: Mankind Divided(デウスエクス マンカインド・ディバイデッド)』はダイナミックスケーラーとチェックボーディングの両方を使用している。

Infamous First Light PS4 Pro vs PS4 4K Graphics Comparison

この結果から分かるのが開発者たちが個別のテクニックを使用しているということだ。最終的な品質は、開発者たちのスキルや意気込みによって異なってくる。

Uncharted 4アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝)』 は議論の余地のあるアップスケールを利用しているように見え、1440p近辺の解像度となっている。ゲームは美しいが、4Kスクリーンでは少しソフトな印象を受ける。マルチプレイはオリジナルの900pから1080pにアップグレードされている。

[4K] Let’s Play: Uncharted 4 PS4 Pro Gameplay + Initial Analysis

『タイタンフォール 2』も同様でダイナミックスケールにより1440pほどの解像度になる。それ以上に下がることは稀で、TSAAによりアップスケールによる揺らめきも押さえられているが、チェックボーディングに比べるとソフトな印象を受ける。

[4K] Let’s Play: Titanfall 2 PS4 Pro Gameplay + Initial Analysis

CoD:MWR』は2880 x 1620となっているが、ポストプロセスによる表現によるところが大きい。期待以上の表現よりはソフトなものとなっているが、1080pと比べると大幅な改善となっている。

その他にも『Ratchet and Clank(ラチェットアンドクランク)』では新たに「テンポラルインジェクション」という技術を採用し美麗な4Kを実現するなど、開発者によって異なるアプローチが行われている事がここでも確認できる。

HDR

PLAYSTATION 4 PRO – Gaming in 4K and HDR

4K対応での鍵となるのはHDR(ハイダイナミックレンジ)で、今まで見たタイトルでもシーンのディティールの向上が見られ、その程度は微妙な改善から大幅な改善まで様々だ。

PS4 Proは設定でHDRモードの切り替え(自動 / OFF)をサポートしているが、タイトル自体が対応しているかは別で、実際のところはほとんどのタイトルが対応していないのが現状である。

HDRはオプションとなっていることから、対応タイトルではゲーム内のオプションにもHDRの設定があるのが一般的で、『InFamous First Light』、『Deus Ex Mankind Divided』、『Uncharted 4』でもそのようになっている。

ここで注意しなければいけないのが、HDRの効果はディスプレイによって大きく異なってくる点である。ソニーのプレスイベントでは高価な最先端の「Z9D」シリーズが使用されており、価格もモデルによって60万円 – 700万円となっている。より低価格のPanasonicの「DX750」ではHDRによる改善はよりわずかなものとなり、ディスプレイに投資した金額に比例するというのが現状だ。

1080pスクリーンでは?

結論から言うと1080pスクリーンでの体験はゲームによる。最もベーシックな利点は高い解像度が1080pにダウンサンプルされることで、スーパーサンプリングを得られるという点だが、画質の向上はタイトルのアンチエイリアスの品質による。『Uncharted 4』のようなタイトルは素の状態でも非常にクリーンなので違いは小さいが、他のタイトルでは劇的な改善が見られることもある

Uncharted 4 PS4 Pro 4k vs 1080p Gameplay

『Rise of the Tomb Raider(ライズ オブ ザ トゥームレイダー)』はサブピクセルの複製に大きな問題があり、揺らめきやピクセルの飛び出しが発生し、オリジナルの美しさを大きく損なってしまっているが、1080pでのビジュアルの向上、より高いフレームレート、4Kによるスーパーサンプリングをオプションで選択することができる。

Rise of the Tomb Raider – PS4 Pro 1080p Enhanced Visuals vs. PS4 Graphics Comparison

PS4 Proのスーパーサンプリングモードは、ほぼ全てのアーティファクトを綺麗にし、見た目を素晴らしいものにしてくれる。『タイタンフォール 2』のようなダイナミック解像度をフィーチャーしているゲームでも、明白な改善が見られている。

ソニーが提示してる技術要件ではPS4 Proのタイトルが、既存のPS4タイトルと比べて同じか、より高いフレームレートで動作することが義務付けられている。これはかなり高い要求となっており、『Mantis Burn Racing』の1080pはスムーズなのに対し、4Kモードではフレームレートの落ち込み(修正予定)が見られる。 『Uncharted 4』でも通常モードと変わらずフレームレートの落ち込みが見られていることから、改善は見られていない。

一方で『CoD:MWR』ではパフォーマンスの改善が見られており、1620pでのレンダリングを行いながら、より安定した60FPSでの稼働が確認されている。つまり、パフォーマンスと画質の両面で改善が見られている。

[4K] Let’s Play: COD Modern Warfare Remaster PS4 Pro Gameplay + Initial Analysis

一部のゲームでは1080pでのレンダリングのまま、新しいGPUを利用してフレームレートを向上させているケースも見られる。『inFamous First Light』はよりスムーズに稼働し、最初のステージでは50-60FPSという結果。さらに『Rise of the Tomb Raider』はフレームレートのロックを解除できるモードがあり、パフォーマンスの向上は疑う余地はない。

Infamous First Light – PS4 Pro – 1080P modes .

一部のタイトルでは1080pのビジュアル改善のみに集中しており、『Paragon』では900pから1080pへの向上と、ビジュアル機能の追加が行われている。『Mass Effect Andromeda』では、チェックボーディングによる1800pか、強化された1080pを選べるようになるとのことだ。同じFrostbiteエンジンの『BF1』や『FIFA 17』での対応も期待したい。

Paragon | PS4 VS PS4 PRO | GRAPHICS COMPARISON | Comparativa grafica

PS4 Proと4Kディスプレイ、そして最適化されたタイトルの組み合わせはとても良い体験ではあるが、実際は1080pディスプレイに接続される機会が多くなると予想される。それを鑑みて『Rise of the Tomb Raider』のように多くのオプションを提供するタイトルが増えるのを望んでいるが、GPU性能の大きな向上に対し、CPU性能は僅かな向上に留まっているため、全てのPS4タイトルで60FPSを実現するのは難しそうだ。

結論

PS4 Proは全体的に見るとマーケティングで謳われている通りの性能を発揮している。『Rise of Tomb Raider』をPS4 Proと超ハイエンドPCで比較した際にも、4Kによるクリアな表現やディティールはほぼ全て実現されており、大きな違いはフレームレートのみとなっている。44,980円という値段を考慮すると、これは驚きに値する結果と言えるだろう。

DF 4K Sample: Rise of the Tomb Raider – PS4 Pro vs PC graphics comparison

PS4 Proでの4Kを実現するキーとなるテクノロジーもすでに存在しているものの、ローンチ時のタイトルを見ると全てのタイトルの移行がスムーズに行われるとは思えない。多くのタイトルは1440pに近い解像度を実現しているが、フラッグシップである『Uncharted 4』が1800pにも至らなかったのがその証左だ。

ただしそれでもとても優れたグラフィックで、近代のレンダリング技術により、解像度と画質の繋がりがグレイエリアへと変容しているように見受けられる。

PS4 Proへの対応は時間と共に改善されることが期待されており、『Horizon Zero Dawn』や『Days Gone』などのファーストパーティータイトルも素晴らしいグラフィックを実現している。ただし、開発者がPS4 Proに慣れるまではもう少し時間がかかりそうだ。

Horizon Zero Dawn – Gameplay Trailer | PS4 Pro 4K

Days Gone – 4K Gameplay Livecast | PS4 Pro

今回は異なるタイトルで様々な解像度が見られたが、肝心なのは金額に対しての性能の比率が良いことだ。PS4をまだ持っていない人にとっては、2倍のGPU性能、向上したCPU性能、普及が見込まれる4Kゲームとメディアへの対応、2倍の容量をフィーチャーするPS4 Proは簡単な選択肢となり、通常のPS4はかなりアグレッシブなバンドルなどが登場しない限りは魅力的に見えないだろう。

新規ユーザーと既存ユーザーの選択肢

PS4をすでに所持している人にとっては、乗り換えるかどうかは少々トリッキーな選択肢になる。PS4 Pro限定のタイトルも無く、既存のタイトルも開発者によるパッチでの対応が行われない限りは変わり映えがしない。4Kディスプレイを所有しているのであれば価値あるアップグレードとなるが、裏を返せば乗り換えへの動機は少ないと言える。

新規ユーザーは迷わずPlayStation 4 Proを購入しよう。既存ユーザーは気になるタイトルがあるか、ストリーミング配信に魅力を感じるのなら購入し、そうでないのなら対応タイトルの増加をもう少しだけ待つのが理にかなっているのかもしれない。

Source: PlayStation.Blog, Eurogamer

  • 1911

    なるほどつまりは未だにやっているBF4のフレームレートの貢献はしてくれないのか、60fpsで安定化してほしいのに残念

  • 最近出たゲームがps2以下だの顔グラが云々言われてるけど滑らかになればps2レベルでも十分

  • 大好きパピコ

    結局PROはVR専用機って言えるな。
    しかしVRの将来の展開は見込めないし、なんなんだこれw

    • FAL

      将来見込めないつっても緩やかに上昇はしていくだろうし、長期的に見ないとなぁ
      そんな急激な展開別に期待してないから、面白いコンテンツあればそれでオッケーというスタンスでいれば気苦労しない