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Windows 11の最新アップデート適用後、一部環境でSSDのデータが消失する深刻な不具合が報告されています。筆者も「すぐ修正されるだろう」と軽く考えて簡易的に解説しましたが、この噂が出始めてから二週間以上経過しても修正アップデートは配信されていません。
「うちのPCは普通に動いているから大丈夫だろう」と油断していると、ある日突然PC初期化を余儀なくされる可能性があります。復旧に時間を取られるどころか、大切なデータを失うリスクも。そこで本記事では、現時点でわかっている不具合の概要と、今すぐ実行できる対策をまとめます。
Windows 11のSSDバグ概要
原因が確定したわけではありませんが、問題が発生すると環境次第でPC初期化が必要になるようです。一部では再起動で一時的に治るものの、完全に復旧不能となるケースも報告されています(例:WD Blue SA510 2TB)。
Windows 11 バージョン 24H2 のセキュリティ更新「KB5063878」(2025年8月12日リリース)を適用した環境で、SSD(特に容量が60%以上で大容量書き込みを伴う場合)がOSから認識されなくなる・データが消失するという報告が出ています。
- 影響のあるとされているモデル:
- Phison NANDコントローラー(DRAMレス含む)搭載モデルが多く報告されており、Adata SP580、Corsair MP600、Kioxia Exceria Plus G4、SanDisk Extreme Pro M.2 3D なども含まれる模様。

大容量ファイル(約50GB)を60%以上使用済みのSSDへ書き込む際に発生しやすいとされているため、我々ゲーマーは被害を受けやすい!
Microsoftはこの問題を認識しており、現在パッチの開発を進めるとともに、情報提供を求めているとのこと。
Windows 11のSSDバグ対策でやっておくべきこと
ここでは実際に取るべき具体的な対策を手順ごとにまとめます。
1. まずは怪しいパッチをアンインストール

まずはなるべく早く、「KB5063878(2025/8/16)」と「KB5062660」をアンインストールしましょう。
設定 > Windows Update > 更新の履歴 >(下のほうの)更新プログラムをアンインストールする
ここから該当のKB番号を探します。筆者のPCにもしっかりと「KB5063878」がインストールされてしまいました(「KB5062660」は見つからず)。

アンインストールには少し時間がかかり、終了後も再起動が必要になるので、10-15分程度時間がある時にやっておきましょう。
なおアンインストール時に「0x800f0825」などのエラーが発生した場合は、コマンドプロンプトから削除しましょう(Windows Update の一般的なエラーと軽減策)。
Dism RestoreHealth
コマンドを使用してコンポーネント ストアを修復するか、部分的にインストールされたコンポーネントのペイロードを使用して手動で修復します。 管理者特権でのコマンド プロンプトから、以下のコマンドを実行します。Dism.exe /Online /Cleanup-Image /Restorehealth
Sfc.exe /Scannow
デバイスを再起動します。
補足:「KB番号」は「Knowledge Base(ナレッジベース)」を意味し、マイクロソフトのサポート記事番号です。
2. 次に自動更新を停止
せっかく削除しても、放置すれば再び同じ更新がインストールされてしまいます。修正版が出るまでは自動更新を止めておきましょう。

設定 > Windows Update > 更新の一時停止 >任意の期間を選択
試してみたところ、問題があるとされる更新ファイルの自動配信は止まっておらず、またインストールされそうになりました。
3. データが消えてもいいように体制を整える
今回のSSDバグ問題に関わらず、データ(特にローカル)の消失は、いつ、誰でも起こり得ます。もし明日PCのローカルデータが全部消えてしまってもすぐに復旧できる体制にしておきましょう。筆者もバックアップ先以外の常用ローカルは「一時保存場所」としてしか使っていません。
筆者はWindows/Mac/iPhone/Android/iPadユーザーで、OS固有のサービスはなるべく使わず、各OSの環境に依存しないようにしています。環境依存を減らしておくと、「全部Apple系に変えたい!」「全部Google系に変えたい!」となってもスムーズに移行できます。実際、もしWindows PCが壊れても、ほぼ同じ環境のMacで仕事はできますし、復旧も各アカウントにログインするだけでほとんどは済んでしまいます。
あくまで筆者個人の考え方と手法なので、もっと良い方法があるかもしれません。参考程度にご覧ください。
ベースの考え方は、まずはOSや独自サービスに依存しすぎないこと。次にクラウドとローカルの両刀で、クラウド(Googleドライブ・OneDriveなど)に日常的なデータを自動保存し、ローカル外付けHDD/SSDに月1回フルバックアップする、です。
「3-2-1バックアップルール」と呼ばれるデータ保護の世界的な基本原則もあり、個人的にも重要なデータ(サーバー・データ・写真など)はそうしています。
- 3:データを 3つ以上のコピー に分けて保持する(=オリジナル+バックアップ2つ以上)
- 2:コピーは 2種類以上の異なるメディア に保存する(例:SSDと外付けHDD、HDDとクラウドなど)
- 1:少なくとも 1つはオフサイト(別の場所) に置く(例:クラウド、別宅、貸金庫など)
この理由は以下のとおり:
- ローカルだけ → 故障(今回のバグ含む)・災害・盗難・ランサムウェアなどで一発アウト
- クラウドだけ → アカウント凍結やサービス停止で消失リスク(あまりないだろうけど)
- 同じHDDに2フォルダ → 故障時に両方消える
具体的な手順と手法
- Windowsの設定と基本データのバックアップ:
- Windowsへサインインし、標準機能の「Windows バックアップ」で一部設定をOneDriveにクラウド保存

アプリやドキュメント写真、デスクトップなどを保存してくれますが、すべてバックアップするのはあまりおすすめしません。

オススメしない一番の理由は、OneDriveを使用するとPCが重くなること(筆者の場合)。また、環境に依存しそぎず、いつでもMacやChromeOSなどに楽に移行できるようにしたいためです。もちろん変える予定のない方や、多少のめんどうはまあいいよの方はすべてバックアップが圧倒的に便利です。
筆者の場合は、「アプリ」と「基本設定」、一部ゲームの設定が保存されている「ドキュメント」のみOneDrivで自動バックアップしています。
- Windowsのアプリ(ソフトウェア)
- 「以前入れていたアプリを探して、落として、インストールして...」の手間をなくすため、Microsoft Store版を探しましょう。ない場合は仕方ないので直接インストール。
- すでにインストール済みのアプリでも、Windowsストア版があれば置き換えておくと楽。
- Razer系、Notion、Slack、Discord、OBS Studioなどはストア版があるので本当にありがたい!

- データ:
- 全OSでシームレスに扱いたいので、すべてGoogleドライブに保存。昔はDropboxなども選択肢にありましたが、AI全盛期の今となってはGoogleドライブ一択だと思います。
- 基本はGoogleドライブアプリでストリーミング使用し、ローカルで頻繁に使うものは「オフラインアクセス」に指定しておく。

- 大事なデータはBunBackupなどの自動ツールで、別のローカルSSDに月一保存。BunBackupは、自動バックアップ、差分バックアップ、世代管理まで無料でできる恐ろしいツール。
- パスワード:
- 個人的には1Password(全OS対応・信頼性高)一択。
- ID・パスワードはもちろん、パスキー、クレカや重要ファイル、データベース、ルーター情報や免許証・パスポート、リアル店舗のメンバーシップなども忘れないように登録しています。パスワードの漏洩報告や2段階認証対応サービスの通知などもあり非常に便利。
- 筆者はパスワードソフトの翻訳ファイルを制作するほどパスワード管理ソフト選びが好きだったのですが、過去に大問題があったLastPass、RoboForm、keeper(プチ問題)などは避けています。
- 1Passwordはソースネクストの1Password 3年版が公式ストアよりも安く、Amazonだと更に安いです。
- Windows:
- 標準機能の「システムイメージの作成」でバックアップ。筆者の場合は1TB程度の容量が必要。
スタート > [Windows ツール]と検索> コントロール パネル > バックアップと復元 ( Windows 7 ) > システム イメージの作成

- 高速で現状回復したいなら「クローンソフト」でSSDに保存。
- ゲームランチャー:
- Steam、EA App(旧Origin) 、Ubisoft Connect(旧Uplay) 、 Battle.net、Epic Games Launcher、GOG Galaxy、Microsoft Store / Xboxアプリ(PC Game Pass)なども基本的にセーブデータはクラウド保存なので安心。一部ローカルあり。
- 数百GBのライブラリを毎回丸ごとバックアップするのは現実的ではないので、「よく遊ぶタイトルだけバックアップ」+「残りは再ダウンロード」 などと割り切る。
- それでもゲーム本体のバックアップをしたい場合:Steamならクライアントで「ライブラリ」を開く、バックアップしたいゲームを右クリック → 「管理」 → 「ゲームファイルをバックアップ」、保存先を外付けHDD/SSDなどに指定。幻のゲームなんかは取っておきたいですもんね。
- ブラウザ:
- 個人用・仕事用・趣味用アカウントに分けたGoogle Chrome にログインして、全てクラウド保存。ただしiPhoneではデータを同期してSafariを使ったりもします。
- メール・カレンダー:
- 全部Google Workspace。お気づきでしょうがGoogleに魂を捧げています。Gmailでスレッドのやり取りが重なり重い場合はNotion mail。
- 連絡先:
- こちらも「Google連絡先(コンタクト)」に保存。Androidはもちろん、iOSでも困りません(公式設定方法)。
参考:スマホと各種アカウントの基本的なバックアップと復旧対策
- 写真・動画 :
- Googleフォトに自動バックアップ。流石に無料ではカバーできなくなったので課金済みですが、あの手この手でだいぶ粘ったと思います。
- より安心するため、超絶コスパのAmazon Photos(プライム会員なら容量無制限・無料でも5GB)や、神アプリYahoo!かんたんバックアップ(LYPプレミアム特典で写真も動画も容量無制限)に三重保存しています。
- ちなみにLINEに送られてきた写真や動画はローカルに保存 → Googleフォトへ自動同期し、写真が散らばらないようにしています。


- iPhone:
- 「写真」以外はiCloudに保存。写真や動画までiCloudに入れなければ、キャッシュの削除などでちょっと工夫すれば無料枠で耐えられます。
- iOS固有の「iMessage」「FaceTime」「iCloudキーチェーン」は移行時にちょっと困るしAppleが囲い込みがちなのであまり使わない。
- ゲームアプリはバックアップコードやアカウント作成をしておきましょう。できればFacebookやGoogleアカウントで対応、なければ独自アカウント作成(Androidも共通)。
- Android:
- Google One+Googleフォト。LINE・ゲームは別途確認。
- メーカー独自機能(Samsung DeX、Xiaomi Cloudなど)は囲い込み色が強く、国家情報法も気になるので個人的には避けています。
- 各種サービスのログイン方法:
- 復旧時に速さと利便性を高めるため、独自アカウントはなるべく作らない。
- Googleアカウントがあればそれ、なければ他のSNSアカウントなどでログイン。
- 「アカウントどれだっけ」問題をなくし、「とりあえず最初にGoogleにログインして、残りのサービスもどんどんGoogleでログインしていけばいい」のでスムーズです。

- LINE:
- やっとOS移行時にも全データを移せるようになりました(LYPプレミアム特典ですが...)。通常は直近14日間のトーク履歴のみ。まあLINE自体のセキュリティが不安なのはご存知のとおり。
あとは、GoogleもAppleも「容量少ないから整理しなよ!」じゃなく「容量少ないから課金しなよ!」方向の誘導をしてくるので、慎重に考えましょう。意外に、LINEやゲーム、Xのキャッシュ削除するだけで数GB空いた、なんてこともあります。
まとめ:データは「ローカル依存しない」のが最強の防御策
今回のバグは一部SSDで深刻なデータ消失を引き起こしています。対策の順序は以下のとおりです。
- KB5063878・KB5062660のアンインストール
- 自動更新の一時停止
- バックアップ体制の構築(クラウド+物理媒体)
修正版の配布までは、「ローカルは一時保存に過ぎない」と割り切る姿勢が最も安全です。
おまけ:「Windows 10で良かった」 ← 良くない

今回のSSDバグを受けて「やっぱりWindows 10のままにしておいて良かった」という声も少なくありません。しかし、実際にはそれが必ずしも正解とは言えません。理由は大きく3つあります。
- Windows 10のサポート終了が迫っている
- Windows 10は 2025年10月14日 にサポートが終了予定。
- セキュリティ更新が止まるため、脆弱性を突かれれば致命的な被害につながる。自分だけでなく、踏み台にされ他者にも被害が及ぶ可能性。
- 「古いけど安定している」ではなく「古いから危険」に変わってしまう。
- 不具合リスクはゼロにならない
- Windows 10でも過去に「更新後に起動不能」「印刷できない」などのトラブルが多発。
- 今回のSSDバグがたまたまWindows 11特有なだけで、「Windows 10だから安全」ではない。
- アプリ・サービスの互換性が徐々に失われる
- ゲームや配信ソフト、セキュリティソフトなどは、すでにWindows 11を前提に開発。
- いずれWindows 10では「最新バージョンが入らない」「サポート対象外」という状況が出てくる。
- 特にゲーマーにとっては、新しい機能や最適化の恩恵を受けられないのは痛いことになりかねない。
確かに今回のような重大な不具合を前にすると、「Windows 10で良かった」と思う気持ちは理解できます。しかし、短期的な安心と引き換えに、長期的なリスクを抱えることになるのが実態です。
いつものようにサポートが延長される可能性はあり、すでに回避法もあります。しかしMicrosoftは「最新OSへの移行を加速させたい」という方針を打ち出しており、延長が行われる可能性は年々低くなっています。「その場しのぎ」を続けるより、今のうちにWindows 11に備えてバックアップ体制を整えておく方が圧倒的に現実的です。
一番現実的なのは:
- Windows 11を使いつつ、不具合に備える(バックアップ+更新管理)
- Microsoftの修正版を待ちながらリスクを減らす運用
つまり、「今のうちからデータを守る仕組みを作ること」こそが最大の対策だと思います。
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コメント
コメント一覧 (3件)
この不具合を疑う訳ではないんだけど、報告の大多数が日本のSNSで企業レベルでは事例がないとか考えると、少なくとも相当な特殊環境要因だと思うわ
特に最初に報告した人が21個のSSDの内12個で再現出来てるほど広範な影響あるのにそれを再現出来てる人がいない
あと厄介なのがストレージなんて突然壊れる事が珍しくない点
今壊れたらこの不具合を真っ先に疑うけどその正誤すら確かめられん
既にMicrosoftのRelease Health Dashboardにて、検証の結果KB5063878と今回の件に関連性はないと正式発表されステータスも解決済みになったので、今後Microsoftからの積極的な調査はないと思います。
一応ユーザーからのフィードバックは受け付けてるし、その監視は続けてるので、有用な情報提供があればその限りではないですが。
件のSSDコントローラーメーカーであるPhisonも大規模な検証の結果、再現出来なかったというのが最終結論なので、原因不明のまま終わりそうです。
そもそも日本発の事象が世界でこれだけ騒動になった割には、一般ユーザーからの報告が主で法人などベンターからの報告はない事象なのを見ると、環境要因が複雑に絡み合った環境依存の問題なので、過度に恐れる必要もない気がしますね。
上記の流れから近い内に解決される可能性も低く、Windowsの更新停止を延々と繰り返すことになってしまいそれこそ脆弱性に繋がるので、バックアップを定期的にして他は普段通りに使うというのが、個人ユーザーレベルでは一番丸いかなって思う。
わたしはこの問題が出てから自動更新止めていましたがついに本日期限が来てしまい自動的にインストールされてしまいました
しかしKB5062660はインストールされなかったのでマイクロソフトとしては原因はこいつなので一時的に保留しているのでしょうかね
もう1つのほうはしっかりインストールされており PC再起動しないとエラーでアンインスト出来ませんでした