〈え?これ撃てるの?16インチスライドのグロック登場!!〉
「長い拳銃」と聞いて、あなたは何を想像するだろうか。
西部劇で見かけるバントラインスペシャル?バイオハザードシリーズに登場するような長大なバレルのデザートイーグル?
各々イメージはあるかもしれないが、アメリカの人気銃器系YouTubeチャンネル「Kentucky Ballistics」が、見る者の目を疑うようなカスタムガンを公開した。ベースとなったのは、パワフルな10mmオート弾を使用するグロック20。これに、なんと16インチ(約40.6cm)もの長大なスライドとバレルを組み込んだ、変態GLOCK(仮名:GLOOOOOOCK)である。
もはや拳銃というよりカービンのようなこの一丁。果たして、オートマチックピストルの重大パーツであるスライドをここまで延長して、正常に動作するのだろうか?多くの銃器ファンが抱くであろうその疑問に、同チャンネルが実射テストで挑んだ。
なぜこんな銃を?長大な拳銃の世界
「長い拳銃」は、決して単なるおふざけやロマンだけの産物ではない。米国には「ハンドガン・ハンティング」という狩猟文化が存在し、高威力なリボルバーや自動拳銃で中~大型の獲物を狩る。こうした用途では、携行性よりも射程や威力が重視され、スコープを搭載した長銃身モデルが活躍する。
しかし、今回登場した「GLOOOOOOCK(仮)」は、そうした実用的なカスタムの範疇を軽々と超えている。護身用としても人気のグロック20の標準スライド長が約7.6インチ(約19.3cm)であることを考えると、その長さは倍以上。さらに、サプレッサー装着を想定したネジ切りバレルまで備えるという、まさに「やりすぎ」な仕様である。
見た瞬間に笑ってしまうほどの長さで、さらにサプレッサーが装着可能な様にバレルが延長+ねじ切りまでされた欲張り仕様。果たしてこれが「ちゃんと動くのか?」は、銃好きにとって非常に気になるポイントだろう。
実射テスト:動く!動くぞ!!
オートマチックピストルの動作は、スライド重量と弾薬のパワーバランスが極めて重要だ。この均衡が崩れると、排莢不良(ジャム)などの動作不良を引き起こす。
ましてや、これほど極端なカスタムが施された銃であれば、誰もが「まともに動くはずがない」と考えるだろう。動画ではそれを検証すべく、30ヤード(約27.4m)の距離から射撃テストが開始された。


射撃が開始されると、誰もが固唾をのんで見守る中、「GLOOOOOOCK(仮)」は驚くほどスムーズに作動。標準マガジンに装填された15発の弾丸を、快調なブローバックとともにすべて撃ちきったのである。これには射手のスコット氏も満面の笑みを見せた。

その後の射撃では、一度だけ最終弾の排莢不良が見られたものの、全体としては「極めて良好に動作する」と評価して差し支えない驚きの結果となった。
実射テスト:弾速・パワー・精度は?スイカを狙おう!
さて続いて弾速テストからのパワー、そして精度の検証へ。同じ10mm口径の違う弾種へと切り替えながらのテストが行われた。

180グレインの弾丸で標準のグロック20と比べて弾速の明らかな向上が見られた。威力の検証を見てみよう。

続いてサプレッサーを使用しての射撃。サプレッサーを装着しても動作に目立った影響はなかったようだ。

そして、対ソフトターゲット特化の10mm RIP弾を用いての射撃。タルコフなどにも登場する目標に命中した瞬間に花の様に開く恐ろしい弾だ。

精度に関しても、スコット氏自身の射撃スキルもさることながら、中距離で安定した集弾性を見せた。興味深いのは、狙点に対して着弾がやや下がる傾向が見られた点だ。これは、長大化したスライドの重量がリコイル(反動)を効果的に抑制した結果である可能性が考えられる。
まとめ:ネタ銃として満点、そしてやっぱり現代銃器は凄い
この16インチスライドのグロックは、当然ながら銃撃戦で使うためのものではない。だが、その見た目と動作が生む“笑える驚き”と“技術的挑戦”は、銃器愛好家ならずとも楽しめる要素だ。
上述したようにオートマチック拳銃においてスライドの改変は重大に動作に関わる要素であり、10mm弾という口径がピストルカートリッジの中でもハイパワーな事、そして原型となったグロックの素性の良さがあっての事とは考えられるが、その上で慣らし動作も済んでいない状態で、これほどまでに快調に動作する事は、現代銃器の正確性・動作性の証明になったと言えるだろう。

そして好事家としては、もしFPSゲームにこの「GLOOOOOOCK(仮)」が登場したら、と考えるとワクワクが止まらない。反動は小さいが高い威力と弾速を誇る、ネタ武器に見せかけたユニークな強武器になるかもしれない。そんな妄想をかき立てる、インパクト絶大な一丁であった。
何より「ちゃんと動くのか?」という問いに「動くぞ!」と答えられるところが、何より痛快だ。詳細なレビューや検証全編はぜひ「Kentucky Ballistics」でチェックしてほしい。
Gaming Device Power Tune for FPS
Source: Kentucky Ballistics YouTube Channel
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コメント
コメント一覧 (2件)
FPSニュースサイトなのに実銃は草www でも嫌いじゃないよ
AK-50が登場したんだからこれもタルコフに出せる。