Ubisoftは『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』の新シーズン「オペレーション・コリジョンポイント」のPC版テストサーバーを開始。変更内容を解説したシーズン・パッチノートとデザイナーノートを公開した。
デザイナーノートでは、公開イベントでは分からなかった詳細な部分や、追加の変更点が見て取れる。Ying(イン)のカンデラについては細かな数字の部分が判明したほか、スタングレネードの個数が2つに減少。また、ショットガン10種の有用性が向上している。現地時間12月3日から始まる新シーズンに備え、今のうちに新環境を考察しておこう。
『R6S』イヤー9シーズン4 オペレーターバランス調整
BLACKBEARDリマスター
「Blackbeard(ブラックビアード)のライフルシールドは、その危険性を維持しつつ防御面で優位を得られるようにデザインされています。多数のバランス調整が行われてきましたが、部分的な成功しか得られませんでした。現在のライフルシールドのHPは20しかなく、防御面で信頼できるものではありません。この点はBlackbeardとその対戦相手、両方にストレスを与えていました。ヘッドショットを1発ブロックできるとはいえ、Blackbeardの脆弱さは変わらないためです。
このストレスに対処するため、ライフルシールドは削除し、まったく新しいガジェットを導入することにしました。今回の『Blackbeardリマスター』は、彼の持つ防御能力と攻撃能力のバランスをとることを目指しています。さらに、単にキルを獲る以外にもチームに貢献できるようにしたいと考えました。Blackbeardの新ガジェット『H.U.L.L. 適応型シールド』は、他の防弾シールドのように動作しつつ、新機能も追加されています」
- ラペリング中のシールド:Blackbeardはラペリング中、シールドを変形できる
- ブリーチングダッシュ
- BlackbeardはH.U.L.L.を使い、短距離の強力なダッシュができる
- 適応型シールドに搭載された空気駆動型システムは、破壊可能な壁、バリケード、展開型シールド、アーマープレート、TALONシールド、KIBAバリアーを破壊する
- ブリーチング実行後の数秒間、Blackbeardはコンカッション効果を受けてスピードが低下する
- ビッグガン:
- Blackbeardは盾を構えながらメイン武器(Mk-17とSR-25)を使用可能
- ただし他の盾持ちオペレーターたちと同様に腰だめ撃ちはできず、エイム中とリロード中は上半身が露出する
「新たに得た迅速なブリーチング能力を補うため、この新ガジェットに合わせてオペレーターバランスも変更します。Blackbeardはスピード1、アーマー3のオペレーターとなり、移動速度を低下。D-50ハンドガンにはアクセスできなくなり、スタングレネードも削除しました。
Blackbeardには、2つの重要な役割を果たして欲しいと考えています。彼は『ラペリングマスター』として、盾に守られながら悠々とラペリングを維持し、敵を監視して情報を収集できるでしょう。さらにH.U.L.L.適応型シールドのブリーチング能力を使って前進し、チームとともに遊撃オペレーターを狩り、他のチームメンバーのためのルートを確保できるようにもしています」
- 基本性能
- アーマー:3
- スピード:1
- H.U.L.L. 適応型シールド
- ブリーチング能力
- 最大数使用回数:4チャージ
- 1回使用すると8秒間のクールダウンがかかる
- ブリーチング能力
- ロードアウト
- H.U.L.L. 適応型シールド
- メイン武器
- Mk-17
- ダメージを40から44に増加
- 装弾数を20から25に増加
- 最大弾数を181から226に増加
- SR-25
- Mk-17
- ガジェット:フラググレネード、クレイモア
盾弱体化に合わせたMONTAGNE調整
「防弾シールドのガードブレイクに新たな修正を加えましたが(後述)、この設定ではMontagne(モンターニュ)があまりにも弱いオペレーターになってしまいます。ガードブレイクの強さが累積されていくので、防衛オペレーター1人でも容易にMontagneを倒せるのです。
この点に対処すべく、1回の近接攻撃によって生じるシールドと体の間隔を狭くしました。しかし重要な点として、防衛オペレーター1人で広げられる間隔は、全体としては広くなっていることは覚えておいてください。これまでシールドに近接攻撃を3回与えたときのガードブレイクの強さは40%でした。新たな修正では約60%になります。
Montagneは、複数の防衛オペレーターたちと向かい合ったときに賢明でいなければなりません。もし向こうが力を合わせれば、もはやその場に止めておくことはできないからです」
- ル・ロック シールド
- 近接攻撃を受けた際のガードブレイクのアニメーションの強さを40%から20%に減少
SENSの新機能
「R.O.U.プロジェクターのオンとオフを切り替える新機能によって、Sens(センズ)を使った戦略に新たな深みが生まれるでしょう。今回の機能拡張によってSensのゲームプレイはより動的なものになります。また、R.O.U.の操作性が大幅に向上したことで、より厳密な射線管理もできるようになります。この壁はいつでも消せるので、防衛側は動きまわる際により注意深くなる必要があります。
また、プロジェクターのバッテリーは壁が起動しているときのみ減っていきます。Sensには冷静に計画を立て、すべてのプロジェクターを展開するのに十分な時間があるため、正確にR.O.U.を設置できます。
混乱が起きないようにし、ミスの発生も少なくするために、1つのR.O.U.で展開できるプロジェクターの個数は減らしました。また、オペレーターが光の壁の間近にいるとき、目くらまし効果を受けるようになる距離も短縮しました。このように調整することで攻撃側はより快適に動けるようになり、プロジェクターの向こう側に行くリスクを選択した防衛側へのペナルティも少なくなります。
光の壁は、Glaz(グラズ)やWarden(ウォーデン)、イービルアイ、防弾カメラなどのサーマル・ビューに耐性を持つように強化しました。この改善でR.O.U.プロジェクターとスモークグレネードとの間に違いが生まれ、Sensはスモークなどを使ってディフューザーを設置するのにおすすめのオペレーターとなるでしょう」
- R.O.U. プロジェクターシステム
- プロジェクターをオン/オフにする、新たなアビリティモード切り替え機能を追加
- プロジェクターのバッテリーは、壁がオンのときのみ減っていくようになった
- プロジェクターの数を10個から7個に減少
- 壁が視界を遮るようになる距離を、1.15mから0.75mに短縮
- サーマル・ビューを提供するガジェットは、この壁を透かせなくなる
THUNDERBIRDの新仕様
「コーナステーションは、単に対象を一定量回復するだけでなく、体力回復バフを付与するようになります。今回の機能強化の目的は、ラウンド中同じ場所に留まるチームメイトにとってのコーナの価値を高めることにあります。
この変更によって、コーナ1つでオペレーターの体力を最大まで回復でき、Thunderbird(サンダーバード)はそのリソースをより効果的に分配できるようになります。しかしこの回復バフは、ダメージを受ける、または体力が最大に達すると即座に失われるので、よく考えて使用し、安全な場所に留まることで最大限の回復効果を得られるようにしています。
さらにITA12Sショットガンを追加。これで彼女のロードアウトの柔軟性が高まるでしょう。火力を著しく損なうことなく、コーナが機能するような新たな射線を造れます」
- コーナステーション
- 新たな体力再生バフ効果を追加
- 回復スピード:1秒あたり2HP
- バフ終了条件:ダメージを受ける、または体力が100%になる
- ロードアウト
- サブ武器にITA12Sを追加
YINGの弱体化
「Yingは常に、対面したときに多くのストレスを感じるオペレーターの一人でした。そこで、彼女のカンデラに多少の調整を加えることにしました。防衛側が対抗するチャンスを増やすべく、カンデラを即時起動できるオプションは削除しました。この変更により、防衛側は素早く戦術的な決断ができるようになります。これでゲームプレイの没入感を維持しつつ、攻撃側と防衛側の両方が有意義な選択をできるようになるでしょう。
カンデラが爆発するまでの短いディレイを活かすことで、防衛側は安全な場所に移動して最大の衝撃を回避できます。これでゲームプレイがより動的になり、より早い行動判断から見返りが得られるでしょう。
ディレイを延ばしたことで、防衛側はカンデラを破壊するチャンスを得られます。こうした相互作用があることで、防衛側は効果が切れるのをただ待つのではなく、警戒を維持しつつYingのガジェットに果敢に対抗できるようになります。
また、カンデラのタイミングを正しく合わせる必要が生じたことで、プレイヤースキルも高まるでしょう。すぐに起動するこれまでの設定は要求スキルを引き下げており、使いやすいとはいえ、やり甲斐を得にくいものでした。さらに、時間と音声フィードバックが長くなったので、チームメイト同士で上手く連携し、想定外のカンデラにも驚かされずに済むようになるでしょう」
- カンデラ
- 転がる距離
- 0チャージ:10メートル
- 1チャージ:7.5メートル
- 2チャージ:2.6メートルから5メートルに延長
- 3チャージ:0メートルから2.5メートルに延長
- 壁に設置する際の起爆時間
- 0~1チャージ:3秒
- 2チャージ:2秒
- 3チャージ:1秒
- 転がる距離
スタングレネードを2つに減少
「スタングレネードの数を減らし、対抗する術のないその効果が最低減になるようにしました。防衛側の体験は、何度も光を浴びせられてあまり楽しくないものになっていました。スタングレネードを乱用すると状況が混沌とし、プレイヤーのスキルと、多数のガジェットを使った戦略の重要性が損なわれます。あまりタクティカルに感じられなくなり、『相手の知性と技量を上回れるか』ではなく、『最大数のグレネードを投げられるか』というゲームになっていました。
使えるスタングレネードの数を制限することで、よりスキルにもとづいた戦闘と、戦略的なゲームプレイをしてもらうことがねらいです。今回の変更では、Jager(イェガー)やWamai(ワマイ)といった飛来物を捕らえるオペレーターの効果が高まります。対戦中の飛来物の数が少なくなるので、ADSやMAG-NETの効率がより良くなり、重要なエリアをより長くキープできるようになります。また、ADSやMAG-NETをあまりにも早く使い切る心配をせずに重要なガジェットを守れるようにもなります。
多くの場合、強力なポジションをキープするのは建物の外にピークするよりも効果的と考えています。今回の変更により、防衛側はより余裕をもってポジションをキープできるようになるでしょう。防衛側に求められるのは、ガジェットと環境を自分たちに有利になるよう活用し、ラウンドの序盤で倒されてしまう確率を減らすことです。今回のアプローチは、チームの連携を高めるのにも役立ちます。防衛側は互いに射線をカバーし合い、クロスを組み、より効果的にガジェットを使えるようになるでしょう。これは主要なエリアと拠点を維持し続けるうえで重要なことです。
- 基本性能
- 最大数オペレーター1人あたり3個から2個に減少
- 影響を受けるオペレーター
- Amaru(アマル)
- Buck(バック)
- Dokkaebi(トッケビ)
- Finka(フィンカ)
- Flores(フローレス)
- Hibana(ヒバナ)
- Lion(ライオン)
- Maverick(マーベリック)
- Nomad(ノーマッド)
- Ram(ラム)
- Sledge(スレッジ)
- Striker(ストライカー)
- Thermite(テルミット)
武器バランス調整
防弾シールドの弱体化
「『制圧射撃』のメカニズムは、盾持ちのダッシュ能力を防ぎ、妨害するためのものです。防衛側はアグレッシブなプレイヤーを停止させ、位置変更やカバーを求める時間を稼ぐのに役立ちます。しかし、このシステムは予想していた程には使われていないことを確認しています。恐らく防衛側は、制圧射撃の効果が発動していることに気付きにくいのがその理由と思われます。シールドを撃つ意味があるのか、判断が難しいのです。
この問題に対処すべく、制圧射撃効果の発動に必要な弾数を減らすことで、制圧効果によるゲームプレイ上の出来事が、全体としてより容易に生じるようになります。また、制圧効果が最大に達するのに必要な弾数も調整し、効果がより長く持続するようにします。なお大口径弾は、効果発動に必要な弾数も少なくなります。
さらにシールドでできること、とりわけ近接攻撃をより洗練させたいと考えています。現状は、盾持ちプレイヤーに予想以上にアグレッシブなプレイを促しています。新しいアニメーションとダメージ設定によって、近接攻撃はターゲットを倒す最も効率的な手段となっています。しかし近接攻撃について当初考えていたことは、チームメイト、あるいは(自分の体を見せることになる)ハンドガンで盾持ちがキルを獲れる余地を作ることでした。
そこで、近接攻撃によるダメージは完全に取り払うことにしました。この変更の目的は、あまりにも攻撃的なその能力を消し、防衛オペレーターに接近しすぎるリスクを高めることです。
また、盾持ちのパワーレベルに影響するいくつかの不具合も解消しました。ガードブレイクのアニメーションは、スタンと同様に機能します。つまりシールドオペレーターは、ガードブレイクのアニメーションが終了するまで何もできなくなります。これでシールドオペレーターたちは、アニメーションが終わるまでは無防備になります。連続して盾を殴られるとアニメーションが大きくなり、継続時間も長くなります。そして近接攻撃の判定も見直しました。これで戦闘がよりフェアになるでしょう」
- 近接攻撃
- ダメージを65から0に減少
- 制圧射撃
- 効果発動に必要な弾数を10発から5発に減少
- 効果が最大に達するのに必要な弾数が40発から20発に減少
- ガードブレイク
- 連続してガードブレイクが発生すると効果が蓄積され、(アニメーションが既に発生していた場合はガードブレイク起きなくなるのではなく)盾と体の隙間が大きくなる
- 影響を受けるオペレーター
- Blackbeard
- Blitz(ブリッツ)
- Clash(クラッシュ)
- Fuze(フューズ)
- Montagne
ショットガン10種強化
「ショットガンのエコシステムについて、そのパフォーマンスとバランスを再検討しました。その目標は、一部のセミオート・ショットガンの有用性と安定感を高めることにあります。たとえばM1014は現在、初弾を撃った後のコントロールが難しくなっており、これに対処していきます。セミオートの各武器は今後より使いやすく、より強力なものになるでしょう。
新しいバージョンでは、ポンプアクション・ショットガンとオート・ショットガンについても、ペレットのばらつきを表すコーン(円すい型のモデル)を細くすることで改善しています。以前の仕様のレーザーサイトから得られていた性能向上と、現在の状態の、中間になるように設定しました。
SupernovaやSPAS-15のような一部のショットガンは既に良好なパフォーマンスを発揮しているので、これらには大きな変更は加えないことにしました。一連の変更により、パフォーマンスの低いショットガンもプレイヤーのお気に入り武器に近づけるでしょう」
- 基本性能
- ADS時のペレット拡散コーンを縮小
- STF12(※ITA12Lのこと)
- M590A1
- M870
- SG-CQB
- FO-12
- SASG-12
- 腰だめ撃ち時の拡散コーンを縮小
- STF12
- M590A1
- M870
- SG-CQB
- Supernova
- ADS時のペレット拡散コーンを縮小
- 反動(PC版&コンソール版)
- 初弾反動を低減
- M1014
- SPAS12
- Super 90
- SAIGA12(※SASG-12のこと)
- 初弾発砲後のビジュアルのコイルを増加
- M1014
- SPAS12
- Super 90
- 初弾反動を低減
- タイトル:Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)
- 発売日:2015年12月10日
- 対象機種:PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC(Steam)
Source: R6S Official
コメント
コメント一覧 (5件)
「制圧射撃が思ったほど活かせてない」?
防衛側でLMG使えるオペが主流でもないのに想定外?
十字砲火で対処できるだろう想定だったか?
スタンの数減らしいるか?
sens使ってほしさか?
ほぼ利敵行為だったR.O.Uがやっと使い物になる
攻撃側の強化を掲げて盾強化から始まったY9の最後は結局盾弱体か
室内戦CQBでシールドが強いのは極めてリアルではあるのだが…
盾とスタングレの同時弱体化に加えてショットガンのバフは流石に攻撃がつらすぎないか…?
ただでさえ攻撃不利のゲームだからそこは心配だなぁ。
盾はなあ
ダッシュなくすか、制圧射撃の効果を歩けなくするんじゃなくクラッシュの電撃食らってる時みたいにするべきじゃないかと思う
それで大分フラストレーションはたまらないんじゃないかと思うが