本日2024年3月29日、Blizzard Entertainmentの『Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )』では、次のシーズン10で実装される新規ダメージヒーロー「ベンチャー」の先行プレイ(トライアル)期間を実施。全プラットフォームのライバル・プレイを除くゲームモードでベンチャーが使用可能となっている。
新規ダメージヒーロー「ベンチャー」
ロール | ダメージ |
体力 | 250 + α(最大75) |
「ベンチャー」のトライアル期間は、2024年4月1日まで。正式な実装は、2024年4月17日のシーズン10開幕時に予定されている。
以下では、トライアル期間中にクイック・プレイとカスタム・ゲーム、練習場で検証したベンチャーの基本性能について紹介を行う。
ベンチャーのアビリティ基本性能
“スマート・エクスカベーター”(メイン射撃)
ダメージ(直撃時) | 最大 80 |
ダメージ(爆風のみ) | 最大 45 |
射程距離 | 約 17 m |
最大装填数 | 8 |
リロード時間 | 約 1.5 秒 |
判定 | 弾丸 → 爆発 |
ヘッドショット | 不可 |
自爆ダメージ | なし |
ベンチャーのメイン射撃。一定距離を進むと自動的に起爆する弾を発射する。
攻撃判定はジャンクラットの“フラグ・ランチャー”やファラの“ロケット・ランチャー”のように、直撃ダメージと爆発ダメージの2つが存在。起爆前の“スマート・エクスカベーター”は、通常の弾丸と同じ判定であるため、各種バリアアビリティや吸収系アビリティ、反射アビリティの対象となる。
先に挙げた既存アビリティに比べ、単発のダメージ量や射程距離で劣るがマガジンサイズは一回り大きく、後述するアビリティ“バロー”(と“テクトニック・ショック”)を発動すれば自動的にリロードされる点も魅力。射程距離についてもベンチャーが得意とするインファイトでは、それほど気にならないだろう。
しかし、この“スマート・エクスカベーター”の最大射程+爆域をこえる距離でベンチャーは、一切相手に干渉することができない(アルティメット・アビリティを除く)。いかに“スマート・エクスカベーター”の射程に相手をとらえるかが、ベンチャーを使うプレイヤーの腕の見せ所となる。
“探検家の決意”(パッシブ)
予想時点で獲得するシールドは、ドゥームフィストの“攻撃は最大の防御なり”と同じものを想定していたが、実際には少し異なる仕様となっていた。
“攻撃は最大の防御なり”は、使い捨てのシールドを獲得するのに対し“探検家の決意”は「シールドヘルス」を通常の体力に上乗せする仕様。
そのため、被ダメージによってシールドを消耗した場合、シールドの効果や各種回復によって再利用が可能となる。“探検家の決意”が起動するアビリティと獲得するシールドの量は、以下のとおり。
バロー(無敵状態になってから) | + 40 |
ドリル・ダッシュ | + 40 |
テクトニック・ショック | + 75 |
“探検家の決意”は、アビリティの動作終了後3秒程度(射撃3~4回分)持続し、最大+75まで獲得できる。“バロー”と“ドリルダッシュ”は、それぞれ+40しか獲得できないが“探検家の決意”発動中に別のアビリティを使用した場合、2つのアビリティのシールド獲得量が合算され(最大値は+75のまま)、効果時間はリセットされる。
“クラバー”(パッシブ)
ダメージ | 1~70 |
判定 | 物理 |
“クラバー”は1回の動作で、最大70のダメージを与えられるクイック近接攻撃。一般的なクイック近接攻撃のダメージが40であるため2倍近いダメージ出力を誇り、継続して当てられればリロード不要のメインウエポンと化す。
一方、一般的なクイック近接攻撃が一瞬でも当たりさえすれば固定のダメージを与えるのに対し、“クラバー”で最大ダメージを与えるには近接攻撃を当て続ける必要がある。そのため、瞬間火力や安定性という面では普通の近接攻撃に軍配があがる。
“バロー”
効果時間(移動可能時間) | 4秒 |
ダメージ(ノーチャージ) | 最大 55 |
ダメージ(フルチャージ) | 最大 110 |
クールタイム | 効果終了後 8 秒 |
ダメージの判定 | 範囲効果(爆発と同じ) |
地中に潜ることで無敵状態となり、そのまま移動を行うアビリティ。効果時間の終了かキー入力(ジャンプ or アビリティキー)で攻撃判定と共に地表に姿を現す。
無敵状態で移動可能なため、敵からの被ダメージを受けずに得意なインファイトを仕掛けることができるベンチャーを象徴するアビリティと言えるだろう。
さらに、キー入力で地表に飛び出す際に対応キーを長押しすることで「与ダメージ上昇」と「与ダメージの範囲拡大」「飛び上がる高度上昇」の恩恵を受けられる。
チャージ中は移動ができず、派手なエフェクトが表示されるため最大の110ダメージを与えられる場面は限られるが、相手に与えるプレッシャーは大きい。また、最大チャージ時の与ダメージ範囲はかなりのものであるため、撤退する敵を先回りしてチャージしながら待つのも有効(最大チャージ後も短時間の潜伏延長が可能)。
無敵状態のベンチャーに対して敵が干渉することは、ほぼ不可能でトラップ系のアビリティやタレット類も反応せず、かろうじてメイの“アイス・ウォール”で持ち上げることができる程度。無敵状態を経由するため回復阻害や炎上といったデバフを解除することも可能。と、非常に優れたアビリティではあるが、いくつかの注意点も挙げられる。
1つ目は「アビリティ入力後も、本体が地表に出ている時は非無敵状態」というもの。
同じく無敵状態で移動可能なアビリティにはリーパーの“レイス・フォーム”やモイラの“フェード”が存在するが、それらに比べ“バロー”は地中に潜るモーションを経由するため、無敵状態になるまでに若干のタイムラグが存在する。
加えて、“バロー”で潜っている時に高低差のある落下をすると、接地後も“バロー”は継続されるがベンチャーが姿をさらしてしまう(非無敵状態)。先に挙げたメイの“アイス・ウォール”で持ち上げられた場合も、そのままであれば無敵状態を維持できるが、壁を破壊されると生身での落下モーションが発生する。
2つ目は「地中のベンチャーは、味方サポートの回復を(ごく一部を除き)受けられない」というもの。
“バロー”発動中のベンチャーの判定は、簡単に言うと「自身とそれ以外の間に壁(“ペタル・プラットフォーム”程の厚さ)を挟んだ状態」となっている。マップ上に存在するライフ・パックに関しては問題なく取得できるが、壁越しでの回復ができない味方の回復アビリティの多くは遮断されることになる。
そのため“レイス・フォーム”のように無敵状態の間に回復してもらい、そのまま継戦する動きは難しい。
例外的に回復可能なものは、付与してしまえば壁越しでも最長5秒間回復が継続するゼニヤッタの“調和のオーブ”と“ペタル・プラットフォーム”程度の薄さであれば回復可能なライフウィーバーの“命の樹”が存在する。
同じく壁越しで効果を与えられない「ルシオの“クロスフェード”(スピードブースト)」や「キリコの“狐走り”」などのバフの恩恵も受けられない。と、受けや相互作用の面では、既存の無敵アビリティに一歩劣るがそのままダメージに繋げられる点は唯一無二。
さらに、次に紹介する“ドリル・ダッシュ”と組み合わせることで、攻めのバリエーションはさらに増加する。
“ドリル・ダッシュ”
ダメージ | 60~100 |
ダメージ(“バロー”中) | 5 |
クールタイム | 8 秒 |
クールタイム(“バロー”中) | 4 秒 |
移動距離 | 約 13 m |
ダメージの判定 | 物理 |
ドリルを構えながら突進し、触れた相手にダメージと強力なノックバックを与えるアビリティ。最大で100のダメージを与えることもできるが、こちらも“クラバー”と同じように当たり方に依存する。
また、ダメージは大きく低下してしまうが“バロー”で地中に潜伏しながら使用することも可能。ノーリスクで環境キルを狙えるというのは非常に強力だ。さらに、この使用方法の場合はクールタイムが半減する。“バロー”自体は速度バフを持たないため、上手く組み合わせて戦線復帰や集団戦をスムーズに行いたい。
発動時の移動が下方向限定の“バロー”に対し、“ドリル・ダッシュ”は任意の方向に移動可能。斜め上を向いて敵に当てれば対象を一緒に撃ちあげることもできる。空中での使用も可能であり、環境キル対策としても機能する。
加えて“バロー”のチャージジャンプから上方向に“ドリル・ダッシュ”を使用すれば、かなりの高度(20m弱)に達することもできる。両アビリティがクールダウン状態になるため交戦中の使用は危険だが、敵を高台で待ち受けたいときなどで有効。
突進系のアビリティではあるが、ラインハルトの“チャージ”やドゥームフィストの“ロケット・パンチ”程の強度はないため、それらと正面衝突すると一方的に負けてしまう点には注意。
“テクトニック・ショック”(アルティメット・アビリティ)
ダメージ | 130 |
効果時間 | 約 6 秒 |
最大発射回数 | 4 回 |
アルティメット・アビリティの分類 | 変身型 |
射程距離 | 約 25 m |
ダメージの判定 | 範囲効果(爆発と同じ) |
ベンチャーの足元から地面に、扇状の衝撃波を発生させるアルティメット・アビリティ。判定のイメージとしては、ラインハルトの“アース・シャター”が最も近いだろう。
単発ダメージが130と高く、多くのヒーローが属する250族までを2発で仕留めることが可能。衝撃波はダメージだけでなく、上方向へのノックバックを与えるため、連続ヒットの期待値もそれなりに高い。
ベンチャー目線では地面に何かを撃ち込んでいるように見えるが弾丸判定は経由していないので、吸収系や反射系の妨害は受けず、バティストの“アンプリフィケーション・マトリックス”の恩恵を受けることもできない。
射程距離は約25m、横幅は最も遠い場所で約10m程。高さもそれなりで、ヒーロー同士が水平であればバティストの“イモータリティ・フィールド”にもヒットする。
アルティメット・アビリティの分類は、変身型に分類(ゲンジの“龍撃剣”やウィンストンの“プライマル・レイジ”と同じ)されているため、クラウドコントロール系のアビリティに対して一定の耐性を持つ。
弱点は、各種バリアアビリティやメイの“アイス・ウォール”、“命の樹”といった物理的に射線を切るアビリティで衝撃波が止まってしまう点。空中での発射ができないため、上から撃ち込むといったこともできない。“スマート・エクスカベーター”と“クラバー”以外は、通常通り使用可能であるため、それらを使って相手の守りをかいくぐろう。
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