Respawn Entertainment(リスポーンエンターテインメント)の手がける『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』がちょっとした?炎上状態だとなっている。主な原因は、PC Steam版でのプレイヤー減少が話題となっている最中、開発側から偶然にも追い打ちをかけるような「バトルパスの大変更」が発表されてしまったためだ。
プレイヤーコミュニティは現状に不満を訴えている。Steamには不評レビューが大量に投稿されて炎上し、公式Xのアカウントの正式発表にもコミュニティノートがつく始末だ。その流れをみてみよう。
かつてなく荒れる『APEX』コミュニティ
『エーペックスレジェンズ』のコミュニティで、プレイヤーたちが怒りを爆発させている。Steam版のストアページでここ数日、急激に「やや不評」のレビューが増えていることがそれを物語る。
炎上の原因はバトルパスの仕様変更
エーペックスでは何があったのだろうか。グラフによると、不評レビューの急激な増加は7月8日から確認できる。この日、エーペックスではシーズンバトルパスに関する大きな変更が発表された。主に以下のような内容だ。
- 「シーズンバトルパス」が「ハーフシーズンバトルパス」に変更。1シーズンにバトルパスが2セット登場することになる
- バトルパス・コンテンツの収録内容を見直し。人気の低いカテゴリーが整理され、全体では報酬が増加
- バトルパスの購入が現金決済のみに。ゲーム内通貨「Apexコイン」との交換が不可能になる
バトルパスに収録されているシーズン限定スキンなどのアイテムは、手に入れてもゲームプレイが有利になったりするわけではない。買うかどうかはあくまでプレイヤーの好み次第であり、強制でもない。
「購入が現金のみ」と言われると感情的になるのも理解できるが、新しいバトルパスでは無料バトルパスを含めて全体で報酬が増加し、現金のみとはいえ2,484円のプレミアム+は実質29%値下げされている。さらにシーズン22では、チャレンジをクリアすると1,255円相当のプレミアムバトルパスをもらえる。
それでも、この発表に対するプレイヤーコミュニティの反応は否定的なものだった。
アンラッキーなタイミング
発表のタイミングもアンラッキーだった。Steam版に限った話だが、ちょうど海外で「ピーク時から人口が半減」していることをファンたちがRedditなどで心配していたその頃、バトルパスの仕様変更が発表されてしまった。
人口減の原因として指摘されているのは、チーター問題やマッチメイクのバランスなど、プレイヤー側では解決不可能なものばかり。開発側が適切な対応をしてくれることを願うしかなかった。
そんな中で開発側が打ち出してきたのが、実質値上げと解釈されるバトルパスへの変更だったため、プレイヤー心理が急激に悪化したものと思われる。
Steamレビューは意見送る窓口化
Steamのレビュー機能は以前から、人口の多いゲームのコミュニティが開発側に苦情を送る手段として利用されている。最近でも5月に『HELLDIVERS 2(ヘルダイバー2)』のコミュニティが団結してレビューを不評で埋め尽くし、開発側に不満の声を送っていた。
『HELLDIVERS 2』の販売元はPlayStation Publishing LLCだが、PC Steam版のプレイヤーにもPSNアカウントが求められたことや、PSNサービス外の地域に住むPCゲーマーに混乱が生じたことが騒動の主な原因だ。
バトロワのエーペックスとはジャンルが異なるので単純比較できるものではない。しかしどんなゲームであれプレイヤー心理の悪化がネットに広まるのは、作品の長期的な人気に影響する恐れがある。炎上事件後もSteam版『HELLDIVERS 2』では人口減が続いており、今やピーク時の約8分の1になってしまった。エーペックスも似たような経緯をたどらないことを祈りたい。
公式Xにコミュニティノートがつけられる
炎上のきっかけとなったXの投稿には、ついに公式発表にコミュニティノートまでついてしまった。
APEX公式サイト「レジェンドの皆さん、こんにちは。ご存知かとは思いますが、私たちは最高の体験をお届けすることに全力で取り組んでいます。継続的に何度もゲームの検証を行い、プレイヤーのみなさんのご意見を聞く機会を設け、コミュニティから寄せられるフィードバックにどのように対応できるか、熟慮を重ねています。多くの方に楽しんでいただけるよう、カジュアルなプレイヤーからプロプレイヤーに至るさまざまな方のご意見を参考にしています。その結果として、シーズン22では新たなバトルパス体験をお届けすることを本日お伝えしようと思います」
コミュニティノート「Respawnは今回の変更を『コミュニティからのフィードバック』によるものと主張していますが、この変更はEAの株主にとって利益になるだけなことは明らかです。消費者はゲーム内の『Apexコイン』ではなく現実の通貨での支払いを強制されます」
本来のコミュニティーノートの使い方1にマッチしているかは識者に任せたいが、ユーザーからは「役に立った」と評価されている。ちなみに英語圏のコミュニティノートは日本と比較するとかなりカジュアル。皮肉やユーモア重視のノートも多く、面白ネタ系はcommunity notes violating peopleなどでピックアップされている。
コメント
コメント一覧 (34件)
そりゃ顧客にとってマイナスでしかない変更をさも「我々はコミュニティの意見を代弁しています」なんて顔で打ち出されたら不満も出るでしょう。
第一、バトルパスをAPEXコインで購入していた層のほとんどは毎シーズン熱心にプレイしている潜在的な課金層なのだから、経営的観点から見てもそうしたコアな顧客を敵に回す決定は失策と言わざるを得ないのでは。
徐々に終わりに向かっている感覚はあったが
本気の集金モードでいよいよタイムリミットが見えてきたように思える
文句言いつつもなんだかんだ長年楽しませてもらいました
バトルパスではなくチーター放置が最大の問題点
まぁ有料のBFですら放置してるし、対応はしないだろうな
それな
エイムアシストも放置だしユーザーの堪忍袋の緒が切れたって感じやね
チャレンジ消化のための義務ペックスをやることはなくなるかな…
勘違いしてる。
バトルパス改変で不満が爆発したわけじゃなく、以前から不満を爆発させてた。
それに聞く耳を持たなかったってだけ。
ソシャゲとかのパスもだけど基本有料でapexみたいに無料コインで買えるのなんてほぼないしな
元の値段なら別に毎月払っても良いんだけどなどうせ定期的にお布施代わりに適当にいらん物かってたし
その課金された売上で少しでもゲームの質向上って形でユーザーに還元することが今まであれば別に不満はなかった
最低でもチート、コンバーター対策して結果だすまでは期待せず別ゲーやってる
今回のゲーム内課金システム変更って実質APEXの有料化でしょ?
良いじゃない。
無料に今まで拘って来ての現環境なんだ質の低下顕著が理由だろ
APEXを好きなコミュニティは悪いと感じていないでしょ
運営からすれば課金してくれる良い顧客を守りたいのと
無料ゲームだからと規約違反やりたい放題の質低い顧客を排除したいんじゃない?
やる時期が悪い事が問題なのと報酬に魅力があまり感じないと、
最大毎月5,000円掛かるのは高過ぎと思われてるだけじゃない?
そこはこれから改訂すると思うんだけどな
運営には資金がかかるのは当然であり、ただプレイするだけなら購入する必要はないのだから
とEAAが言ってる通りだと思う
レビュー爆撃してまで不満を伝えたろうって熱量がまだあるのが凄い
もはや義務感で毎シーズン110まで上げてるから辞める機会出来て嬉しいよ俺は
今までありがとうApex、安らかに眠れ
ほんこれ
みんな引退したいけどバトルパスがあるから惰性でやってただけ
義務もなくなったので綺麗サッパリ引退できるね!