世界最大級のゲームの祭典「東京ゲームショウ2025(TGS2025)」の開催に合わせ、シリーズ最新作『ボーダーランズ4』の開発を率いるGearbox Entertainment Companyの創設者兼社長であるランディ・ピッチフォード氏が来日。EAA!!は9月27日、同氏に直接お話を伺う機会を得た。
TGSの出展ブースも大きな賑わいを見せる中、シリーズ史上最高傑作と語る自信の背景には何があるのか。そして、レジェンダリー武器の更にレアな「シャイニー・バージョン」や超強力な究極レアリティ「Pearlescent(パーレセント)」といった激レア武器がもたらす体験とは。
本作の根幹をなす開発思想から今後のロードマップまで、ファン必見の情報が語られた。
『ボーダーランズ4』ランディ・ピッチフォード氏インタビュー
今回、インタビューに応じてくれたのは、「ボーダーランズ」シリーズの生みの親であるランディ・ピッチフォード(Randy Pitchford)氏。 Gearbox Entertainment Company 創設者および社長自ら、本インタビューに応じてくれた。なお筆者が5分遅れで到着したにも関わらず、終始にこやかに応じてくれた(本当にごめんなさい...)。



Q. 前作と比べて『ボーダーランズ4』が大きく違う点はどこですか?
『ボーダーランズ4』には、これまでのシリーズから大きく飛躍した点が3つあります。1つ目は純粋な規模感で、「最も楽しく、最高で、最も大きなボーダーランズ」です。そのスケールは過去作を凌駕しています。
2つ目は、新規プレイヤーへの配慮です。過去作の経験がなくても、誰もが快適にゲームを始められるように設計しました。
そして3つ目は、圧倒的な「強さ」の実感です。プレイヤーはまるで「神」や「伝説の存在」になったかのような感覚を味わえます。アメリカの銃文化を背景に持つ我々らしく、今作でも「何十億」と表現されるほどの膨大な数の銃が登場し、その強さを心ゆくまで振るうことができるでしょう。
Q. 武器メーカーごとに固有のパーク(能力)が設定された理由は?

この変更の背景には、「ボーダーランズの世界は生きている」という開発思想があります。ゲーム内の世界は常に呼吸し、変化しています。
その世界観をより深く表現するため、武器メーカーが互いに競争し、時には他社の技術をライセンス契約して組み合わせるという、現実の企業間競争のような力学を導入しました。それぞれのメーカーが持つ固有のパークは、こうした背景から生まれたものであり、武器の多様性と奥深さをさらに進化させています。
Q. レジェンダリー武器に色違いが追加された意図は?
これは、プレイヤーが最高のアイテムを手に入れた瞬間の喜びを、さらに増幅させるための仕掛けです。ただでさえ希少な「レジェンダリー武器」の上位種として、今作では2つの新たなレアリティを追加しました。
1つはレジェンダリー銃の「シャイニー・バージョン」です。ドロップ率は極めて低く、入手できたなら「奇跡が起きた」と感じるほどの体験になります。
そして、そのさらに上には、貝殻の内側のように玉虫色に輝く究極のレアリティ「Pearlescent(パーレセント)」が存在します。これはもはや「奇跡の中の奇跡」であり、性能もパワーも他の武器を圧倒します。なお、この「Pearlescent」はローンチ時点では実装されず、今後のアップデートで追加する予定です。
この希少性を日本の皆さん向けに例えるなら、パチンコのようなものです。たくさん出てくる玉の中に一つだけ混ざっている「純金の玉」、それがレジェンダリーです。ではパーレセントは何かというと、「ウランの玉」ですね。それくらいのインパクトと価値があります。
Q. 開発者お気に入りの武器は?
今のお気に入りは「ボニーとクライド」です。使いこなすには少しスキルが必要ですが、非常にパワフルな武器ですよ。

名前の由来は、かつてアメリカに実在した有名な銀行強盗の二人組から取っています(※映画「俺たちに明日はない」で有名。確かに、彼らの生きた1930年代前半のアメリカ中西部の雰囲気を感じさせてくれるデザインとなっている)。
Q. かつて脅威の象徴だった「ヴォルト」に今作では入れるようになりました
ヴォルトの神秘性が失われたわけではありません。『ボーダーランズ4』に登場するヴォルトは一つ一つがユニークで、財宝を守るもの、あるいは邪悪な存在を封印するものなど、異なる目的を持って存在しています。

プレイヤーがその内部に足を踏み入れられるようになったことで、ヴォルトはより魅力的で達成感のある目標となりました。しかし、「入れるヴォルト」が登場したからといって、これまでのシリーズのような未知の脅威を秘めた「入れないヴォルト」がなくなったわけではないのです。
Q. 今後の展開について教えてください

『ボーダーランズ4』にとって、発売はゴールではなく新たなスタート地点です。私たちはプレイヤーからのフィードバックを重視しており、それらを元にゲームを拡張していきます。既に今後のアップデートに関するロードマップも存在しています。
具体的な内容として、新しいヴォルト・ハンター「C4SH(キャッシュ)」の追加(上記ロードマップの真ヴォルト・ハンター)や、新たなボスファイト、キャンペーンストーリーなどを、DLC(ダウンロードコンテンツ)として展開する予定です。開発を通じて蓄積されたスキルと経験を注ぎ込み、発売後もゲームの価値を高め続けていきます。
Q. 最後に、日本のプレイヤーへメッセージをお願いします
ありがとう!この一言に尽きます。私たちの存在意義は、エンターテイメントを通じて皆さんの人生を豊かにすることであり、そのために自分の人生を捧げてきました。日本のファンの皆さんから寄せられた、想定を上回る熱烈な反響は非常に光栄で、その期待に応えることが私の誉れです。
TGS2025での盛り上がりも必見
もちろん、『ボダラン4』のパフォーマンス問題は鋭意修正中だ。購入を迷っているゲーマーは以下の記事もぜひ見てほしい!

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