Logicool(ロジクール)は、同社が手がけるゲーミングマイクのブランド「Yeti(イェティ)」から新たなラインナップ2製品を発表。
ロジクール G初となるダイナミックマイク「YETI GX」(税込32,780円)と、エントリー向けのコンデンサーマイク「YETI ORB(オーブ)」(税込8,690円)が登場。2月15日より国内での販売を開始する。
ロジクールGのゲーミングマイク新製品2種発表
ゲーミングマウス「PRO X SUPERLIGHT」シリーズなど、世界のゲーマーに人気のデバイスを多数手がけるロジクールGから、新たに2種類のゲーミングマイクが発表された。ロジクールでは初となるダイナミックマイク「YETI GX」。そしてコンデンサーマイクの「YETI ORB」だ。
- ロジクールオンラインストア価格:
- ロジクールG YETI GX:税抜29,800円(税込32,780円)
- ロジクールG YETI ORB:税抜7,980円(税込8,690円)
- 発売日:2月15日
「YETI GX」と「YETI ORB」は、どちらも「YETI」シリーズの新マイク。しかし、それぞれの外見だけでなく、価格も大きく異なっている。
そもそも「ダイナミックマイク」や「コンデンサーマイク」とは何なのか。ゲーミングマイクを選ぶ際のポイントを先に確認しておこう。
「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」の違いは?
- ダイナミックマイク:
- マイクの近くなど、特定範囲内の音のみを拾う
- 周囲の雑音は拾わず、大音量でも音割れを起こしにくい
- 振動や衝撃に強いため、本体に何かが当たったりマイクを動かしたりしても音が入りづらい
- 声だけやキーボード音はカットなど、拾いたい音だけ拾うことが可能
- コンデンサーマイク:
- ダイナミックマイクよりも感度が高い傾向。周囲の小さな音も拾う
- 雑音も拾ってしまうことがあり、大音量では音割れが起きやすい
- 楽曲収録や息遣いも入れたい場合に向いている
- (「YETI ORB」は、後述の通りキーボードの打鍵音などの雑音はカットする)
音(空気の振動)を電気信号に変換する方式によって、マイクは「ダイナミック型」と「コンデンサー型」に分かれる。
「YETI GX」は、あまり聞き覚えがないかもしれないダイナミックマイクで、マイク手前の音だけを拾うようになっている。ずっと座って喋るだけというスタイルの配信者におすすめだ。
一方で「YETI ORB」は聞き慣れたコンデンサーマイク。ダイナミックマイクよりも感度が高くなっており、マイク周辺の音も拾える。たとえば配信でギターを弾いたりするような配信者には、コンデンサーマイクの方が適している。
こう書くとダイナミックマイクの「YETI GX」だけがゲーマー用と思うかもしれない。しかしこれまでの「YETI」シリーズはコンデンサーマイクであり、「YETI ORB」もまたゲーマーのためのデザインだ。
ではダイナミックマイクの「YETI GX」は何が新しいのか。その8つの特徴を見ていこう。
ロジクールG初のダイナミックマイク「YETI GX」8つの特徴
1.「Blue」による最高の音響技術
「YETI」には、世界中のスタジオミュージシャンが愛用する「Blue(ブルー)」の音響技術が用いられている。
「Blue」とは、かつてのBlue Microphones(ブルーマイクロフォン)のこと。Logitechに買収された後、2023年にブランド展開は終了しているが、その名称と高い技術は「YETI」に継承された。ロジクールのゲーミング技術がこの「Blue」と融合し、ゲーミングに最適な音質を提供してくれる。
2.スーパーカーディオイドの指向特性
マイクの「指向性」、どの方向からの音を拾うかは機器によって異なる。「YETI GX」は1つの方向からの音を拾いやすい「単一指向性」。さらにスーパーカーディオイドという、通常の単一指向性マイクよりもさらに正面からの音を拾いやすいものになっている。
逆に、マイク正面以外から響く音は拾いにくいため、室内の雑音や、屋外の環境音は基本的にマイクにのることはない。
3.内蔵ショックマウントでノイズもカット
リアクションが魅力のゲーム配信者もいるだろう。しかし、エキサイトしてうっかりデスクを叩いたり、イスを揺らしたり、マイクに触れたりすると、その雑音が配信にのってしまうこともある。
その点、「YETI GX」には内蔵ショックマウントが搭載されているため心配無用。配信中に起きる衝撃音はしっかりカットしてくれるだけでなく、マイク本体を揺らしたり、マイクに何かが当たっても、その音は配信にのらない。これは実際に作動しているところを見たが、マイクをボコボコ叩いても魔法のように雑音だけが消えてボイスは届いていた。
4.スタンド付属で付け替えも簡単
市販のマイクには「スタンド別売り」のものも多いが、「YETI GX」はスタンド付きである点は押さえておこう。このスタンドは器具なしで簡単に取り外し可能。同梱されているアダプターと組み合わせることで、他のスタンドやマイクアームにも付け替えられる。
5.物理ミュートボタン搭載
「マイクが勝手にミュートになっていた」という経験はないだろうか。ミュートボタンがタッチタイプのマイクだと、気付かないうちにボタンに触れてしまうケースがよくある。
その点、「YETI GX」は"押す"タイプの物理ミュートボタンが付いているため、気付かずにミュートしてしまう心配は少ない。また、内蔵されているRGBライトでミュート状態であることが一目で分かる。更には、ボタンを押す音がマイクに拾われることもないという親切設計だ。
6.感度調整に便利なホイール
マイク本体にはゲインコントロールホイールがついており、マイク本体を操作して音声を拾う感度(ゲイン)を調整できる。
さらにこのホイールをクリックするだけで、自動ゲイン調整の切り替えも可能。
7.雰囲気たっぷりのRGBライト
ゲーミングデバイスにはおなじみのRGBライトが、「YETI GX」にも搭載されている。自分自身を映すタイプの配信者なら、ロジクールのロゴと底部から放たれるライトが雰囲気づくりに一役買ってくれるだろう。
8.「G HUB」連動でさらに細かくカスタマイズ
PC用ソフトウェアの「G HUB」を使えば、「YETI GX」を介した自分の音声をさらに細かくカスタマイズできる。オーディオに詳しいユーザーなら、自分が望む音質設定を個別に調整し、保存できる。
一方でオーディオ初心者には、便利なプリセット設定が多数用意されている。複雑な調整をせずに、配信のテーマに合う音質へとすぐに切り替えたり、さらには自分の声を宇宙人のように変えたりできる楽しいプリセットもある。
コンデンサーマイクのエントリーモデル「YETI ORB」
「YETI GX」がハイエンドなダイナミックマイクである一方、「YETI ORB」はゲーミングマイクを初めて使う配信者にうってつけのエントリーモデルだ。こちらにも「Blue」の音響技術が搭載されており、ゲーム配信に最適な音質を出力してくれる。
コンデンサーマイクによく見られる傾向として、「ダイナミックマイクよりも感度が高く、周囲の音も拾う」点に触れたが、「YETI ORB」は単一指向性マイク。つまりキーボードやマウスの操作音、その他室内の環境音はしっかりカットしてくれる。「G HUB」と連動した「Blue VO!CE」機能を使うことで、ノイズリダクションも行える。
「YETI GX」と比較したとき、「YETI ORB」は以下の点が異なる。
- 本体にミュートボタンがない。『G HUB』ソフトウェアを操作してミュートする必要がある
- スタンド一体型。他のアームなどに取り付けたい場合、アダプターは自分で購入
- ノイズリダクション機能は、AI制御の「YETI GX」と比較するとやはり若干の音が入ることも
とはいえ球体のユニークな形状をした「YETI ORB」は、きっと配信に映えるだろう。「YETI GX」と同じく、オーディオインターフェイスの接続は不要。電源ケーブルも不要。PCにUSBケーブルを挿せばすぐに使えるというお手軽さも魅力。
ハイエンドを求めるオーディオ好きのゲーマーには「YETI GX」をおすすめしたい。「オーディオには詳しくないが、試しにゲーミングマイクを導入してみたい」というゲーマーには、1万円以下で購入できる「YETI ORB」が安心して試せる初マイクになるだろう。量販店などで実際の音質を確かめる機会があれば、一度試してみよう。
Gaming Device Power Tune for FPS
Source: Pressrelease
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