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『レインボーシックス シージ』ランクマッチ2.0 徹底解説(Part 1): 今さら聞けないMMRのしくみ / マッチメイキングの決め方など

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Ubisoft(ユービーアイソフト)の『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』には、競技志向のプレイヤーのための「ランクマッチ2.0」がある。

しかしプレイヤーの実力を「ランク」と「MMR」で表現する現在の仕組みには疑問が投げかけられてきた。そこでコンテンツクリエーターのTitanium Roloが、開発スタッフのChristopher Budgen氏とのインタビューを実施。ランクマッチの仕様について、さまざまな興味深い話が明かされている。

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『R6S』ランクマッチ2.0解説(MMR編)

Siege Intels: Ranked 2.0 Q&A (short summary.)

今回のインタビューで得られた情報を抜粋すると以下のとおり。

  • ランク2.0で予定している新機能
    • 「ファントムプレイヤー」機能
    • スマーフ防止機能
  • 認定戦を復活させる予定はナシ
  • 「ランク3.0」のようなものを作る予定もナシ
  • チャンピオン帯を超える「トップ500」帯のようなものの創設予定なし
  • MMRについて
    • MMRを上下させる要素は「試合の勝敗のみ」
    • マッチメイキングはチームの平均MMRで決める
    • 自分のMMRをゲーム内で確認できるようにする予定はナシ
    • プレイヤーランクを表示する機能は追加(復活)の可能性アリ
  • その他
    • 「ソロ限定」ランクは実現不可能
    • マウサーへのペナルティには問題があるかもしれない

以下で、解説が必要な項目について補足していく。なおイヤー7シーズン4で登場したランクマッチ2.0の仕組みや論点は、以下の関連記事を参照。

MMRをめぐる激論と課題

MMR変動の仕組み

レインボーシックス シージ:ランクマッチ2.0を開発スタッフが徹底解説 / 今さら聞けないMMRのしくみ / 今後の新機能"ファントムプレイヤー" など
イヤー9シーズン1のPC版ランク分布(ミッドシーズン時点)

以下を要約すると、「ゲーム画面に自分のMMRを表示させても意味がない」という結論になっている。

しかしMMRの話に入る前に、まずはシージのランクマッチ・システムについて再確認しておこう。

  • プレイヤーのランクは「ランクポイント」で決まる。これはプレイヤーが自分で確認できる
  • ランクポイントとは別に、プレイヤーのゲーム内レートを示す「MMR(マッチメイキングレート)」がある。これは自分では確認できない
  • マッチメイキングにはMMRを用いる

Budgen氏によると、プレイヤーのMMRは対戦の勝敗でのみ変動するという。MMRが高い相手に勝てれば、それだけ高く評価される。しかしキル数はもちろん、ディフューザー設置回数やチームメイトとの連携など「どのようにプレイしたか」という過程はMMRには一切考慮されない。

MMRとランクポイントを分けている理由は2つ。MMRは「マッチングのクオリティを維持するため」というシステム側の都合。一方でランクポイントは、「ランクが上がった」という達成感をプレイヤーに与えるという、ゲーム的な都合だ。

マッチメイキングの仕組み

Budgen氏によると、マッチメイキングは「チーム全体のMMRの平均」がベース。

  • フレンドと組んでいる場合は、まずフレンド内の平均MMRを算出(例:4500 MMRと1500 MMRのプレイヤーが組んでいるなら、平均は3000 MMR)
  • 次に、フレンド全員の平均MMRを元に、3000 MMR前後の野良のプレイヤーたちをチームに集める
  • 「チーム平均=3000 MMR」となったところで、同じく平均3000 MMRのチームを探して対戦する

ただし、ぴったり同じMMRの相手を待っていると、いつまでも対戦が成立しない恐れがある。そこで、マッチング可能なMMRの「許容範囲」を設定し、多少MMRが離れているチームとの対戦も可能にしている。

この許容範囲はマッチング中30秒ごとに広がり、最大値に至るまでこの拡大が続く。

「許容範囲」は全モードに別々の数値が設定されている。具対数は明かされなかったが、「ランクマッチのMMR許容範囲はスタンダードの半分」とのこと。

「ランク」でスキルは証明できない?

このような現在のランクマッチの仕組みには、実装当初から批判がある。

まず、ランクとMMRは別々に測定されているため、必ずしも「ランクが上がった=スキルが上がった」という意味にはならない点がもどかしい。

最終的には自分のMMRを反映したランク帯で落ち着く仕組みなので、「ランクはただの飾り」とまでは言えない。しかし、ゲームの方はシーズン開始時点で「このプレイヤーはゴールド1のMMR」と分かっているのに、わざわざ全員でコッパーからスタートするのは時間の無駄に思える。

また、トラッキングツールを使っているプレイヤーたちにも混乱を招いている。「MMRでマッチングする」ことを知らないと、「どうして自分よりも高ランクの敵とばかりマッチングするのか」という不満を抱く。

「MMR」でもスキルは証明できない?

こうした点を踏まえ、海外コミュニティからは「自分のMMRをゲーム画面に表示させて欲しい」という要望がよく見られる。コッパーからスタートするなら「ランク=プレイ時間」であり、「MMR=スキル」とするなら、ランクよりもMMRの方が信頼できるからだ。

しかしBudgen氏は、改めてこの要望を却下した。なぜなら「MMR=スキル」というのも実は正しい見方ではなく、「MMRの大小がそのプレイヤーのすべてを語るわけではない」からだ。

MMRはあくまで「勝敗によって上下している数字」でしかないことを思い出そう。確かにルールとしては勝敗がすべてなので、MMRが高いならスキルの高いプレイヤーであると考えられる。しかし自分や他人の「スキル」について評価したいのに、「勝敗」だけでそれを決めてしまっていいのだろうか。

ガンファイトの強さや、局面ごとの判断力、味方とのコミュニケーション能力。シージに求められるこうした要素は、MMRを見ているだけでは分からない。負けてMMRが下がっても、それで「スキルが下がった」とは言えないはずだ。たとえあらゆるスキルを発揮しても、負けるときは負ける。

繰り返しになるが、MMRはあくまで勝敗で変動しているだけの数字。シージに求められるさまざまなスキルを総合評価した数字とはみなせない

結局のところ、「シージプレイヤーの実力を1つの数字だけで分かりやすく表現する」こと自体が難しいようだ。ゲームとしては分かりやすさが重要だが、単純にするほど誤解もされやすくなる。

どうやって「スキルアップ」を感じる?

こうなると、問題はさらに複雑になる。たとえMMRをゲーム内で確認できるようになっても、それはスキル全体の評価とは必ずしも一致しない。どうすれば「自分はスキルアップした」と人に言えるだろうか。

ランクマッチでのスキルアップを漠然と感じるだけで良いのなら、「各ランク帯での勝率をチェックしていく」手法がBudgen氏から紹介されている。

これはランク2.0のリリース時にも説明されたことだが、「自分の適正ランクにいるなら、そこで勝率50%になる」はずだ。たとえばシーズンを通してゴールド2で15勝15敗したら、そこが自分の適正ランク。そこから練習を続け、やがてゴールド1で15勝15敗という結果が出るようになったら、スキルアップしたと言える。

レインボーシックス シージ:ランクマッチ2.0を開発スタッフが徹底解説 / 今さら聞けないMMRのしくみ / 今後の新機能"ファントムプレイヤー" など
イヤー9シーズン4では「アフターアクションレポート2.0」が予定されている

まだ具体的な部分は何も決まっていないものの、Budgen氏は「キャリア統計」のような形で、より多くのプレイヤー情報をゲーム画面に表示させることを検討しているという。イヤー9シーズン4では「アフターアクションレポート2.0」が予定されており、少なくとも1試合ごとのスタッツはより詳細なものになる。

ここからさらに発展させ、たとえば今シーズンと前シーズンのパフォーマンス比較や、ランクとスキルをうまく複合させた、新しい何かが想定されている。ランクやMMRに代わる、プレイヤーの「スキル」をより正確に表現する何かが発明されることに期待したい。

ランクマッチの解説は、「ファントムプレイヤー」という新機能や、今後の予定・可能性へと続く。

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  • タイトル:Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)
  • 発売日:2015年12月10日
  • 対象機種:PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC(Steam
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Source: YouTube


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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 色々考えてくれてるんだろうけど、とりあえず個人的に言えることは前のシステムのほうがランクのやる気は高かった
    今はランク=実力感なくてモチベ上がんない

  • 運営「システムに不備があるけど治すのダルいし公表したらしたで荒れそうだからや〜らないw勝ち負けだけでMMRもRPも決まるけどプロゲーマー様はチャンピオン行けてるし問題無いやろwえ?下げラン?MMRの間がガバガバ?フルパvsデュオデュオソロとかが起きて公平じゃない?しーらねw」

    結局言い方を綺麗してるだけで言ってることコレじゃん。

  • MMRが意味するところは”(勝敗を判断基準にした)勝利に近づく能力(の推測値)”だと解釈するのが一番分かりやすいと思う
    記事中でも触れられてるけど、現代科学では実力を測定するのが不可能だから、何らかの基準を使って推測することになる
    上下する条件が勝敗だけ(ソフトリセット等を除いて)な理由は
    機械的な測定が困難な要素をすべて反映することができる(AIM力、動体視力、コミュニケーション力、判断力、連携力、神経細胞の機能等)
    通常プレイの範囲で意図的に盛れない(スコアやKDAなら盛るための工夫はいくらでもあるけど、勝利の場合は”わざと勝つ”しかない、つまり不可能)

    勝敗に影響するノイズ(試合中に落雷でPCが壊れる、”41℃のインフルでもシージやめられないんだけど”な人、不正行為等)はいくらでもあって、正確ではないのは明らかだけど確率的に見れば一番まともな基準
    消去法で残った最善策という意味では民主主義の仲間

  • MMR表示は色んな点でデメリットのほうが多いし今のまま非表示でいいってのに賛成だわ
    ただ、RPがモチベ上げには貢献できるけど実力の指標として若干物足りないのはわかるから、MMR表示じゃない何かが欲しいわ
    公式スタッツでKOST計算できてるんだし、それ使ってランキングだの称号だの作ってくれれば嬉しいが

    ていうかスタンダードにMMRマッチングが存在してるのがビックリだわ
    普通にガチ初心者と旧ダイヤぐらいのプレイヤーごちゃ混ぜになってるからレート分けなんて無いのかと

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