Ubisoftの『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』eスポーツ競技シーンでは、ブラジル・リオデジャネイロを舞台に開催されていた「RE:L0:AD 2025」が5月19日に完結した。
最後まで勝ち残っていた日本チームCAGは、現地ブラジルのFURIAとグランドファイナルBO5で対戦し、FURIAが2025年度最初の世界チャンピオンに戴冠した。
『レインボーシックス シージ』「RE:L0:AD 2025」完結!
5月10日から開催されていた世界大会「RE:L0:AD 2025」もついにフィナーレ。優勝は現地ブラジルのFURIAとなった。このチームは世界大会で3度もの優勝経験を誇るメンバーが中心だが、これで4度目の世界チャンピオンとなる。
会場に集まったブラジルのシージコミュニティの前で、彼らは力強く優勝トロフィー(盾)を掲げ上げた。
これまでも日本コミュニティからは「ラスボス」「魔王」などと言われ放題の最強チームだったが、これ以上となると何があるのだろうか。FURIAの選手たちのさらなる活躍に注目したい。

日本チームCAG Osakaは惜しくも準優勝。しかし「世界2位」は、日本シージ界における歴代最高記録であることは間違いない。SCARZとともに、遠いブラジルの地で戦ってくれたCAGのメンバーには心からの拍手を送りたい。
FURIA圧巻の強さ、グランドファイナルBO5
グランドファイナルのマッチアップは、日本チームCAG Osaka vs ブラジルチームFURIAとなった。
「RE:L0:AD 2025」は、世界の「パートナーチーム」20チームが集結した2025年度最初の世界大会だ。CAGはまずグループステージの特殊フォーマット「バレット」システムを駆使し、20チーム中2位の成績でベスト8に進出。ベスト8では韓国のライバルチームFearXを、さらにベスト4では北米チームWildcardをそれぞれBO3で破り、決勝の舞台に立った。

なお日本チームが「Sティア」のトーナメント、つまり賞金総額と規模においてシージ界でも最上位に分類される世界大会でベスト2に登りつめたのは、繰り返しになるが今回が史上初のことだ。日本シージ界の進化を感じる重要な大会となった。
対するFURIAのシージ部門は、2023年度に「グランドスラム」を達成した元W7Mのメンバーが中心だ。彼らは2023年に開催された3つのSティアトーナメント、「コペンハーゲンメジャー」、「アトランタメジャー」、そして「シックスインビテーショナル2024」すべてで優勝し、生ける伝説と化している。
大会のグランドファイナルはBO5。最大5マップに渡って行われ、3マップポイントを先取したチームが優勝となるルールだ。

第1マップ「アジト」は4-7でFURIAが勝利。人数差がついた状況でも一発の弾で立て直せるという、シージのタイトなゲーム性とFURIAの技術力の高さが光った。
さらに、第2マップ「銀行」でも3-7。第3マップ「カフェ」でも3-7でFURIAが獲得。終わってみると、マップスコア0-3という強さを見せてFURIAが優勝していた。現地ブラジルの人々の歓喜に包まれながら、彼らは見事に優勝トロフィー(Blackbeardの盾)を掲げ上げた。
世界2位のCAGも、メカニカルなスキルと組織力で対抗したが、多くのラウンドであと一歩及ばない場面が印象強い。日本が世界チャンピオンの栄光に浴する機会は、残念ながら次のミュンヘンメジャー以降におあずけとなった。CAGはAPAC Northリーグに戻り、ここからもう一暴れして欲しい。
戦いは『シージX』へ、6月よりプロリーグ本格スタート

2015年12月にリリースされたタクティカルシューター『レインボーシックス シージ』は、今年でリリース10周年。6月10日に行われる大型アップデートにより、基本プレイ無料タイトル『シージエックス』へとリニューアルされる。
今回のグランドファイナルの前に行われたイベントパネルでは、2025年度分のアップデート予定について記載した「イヤー10ロードマップ」も公開された。以下の記事で解説している。

公式戦も、今後はこの『シージX』で行われる。6月から世界各地でプロリーグの「ステージ1」が開幕し、CAGを含めた日本チームは、日韓リーグに相当する「APAC North」の各試合に出場する。
2025年度全体のスケジュールについては、以下の記事を参考にして欲しい。

APAC Northについて。日本からはSCARZ、CAG、KINOTROPE、Enter FORCE.36が出場。残り半分は韓国チームとなる。MIRはリーグ初参戦ではあるものの、韓国のシージ界とは長らく交流があるため、総じてよく知った間柄だ。お互いに手の内を理解したうえでの、熱い戦いが見られるだろう。

一方では、Dplusが異彩を放つ。これまでの韓国人ロースターを放出して、なんとブラジル人選手たちを連れてきた(ルール上の問題はない)。何をしてくるのか未知数なエイリアンチームも混じったことで、これまで以上に注目のリーグ戦になりそうだ。
世界中でプレイされ始めてから10年が経つシージだが、開発スタッフに言わせれば今は「次の10年の始まり」でしかない。公式リーグ戦の他にも、8月にはリヤドで超高額賞金大会「Esports World Cup」が開催され、シージ部門もこれに含まれる。後半は11月にミュンヘンでシックスメジャーが開催され、見所満載だ。
他にも、賞金総額400万円の日本シージ公式戦「R6S Esports 2025 日韓大会」が告知済み。ここではプロリーグ戦に出られないティア2チームにも名を挙げるチャンスがある。例年と同じく、めまぐるしくも楽しい1年になりそうだ。引き続き『シージX』プロ選手たちの激闘に注目しよう。
- タイトル:Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)
- 発売日:2015年12月10日
- 対象機種:PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC(Steam)
Source: X, Twitch and others
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コメント
コメント一覧 (3件)
まあ決勝見てたけどFURIAがダントツで強すぎた
CAGにはW7MとBO5してみてほしいね
W7MでもBO5は勝てないと思うよ。BO5ってほんと実力出るから
メインステージ常連チームのどこ相手にしても厳しいのが正味現状
上手いプレーする時もあるんだけど、マクロ負けしてたりエゴ出しすぎたりする時がまだまだ多すぎて、BO5なんかほぼ勝てないわな
弱小・中堅に勝てば決勝とかいう相当運の良い組み合わせだったとはいえ、決勝進出っていう良い経験得られたんだから、流れに乗って安定した強さを手に入れてほしいね