UbisoftおよびBLASTは『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』eスポーツ競技シーンにおける2025年度について、各地域リーグの構成などさらなる詳細を発表した。
パートナーチームとして、新たにeスポーツ界の大御所の一つであるブラジルのLOUDがシージに参戦。あわせてパートナー全20チームと、アフィリエイトチームのうち15チームが公開された。日本チームは「APAC North」サブリーグに組み込まれるが、2025年度はチャレンジャー・シリーズが開催されず、招待制のリーグ戦となる。
『R6S』2025年のeスポーツ日程
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- 3月、4月:チャレンジャー・シリーズ
- 地域リーグへの参加資格をめぐるトーナメント
- 2025年度は日本チームは関係なし
- 5月:新シーズンキックオフ・イベント「RELOAD(リロード)」
- 新イベント。ブラジル・リオデジャネイロにて開催
- 6月、7月:地域リーグ ステージ1
- 8月:サードパーティー・トーナメント
- (eスポーツワールドカップだろうか)
- 9月、10月:地域リーグ ステージ2
- 11月:シックスメジャー
- 12月:リージョン・ファイナル
- 各地域内で行われる新たな大会。インビテーショナル出場権を争う
- 12月、2026年1月:シックスインビテーショナル予選
- 2026年2月:フランスで「シックスインビテーショナル2026」開催
上掲のカレンダーは2024年10月に発表された「2025年度の変革」。今回の発表は、さらに細かな部分を補足するものだ。具体的には以下の点が明かされた。
- 「パートナーチーム」の全体ラインナップ
- 「アフィリエイトチーム」の発表
- 4つの地域リーグ(北米、南米、EMEA、アジア)の構造
- 5月にブラジル・リオデジャネイロで「RELOAD」イベント開催決定
LOUDがシージ界に参戦
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「パートナーチーム」とは、「R6 Share Partner Program(R6シェア パートナー・プログラム)」に組み込まれた世界の20チームを指す。いわばBLASTにとっての「お得意様」で、eスポーツ界のビッグネームがずらりと並ぶ。日本チームはSCARZとCAG Osakaがパートナーに選ばれた。
パートナーチームは、年に2種類のバンドルをリリースできる。これまでも武器スキン、オペレータースキン、カード、チャームがアイテム化されてきたが、2025年はさらにアイテムカテゴリーが拡大されるという。
パートナーの顔ぶれは、11月のモントリオールメジャーでその大半が公開されていた。「シックスインビテーショナル2025」では、ついにその全体像が公開。新たにLOUD、Cloud9、そしてW7Mがパートナーとして発表された。W7MのスポットにはこれまでFluxoというチームがいたが、W7MがFluxoを買収したことで、パートナーの権利も受け継いだ。
注目はやはりLOUDのシージ界進出だ。2019年に設立され、2020年にはチーム公式YouTubeチャンネルの総再生数が10億回を突破するという快挙を達成したブラジルチームだ。現在は『リーグ・オブ・レジェンド』や『VALORANT(ヴァロラント)』などの部門が活動中。Esports Chartsによると、これまで全部門合算で1,514,500ドル(約2.3億円)もの賞金を獲得してきた。
シージ部門のロースターは未発表だが、その組織力を活かし、世界で勝てるチームを組成することが期待される。
地域リーグの構成と「チャレンジャー・シリーズ」
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シージ界を構成する4つの地域(リージョン)は、アイコンと名称を刷新。「NAL(北米リーグ)」、「SAL(南米リーグ)」、「EMA(ヨーロッパ・中東・アフリカリーグ)」、「APL(アジア太平洋リーグ)」となった。これまでの「MENA(中東・北アフリカ)」地域は、ヨーロッパ地域に統合されている。
4地域のリーグはそれぞれ、「パートナーチーム」と「アフィリエイトチーム」で構成されている。
NAL、SAL、EMLの流れ
「NAL、SAL、EML」と「APL」では構成がやや異なる。
NAL、SAL、EMLは、10チームでリーグ戦を行う。発表されているパートナーチームとアフィリエイトチームは計8チームなので、まず残り2チームを3月の「チャレンジャー・シリーズ」で決めていく。オープン予選が開催され、どんなチームにも名乗りを上げるチャンスがある。
- 3月初頭:チャレンジャー・シリーズ
- オープン予選を行い、その後スイス式でグループステージを開催
- さらに、プレイオフを行い、上位チームがリーグ戦への参加資格を得る(チーム数は地域による)
- 6月+7月にリーグ戦「ステージ1」 / 9月+10月にリーグ戦「ステージ2」
- 「パートナーチーム」+「アフィリエイトチーム」の合計10チームでリーグ戦を行う
- 「チャレンジャー・シリーズ」を制覇したチームも、新たにアフィリエイトチームに組み込まれる
- 上位6チームがプレイオフに進出
- ステージ2終了後、上位4チームが11月のシックスメジャーに進出
- 12月に「リージョン・ファイナル」
- 3地域の上位6チームがそれぞれの地域内で対戦
- 優勝1チーム。計3チームが「シックスインビテーショナル2026」への直接集条件を獲得
- 準優勝チームも追加のSIポイントを獲得できる
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「チャレンジャー・シリーズ」の構成は、地域ごとにやや異なっている。具体的にはNALのみ異なる。
EMAでは、チャレンジャー・シリーズが1回行われ、上位2チームが「アフィリエイトチーム」の資格を得てリーグ戦に参加できる。既にWolves、ENCE、VirtusがEMAのアフィリエイトチームとして発表されている。
SALでは、チャレンジャー・シリーズが1回行われ、上位2チームが「アフィリエイトチーム」の資格を得てリーグ戦に参加できる。既に9Z、Black Dragons、Ninjas in PyjamasがSALのアフィリエイトチームとして発表されている。
一方NALでは、チャレンジャー・シリーズが2回行われる。第1回は「北・中南米チーム」のみ出場可能で、優勝1チームが「アフィリエイトチーム」の資格を得てリーグ戦に参加できる。
第2回は北米の全チームが出場可能。フォーマットが拡大され、招待チームの枠もある。優勝1チームが「アフィリエイトチーム」の資格を得てリーグ戦に参加できる。既にLuminosity、Oxygen、Shopify RebellionがNALのアフィリエイトチームとして発表されている。
アジア太平洋リーグ(APL)の流れ
APLは特殊で、さらに3つのサブディビジョン(APAC North、アジア、オセアニア)に分かれる。日本チームは、韓国チームとともに「APAC North」に組み込まれている。
NAL、SAL、EMLはそれぞれ10チームで構成される一方、APAC North、アジア、オセアニアのリーグ戦はそれぞれ8チームで構成される。
大きな注意点として、2025年度のAPAC Northではチャレンジャー・シリーズが開催されない。リーグ戦に参加するチームはすべて、事前に招待されて決まっている。チャレンジャー・シリーズはアジアとオセアニアでのみ開催される。しかし2026年度には、APAC Northでもチャレンジャー・シリーズの導入が計画されているとのこと。
- 3月初頭:チャレンジャー・シリーズ(アジアとオセアニアのみ)
- オープン予選を行い、16チームが「グループステージ」へ。フォーマットはスイス式
- 上位8チームで「プレイオフ」。上位チームが各サブディビジョンのリーグ戦に参加できる
- 6月+7月にリーグ戦「ステージ1」 / 9月+10月にリーグ戦「ステージ2」
- 「パートナーチーム」+「アフィリエイトチーム」の合計8チームでリーグ戦を行う
- 上位6チームが「サブディビジョン・プレイオフ」に進出
- ステージ2終了後、APAC Northの上位4チーム、アジアとオセアニアの上位2チーム(計8チーム)が、オフラインで「メジャー予選」を実施。上位4チームが11月のシックスメジャーに進出
- 12月に「APLファイナル」
- APAC North、アジア、オセアニアの上位2チームでオフラインイベント「APLファイナル」を実施
- 優勝1チームが「シックスインビテーショナル2026」への直接集条件を獲得
- 準優勝チームも追加のSIポイントを獲得できる
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日本チームはどうなる?
以前から明かされていたように、日本チームのみで開催するプロリーグ「RJL」から、日本・韓国チームで構成される「APAC North」リーグに変わる。APAC Northでは2025年度はチャレンジャー・シリーズが開催されないので、リーグ戦に参加する8チームも既に決まっている。
- 2025年度APAC Northリーグ参加チーム
- パートナーチーム
- SCARZ
- CAG Osaka
- FearX
- TALON
- アフィリエイトチーム
- KINOTROPE
- ENTER FORCE.36
- Dplus KIA
- (8チーム目は後日発表)
- パートナーチーム
アフィリエイト枠である8チーム目が気になるところ。現時点で「日本チームx4 + 韓国チームx3」になっているので、韓国チームなのかもしれないが、いずれにせよ公式からの発表を待つべき段階だ。
日本チームが世界大会に出場するには?
(例年のことだが)地域ごとに構成がやや異なっているので、一見ややこしい印象を受けるかもしれない。
結局のところ、日本チームのファンはどこに注目すればいいのだろうか。以下に簡易にまとめた。
- 日本チームがシックスメジャーに出場するには?
- リーグ戦参加チーム(SCARZ、CAG、KINOTROPE、E36)
- ステージ1とステージ2合算で、APAC Northの上位4チームに入る。その後、オフラインの「メジャー予選」で上位4チームに入るとシックスメジャーに出場できる
- リーグ不参加チームはチャンスなし
- リーグ戦参加チーム(SCARZ、CAG、KINOTROPE、E36)
- 日本チームがインビテーショナルに出場するには?
- 全チーム
- 12月~2026年1月に開催される「シックスインビテーショナル予選」のアジア予選で優勝する
- リーグ戦参加チーム(SCARZ、CAG、KINOTROPE、E36)
- シックスメジャーで優勝すると出場確定
- APAC Northで年間優勝または準優勝する。その後、12月のAPLファイナルに出場し、優勝すると出場確定
- リーグ戦やメジャーでSIポイントを獲得し、世界ランキング上位に入る(メジャーチャンピオン1チーム + 直接出場4チーム + 予選優勝4チームを除いた、上位11チーム)
- 全チーム
ティア2チームはどうなる? 今後さらなる発表も
日本チームファンの視点では、APAC Northでチャレンジー・シリーズが開催されず、いわゆる「ティア2」チームにチャンスがない点が引っかかったと思われる。インビテーショナル予選は開催され、2026年度にはチャレンジー・シリーズの導入も計画されているとはいえ、少なくとも2025年度は身動きがとれない。
一方でBLASTによると、もう少し発表することがあるという。これは「草の根トーナメント」に関係する内容だ。つまりSIポイントとは関係のない、コミュニティ主催の大会を指していると思われる。ティア2チームの活躍が見られる機会があるとすれば、この辺りに関係するのだろうか。
- タイトル:Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)
- 発売日:2015年12月10日
- 対象機種:PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC(Steam)
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Source: R6S Esports Official
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