Embark Studiosは、未来のキャッシュ争奪ゲームを描く基本プレイ無料FPS『THE FINALS(ザ・ファイナルズ)』のシーズン8「Game Time(ゲームタイム)」をスタートした。
シーズン8では、ゲームプレイのコアが大幅に進化。マップの破壊要素がよりリアルで迫力のあるものになり、一方ではキルカメラが実装されて状況把握がしやすくなった。また、新武器を2種追加して作戦の幅を広げるとともに、初心者にはデフォルトロードアウトである「プレイスタイル」機能を用意して、よりプレイしやすい環境作りに力が注がれている。
『ザ・ファイナルズ』シーズン8開幕
破壊アニメーションが超進化
トレーラーでも紹介されているように、『ザ・ファイナルズ』を魅力的なものにしている建造物の破壊要素が、シーズン8で大幅に進化した。
上掲のJacob Freemanのクリップが分かりやすいだろう。巨大オブジェクトが建物の真上から落下した際、これまでは中途半端に互いに反発しあっていた(左側)。
しかしシーズン8では、より説得力のある「スムーズ・デストラクション」に進化した(右側)。落下の勢いで建物の上階が大きく崩れ、そのまま巨大オブジェクトが地面に転がっていく様子が見られる。まるで現実のように、一つの衝撃が次の衝撃へと連鎖して大きな破壊へと至る仕組みで、開発チームが当初から実装を望んでいたシステムだ。
このスムーズ・デストラクションは今後も進化していく予定だ。すべてのマップで、破壊要素はさらに新しくエキサイティングなものになり、「破壊要素」という言葉の意味する範囲を広げていく。
インスタントリプレイ(キルカメラ)実装
立体的かつスピーディーに展開する『ザ・ファイナルズ』の対戦では、どこから、どうやって敵に倒されたのか分からないケースが珍しくない。それを解決するのが、いわゆるキルカメラに相当する「インスタントリプレイ」機能だ。
この機能は複雑で、Embarkスタジオも最初は実装不可能と考えていたそうだ。しかし努力が実り、シーズン8ではこのベータ版をリリースするに至った。
ただし有効化するには16 GB RAM以上の動作環境が必要で、デフォルトではオフになっている。PCスペックに自信があるなら試してみよう。
P90など新武器2種

- BFR TITAN
- ヘヴィ競技者向けの大口径リボルバー。装弾数は少なく1発ごとのリロードが必要だが、ダメージは甚大。正確な一撃で勝負を決めるのが得意な競技者にはうってつけだ
- P90
- ミディアム競技者の新サブマシンガン。装弾数の多さと取り回しの軽さが魅力。接近戦で弾をばらまいてもよし、遠距離から銃弾の雨を降らせて敵をけん制するのもよし
対戦総括メニュー(マッチリキャップ)

対戦終了後に、各チームの進行状況を総括してくれる「マッチリキャップ」メニューが実装された。対象は「ワールドツアー」、「ランク」、「クイックキャッシュ」だが、今後は他のモードにも実装予定。
この画面には、各チームがどの時間帯にどれだけのキャッシュを獲得したかが図示される。大逆転したり、されたり、といった白熱の戦いを分かりやすく振り返れるだろう。
チームの統計とは別に、個人成績も記載。キルデスだけでなく、サポートや目標達成など、チームへの貢献度を誇示できる。
初心者向け「プレイスタイル」機能

シーズンアップデートを通じて、ライト、ミディアム、ヘヴィ競技者のロードアウトの選択も増加、複雑化してきた。「サンドボックスFPS」なプレイが楽しめる『ザ・ファイナルズ』だが、初心者は逆に選択肢の多さに戸惑うかもしれない。
そこで、新規のプレイヤーでもスムーズに『ザ・ファイナルズ』の世界に入れるよう、便利なデフォルトロードアウト・システム「プレイスタイル」が実装された。これはEmbarkが実際に、新規プレイヤーを招いてテストを行ってきた成果だ。
各スタイルには、武器、ガジェット、専用スキルが設定されている。たとえばライトの「スカウト」は、グラップリングフックとスナイパーを装備。高所を取って遠距離から敵と戦いたいプレイヤー向けの編成だ。ヘヴィの「デモリッシャー」はミニガンやRPGを駆使し、建造物の破壊に特化したデザインになっている。
『ザ・ファイナルズ』でどのようなプレイが可能なのか分からない初心者は、まずこの「プレイスタイル」機能を活かして基本的な立ち回りを覚えてみよう。
なお、最初は3種のスタイルがアンロックされている。対戦を通じて「プレイスタイルトークン」というものを獲得し、4種目以降をアンロック可能。数試合ごとに新しいトークンが手に入り、計20試合ほどを通じてすべてのスタイルをアンロックしていくことになる。
既存のプレイヤーも、これらのスタイル機能を使える。(もしアンロックしていなければ)基本の装備品15種が、シーズン8開始時に自動的にアンロックされる。
シェーダー読み込み短縮やマップのアップデートなど

シーズン8では他にも、以下のような新機能・強化機能が見られる。
- マウス&キーボード:コンソール版『ザ・ファイナルズ』で、マウスとキーボード向けサポートが正式にスタート
- 装備品のアップデート
- ミディアムの「非実体化装置」を使いやすく調整。より直感的な操作でオブジェクトを消せるようになる
- グレネードのインジケーターを実装。投げたものがどう転がっていくのか、事前に確認できる
- マップのアップデート
- 「京都」をマップ改変。建物の上下移動や、建物間の移動をしやすくなるようにジャンプパッドを追加した。また、屋内のうち、複雑になっていた部分はシンプルにし、逆にシンプルすぎた地下エリアは壁を追加して遮蔽物とした
- 「モナコ」のマップを拡張。さらに、各エリアにアクセスしやすくした
- スタジアム全体も、シーズンを通してスタンド席や構造が変化していく。これは現実のストックホルムで9月20日と21日に開催される、「DreamHack Stockholm」でのeスポーツ大会「THE GRAND MAJOR 2025」に合わせた試み
- 装飾アイテムの追加:競技者の「イヤリング」と「エフェクト」を選択可能に
- 初心者・練習向け機能
- チュートリアルの拡張:クラス専用スキルの使い方や、チーム全滅時の対応、チームメイトの蘇生方法を学べる
- ダミーチャレンジ:射撃場のダミー人形を使った新チャレンジ。キャッシュアウト中、迫る来るダミーの大群から目標を守るという、実戦向けの練習ができる
- ゲームプレイ快適性向上
- バックグラウンドでのシェーダー・プリコンパイル機能を実装:ゲームクライアントの起動がより速くなり、シェーダーコンパイル中にメニューのナビゲートや競技者の編集、フレンドとの合流が可能に
- ランク切断からのペナルティ緩和:上述のシェーダーコンパイル向上と関連し、クライアントの起動が早まるため、ランクから切断されてしまっても不条理な途中抜けペナルティを受けなくなることが見込まれる
FPS POWER TUNE


Source: The Finals Official
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