本日2025年12月10日、Blizzard Entertainmentは『Overwatch 2(オーバーウォッチ 2 )』 で、シーズン20「ヴェンデッタ」を開幕。本記事では、一般的なゲーム・モード(クイック・プレイやライバル・プレイなど)に適用されるヒーローのバランス調整を紹介する。
オーバーウォッチ2 S20アップデート:ヒーローのバランス調整
ジャンカー・クイーン(弱体化)

開発コメント:“カーネイジ”は、単体または複数の敵に命中した際にクールダウンが返ってくるため、使用頻度が高くなりすぎています。基礎クールダウンを延ばすことで、この部分を抑えつつ、アビリティ本来のリワード感は維持します。
- “カーネイジ”
- クールタイム:8秒 → 9秒に増加
“カーネイジ”は、1ヒットでクールタイムを2秒短縮でき、短縮効果は重複発動可能だ。
ハザード(強化)

開発者コメント:最近行われたハザードのブロック効果への調整を踏まえ、以前の“ジャギー・ウォール”の強さを一部を戻すことにしました。これらの変更により、ウォールは防御・攻撃のどちらにおいても、より安定した選択肢となります。
- “ジャギー・ウォール”
- ノックバックダメージ:40 → 50に増加
- 耐久値:350 → 400に増加
2025年8月23日の調整を撤回する“ジャギー・ウォール”の強化調整となっている。
ラインハルト(弱体化)

開発者コメント:“アース・シャター”は、試合の流れを大きく変える力を持ち、近距離戦では比較的早く溜まってしまう傾向があります。そのため、Ultの必要コストを増やすことで、影響力とチャージ速度のバランスを取る調整を行いました。
- “アース・シャター”
- 発動に必要なコスト: 9%増加
近距離戦のポテンシャルが評価され弱体化。それなら耐久性UPなどを検討してほしいところだが、ヴェンデッタとの近接タッグを抑止する意図だろうか?
シグマ(強化)

開発者コメント:シグマは特定のマッチアップにおいて、敵を倒しきるのが難しい場合があります。直撃ダメージを上げることで、精密なエイムがより報われ、他のアビリティとのコンボで重要なキルラインを改善する狙いがあります。
- “ハイパー・スフィア”
- 直撃ダメージを 15 → 25 に増加
“ハイパー・スフィア”の強化は、1発あたりのダメージ量であるため、1ショットあたり20のダメージ増加。加えて、爆発ダメージは据え置きとなっているため、1ショットの最大ダメージは130となり、“アクリーション”直撃からのコンボでアーマーを持たない250族までをキル可能になった。
バスティオン(強化)

開発者コメント:“偵察モード”のダメージは他のヒーローと比べて弱く、バスティオンが“強襲モード”に過度に依存してしまう要因になっていました。射撃レートを上げることで、武器の使い心地を滑らかにし、“偵察モード”中でも脅威度を引き上げる狙いがあります。
- “偵察モード”
- 射撃レートを 5 → 6 発/秒 に増加
“偵察モード”の射撃ダメージは、1発25(クリティカル対応)となかなかの性能だ。活躍できる場面が増えるかもしれない。
フレイヤ(バランス調整)

開発者コメント:フレイヤの遠距離キル性能は、爆発ボルトを2連続で素早く命中させることに大きく依存しています。今回の変更では、“テイク・エイム”に集中していた強さとキルラインをベースキット側へ分散させ、遠距離での即死力を抑えつつ、その他の場面での安定性を向上させています。
- “リバースドロー・クロスボウ”
- ダメージ: 25 → 30
- “テイク・エイム”
- 直撃ダメージ: 40 → 30
- 爆発ダメージ: 90 → 80
- “クイック・ダッシュ”
- 移動距離: 15% 増加
- “ボーラ・ショット”
- 命中した対象の妨害(スロー)時間: 1.2 → 1.4 秒
- 範囲妨害(スロー)効果: 25% → 45%
“テイク・エイム”の強さを、他アビリティに分散する形の調整。エイム力への依存度が若干下がり、使用するハードルも低下している。
ジャンクラット(強化)

開発者コメント:ジャンクラットのグレネードは、弾速が遅いことが制限になっており、特にヒーロー全体の機動力が上がっている現在ではより顕著です。弾道の軌道を変えずに弾速だけを上げることで、武器の扱いやすさを維持しつつ命中の安定性を向上させる狙いがあります。また「フラグ・キャノン」のパークについては、ボーナスの範囲を適切に保ちながら、デメリットを撤廃する調整が行われています。
- “フラグ・ランチャー”
- 弾速: 25 → 30
- 「フラグ・キャノン」(メジャー・パーク)
- 弾速ボーナス: 40% → 25%
- 最大装填数1発減少のデメリット効果を削除
弾道は据え置きで、弾速のみが向上。使用感を極力維持したまま、現在のゲームスピードに対応させる強化となっている。
「フラグ・キャノン」は、今となっては貴重なデメリット効果持ちパークの座を長らく維持していたがついに脱却。選択時の爆発的な弾速の伸び(選択前後のギャップ)はなくなったが、選択後の弾速自体は35から37.5に上昇しており、弾薬数維持も加味すれば間違いなく強化と言ってよいだろう。
リーパー(弱体化)

開発者コメント:リーパーのパッシブ(自己回復)は近距離での生存力を非常に高めています。ライフ回復量をわずかに下げることで、耐久性は維持しつつも、長時間戦闘における自己回復の安定性を抑える意図があります。
- “ザ・リーピング”(パッシブ)
- ライフ回復量: 30% → 25%
リーパーの継戦能力の要である“ザ・リーピング”が弱体化。昨年中頃までは35%だったことを考えると、ある意味リーパーの出世を感じられる調整。
ヴェンデッタ(実装&バランス調整)

開発者コメント:ヴェンデッタはヒーロートライアル中は良い成果を出していましたが、上位ランクではやや効果が落ちていました。今回の調整は、アビリティ間の連携がより自然でスムーズに感じられるようにすることを主な目的としています。長めだったリカバリー時間の一部を短縮し、投射物速度を上げることでパッシブも維持しやすくしました。
さらに、“ソアリング・スライス”の最大投擲距離を短くして、エンゲージ距離を適正化していますが、その代わり発動時間が短くなり、よりキビキビした操作感になります。生存系パークは選択肢としてより競争力が生まれるよう、控えめに強化されています。
- 全般
- “パラティーノ・ファング”(頭上攻撃)、“ワールウィンド”(ダッシュ)、“ブレード・ウェーブ”のリカバリー時間を約15%短縮
- “ブレード・ウェーブ”
- 投射物速度: 33 → 37 m/s
- “ソアリング・スライス”
- 最大投擲距離: 16 → 14 m
- 「捕食者の牙」(マイナー・パーク)
- ライフ吸収効果: 30% → 40%
- 復讐の糧(メジャー・パーク)
- 追加ライフ獲得量: 125 → 150
使用感と生存系パークがパワーアップして正式実装となった。
ベンチャー(弱体化)

開発者コメント:ベンチャーはアビリティ使用時のシールド獲得によって、非常に高く安定した生存力を得ています。シールド量を少し下げることで、ベンチャー側のゲームループは維持しつつ、相手がプレッシャーをかけられる機会を増やす意図があります。
- “探検家の決意”(パッシブ)
- 通常アビリティ1回あたりのシールド獲得量: 30 → 25
通常アビリティ発動時の獲得シールド量が減少。最大保有量とUlt発動時の獲得量は75で据え置き。
バティスト(強化)

開発者コメント:“イモータリティ・フィールド”は依然としてゲーム内で最も強力なアビリティの1つですが、非常に長いクールダウンのため、反応的に使うべきツールとしては扱いづらく感じられることがあります。クールダウンを短縮することで、アビリティの総合的な強さを上げることなく、バティストにより柔軟性を持たせる調整となっています。
- “イモータリティ・フィールド”
- クールタイム: 25秒 → 22秒
相手視点での使用確認が無駄にならない程度に、唯一ともいえる欠点のクールタイムを改善。
イラリー(強化)

開発者コメント:“キャプティブ・サン”の弾サイズが大きすぎるため、本来意図したより遠距離から迎撃されてしまう状況が発生していました。ヒット判定の体積を小さくすることで、視覚的な大きさの認識を明確にし、敵側の対処のしやすさも適切な範囲に調整します。
- “キャプティブ・サン”
- 弾サイズ: 0.75 → 0.45
弾サイズの大きさから生じていた、D.Vaの“ディフェンス・マトリックス”などの吸収系や“木の葉返し”による対応、バリアアビリティとの接触などの欠点を改善。弾サイズが縮小されたことで直撃ダメージを狙いにくくなりはするが、“キャプティブ・サン”の直撃ダメージは「5」と微々たるものなので、大きな問題にはならないだろう。
ジュノ(強化)

開発者コメント:ジュノは近距離の脅威に対する防御手段が限られています。“メディブラスター”でのクリティカルヒットを可能にすることで、自衛能力を向上させつつ、精度の高いエイムがより報われるよう調整されています。
- “メディブラスター”
- 敵に対してクリティカルダメージが発生するように
“メディブラスター”1ショットあたりのダメージ量は、最大90ダメージとなかなかのものであるため、一見すると危険な強化に見える。しかし、その点についてはしっかりと対応されており、情報詳細パネルには「小クリティカル」のキーワードが記載されている。
「小クリティカル」は、通常のクリティカル(2倍)と比べて、ダメージ倍率が低めの1.5倍に設定されている。「小クリティカル」には、タンクが持つ「被クリティカル・ダメージ -25%」のロールパッシブ効果を無視してダメージを与える効果も含まれているため、ロールを問わずクリティカル1.5倍(言い換えると全員-25%)の効果となる。
「小クリティカル」という保険がかかっているとはいえ1ショット135(距離減衰の影響なし時)は、なかなかの脅威となるため、これまでと比べ相手ヒーローにも相応のリスクを要求できるようになるだろう。
キリコ(弱体化)

開発者コメント:キリコのクナイは、非常に高いクリティカルダメージと距離減衰がないことから、強力なダメージ性能を持っています。弾サイズを縮小することで、致死力を保ちつつ、必要とされるエイム精度を高める方向で調整しています。
- “クナイ”
- 弾サイズ: 0.15 → 0.12
弾丸サイズ縮小は、イラリーの“キャプティブ・サン”とはわけが違う純粋弱体化。わずかに裏取りキリコにはよりエイム力が求められることとなった。
ウーヤン(弱体化)

開発者コメント:ウーヤンの“飛流歩”は素早い位置取りを可能にしますが、効果時間中の速度ボーナスが高すぎるため、相手が反撃しづらい状況を生み出していました。速度ボーナスを少し下げることで、アビリティ中の回避性能を適切に抑える調整となっています。
- “飛流歩”
- 移動速度ボーナス 50% → 40%
回避行動としてちょっと優秀すぎたため、“飛流歩”の移動速度が低下。これはちょうどよい調整に思える。
皆さんの、今回のアップデートの全体的な感想は?
- タイトル:Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )
- 発売日:2022年10月5日
- 対象機種:PC / Xbox Series X|S, Xbox One / PS5, PS4 / Nintendo Switch
FPS POWER TUNE







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