PCゲーマーの今を映し出すSteamのプレイヤー数統計。今回はデータベースサイトSteam DBの情報を基に、2025年12月現在最も遊ばれているFPS(ファーストパーソン・シューター)/TPS/FPSツールタイトルのTOP100ランキングをざっくりとチェックした。
不動の王者『Counter-Strike 2』の牙城は崩せるのか。そして2025年の新作AAAタイトルとなる『CoD:BO7』や『Battlefield 6』、話題の『Delta Force』『FragPunk』などはどこまで食い込んだのか。最新の勢力図を分析していく。
Steam FPSプレイヤー数ランキング TOP100を分析(2025年12月)
上位層の分析:揺るがない「BIG 3」と新世代の台頭

ランキングのTOP3は、依然として『Counter-Strike 2 (CS2)』、『PUBG: BATTLEGROUNDS』、『Apex Legends』が独占している。特に『CS2』は24時間ピークで130万人を超え、現行プレイヤー数でも約70万人と、2位以下に圧倒的な差をつけている。競技シーンの盛り上がりとスキン経済圏の強固さが、この数字を支えていると言えるだろう。
しかし、今年のランキングには大きな変化も見られる。
『Delta Force』と『Marvel Rivals』の躍進
特筆すべきは4位にランクインした『Delta Force』と、6位の『Marvel Rivals』(正確にはTPSだがDBではFPS扱い)だ。
『Delta Force』は、かつての名作シリーズのリブート+名作映画「ブラックホーク・ダウン(Amazon)」の再現モードを搭載。大規模戦闘とタルコフ系モードの融合かつ無料というインパクトが功を奏し、ピーク時14万人以上を記録(※執筆時)。『Rust』や『Battlefield 6』を抑える驚異的な定着率を見せている。

一方の『Marvel Rivals』は、ヒーローシューターという激戦区において、マーベルIPの強さと6vs6の戦略性で成功を収めた。同時接続数10万人超えを維持しており、ジャンルの新たな覇者となりつつある。
![人気FPSゲームランキングTOP100 - これが現在の勢力図の一端だ。 3 [速報] マーベルがオーバーウォッチ風6vs6シューター『Marvel Rivals』発表、5月にクローズドアルファ開始](https://i0.wp.com/fpsjp.net/wp-content/uploads/2024/03/b80edc4a9986d67d8ecce37ef5174f39.jpg?resize=1200%2C675&ssl=1)
期待の新作『Battlefield 6』と『CoD:BO7』
7位には『Battlefield 6』がランクイン。ピーク時11万人を記録しており、前作からの復権を目指すDICEの意地が見える。また、11位には『Call of Duty: Black Ops 7』が位置しており、毎年恒例のCoD新作も安定した人気を誇っている。両作品とももうちょっとがんばってほしい気もするが、近年はとんでもないクオリティの無料ゲームの壁が立ちはだかっている。

FPSゲーム中堅層・ツール類の動向

ランキング中盤には興味深い傾向が見られる。
- ツールも人気: 10位の『Crosshair X』や43位の『Lossless Scaling』など、FPSプレイを補助する「ツール」がゲームとしてカウントされ、上位に食い込んでいる。これはPCゲーマーが画質向上や照準カスタマイズに強い関心を持っていることの現れだ。
- ルートシューターの粘り: 『Destiny 2』(13位) や 『Warhammer 40,000: Darktide』(31位) も根強いファンベースを維持している。
- 不朽の名作: 『Team Fortress 2』(8位) や 『Left 4 Dead 2』(21位) は、発売から長い年月が経ってもなお、数万人のプレイヤーを抱える化け物タイトルだ。


FPS人気ランキング TOP20
以下は、データに基づく上位20タイトルの詳細だ。※データは記事執筆時点のもの
| 順位 | タイトル | 現在のプレイヤー数 | 24時間ピーク |
| 1 | Counter-Strike 2 | 697,698 | 1,383,793 |
| 2 | PUBG: BATTLEGROUNDS | 122,011 | 655,952 |
| 3 | Apex Legends | 55,591 | 156,813 |
| 4 | Delta Force | 48,872 | 144,273 |
| 5 | Rust | 63,317 | 133,975 |
| 6 | Marvel Rivals | 103,555 | 114,109 |
| 7 | Battlefield 6 | 71,671 | 112,871 |
| 8 | Team Fortress 2 | 36,904 | 58,417 |
| 9 | Tom Clancy's Rainbow Six Siege X | 41,836 | 54,227 |
| 10 | Crosshair X (ツール) | 35,663 | 53,395 |
| 11 | Call of Duty: Black Ops 7(CoD枠) | 42,303 | 50,059 |
| 12 | DayZ | 21,689 | 48,652 |
| 13 | Destiny 2 | 38,703 | 43,179 |
| 14 | Red Dead Redemption 2 | 26,380 | 42,622 |
| 15 | Cyberpunk 2077 | 28,627 | 42,074 |
| 16 | Overwatch 2 | 30,797 | 35,807 |
| 17 | Escape from Tarkov (Steam版) | 17,170 | 31,992 |
| 18 | Hunt: Showdown 1896 | 10,716 | 31,913 |
| 19 | PAYDAY 2 | 22,901 | 27,276 |
| 20 | 7 Days to Die | 17,114 | 27,074 |
FPSゲームの注目すべき下位・中位タイトル

トップ100のなかには、トップ20には及ばなかったものの見逃せないタイトルがひしめいている。
- 『Borderlands 4』(41位): 数年は遊ぼうと思っていたユーザーが多いだろうが、発売直後からハイエンドPCでもカクつきやクラッシュが多発。無用な炎上を含め、Steamでの評価は「賛否両論」からスタートしてしまった。本来はもっと上位にいてよかった作品だが、今後の改善に期待しよう。
- 『S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl』 (42位): 待望の続編は、シングルプレイ中心ながらもハマる人はとことんハマるゲーム性で根強い人気。
- 『Arena Breakout: Infinite』 (22位): 基本プレイ無料の脱出系シューターとして、『Tarkov』のライバルになりつつある。
- 『Strinova』 (65位) & 『FragPunk』 (98位): アニメ調TPSやカードシステム導入FPSなど、意欲的な新作もランクインしており、今後の伸びに期待したい。


総括:FPSの多様化が進む2025年

今回のランキングから読み取れたのは、「王道の競技系」と「基本無料の新作」の二極化だ。『CS2』や『Apex』がインフラとして機能する一方で、『Delta Force』のような高品質な基本無料タイトルが、有料AAAタイトル(CoDやBF)と同等、あるいはそれ以上のプレイヤーを集める時代が定着している。
また、サバイバルFPS(4位のRust, 14位のDayZなど)の人気の高さも相変わらずで、プレイヤーは「ただ撃ち合う」だけでなく、「生き残る」体験を求めていることがわかる。
皆さんの推しFPSゲームもぜひ教えてほしい。
Source: SteamDB







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