ASUS JAPANは、ゲーミングブランドRepublic of Gamers(ROG)より、専用AIコアを搭載した最新ゲーミングルーター「ROG Rapture GT-BE19000AI」を2026年春頃に日本国内で発売すると発表した。
本製品はWiFi 7に対応し、最大19Gbpsの超高速通信を実現するだけでなく、ルーター単体でアプリケーションを実行できるDocker Engineを搭載。ゲーミング、ストリーミング、スマートホームのすべてを次世代へと引き上げる、まさに「ネットワークの司令塔」と呼ぶにふさわしいフラッグシップモデルとなっているようだ。
独立した「AIコア」がネットワークをリアルタイム最適化
「ROG Rapture GT-BE19000AI」の最大の特徴は、従来のCPU処理に依存しない「独立したAIコア」を内蔵している点だ。このAIコアがクアッドコアCPUや4GBのDDR4メモリと連携し、高度なネットワーク演算を効率的に処理する。
特に注目すべきは、AIアルゴリズムによって進化した「AI Game Boost」だ。デバイスの検出からトラフィックの優先制御、ルーティングの最適化をリアルタイムで実行。ASUSの社内テストでは、この機能によりレイテンシ(遅延)を最大34%低減させる効果が確認されている。一瞬の判断が勝敗を分けるFPSゲーマーにとって、AIによる強力なバックアップは大きな武器となるだろう。


Docker Engine統合でルーターがスマートホームの中枢へ?
本製品は、ルーターとしては異例の「Docker Engine(CLI/Compose対応)」を標準搭載。これにより、従来はPCや専用サーバーが必要だったアプリケーションをルーター上で直接実行可能となった。これはかなり大きい差別化だ。
- IoTデバイスの管理: 自宅のスマートホーム機器を統合制御。
- エッジAIの運用: ローカル環境でのAI自動化を実現。
- 広告ブロック: AdGuardなどのDNSサービスをルーターレベルで運用。
32GBの内蔵ストレージを活用し、ゲーマーだけでなく、ネットワークを自在にカスタマイズしたい上級ユーザーのニーズにも応える仕様となっている。
WiFi 7対応、無線19Gbps・有線31Gbpsの圧倒的帯域
通信性能においても妥協はない。最新規格「WiFi 7」のトライバンド構成を採用し、320MHzのチャネル幅と4096-QAMにより、ワイヤレス通信速度はなんと最大19Gbpsに達するとのこと。
有線ポートも極めて強力だ。10Gポートを2基、2.5Gポートを4基搭載しており、有線スループットは合計で最大31Gbpsを誇る。もう意味不明だ。大容量のゲームクライアントのダウンロードや、高ビットレートでの4K/8K配信を同時に行うような過酷な環境でも、帯域不足を感じることはまずないはずだ。
過酷な負荷に耐える高度な冷却設計
高性能化に伴う発熱対策として、前世代機比で18%の放熱性能向上を実現した。
- 30%増厚されたアルミプレート: 効率的な熱吸収。
- ナノカーボンコーティング: 熱放射を促進。
- エネルギーセービングモード: 電力効率を最適化し、安定稼働をサポート。
さらに、最大5つのSSIDを個別に管理できる「Guest Network Pro」や、トレンドマイクロの技術を採用したセキュリティ機能「AiProtection」も備え、強固なネットワーク環境を構築できる。
ROG Rapture GT-BE19000AI 製品概要
| 項目 | 詳細 |
| 製品名 | ROG Rapture GT-BE19000AI |
| 発売時期 | 2026年春頃(日本国内) |
| 無線規格 | WiFi 7 (802.11be) トライバンド |
| 最大速度 | 無線:最大19Gbps / 有線:最大31Gbps |
| インターフェース | 10Gポート×2、2.5Gポート×4 |
| 主な機能 | 内蔵AIコア、Docker Engine、AI Game Boost、WiFi Insight |
| 価格 | 未定(確定次第発表) |
「ROG Rapture GT-BE19000AI」は、単なる高速ルーターの枠を超え、AIとコンテナ技術を融合させた次世代のネットワークデバイスだ。AIによるラグの低減とDockerエンジンによる拡張性は、これからのゲーミング・ライフスタイルを大きく変える可能性を秘めている、のかもしれない。国内での詳細な発売日や価格の続報を待とう。
Source: Pressrelease







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