2025年10月10日の発売が迫るシリーズ最新作『Battlefield 6(バトルフィールド6)』。本日、メディア合同で実施された開発者Q&Aセッションに参加する機会を得た。
今回のセッションは、先日行われたハンズオンイベントの内容を踏まえ、マルチプレイヤーに特化したものとなる。本記事では、そこで明らかになった新モードやマップ構成に関する情報を、質疑応答形式でお届けする。
『Battlefield 6』マルチプレイ・先行ハンズオン開発者インタビュー

今回、インタビューに応じてくれたのは、DICEでマルチプレイヤー開発の中核を担う以下の3名だ。
- ジェレミー・チャブ(Jeremy Chubb)氏
DICE プロデューサー / マルチプレイヤーのマップとモード担当 - デイビット・サーランド(David Sirlan)氏
DICE シニアプロデューサー - シャシャンク・ウチル(Shashank Uchil)氏
DICE プロダクトオーナー / マップ全般の監督
Q1. 逆転要素が魅力の新モード「エスカレーション」導入の意図と、その特徴は?

チャブ氏:新モード「エスカレーション」は、コンクエストからインスピレーションを得ていますが、独自の新しいスコアの仕組みがあります。試合の最終盤にキーとなる瞬間を掴むことで、一気に戦況を有利にして逆転勝利することが可能なモードです。
これを開発した理由として、従来のコンクエストは試合が長くなりがちで、相手が熟練した分隊だった場合に逆転がほぼ不可能になり、負けが分かっているのに長く戦い続けなければならない状況があった点が挙げられます。その状況を変える新しい仕組みを作りました。
また、もう一つの要素として、制圧対象の拠点が最初は7つですが、最終的に3つまで減少していきます。これにより、興奮や緊張感が「エスカレート」していくというコンセプトを気に入っています。もちろん、大規模なマップで航空機や戦車を駆使し、破壊を楽しみたいプレイヤーのために、従来のコンクエストも引き続き用意しています。
Q2. エスカレーションのビークルバランスは今後どのように調整されるのか?

サーランド氏:エスカレーションのもう一つの特徴は、意図的に乗り物の数を多くしている点です。乗り物に圧倒される中で、どう効果的に立ち向かうか、というのがこのモードの醍醐味の一つだと考えています。このモードは、プレイヤーの数に対して乗り物の数が最も多いというのが特徴でもあります。
社内のテストプレイでも、(ビークルが多い)この状況を克服するために兵科を工兵に切り替えるといった戦略が生まれ、それが分かるとまた別の楽しみ方ができることが分かってきました。
チャブ氏:そのうえでバランスについては、我々はオープンベータや今回のようなイベントを通じて、皆さんがどのようにプレイするかを学び、それに基づいてチューニングを繰り返していきます。直接的なフィードバックはもちろん、テレメトリーデータも活用して微調整を重ねていきます。ローンチから数週間後にはさらに変わるでしょうし、プレイヤーの学習や戦略に合わせて、繰り返しチューニングを重ねていきます。
修正のスピード感についてですが、中には数時間で変更できるものもあります。例えば、乗り物の数や種類、スポーン位置などはサーバーサイドの変更で対応可能です。キャプチャーポイントの範囲といった変更も、必ずしもパッチを待たず、フィードバックを受けてから数時間で機敏に対応できる部分もあります。
ウチル氏:ジェレミーの意見に同感です。今週、初めて非常に多くの方々にこのゲームモードをプレイしていただきました。そこで集められたデータによって、例えば「乗り物の数が多すぎる」という結論に至れば、その数を調整することは当然あり得ます。ローンチ後も「これで確定」ということはなく、プレイテストの結果などを反映して適宜修正を加えていきます。
Q3. 『BF6』らしい体験を実現するため、人気マップ「オペレーション・ファイアストーム」を復活させたのか?

ウチル氏:「オペレーション・ファイアストーム」は非常に人気があるマップで、開発チーム内でも「ぜひこれをやろう」と楽しみながら取り組むことができました。
皆が遊び方を知っている人気のクラシックマップに対して、オリジナルの持ち味を損なわずに、どのような新しい要素を加えられるかを考えた結果、ブレイクスルーモードを追加することにしました。もちろん、元のマップはブレイクスルー用に設計されたものではなかったので、それを実装すること自体がチャレンジでした。
さらに、現在の技術だからこそ実現可能になった、より大規模な「破壊」の要素をふんだんに盛り込んでいます。その際、オリジナルのマップを開発したスタッフにも連絡を取り、「このような形でプレイできるようにしたが、あなたたちの元々の意図と乖離はないか」といった確認や相談を重ねました。
彼らからは、「それは当時のコンピューターの性能では実現できなかったことであり、もし技術が進化していたら、まさに我々がやりたかったことだ」というコメントももらっています。『Battlefield 6』の「オペレーション・ファイアストーム」の仕上がりを気に入ってもらえていれば嬉しいです。
Q4. ローンチ時点での歩兵戦中心マップと大規模マップの比率は?

ウチル氏:製品版では、プレイヤーに様々な形でゲームを体験してもらいたいので、多様な形態のマップを用意しています。歩兵向けのマップ、戦車やヘリコプターが活躍するマップ、そしてジェット機を含む全てが登場する最大規模のマップです。
ローンチ時点では、歩兵向けマップが2つ、戦車・ヘリコプター・歩兵が中心のマップが4つ、そしてさらに大規模な「All Out War(全面戦争)」を体現するマップが3つという構成を想定しています。
チャブ氏:補足させていただきます。オープンベータであのようなラインナップになったのは、まず技術的にチャレンジングなマップから先に取り組んだ結果です。そのおかげで、非常に早い段階で大規模なオープンベータを実施できたことは、我々にとっても嬉しい経験でした。
当時は市街地戦や近接戦闘が中心だったかと思いますが、その後、他の大規模なマップ開発へと展開することができました。バトルフィールドの魅力は、必ずしも全てのマップが大きいことではなく、「カスピアン・ボーダー」のようなクラシックな大規模マップを好む人もいれば、「ロッカー」や「メトロ」のような小規模マップを好む人もいるという、その多様性にあると我々は認識しております。
Q5. 航空機など操作が難しいビークルのための練習モードの実装予定は?

サーランド氏:各種ビークルの操作に慣れるための入り口としては、まずシングルプレイヤーモードで習熟していただくのがメインになるかと思います。
ローンチ(発売時)の段階では、ご指摘のような練習モードはありません。しかし、『Battlefield 4』には同様のモードがあって評価も高かったので、我々も将来的には実装したいと考えています。もしかしたら、ポータル(モード)で最初に利用できるようになるかもしれません。
FPS POWER TUNE


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ビークルの耐久、もしかしてこっちのモードも視野に入れてる? 3の拠点にこんだけ投入するとなるとそりゃ紙装甲にしないといろんな意味でえらい事になるし