2025年12月6日、Blizzard Entertainmentは『Overwatch 2(オーバーウォッチ 2)』の公式ニュースページにて、開発チームが注目のトピックを紹介するブログシリーズ「1週間を振り返る」を公開。今回は、まもなく開幕する新シーズン「シーズン20:ヴェンデッタ」で予定されているエイムアシストのアップデートにフォーカスした内容となっている。
OW2における「エイムアシスト」の基本的な仕組み

OW2のエイムアシストは、コンソール(CS)版でコントローラーを使用しているプレイヤーに向けて提供されている機能であり、マウスに比べて困難なパッドでのエイムという動作を文字通りアシストしてくれるものとなっている。この機能はクロスプレイでPC版プレイヤーと一緒に遊んでいる場合も有効だが、PC版をコントローラーでプレイしている、CS版をマウス&キーボードでプレイしている場合は機能しない。
今回公開された記事によるとOW2におけるエイムアシストの基本的な仕組みは、ヒーロー側に存在する「ターゲット・ウィンドウ」とプレイヤー側の照準に付随する「エイムアシスト・バブル」の2つの範囲が“干渉した瞬間”に機能するというもの。
バブル(青い範囲)を大きくすれば、敵のウィンドウ(黄色い範囲)と重なりやすくなるため、アシストが早い段階で働く。プレイヤーはこのバブル関連の数値を調整することで、エイム感度を自分好みに最適化できるという設計だ。
シーズン20で予定されているエイムアシストの強化

今年8月には、公式によるCS版でのマウス&キーボードのサポートが開始されたが、多くのCS版プレイヤーは現在もコントローラーでプレイしていることだろう。そういったプレイヤーに向けてシーズン20では、エイムアシスト機能に大幅なアップデートが実施される。
以下では、今回発表されたエイムアシストのアップデート内容を3つに分けて紹介する。
1. エイムアシストの「ベース性能」強化
シーズン20ではエイムアシスト全体に多くの調整が施され、その中でも特に大きいのがベース性能そのものの強化だ。ターゲットとの距離に応じて、エイムアシストの効きが従来より6〜8%向上し、OWシリーズ特有の「弱めのアシスト感」が改善される。
OWはもともと他FPSと比べてエイムアシストが控えめだったため、今回の強化は初心者・カジュアル層の助けになる一方、熟練プレイヤー向けには新たな詳細設定が追加され、より細かなチューニングが可能に。
また、OW2は初代よりゲームテンポが速いため、このアシスト強化は現環境のプレイフィールにも理想的にマッチしているという。
2. サポート向けエイムアシスト強化&ターン速度調整の拡張で操作性が大幅向上

また、シーズン20では純粋なエイムアシスト強化だけではなく、特定のロールやヒーローの扱いやすさを向上させるオプションの追加も予定されている。
まずサポート向けには、新設定「エイム・アシスト・ライフしきい値」が追加。これは“指定したライフ以下の味方だけ”にエイムアシストを働かせるもので、デフォルトは99%。全回復した味方に視点が吸われる誤作動を防げるようになり、ジュノやイラリーといったエイム依存型サポートの操作感が標準設定のまま向上する。また、味方へのエイムアシスト強度のデフォルトが100%に引き上げられ、オプションのカスタマイズが苦手なプレイヤーであってもヒール対象を捉えやすくなる。

加えて、新シーズンでは回転速度(ターン速度)を4つのスライダーで細かく調整可能に。これによりキャスディ、ハザード、ウィンストンのようにクイックターンやターゲット切り替えの多いヒーローでも、コントローラーでの操作性を大幅に改善できる。CS版で課題となっていた追従性能や振り向き速度が、個別チューニングによって引き出しやすくなるアップデートだ。
3. エイムアシストオプションの拡充

これらの変更を自分好みにカスタマイズするためのオプション追加やデフォルト設定の変更も多数行われる。うまく扱うことでスキル・アップに繋がる可能性も考えられるが、フレンドと気軽にOW2を楽しむ一般的なCS版プレイヤーであれば、これらのエイムアシスト設定を特別に調整しなくても問題ないと述べられている。
エイムアシスト関連設定はすべて「コントローラー詳細設定」からアクセス可能。以下は代表的な項目として紹介されているもの。
- エイム・アシスト強度
- ターゲット付近での“引っかかり”の強さを調整
- 高くするほど吸い付きが強まり、照準がスローになる
- 上下左右だけでなく“回転(ターン)”にも影響
- エイムアシスト・ウィンドウ・サイズ
- プレイヤー側の「エイムアシスト・バブル」の大きさ
- 大きいほどアシスト発動が早くなる
- デフォルト値が 100% → 60% に変更(シーズン20)
- エイムアシスト・イーズイン(Ease-in)
- ターゲットと干渉した直後のアシストの“入り方”
- 100 → 徐々に効く
- 0 → 最初から最大
- シーズン20で“プレイスタイル別(ヒットスキャン/投射物/近接)に個別設定可能”に
- ヒーロー別の詳細設定にも対応
- エイム・スムージング
- コントローラー入力を“馴らす”機能
- 値を上げる → 微調整しやすくなる(遠距離向き)
- 値を下げる → 近距離の振り向きが速くなる
- エイム・イーズイン(入力カーブ)
- 入力感度の変化曲線を調整する高度設定
- コントローラ設定上級者向けで、触らなくても問題なし
まとめ:シーズン20で“コンソールのOW2”は確実に遊びやすくなる

シーズン20のエイムアシスト調整は、専門的な設定項目が増える一方で、デフォルト設定だけでもエイムがこれまで以上に簡単になるよう設計されている。開発チームは数多くのテストとプレイヤーの声をもとに最適な初期値を導き出しており、設定を細かくいじらなくても、次期シーズンからプレイ体験の大きな向上に期待できる。
今回の変更は、これまでCSコミュニティから寄せられてきた「敵をトラッキングしづらい」「不自然な吸い付きやターゲットスイッチの違和感」「特定ヒーローの操作性の難しさ(例:ウィンストン)」といった課題を解消するためのもの。新しいエイムアシストでは、照準が敵味方に誤って引き込まれにくくなり、より直感的な操作感が得られるようになる。
エイムに悩んでいたプレイヤーも、設定を特に気にしていなかったプレイヤーも、誰もが恩恵を受けられるアップデートとなっているようだ。

- タイトル:Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )
- 発売日:2022年10月5日
- 対象機種:PC / Xbox Series X|S, Xbox One / PS5, PS4 / Nintendo Switch
FPS POWER TUNE
Source: Overwatch







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