CoDシリーズ最新作『Call of Duty: Black Ops 7(コールオブデューティ: ブラックオプス7)』では最初の大型アップデート「シーズン01」が始まったばかりだが、このタイミングでシリーズ全体からのメッセージが掲載された。
その内容は主に、過去数ヵ月にわたるプレイヤーからのフィードバックに感謝し、これからもコミュニティの期待を超えていくという表明だ。しかしその中で、「モダン・ウォーフェア」シリーズと「ブラックオプス」シリーズを2年連続リリースしてきた昨今の製作体制は、今後はもう行われないことが発表された。
『コールオブデューティ』シリーズが戦略変更へ

『コールオブデューティ』公式からの大胆な発表だ。
- 今後の戦略の変更について
- 「今後は『モダン・ウォーフェア』や『ブラックオプス』を連続してリリースすることはありません。理由はいくつもありますが、最大の理由は、毎年絶対的にユニークな体験を提供するためです」
- 「私たちは小さな積み重ねではなく、有意義なイノベーションを推し進めていきます。今日その計画を共有することはありませんが、適切な時期が来たら発表できることを楽しみにしています」
『コールオブデューティ』は、Activision傘下にあるエンジンが共有された十数のスタジオが連動することで、AAA級のゲームを毎年リリースするという驚異的な事業を実現している。
これは、一度に全社で同じ作品を作るのではなく、中核となる開発スタジオ、Infinity Ward、Treyarch、Sledgehammer Gamesが、それぞれ異なる世界設定を有する新作FPSを『コールオブデューティ』として開発する構造になっているためだ。
これにより、同じ「CoD」シリーズでも担当スタジオが異なることで、毎年異なる体験をプレイヤーに提供できるようになっていた。しかし、昨今はActivisionの思惑通りには運んでいなかったようだ。時系列で確認していこう。
「連続リリース」止める経緯は?


20年以上続くCoDシリーズでは、さまざまな世界、キャラクター、独自システムが登場してきたが、2019年の『Call of Duty: Modern Warfare ll (コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア / MW)』から2020年の基本プレイ無料バトロワ『ウォーゾーン』にかけて、フランチャイズとしての個性が現在の形に固まったと言える。
- 2019年:『Call of Duty: Modern Warfare ll (コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア / MW)』
- メイン開発:Infinity Ward
- 2020年:『Call of Duty: Warzone(コール オブ デューティ ウォーゾーン)』
- メイン開発:Infinity Ward+Raven Software
- 2020年:『Call of Duty: Black Ops Cold War(コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー)』
- メイン開発:Treyarch
- 2021年:『Call of Duty: Vanguard(コール オブ デューティ ヴァンガード)』
- メイン開発:Sledgehammer Games
- 2022年:『Call of Duty: Modern Warfare ll (コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア 2/ MWll)』
- メイン開発:Infinity Ward
- 2023年:『Call of Duty: Modern Warfare Ⅲ(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア 3/ MWⅢ)』
- メイン開発:Sledgehammer Games
- 2024年:『Call of Duty: Black Ops 6(コールオブデューティ: ブラックオプス6)』
- メイン開発:Treyarch
- 2025年:『Call of Duty: Black Ops 7(コールオブデューティ: ブラックオプス7)』
- メイン開発:Treyarch
注目したいのは直近4年の動きだ。『MW2(モダン・ウォーフェア)』→『MW3』→『BO6(ブラックオプス)』→『BO7』と、同一のサブ・シリーズを2年連続でリリース。特に2024年と2025年にかけては、Treyarchが2年連続で「ブラックオプス」を手がけている。
有料DLCに見えてしまう?
この手法の問題点としてコミュニティから指摘されてきたのは、「新作」というより単なる「有料DLC」に見えてしまうことだ。実際に『MWⅢ』の発表前は、本作は「MWllの超大型DLC」であるとの噂が絶えなかった。

もちろん『MWll』と『MWⅢ』ではメイン開発が異なるため、登場人物が同じでも雰囲気がやや異なる。『BO6』と『BO7』の間では、ストーリーが40年近く飛んでおりアート面でのギャップが楽しめる。このようにタイトル間の違いを見つけることは可能だ。
とはいえActivisionがこの手法の終了を決めたことからも、サブ・シリーズを連続するのは「絶対的にユニークな」新作体験に欠けるというフィードバックが多く寄せられていたことが察せられる。
2026年の『CoD:MW4(仮)』で再起はかるか
「ユニークな体験」を新たに提供しなおすうえで、重要になるのはやはり2026年の新作『コールオブデューティ』だろう。しかしこの作品については、まだ正式発表されている部分は何もないため、何も語れない状況だ。なお新作の開発計画そのものは、少なくとも2027年の分までは存在することが既に明かされている。
コミュニティの噂話では、次回はInfinity Wardがメイン開発を担当する『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア 4』であるとされている。

タイトルはともかく、Infinity Wardがここ3年メイン開発から離れていた点を踏まえると、2026年は同社の担当と考えるのは妥当だ。
果たしてCoDスタジオの中でも筆頭と言えるInfinity Wardの手で、シリーズに新鮮さを取り戻せるのだろうか。非常に気になるところだ。
『CoD:BO7』では無料プレイ開催

今回このような、反省文も同然のメッセージが発せられたということは、「シーズン01」が出たばかりの『BO7』は、Activisionの期待を下回るパフォーマンスなのではないかと懸念される。
とはいえメッセージでは、「(BO7が)シリーズの一つとしての地位を確立するまで、私たちは決して歩みを止めません」とも述べられている。今後のシーズンコンテンツがあからさまに減少していく可能性を心配しなくても良いという意味だと、前向きにとらえたい。
さらに、『BO7』では来週(12月14日からの週)のどこかで「フリートライアル」を開催するという。マルチ、ゾンビのコンテンツを無料体験でき、スムーズな進行に便利なダブルXPウィークエンド・イベントも実施される。
「最高の時代はこれから」
今年のシューター界はEAの『バトルフィールド6』やEmbarkの『ARC Raiders』が話題をさらっていく一方、CoDはリアルミリタリーな世界にそぐわないスキンへの批判が高まる出来事もあり、いったん出直しを図っていると言えるだろう。
今回の発表はホリデーシーズンを前にした例外的なものだが、メッセージでは「『コールオブデューティ』の未来は非常にしっかりとしており、開発チームの厚みと才能を考えれば、最高の時代はこれから訪れると信じています」とも述べられている。まずは『BO7』シーズン02のコンテンツ、そして2026年の新作に注目したい。
FPS POWER TUNE
Source: CoD Official







コメント
コメント一覧 (6件)
トレイアークはもうゾンビだけ作ってればいいよ。
武器バランスはランクを早期に実装してたら我慢できる問題だけど、ただでさえ人口少ない日本としてはトレイアークがライト層潰し始めたのが致命的だわ。ストリーマーが盛り上げようとしてもこれじゃ厳しいだろ。
言う事コロコロ変わるから誰も信用してない現実
開発チームの厚みと才能があるのに毎年同じバク起こすのそろそろやめてくれませんかね
別にMW2→MW3の流れは別に悪くなかったどころか良かっただろ
BOCWからずっとトレイアークのアプデ頻度が少なすぎるだけの問題だよ
来年のCoDはGTA6と被りそうなんだよなあ・・・
「最高の時代はこれから訪れる」
購入者ナメ過ぎだろこいつらマジで、なんと言うか書いちゃいけない言葉で罵倒するのすら生ぬるいわ