『Call of Duty: Black Ops 6(コールオブデューティ: ブラックオプス6)』および『ウォーゾーン』では、日本時間1月29日に「シーズン02」がスタート予定。一方で不具合や不正行為の多さにコミュニティ心理が悪化しているのが現状だ。
Activisionはこれを重く受け止め、シーズン02を彩る新コンテンツよりも先に、ゲームプレイの改善アップデートについて多くの発表を行った。マルチ、ゾンビ、ウォーゾーンでプレイヤーから指摘されていた各種の問題の解消が期待される。かなり良さげなアップデートなのでぜひご覧いただきたい。
『CoD:BO6』&『ウォーゾーン』シーズン02改善予告
今回の公式ブログは、コミュニティからの不満に応え、1月29日にスタートする「シーズン02」で具体的にどんな対応をするかを先行公開する内容だ。
海外を中心にCoD界では現在、ゲームの不具合の多さやチーターのまん延によって、プレイヤー心理が悪化。ストリーマーたちが、不正行為をしていないにも関わらずシャドウバンされたという事例も度々目撃され、ゲームの全体的な安定性・安全性が不安視されている。
こうした問題は『CoD:MW2』などの過去作でも起きてきたことだ。とはいえ限度もある。2025年初から始まった、せっかくの『イカゲーム』コラボでも、プレイヤーの反応はひときわ冷ややかなものだった。
たとえばXで『イカゲーム』コラボバンドルの宣伝がされた際も、「購入しても不具合で使えない可能性があるので注意」という旨のコミュニティノートがつけられる始末。そのリプ欄も荒れ気味で、Swaggからは「空気を読めよ」と言われたりと、インフルエンサーらも現状に苦言を呈していた。
こうした流れを、Activisionも重く受け止めているようだ。以下のように、シーズン02での改善予定が公開された。
CoD:BO6「シーズン02」改善アップデート予定
グローバル
- グローバル(マルチ、ゾンビ、ウォーゾーン共通)
- チャレンジトラッカー:最大10種のチャレンジを追跡設定可能。または、完了間近のチャレンジを自動追跡する機能。
- マルチとゾンビで、別々のHUDプリセットを設定できるようになる
- チームメイトとの衝突判定を緩和。狭い場所やドア付近で、チームメイトとともに動きまわる際の体験を向上させる
『BO6』マルチプレイヤー
- ゲームプレイとプレイ品質改善
- 武器バランス調整
- 弾の貫通のアップデート
- PERK「デクスタリティ」装備時の、ジャンプ、スライディング、ダイブ中の武器の挙動をさらに低減
- キルコンファームで、ドッグタグの位置を低くしてプレイヤーの視認性を向上
- いくつかのプレステージ・コーリングカード・チャレンジの達成条件をシンプルにする、または拡張する
- シーズン02期間中:ウォークライの効果がついている敵を撃った際、その頭上にアイコンが出るようにする予定。これで、相手の回復速度にバフがかかっていることが分かり、ガンファイト中に困惑せずに済むようになる
- プレイリストの変更
- 注目プレイリストのスロット数を拡大
- 注目プレイリストにガンファイトを復活
- ステイクアウトを、注目プレイリストかクイックプレイのいずれか、または両方に常設
- 迷彩解除に励むプレイヤーに向けて、「スモールマップ・モッシュピット」をシーズン02開始直後に予定
- 重大なバグへの修正
- ギアヘッドで、フィールドアップグレードのチャージ率が適切に上昇していくようになる
- フリーフォーオールでは、キルによって正しくスコアを計算するようになる。ウィナーズサークルでも、トップ3プレイヤーを正しく表彰するようになる
- 特定のモードでPERK「ニンジャ」を、リスポーンごとに、あるいはラウンドごとにリセットできないようにする
- 多くのコーリングカード・チャレンジの修正と調整アップデート
ゾンビモードのシーズン02については先行発表済み。以下の記事を参照。
ランクプレイ
- シーズン02の期間中に、コンソール版プレイヤーがクロスプレイをオフにできる機能をリリース予定
- 『BO6』と『ウォーゾーン』両方のランクで、シーズン02の期間中にライブサーバーにリリースする予定でテスト中。この機能のリリースが近づいた頃に、詳細を共有する。エコシステムの完全性を優先すべく、さらなる変更も検討中
- 降参機能を追加。あまりにもスコア差がついたりチームメイトが欠けてしまった場合に、チーム内で降参の投票を開始できる。降参した場合は、通常の敗北とみなされる。途中抜けなどとは異なり、SRやアカウントにペナルティや停止措置はかからない
- 切断後、ランクプレイに再加入する機能もシーズン02で追加予定
- シーズン02のランクプレイ報酬は以下
- ゴールド帯以上の迷彩報酬
- 10勝でJackal PDW用の武器設計図
- 100勝でデカール(大)
- ウォーゾーンでは、展開時の要求SRコストを調整予定
ウォーゾーン
- 武器
- 全武器のリロード速度を上昇。武器クラスごとに5%から20%速くなる
- ダッシュ後射撃からのジャンプのペナルティを35%から10%に低減。ジャンプからのエイム速度を25%増加
- 薄めの壁に関する体験を安定させるために、ほとんどの素材の弾丸貫通設定を調整
- 武器切り替え速度を10%上昇。『MW3』の「クイックグリップグローブ」の効果がデフォルトでつくのと同等
- 地上アイテムから、バーストライフルとセミオートライフル、レア度の低いピストルを除外。拾った武器がどんな挙動をするのかしっかり把握できるようにするため
- 移動
- ジャンプ速度と、連続してジャンプできる高さを上昇
- パラシュートを切り離すアニメーションの速度を上昇。武器を準備できるまでが劇的に早くなる
- パラシュートを切り離して着地した後のプレイヤー速度を上昇。スムーズにダッシュにつなげられるようにする
- オーディオ
- 反響効果を低減させ、移動する音(足音、昇降機、パラシュート)がやって来る方向の感覚を改善
- PERK
- 「コンバットスカウト」によるピンを、シルエットと交換。壁越しには見えなくなる
- 新たなデフォルトPERK
- 武器に「デクスタリティ」がデフォルトで組み込まれ、その効果も上昇
- 上述の通り「クイックグリップグローブ」と、「ファストリロード」の効果を武器に組み込む
- PERK1スロットに、落下ダメージを軽減する「マウンティニア」復刻。「デクスタリティ」と入れ換え
- 「ベテラン」は、ガスグレネードから受けるスリップダメージを著しく低減するようになる
- 装備品とキルストリーク
- ミューニションポーチは、2個ではなく1個の追加アイテムを付与する。過剰に保持して装備品を乱用できる点に対処
- 展開できるタクティカルとリーサルは、最大3個から2個に減少。トラップを使ったプレイをより合目的的にするため
- ガスグレネードの範囲、継続時間、移動へのペナルティを低減
- スパイカメラによるシルエットは壁越しに表示されなくなる
- アドバンスUAVは上方向の矢印を表示するようになる
- その他
- ボディシールドの機能を制限
- 自由落下中にプレイヤーを自動的に解放しなくなる
- 被害者のチームメイトのシルエットを壁越しに表示しなくなる
- 手動で開放する機能を削除。とどめの一撃を使うこと
- プレイヤーが戻って来る際、購入ステーションから放たれたフレアにはピンを立てられるようになる
- 対戦スタッツトラッカーのフォントを調整。低解像度でも読みやすくする
- ボディシールドの機能を制限
アンチチートRICOCHETのアップデート
マルチとウォーゾーンのランクプレイで暴れるチーターに対しては、アンチチート「RICOCHET」のアップデートが以前から予告されていた。既にリリースされている変更と、今後のシーズンの予定は以下の通り。
- 既にライブサーバーにリリースされている変更
- エイムボットなど、プレイヤーの挙動からチーターを検出するモデルのアップデート
- アカウントの信用度とハードウェアの識別など、他のデータポイントも使ってチートの連続使用を防ぐモデルもアップデート
- 最新モデルのリリース後、ランクで136,000以上のアカウントをBANした
- 相互検査ツールを強化。不審なアカウントに対して行動を起こすまでの時間を短縮
- 通報機能の乱用に対する、新たな検出システムと警告システム
- 開発者メモ:通報機能の乱用は規約違反。相手をBANするつもりで通報を繰り返すと、逆にBANされる可能性がある
- チーターと組んでいるプレイヤーへの、新たな検出システムと警告システム
- 開発者メモ:チーターがBANされたとき、そのアカウントとよくパーティーを組んでいた他のアカウントにもフラグが立ち、ブースティングやチートを調査する
- シーズン2
- クライアントとサーバー側の、検出機能とアンチチートシステムの更新および改善
- カーネルレベル・ドライバーの大型アップデート
- ドライバーのセキュリティを向上
- 暗号化プロセスの強化
- 改ざんされたデータを検出する新システム
- シーズン3以降
- 正当なプレイヤーと、標的にしたチーターを認識する、まったく新しいシステムを含む多数の新技術の導入
- 開発者メモ:シーズン03が近づいた頃にもう少し具体的な解説をするが、チート作成者側に情報を与えないようにするために、多くの詳細は語らない予定
- 正当なプレイヤーと、標的にしたチーターを認識する、まったく新しいシステムを含む多数の新技術の導入
開発側も触れているように、「最新モデル」や「検査ツール」が具体的にどんな仕組みなのかを説明すると、チート作成者たちにも情報を与えてしまう。プレイヤーは、実際にプレイしたときの体験の変化で判断するしかない。まずはシーズン02で改善を感じられることを期待したい。
なおコミュニティから要望の多い「IP BAN」は、アンチチートには使わないと説明している。チーターが大学やインターネットカフェのような施設の回線を使っている場合、IP BANすると、問題のないプレイヤー全員のPCにまで影響が及んでしまうためだ。
ロビークラッシュへの対処
過去数週間でよく報告されていた、パケットロスやサーバー切断、サーバー接続の失敗、いわゆる「ラバーバンド」(体が後ろに引っ張られたように数フレーム前の位置に戻ってしまう現象)など、サーバー接続環境の問題にも対処。
こうした不具合については、故意にロビーをクラッシュさせ続けていた不審なアカウントが複数あったという。これを特定し、Demonwareスタジオのチームは全プレイヤーに影響を与えていた問題の原因を究明。今週、サーバーインフラに新たな改善アップデートを実施して不正を防げるようにしたとのこと。
サーバーアップデート後、バックエンド側では既に『BO6』と『ウォーゾーン』の両方で安定性の向上を確認できたという。今後起こり得るすべての問題に対処できたわけではないものの、現時点では結果に自信を持っている。
ボイスチャット監視システムの最適化
ボイスチャットが原因のペナルティも改善されている。2023年に導入されたこのシステムは、ボイスチャットでヘイトスピーチやハラスメント、侮蔑的な発言を行ったプレイヤーを処罰するのに不可欠のもので、一定の成果は出していた。
しかし、いわゆるトラッシュトーク、つまり言葉としては下品でも、仲間同士では許し合っているような表現にもペナルティをかけていた可能性が指摘されている。そこで、純粋に侮蔑的な発言のみをターゲットにできるようにシステムの改善に取り組んでいる。
ボイスチャットやテキストチャットを用いた迷惑行為と、その対処への活動状況については、2025年内に担当チームからの状況報告がリリースされるとのこと。
シーズン02は1月29日スタート
新シーズンでは通常新コンテンツの発表がメインだが、今回はコミュニティの不満に応え、変則的に既存コンテンツへの変更を優先して発表した。日本時間1月29日にスタートするシーズン02の注目ポイントについては、来週(1月19日の週)から情報が公開される見込み。
シーズン01では、不具合や不正行為のせいでプレイに集中できなかったというプレイヤーも、シーズン02での改善を期待して続報を待とう。
- タイトル:Call of Duty: Black Ops 6(コール オブ デューティ ブラックオプス 6)
- 発売日:2024年10月25日
- 対象機種:Xbox Battle Pass, PC Game Pass, PC(Microsoft Store, Battle.Net, Steam)PS5,PS4 / XboX X|S, One
Source: CoD Official
コメント
コメント一覧 (7件)
そろそろ拒否リストのプレーヤーと警告もなくマッチングするのも改善してくれないかね?
コンバーターとマクロもBANして欲しいが、Xの公式アプデ情報見ても記載が無いから駄目か
アカウントの信用度とハードウェアの識別など、他のデータポイントも使ってチートの連続使用を防ぐモデルもアップデート←シャドウバンされまくってる信用度低いアカウントはもう終わりだね
Steam版のwarzoneだけfps低下するバグいい加減直して欲しい。
battlenetやxbox game passで買わせるために意図的に放置してるなら悪質すぎる。
衝突判定クソうざかったからありがてえ
ギアヘッドバグってたのかよ
どうせシーズン2でも新しいバグが増えるんじゃないの〜?
なんなら既存のバグそのままで新しいバグ追加されるだけだぞ