2025年8月19日(火)のコンソール版リリースが迫る、基本プレイ無料FPS『Delta Force(デルタフォース)』。PC、モバイル、そしてコンソールと、全プラットフォームでの展開という壮大なプロジェクトの裏側、そしてゲーマーが本当に知りたい”核心”に迫るべく、開発・運営を手がけるTeam Jadeスタジオ(TiMi Studio Group)への独占インタビューを実施した。
今回、我々の疑問に答えてくれたのは、ゼネラルマネージャーのレオ・ヤオ氏、プロデューサーのシャドウ・クオ氏、そしてパブリッシングディレクターのジェシカ・チャン氏の3名。
コンソール版のパフォーマンスからコントローラーの操作性、チート対策、そして日本のファンにとって最大の朗報である「日本語吹き替え」の実装まで、多岐にわたる質問をぶつけてきた。この記事を読めば、『Delta Force』コンソール版の今と未来がわかるはずだ。
『Delta Force』開発者インタビュー

- Leo Yao(レオ・ヤオ)氏
- Team Jadeスタジオ ゼネラルマネージャー
- Shadow Kuo(シャドウ・クオ)氏
- 『Delta Force』プロデューサー
- Jessica Zhang(ジェシカ・チャン)氏
- 『Delta Force』パブリッシングディレクター
下記はインタビュー前にプレイした、PS5実機による『Delta Force』4Kプレイ映像となる。PC版に匹敵するグラフィックや、UIの変化など、合わせてチェックしてみよう。
コンソール版は8月19日リリース!気になるパフォーマンスは?

まずは基本情報として、コンソール版のリリース日と対象プラットフォームについて。パブリッシングディレクターのジェシカ・チャン氏は「コンソール版は8月19日に、プレイステーション5とXboxシリーズのXとS向けにリリースする予定です」と明言。PS4/Xbox Oneといった前世代機は対象外となるようだ。
そして、コンソールゲーマーが最も気にするであろうフレームレートと解像度。これについてプロデューサーのシャドウ・クオ氏は、具体的な目標値を明らかにした。
- PlayStation 5 / Xbox Series X: 1440p / 60fps
- Xbox Series S: 1080p / 60fps
現状でも安定したパフォーマンスを提供しているが、チームはそこで満足していない。「120fps対応に向けた開発も進行中」とクオ氏。
将来的には、PC版のように細かくはないものの、画質を優先するか、フレームレートを優先するかを選べるような選択肢も、120fps対応と同時に開発を進めているという。 これは競技志向のプレイヤーにはたまらないニュースだろう。
「コントローラーの操作性」への並々ならぬこだわり

PC版とは操作体系が全く異なるコンソール版。コントローラーでの快適なプレイ、特にエイムアシストの仕様や武器のリコイル調整は、ゲームの評価を左右する極めて重要な要素だ。
この点について、ゼネラルマネージャーのレオ・ヤオ氏は「全ての武器の操作性を個別に調整しています」と回答。コントローラーならではの直感的な操作感を第一に考えつつ、ゲーム全体のバランスが崩れないよう、様々なチューニングを繰り返しているという。
開発で最も困難だった点を問われると、クオ氏もやはり「コントローラーの入力周りの最適化」を挙げた。 何度もテストと最適化を繰り返し、コンソールプレイヤーが納得できる操作体験を追求している姿勢がうかがえる。
ちなみに、PS5のDualSenseコントローラーに搭載されている「ハプティックフィードバック」や「アダプティブトリガー」といった独自機能への特化した対応は、現時点では実装されていない。 しかし、「トリガーはFPSとコンソールにおいて非常に重要」と開発チームも認識しており、今後のユーザーフィードバック次第では検討していくとのことだ。
開発の裏側:全プラットフォーム同時開発の秘訣

そもそもPC、コンソール、モバイルという3つの異なるプラットフォームの開発を、どのように連携させているのだろうか。この疑問に、クオ氏が答えてくれた。
「実はこのタイトルの開発を決めた時から、すでに最初から全プラットフォームで作るというのは決まっていました」その上で、「全部同じコードベースで開発していて、同じフローで開発するように管理をしています」とクオ氏は続ける。
アートリソースも全て同じベースのものを共有することで、プラットフォーム間のクオリティを均一に保ち、効率的な開発を実現しているのだ。この開発プロセス自体がチームの強みであると、ヤオ氏も補足した。
大規模戦闘とチート対策、ゲーマーの不安に応える

『Delta Force』の大きな魅力である32vs32の大規模PvP「Havoc Warfare」。これをコンソールで安定して動作させる秘訣について、クオ氏は「PC版から既に色々と最適化して、いろんな経験を得ています」と語る。 PC版で培った最適化技術をベースに、コンソール向けの入力や性能に合わせてさらなるチューニングを施すことで、大規模ながらも快適な戦場体験を実現している。
そして、オンラインFPSに常につきまとうチートの問題。特にコンソール版では、マウスなどを不正利用する「コンバーター」への対策が大きな焦点となる。
ヤオ氏は「我々のチート対策チームは、コンソール版とコントローラー向けに独特な対応をおこなっています」と断言。 不正を検知するためのチェックポイントを数多く設け、全プラットフォームで公平なプレイ環境を提供できるよう、継続して力を入れていくと約束した。
コンソール版でマウスを公式にサポートする予定は「現時点ではない」とのことで、コントローラーvsコントローラーの公平な戦いを望むプレイヤーにとっては安心できる回答だろう。
ファン歓喜!待望の「日本語吹き替え」実装が正式決定!
日本のFPS市場の熱気を、開発チームは強く認識していた。チャン氏は、PC版とモバイル版が日本のユーザーから非常に良い反響を得ていることに、まず感謝を述べた。
そして、日本のファンが待ち望んでいたであろうビッグニュースが飛び出した。「今後は日本に向けて、日本語ボイスですね。実装はすでに決まりまして、現在鋭意制作中です」ついに日本語吹き替えの実装が正式に決定したのだ。詳細は後日、公式X(旧Twitter)で発表されるとのこと。
日本のファンへのサービスはそれだけにとどまらない。「日本のIPとのコラボも実は色々動いています」とチャン氏。 さらに、日本国内でのeスポーツ展開にも力を入れていく計画があることも明かされ、今後の展開から目が離せない。
サブスク加入者向け限定特典も用意

PlayStation PlusやXbox Game Passといったサブスクリプションサービス加入者への特典についても質問が及んだ。これに対し、チャン氏は「それぞれに限定の武器スキンやゲーム内アイテムといった、特別なウェルカム特典をご用意しています」とのこと。
加入者であれば、ゲームをさらに楽しむための限定アイテムが手に入るというわけだ。これは嬉しいサプライズと言えるだろう。
また、チャン氏は現在、事前購入(PlayStation / Xbox)も開催中であることに触れ、「良い反響になっています」と、プレイヤーからの期待の高さも語ってくれた。
長期的な運営とアップデート計画

本作は中国で既に1年以上サービスが続いており、その経験はグローバル版の運営にも活かされる。チャン氏によれば、来年に向けてグローバル全体で4〜5回の大型シーズンアップデートを計画しているという。
アップデートの主な内容は以下の3本柱だ。
- 新コンテンツ: 新マップ、新モード、新オペレーター、新武器などを実装。
- 継続的な最適化: プレイヤーからのフィードバックを元にしたゲーム体験の改善、チート対策の強化、コミュニティ施策など。
- グローバルeスポーツ: 日本市場もターゲットに含まれる、大規模なeスポーツイベントの開催。
こうした長期的なロードマップが明確に示されたことは、プレイヤーが安心してゲームに没頭できる大きな要因となるだろう。
3つのモードが織りなす多彩な戦場体験

『Delta Force』には、思想の異なる3つのゲームモードが用意されている。それぞれのモードでどのような体験を届けたいのか、チャン氏がその狙いを語ってくれた。
- Black Hawk Down(キャンペーンモード): 映画の追体験を重視し、オリジナルに忠実なストーリーとシナリオを再現。高難易度の任務を遂行する特殊部隊員の緊張感を味わえる。ソロモードはコンソール版にも実装予定。
- Havoc Warfare(大規模PvP): 32vs32の没入感あふれる大戦場体験。オペレーターのスキルとチームワークが勝利の鍵を握る。
- Hazard Operations(脱出シューター): 次世代の脱出シューターと位置付けられ、オペレーターのスキルとチームワークを組み合わせた、奥深い戦術性が楽しめる。
これら3つのモードが、プレイスタイルの異なる様々なFPSファンを満足させてくれるはずだ。
最後に日本のファンへ

インタビューの最後に、開発チームを代表してヤオ氏から日本のファンへメッセージが送られた。
「今回リリースするコンソール版は、我々チームにとってのチャレンジでもあります。皆さんにより良い体験を提供できるよう、我々にとってはすごく大事なミッションでもありますので、全力で頑張っていきたいと思います」
PC、モバイル、そしてコンソールという3つの異なるプラットフォームで、同じコードベースとアートリソースを用いて開発するという野心的なプロジェクト『Delta Force』。 開発チームの熱意と、プレイヤーの声に耳を傾ける真摯な姿勢が伝わってくるインタビューとなった。
日本語吹き替えも決まり、いよいよ万全の体制でコンソール市場に乗り込んでくる本作。今こそ好きなプラットフォームから、戦場へ繰り出す時だ。
- 『Delta Force』
- PlayStation
- Xbox
- Steam
- Mobile(Android / iOS)
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コメント
コメント一覧 (2件)
トリガー関係って純コンに搭載されてる機能は戦闘になんも関係ない機能だから気にする人は少ないやろ
一回死んだら感度をイチイチ変更しないといけないのがめんどけさい