『CoD』『Apex』の生みの親ヴィンス氏が55歳で急逝、EAが公式声明を発表

12/23/2025

ゲーム開発者Vince Zampella氏が自動車事故で死去、『コールオブデューティ』『エーペックス』『バトルフィールド6』など率いたFPS界の象徴的存在

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FPS界に激震が走る、あまりにも悲しいニュースが入ってきた。

現代のFPSジャンルを定義し、『Call of Duty』や『Apex Legends』などの世界的ヒット作を世に送り出してきたRespawn EntertainmentのCEO、ヴィンス・ザンペラ（Vince Zampella）氏が、ロサンゼルス北部での自動車事故により逝去した。55歳だった。

FPSの歴史を語る上で欠かせない巨星のあまりに突然の訃報に、ゲーム業界全体が深い悲しみに包まれている。NBCロサンゼルス支局が報じている。

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『コールオブデューティ』でFPS史を形作った中心人物

1970年生まれのザンペラ氏、本名Vincent Walter Zampella II氏は、世界のゲーム業界、特にFPSジャンルの発展に大きく寄与してきた人物として知られる。

2002年、2015スタジオ制作の『メダル・オブ・オナーアライドアサルト』でリードデザイナーを務めた後、Jason West氏、Grant Collier氏とともにInfinity Wardを設立。Activisionと提携し、2003年に初代『コールオブデューティ』を発売した。

その後も『Call of Duty 4: Modern Warfare（コールオブデューティー 4 モダン・ウォーフェア）』および『Call of Duty: Modern Warfare 2（コールオブデューティモダン・ウォーフェア2）』の開発を主導し、ミリタリーFPSの魅力を世界的に押し広げた。これらの作品は、日本におけるFPS人気の拡大にも大きな影響を与えた。

ヴィンス・ザンペラ氏が築き上げた伝説的なキャリア

2010年、Activisionとの対立を経てInfinity Wardを離れたザンペラ氏は、West氏とともにRespawn Entertainmentを設立。Electronic Artsと提携し、2014年より『タイタンフォール』シリーズを展開した。

2019年には『エーペックスレジェンズ』を発表し、世界的な大ヒットを記録。同作は日本でも高い人気を獲得し、札幌市で世界大会「ALGSチャンピオンシップ」も開催されている。

『STAR WARS ジェダイ』シリーズを経て、2020年からはDICE ロサンゼルス（現Ripple Effect）を率い、2021年には『バトルフィールド』フランチャイズ全体の統括責任者に就任。2025年10月発売の『バトルフィールド6』は、同年の米国で最も売れたタイトルとなり、シリーズ最大規模の作品として評価された。

ザンペラ氏は、FPSの歴史において最も影響力のある人物の一人だ。EAAでも彼の名を検索すると膨大な数の記事がヒットする。彼が歩んだ軌跡は、そのまま現代FPSの進化の歴史と言っても過言ではない。

事故の状況

米メディア「NBC Los Angeles」の報道によると、事故は日曜日の午後12時45分頃、ロサンゼルス北部のサンガブリエル山脈を通る景勝地、エンジェルス・クレスト・ハイウェイで発生した。

事故の状況は凄惨なものだったという。

事故の状況: ザンペラ氏が運転するフェラーリが、トンネルを出た直後にコンクリートの障壁に激突。
火災の発生: 衝突後、車両は炎上。ザンペラ氏は車内に閉じ込められ、現場で死亡が確認された。
同乗者の被害: 同乗していた人物は車外に放出され、病院に搬送されたが、その後死亡が確認された。

同乗者の身元は現時点で公表されておらず、事故原因についても現段階では明らかになっていない。

エレクトロニック・アーツ（EA）による追悼声明

Respawn Entertainmentの親会社であるエレクトロニック・アーツは、この悲劇的な喪失を受けて公式声明を発表した。

「これは想像を絶する喪失であり、私たちの心はヴィンスの家族、愛する人々、そして彼の作品に触れたすべての人々と共にあります。ヴィンスがビデオゲーム業界に与えた影響は深く、広範囲に及ぶものでした。友人であり、同僚であり、リーダーであり、そして先見の明を持ったクリエイターであった彼の仕事は、現代のインタラクティブ・エンターテインメントを形成し、世界中の何百万人ものプレイヤーと開発者にインスピレーションを与えました。彼の遺産は、今後何世代にもわたってゲームの作られ方やプレイヤーの繋がりを形作り続けるでしょう」

Redditのコメント

RedditのFPS系サブレや米ゲームサイトでは、Zampella氏訃報の話題で溢れかえっている。

「CoD、MoH、Titanfall、Battlefield、Jediシリーズ…子ども時代を形作った作品ばかり。これからもっと彼の仕事を見られると思っていたのに、本当に不公平だ」
「まだ信じていない」
- 「次々とニュースが出てきた...」
「Wikipediaが彼のページを過去形に更新した。本当に、彼は亡くなったんだ」
「ホリデー直前にこんなことが起きるなんてあまりに悲しい。家族が少しでも慰めを見つけられることを願う（※訳注：3人のこどもがいる）」
「彼はRespawnを立ち上げてBattlefieldシリーズも担当していた。本当にショックだ。安らかに」
「彼はどこへ行っても、『面白いゲームとは何か』を理解していた」
「過去20年間の、すべてのFPSプレイヤーにとって大きな損失です。ご冥福をお祈りします」
「“彼はCoDで働いていた。彼は Titanfall で働いていた”と言う人がいる。違う。彼はCoDを作り、タイタンフォールも作った。彼がいなかったら Call of Dutyは存在すらしていなかっただろう」
「宮崎駿や小島秀夫と同じGOAT（最高の人物）が亡くなった。安らかに眠れ。無神論者だけど、もし神様がいるなら彼の魂が安らかに眠ってくれることを願う。もし神様がいないなら、輪廻転生があって彼がどこか別の場所で伝説になれることを願う」
「Respawn？BF6？この人は元々CoD4とMW2を作った男だ。『レジェンド』という言葉が相応しい数少ない人物。2本ともゲーム史に残る作品だ」
「彼がいなければJediシリーズやBF6は存在しなかったかもしれない。長年打ち込んできた作品が成功して本当によかった。RIP Vince」
「タイタンフォールとタイタンフォール2で、何百時間も楽しませてくれてありがとう」