東京ゲームショウ2015にて、絶賛プレイアブル出展中の『Star Wars バトルフロント(スター・ウォーズ バトルフロント)』ですが、DICEのシニアプロデューサーでヒーローデザイナーを統括するJamie Keen(ジェイミー・キーン)氏が来日。お話を伺うことができました。
キーン氏は本作で、巨大過ぎるIP『スター・ウォーズ』のゲーム開発を統括するという、自身が夢にまで見たという大役を務めています。なお『スター・ウォーズ』は彼の実生活にも大きく影響をおよぼしており、身の回りの物全てを『スター・ウォーズ』に囲まれる彼の妻は、彼を辛抱強く支えているとのことです。
キーン氏はインタビュー中最初から最後までずっと笑顔で、偶然お会いした時も満面の笑顔だったのがだったのが印象的でした。
Star Wars バトルフロント インタビュー
EAA:こんにちは。EAAと申します。今日はよろしくお願い致します。
ジェイミー・キーン氏(以下Keen):ヒーローデザイナー総括のジェイミー・キーンです。よろしくお願いします。
- 早速ですが最初の質問です。このタイトルは、映画に忠実でありながらも、独自の体験を作り出すという熱意が感じられました。映画の世界観の守り方と、ゲーム的な面白さのすり合わせには苦労されましたか?
Keen:素晴らしい質問です。そこは非常に判断が難しいところです。映画のスピリット、あるいはエッセンス、映画に出てきてないところまで汲み取った上で、ゲームでは“What if” もしこうなったらどうなるだろうかと、違った展開にになった場合のシーンを新しいものに置き換えていかなければなりません。
特に私はヒーローデザイン担当ということで、ジェダイナイトや他のヒーロー達のデザインをしており、ゲームの中で様々な登場キャラクターで様々な試行錯誤を重ねています。例えばボバ・フェットは、映画の中ではそこまで戦闘シーンが多かったわけではありませんが、一方で彼は複数の箇所に様々な武器や装備を身に付けています。
ゲームの登場人物として彼を出演させることによって、プレイヤーはそういった様々な武器で、「全く新しいボバ・フェット」体験を得ることができます。
- そういえばボバ・フェットは、空を飛んだままだと強すぎるとして調整されましたね
Keen:そうそう。ブログの記事だったと思いますが、そこは若干調整しました。変更前のボバ・フェットは常に飛び回っていて、「彼をいかに撃ち落とすか」のようになってしまったので、そこはゲームバランスを考えての調整です。
常にそういった微調整を入れながらゲームを開発しています。ヒーロー、登場人物同士が一対一で戦うとなった時にキチンと戦闘が成立するように、しっかりとパワーバランスを取るといったところには気を使っています。
パワーバランスもそうですし、ダース・ベイダーとルーク・スカイウォーカーの一対一での対決では、当然ライトセイバー同士での対決にります。これがルーク・スカイウォーカー対ボバ・フェットとなると、「猫と鼠」のような追いかけっこになってしまう組み合わせも出てきてしまいます。この辺りはとても難しい調整でした。
- シングルキャンペーンを採用しなかったのは良い決断だと感じますし、海外でも日本国内でもファンの反応はポジティブだと感じています。この決定の理由は?
Keen:そうですね。やはり誰もが「自分自身のスター・ウォーズ像」を持っていいて、その夢をこのゲームで実現しよう、というのがこのゲームの最も大切なコンセプトです。(※ 「夢を実現」というワードは公式サイトでも度々使用されている)
ですから、作り方としては映画に登場したありとあらゆる要素を自分で取り入れ、「自分自身の白いキャンバス」にどんな“夢”でも描けるようにしたかったのです。そういった意味では「シングルキャンペーン」として道筋をあまり作りたくはなかったんです。
- 今回、AT-ATをワイヤーで倒したり、スピーダーバイクによるレースなどで、実際の映画のシーンを体験できるシーンには興奮しました。他にもこういったシーンはありますか?
Keen:その辺りももいろいろと気を使いました。本作には「バトルファンタジー」というコンセプトがあり、例えば10人に「スター・ウォーズの中で最も印象的なシーンは?」と聞いたら、恐らく10人からは10人とも別の答えが帰ってくると思います。それがスピーダーバイクのレースだったり、あるいはホスでケーブルを巻きつけるシーンだったり、そういった慣れ親しんだシーンから、新しい体験を作り出します。
例えば映画の中で飛び回っていたTIEファイター(タイファイター)は皆さんご存知ですが、TIEファイターとスノースピーダーが空中戦を行ったらどうなるのか?既存のものを組み合わせて新しいものを創りだすことも意識しています。
- キーンさん自身が操作していて一番楽しいキャラクターや、思い入れのあるキャラクターは誰ですか?
Keen:ゲームの中でプレイするという点では、2人のキャラクターがいます。1人はダース・ベイダーで、彼は圧倒的なパワーを持っています。ジェダイとしての卓越した力で、比較的簡単に相手を倒すことができます。映画でよくあるシーンのように、ジェダイの力で相手を引き寄せたり首を締めることもできます。
ただ、ゲームプレイでの本当の楽しさという面から考えると、やはりボバ・フェットですね。色々と考えなければならいことが多く、どう飛行するか、どの武器を使うのか、どう相手を撃つのかと、非常に戦術的な思考が必要です。
ダース・ベイダーのように強大なパワーで敵を全員なぎ倒すような戦い方ではない、戦術的な面白みがあります。
- ADSの機会が少ないのは、どのような意図がありますか?ゲームにあまり馴染みのない、映画ファンへの門戸を開く意味もありますか?
Keen:そうですね。ノーマルプレイでもヒーローになったあとでも長距離レンジを狙う時もありますしADSを使うこともあります。そういった際にやりやすく、手軽にできるように、サイドモードで使えるようにといったことは考えています。
- コアなFPSファンだけではなく、一般的な人や映画ファンにも配慮したということですね。
Keen:はいその通りです。もちろんサイトを使用したい場合は、それも可能です。
Electronic Arts:すみません。時間切れです。
- Oh my...今日はありがとうございました。
Electronic Arts:大丈夫ですか?必要な情報はすべて得られましたか?
- いえいえいえまだまだ聞きたいことはあります。
Electronic Arts:ではあとひとつだけ。今日はスケジュールがタイトで本当に申し訳ありません。
- ありがとうございます。えーっと...ネガティブな質問とポジティブな質問、どちらが良いですか?
Keen&Electronic Arts:(爆笑)
Keen:ポジティブでお願いします!(笑)
- 迷います...では『Battlefield 4』へのサポートは日本のコミュニティでも非常に高い評価を得ていますが、『SWBF』も同様のサポートを期待しても?!
Keen:(即答で)Yes!(笑)高い評価には感謝しています。ボジティブで良かったです(笑)
- 今日は本当にありがとうございました!
Keen:ありがとうございます!(日本語)
以上です。キャラクターやビークルのパワーバランスに苦労したことや、ボバ・フェットがキーン氏の大のお気に入りのキャラクターであることも伝わってきます(着ているTシャツもボバ・フェット)。
絶対に教えてくれないでしょうが、「ダース・モールやグリーヴァス将軍はプレイしていて楽しいですか?」や「『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』からの参戦は?」などを聞きそびれてしまったのが心残り。まだまだ登場キャラクターは隠されているので、旧三部作のハン・ソロやオビ=ワン・ケノービ、ヨーダ、ダース・シディアスなどの登場も期待したいところですが果たして?
『Star Wars バトルフロント』の発売日は2015年11月19日で、対象機種はPS4 / Xbox One / PC。予約購入特典として、通常2015年12月8日(北米太平洋時間)よりアクセス可能となるコンテンツ「惑星JAKKUの戦い」に1週間の先行アクセスが可能です。
Star Wars バトルフロント: 正式発表トレーラー
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コメント
コメント一覧 (14件)
>海外でも日本国内でもファンの反応はポジティブだと感じています
え?
「バトルファンタージー」「国内発」ってw校正しっかりw
ありがとう!感謝しつつ削除させてもらいます><
今後のDICEが開発するシューティングゲームの雛型になったら、私個人としてはうれしいです。率直に言ってキャンペーンはいらない。対人戦、マルチプレイのマップを使った対AI戦だけでOKとすら思っています。各プレイヤーの夢を自由に描けるのって最高ですね。
凄く楽しみなんだけど・・・シングル廃止がポジティブ多・・・?
>EAA:えーっと…ネガティブな質問とポジティブな質問、どちらが良いですか?
>Keen&Electronic Arts:(爆笑)
凄い外国っぽいやり取りww
ネガティブな質問ってどんなものだったんだろう?
こういう熱意ある製作側は応援したくなる
EAA側の質問もすごくよかったな
ベータはよ
まじかよeaaすごいよeaa
>映画でよくあるシーンのように、ジェダイの力で相手を引き寄せたり首を締めることもできます。
くっそ面白そう
やりたくなってきた ベータが楽しみだ