TV局を辞めeスポーツキャスターへ転身:平岩アナウンサーが語る「今のeスポーツ」

TV局を辞めeスポーツキャスターへ転身:平岩アナウンサーが語る「今のeスポーツ」

先日、朝日放送を退社して自身のマネジメントやeスポーツキャスターの育成などを目的とした「株式会社ODESSEY」を設立、本格的にeスポーツキャスターへシフトチェンジした平岩康佑アナウンサーのインタビュー記事が公開。現在のeスポーツ中継の課題と、今後の取り組みについてプロアナウンサー独自の視点から分析しています。

「本来解説をやるべき人が実況をやっている」

平岩康佑(ひらいわ・こうすけ) 

1987年9月2日、東京都品川区出身。法政大学卒業後、2011年に朝日放送にアナウンサーとして入社。翌2012年からスポーツ中継を担当し始め、プロ野球、高校野球、サッカー、アメフトなどの実況を務めた。2017年からeスポーツ実況も担当するようになり、2018年から個人のTwiiterをスタート。4月末を持って番組を降板すると、自身のマネジメントやeスポーツキャスターの育成などを目的とした「株式会社ODESSEY」を設立。6月15日付で朝日放送を退社し、本格的にeスポーツキャスターへと転身。

eスポーツを視聴者に一番いい状態で見てほしい

平岩康佑アナウンサーは「eスポーツを、視聴者に一番いい状態で見てほしい」という思いから、eスポーツの世界に飛び込みました。数々のスポーツ実況の経験を持つからこそ、現在のeスポーツ中継を見て、直したいこと、整えたいことはたくさんあるといいます。「これから日本のeスポーツが成長していく上で、ライトユーザーと呼ばれる存在に見てもらうことが大事なんです」と力説する平岩アナウンサーが、現在のeスポーツ中継の課題と、今後の取り組みを語りました。

本来解説をやるべき人が実況をやっている

日本は独自の文化として「実況プレイ」を築いてきました。自らゲームをプレイしながらその様子を説明し、かつ視聴者のコメントにも反応していく「配信者」は、実況者かつプレイヤーの1人2役。その結果、プロリーグが誕生した現在でも、配信者が実況を務めることが多くなりました。

そんな中、平岩アナウンサーは「今の日本のeスポーツ中継だと、本来解説をやるべき人が実況をやっているイメージがあるんです。ゲームについてはとても詳しいのですが、しゃべりのプロではない。それに実況と解説が同じことをやっていたり、しゃべっていたりする、これは自分が今まで携わってきたスポーツ中継ではありえないこと。この実況と解説の立場が明確になっていない点は、1つ大きな問題だと思っています」と分析。

状況を的確に伝え、会場の観客や視聴者を惹きつけるのが実況、高度なプレイや選手についての詳細な情報を語るのが解説。明確な役割分担があってこそ、見る側にとってはストレスなく、大きな感動を持って受け入れることができます。

ライトユーザーを取り込むための実況

多くの知識と高度なスキルを持った者のコアな”会話”は、特定のファン層には反響を呼びますが、興味を持ち始めた、もしくはこれから興味を持とうという層にはまるで伝わりません。

「今の日本は、ちょうど海外の10年前を追っているような形で、これから成長していくときに必ずゲーマーじゃない人がeスポーツのイベントに来てくれるようなものが必要になってきます。いろいろな方から「eスポーツ界にはヒーローが必要だ」と言われるのですが、ヒーローになる選手を応援してくれるような情報を伝えるのも、実況者の役目で、今まさにできていないところだと思います」と平岩アナウンサー。

プロ実況者としての準備

オリンピックでも、視聴者全員が詳細なルールを把握しているわけではありません。ルールが分からない視聴者をも盛り上げるために、実況者がやるべきことはたくさんあります。

平岩アナウンサーは「実況するゲームについては、最低100時間はプレイして、そこから実況の練習と、知識のインプットという作業に入ります。ゲームによっては200時間でも300時間でも足りないこともありますが、しゃべりのプロではあるけれど、ゲームの知識がないと思われるのが一番嫌なので、そこはしっかりとやります。アップデートがあると、知識の総入れ替えが必要なので大変ですが(苦笑)」と語ります。

プロの実況者だからこそ、プロスポーツ同様にeスポーツでも伝えたいことがたくさんあるでしょう。女性が男性に勝ったり、身心にハンディキャップがあっても対等に戦えるのがeスポーツの利点の1つです。従来のスポーツよりやるべきことが多いかもしれない未開拓の世界に平岩アナは勇気を持って切り込みます。

インタビュー全文はこちらからご覧ください。

Source: AbemaTIMES