ロシアが「目に見えない新素材」を開発、兵士や戦車にも応用へ

ロシアが「目に見えない新素材」を開発、兵士や戦車にも応用へ

ロシアの企業が、周囲の環境に応じて変色する軍事規格の新素材を開発しました。現在はヘルメットへの適用に留まりますが、将来的には兵士や戦車にも応用していく計画のようです。

ロステフノロギヤのカメレオン素材

カメレオンのように変色する素材を開発したのは“ロステフノロギヤ(英語名Rostec)”。2007年にロシア政府の政策の一環として設立された企業で、創設者はかのウラジミール・プーチン大統領。車から武器まで幅広く生産するロシアの超巨大企業です。(関連リンク:Rostec公式ホームページ

CEOのセルゲイ・チェメゾフ氏は以下のように語ります。

「我々は兵士の様々な装備を常に改善し続けています。そして、その最新の成果が周囲の環境に応じてカメレオンのように変色し、著しい擬態効果を発揮するコーティング素材です。この技術で作られたヘルメットはすでに完成しています。近く展覧会でお見せできるでしょう」

また、彼は、「敵の目を欺く最高の技術であり、これを応用すれば、戦車などをカモフラージュすることも可能になるでしょう。」とも付け加えました。

ちなみに、カメレオンが変色する仕組みがスイスのジュネーブ大学により解明されたのは、今からわずか3年前だったりします。それから数日後にカリフォルニア大学バークレー校がそのメカニズムを参考にした人工皮膚を発表しました。もしかすると、今回発表された新素材に何らかの関係があるのかもしれません。(参照リンク:カメレオンの仕組みが暴かれ、人工皮膚が発表される | sign

新たな戦争の時代へまた一歩近づく?

ロステフノロギヤ

皆さんは「透明になる」というアイデアが登場する作品をいくつご存知でしょうか? 古い物でいえばドラえもんの“透明マント”や“透明ペンキ”、少し最近のものになれば攻殻機動隊の“光学迷彩”がありますね。

ゲームに限定してもメタルギアシリーズに登場する“ステルス迷彩”・“オクトカム”や、『Crysis』シリーズに登場する“NANOスーツ”のクローク機能なんかが挙げられると思います。そこまでSFに見識のない筆者でもパッと考えてこれ位思い当たるのですから、その道の方が本気になれば無数に出てくることでしょう。

「透明になる」という考え(あるいは欲望)は昔から存在しています。それこそ天狗の隠れ蓑にまで遡ると紀元前から存在しているといってもよいかもしれません。個人企業問わず、様々な開発者がいかに透明になるかというアイデアを発表し続けてきました。

今回のロシアの大企業の発表が戦争、そして我々の生活にどう影響を及ぼすのか。カメレオン素材はドローンのように、軍事分野に留まらない革命的な存在になりうるのか。今後が注目されます。

おまけ:米軍はもう透明マントを開発済み?

右側からまるでプレデターのような生物らしきものが…。日本企業発信でも度々目にするこの新技術ですが、ロシアのそれは目的からして軍事利用。今後は見えない兵士・兵器同士の戦いとなるのでしょうか。

US Military Optical Invisibility Camouflage Technology

Source: TASS RUSSIAN NEWS AGENCY, via News week