レインボーシックス シージ:初めての観戦でも安心!世界最強が決まる「シックス・インビテーショナル2020」注目ポイント総まとめ!(後編)

レインボーシックス シージ:初めての観戦でも安心!世界最強が決まる「シックス・インビテーショナル2020」注目ポイント総まとめ!(後編)

最近になって『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』の競技シーンに興味を持ち始めたというあなたは幸運なプレイヤーです。日本時間2月8日からスタートするシージ界最大のイベント、SIX INVITATIONAL 2020 (シックス・インビテーショナル2020)で世界の戦いを観戦しましょう!EAA!!では全2回に渡って今回参加する16チームを紹介し、さらにグループステージDAY1の各試合の見所も解説します。

レインボーシックス シージ:初めての観戦でも安心!世界最強が決まる「シックス・インビテーショナル2020」注目ポイント総まとめ!(前編)

グループC

  • Team Liquid
  • Ninjas in Pyjamas
  • Giants Gaming
  • mibr

Team Liquid

このグループCもまた、グループ分けが決まった直後に物議を醸しました。Team Liquid(LATAM)、Ninjas in Pyjamas(LATAM)、Giants Gaming(APAC)、mibr(LATAM)。4チームのうち3チームが南米(LATAMリージョン)のチームです。

前編でも触れた通り、南米のシージコミュニティは世界的にも巨大で、選手たちもコミュニティに対して強い思いを抱いています。その一方でLATAMは、NAやEUに比べて世界の舞台でタイトルを獲得した経験に乏しく、だからこそインビテーショナル優勝、すなわち世界最強チームの栄誉を母国へ持ち帰ろうと闘志を燃やしていました。

しかし、FaZe Clan(前編で紹介)を加えた4チーム体制でモントリオールに乗り込もうとしたにも関わらず、グループステージで共食いをやらされてしまうのには同情を禁じ得ません。見方を変えれば、LATAMからは既に最低1チームは決勝トーナメントに進出できることが確定したわけですが、もちろんそういう問題ではないでしょう。

そんな憂き目に遭ったLATAMの名門チームがTeam Liquidです。インビテーショナル出場回数ではグループAのFaZe Clanと同じ3回連続ですが、世界大会での結果はLiquidが一歩リードしています。プロリーグ・シーズン7ファイナルでは当時のPENTA(現G2 Esports)のロースターを倒して優勝、最近でも2019年12月に行われたオフライン大会OGA PIT Season3で、Spacestation Gaming(前編で紹介)を倒して優勝しています。

動画はOGA PITの決勝戦での一場面。シージはチームとして戦うことが重要視されるゲームですが、neskのような選手の手にかかれば、ロジックは個の力で踏み倒せます。彼は今季のプロリーグでも絶好調で、高いスコアで前半を終えています。

昨年5月にはFaZeからHSnamuringaが移籍してきました。LATAMにおける代表的なサポート・現地守りの選手の一人で、野良連合のファンはその名前を聞いただけで、かつて彼一人に壊滅させられた嫌な思い出が蘇るとか。

余談ですが、LiquidはLATAMのプロリーグに参加しているシージチームの中では唯一、日本公式ツイッターを運営しています。

Ninjas in Pyjamas

仲が良いやら悪いやら分かりづらいLATAMチームの間柄ですが、間違いなく現在のLiquidの宿敵と呼べるのがNinjas in Pyjamas(NiP)です。

そのメンバーは、現在とフォーマットがまるで異なるプロリーグの最初期「イヤー2」から戦っていた、Black Dragons e-Sportsの名うてのロースターが原型です。2018年の6月にBDのメンバーを獲得してシージ界に参入したこの企業は、初期こそなかなか結果が出ませんでした。

しかし去年のシーズン10では、2位のFaZeと6ポイント差をつけてLATAMリーグで首位を独占し、続くシーズン11でも首位に立っています。(勝ち点はLiquidと同じで、獲得ラウンド数の差はLiquidが上ですが、Playday6での直接対決ではNiPが勝っているため、NiPの方が1位というルールです。)

昨年のシーズン10ファイナルでは悲運に見舞われました。FaZeと同様、ビザに関わるトラブルでフルメンバーが日本に揃わず、FaZeともども不完全燃焼のまま準々決勝で消えてしまいました。今回こそフルメンバーでモントリオールに臨めるかと思いきや、初戦の相手はまさかのご近所Liquid、しかも1月23日のPlayday8でBo1をやったばかりです。

立て続けの難儀な展開には鼻白む思いをしているでしょうが、最近ではロースターが2年間の契約更新をするなど、励みになるニュースもありました。NiPとLiquid、お互い手の内を知り尽くしたLATAMチーム同士の試合は間違いなくぎりぎりの戦いになるでしょう。

NiPのキル取り屋PsychoはLATAM的な鋭いエイムや大胆な立ち回りを象徴するようなプレイヤーです。しかし2017年から始まったその経歴と実力に対し、選手として最後に獲得したタイトルは「Brasileirão 2017 Season 1」と、大きくレコードを遡っています。インビテーショナルではNiPの躍進と、世界でのタイトル獲得が果たせるでしょうか。

Giants Gaming

グループ分けの結果に怒り心頭のLATAMチームですが、そんな彼らと同じ列車に乗せられてしまったのが、APACでは現在序列1位に君臨するGiants Gamingです。

日本の属するAPACは、世界規模の大会で一度もタイトルに手が届いていないどころか、王手もかけられていないのが現状です。そんな中で昨年の後半に大活躍したのが、シンガポールのチームGiants Gamingでした。

Aerowolfのロースターだった彼らのうち、YsaeraLunarmetalは競技シーンの最初期からプレイしており、Team Envyの名でシックス・インビテーショナル2017にも出場していた古強者です。東南アジアでは名の知られた存在でしたが、これまでは日本の野良連合とオーストラリアのFnatic(前編で紹介)に阻まれ、また兵役義務のあるシンガポール社会も足かせとなって、世界の舞台には立てずにいました。

しかしシンガポールの厳しい教育制度、限られた時間が逆に彼らを洗練させたのか、シーズン10ではFnaticと野良連合を倒してAPACリージョン代表チームとなり、続くシーズン10ファイナルでは、日本の大観衆の前でEUのRogue(前編で紹介。当時は彼らがGiants Gamingのロースターだった)を倒す大金星を挙げ、シージ史にその名を刻みました。

今シーズンは東南アジアのリーグ戦で現在のところ8勝0敗0分、まったく同じ成績のQ-Confirmと同率1位ながら、まったく問題のないパフォーマンスを継続させています。一方で、躍進の立役者の一人であるMentalistCはFnaticに移籍し、メンバーそれぞれが相変わらず学業や兵役に足を引っ張られてブートキャンプも行えないという不安材料がありました。

しかしシーズンの開始直後には、昨年日本で倒したGiant Gamingがこのロースター全員を獲得しました。インビテーショナルのような大会に備えるために、Giantsのような企業からサポートが得られたことは大きな後押しになるでしょう。つい先日の1月30日にはNa’Vi(前編で紹介)のコーチだったGiGを獲得し、ファイナルで優勝経験のあるコーチから指示を受けられるようにもなりました。

また、これまではサブメンバーだったjrdnも、18歳になってようやく公式戦に出られるようになりました。他のチームから獲得した選手と違い、ずっと現メンバーとともに活動していたため、MentalistCが移籍しても問題なくチームに適応できているようです。

mibr

Giants Gamingが対戦するのは、LATAMリージョンの予選を勝ち抜いて出場権を獲得したmibrです。「Made in Brazil」の略称がそのままチーム名になっている彼らは、去年の8月まではImmortalsのロースターでした。

LATAMの4チームにおける4番手として参加するmibrですが、そのポテンシャルは決して油断できません。彼らがその秘めた実力を発揮したのは、昨年12月のOGA PIT Season3でのことでした。

このOGA PITは、優勝すると賞金が得られるだけでなく、副賞としてインビテーショナル2020への出場権も与えられるというオフライン大会でした。この光り輝く副賞を目当てに、後述するグループDのG2 Esportsも参戦し、世界中の話題になりました。

mibrはシーズン10でもLATAM7位と低調で、このOGA PITでも、ロースター変更を行ったばかりのG2にはうってつけの「やられ役」のように見られていました。

しかしmibrはそんな下馬評を覆し、2-1という成績でG2撃破に成功、時差の都合で眠りかけていた日本の視聴者をまとめて目覚めさせました。

その後は、手の内を知られていると思しきLATAMの同朋Liquidに蹴飛ばされ、ルーザーズ・ブラケットでは、覚醒途上にあったSpacestation Gamingとの二度目の対決に敗れてトーナメントから脱落しましたが、オンラインとオフラインのシージは別物という点を、視聴者たちに改めて認識させる結果となりました。

現在のシーズン11ではLATAM5位と低調ですが、チームの代表的なアタッカーであり、18歳のときからプロリーグで戦い続けている俊英Bullet1は未だその強力なパフォーマンスを保っています。

グループD

  • G2 Esports
  • Team Reciprocity
  • BDS Esport
  • Wildcard Gaming

G2 Esports

G2 Esportsはその華々しい成績もあって、昨年の前半まではシージ界の王として何の疑いもなく崇められてきました。

画像はG2のメンバーであり、PC版シージ競技シーンの、文字通りに最初から今日に至るまでずっと第一戦でプレイし続けている選手Penguの戦績です。プロリーグで優勝。メジャー大会で優勝。インビテーショナルでも優勝。文句のつけようのない戦績です。

日本にも多くのファンを持つこのデンマークの麒麟児だけでなく、スウェーデンの自称世界最強プレイヤーFabian、天才的なフラッガーであるフィンランドのKantoraketti、そして同じくフィンランド出身で、昨年加入したばかりで早くもG2の複雑なシステムになじんでいるUUNOを加えた4人が、当代の北欧最強ロースターと言って過言ではないでしょう。

問題は5人目です。

G2はシーズン9で初めてファイナル出場を逃し、シージ界に大きな衝撃を与えました。シーズン10のスタート前には、2018年の8月からロースターに入っていたjNSzkiが抜けてUUNOが加入。名物選手の脱退はまたしても大騒ぎになりました。

新メンバーUUNOと挑んだシーズン10ですが、G2はここでもまた3位に終わってファイナルへの出場を逃してしまい、徐々にG2時代終焉の雰囲気が漂い始めます。

さらにシーズン10の終了後には、スペインの名サポートプレイヤーであるGogaを放出したことで、かつてない賛否両論が巻き起こります。代わりにCrynを入れて挑んだOGA PITでも、上述したようにmibrからまさかの敗北を喫してしまい、彼らを疑問視する声は一気に高まりました。

G2は世界中からその戦い方を研究され、対策を練られてしまいます。王者であり続けるためには常により良い選手を獲得し、そのシステムをより高度に、複雑にしなければなりません。G2はそうした自己進化の過程で足踏みをしている状態と言えるでしょう。

先日はとうとうCrynを下げ、SirBossをメンバーに加えました。彼はまだPENTAとの契約が続いているため、レンタル選手としてのメンバー入りです。インビテーショナルを目前にしたこのタイミングでのメンバー変更は、またしても物議を醸しました。直近のTeam Empire(前編で紹介)とのプロリーグ戦では7-4で勝利していますが、果たしてBo3のオフライン戦ではどうなのかは、まだ誰にも分かりません。

出場資格を得るためのあらゆるチャンスを逃したG2は、今回のインビテーショナルには招待チームとして参加します。チームの変わらぬ人気を踏まえた上での順当な招待でしたが、ここで結果が出なければ……という重大な局面に立たされています。

Team Reciprocity

崖っぷちのG2の挑戦に初戦で付き合わされることになったのが、NAリージョンのTeam Reciprocityです。

Reciprocity(互恵関係)という、ネイティブでもあまり耳にしない変わった単語を冠するこのチームは、Cloud9のロースターを獲得する形で2019年にシージ界にやってきました。

メンバーはDreamHack Montreal 2018での優勝経験があり、インビテーショナル2019にも出場した名手ばかりです。シーズン10でもNA2位となって日本でのファイナルに出場し、ベスト4という成績を残しています。昨年12月に決勝トーナメントが行われた全米大会United States Nationals 2019でも、決勝でSSGに0-3で負けて準優勝だったものの、変わらぬ強さを示していました。

シーズン11に向けては、Skysと実質トレードの形で、DarkZero(前編で紹介)からNyxを迎えました。銀行1階の遊撃を一人で排除できるパワーの持ち主です。プロシーンでは今や必須スキルとなった感のあるC4落としのスキルも完備、チームの手堅い戦術を補強してくれています。

こちらは昨年のインビテーショナル2019における、決勝トーナメントでのEvil Geniuses戦です。ここで勝利したReciprocityですが、続く準決勝でG2 Esportsに0-2で足蹴にされ、ベスト4で終わりました。今回の初戦は、昨年のリベンジを果たすまたとない好機です。

BDS Esport

競技シーンを以前から見ていた人たちからすれば、なんとも味わい深いEUチームがこのBDS Esportです。2018年にはVitalityでプレイしていたrxwdRaFaLeMilleniumからはRenshiro、PENTAのPanixと、いずれもプロリーグ出場経験のある選手たちが集まって結成されました。

「要するに余り物の寄せ集めなのか」と思う必要はありません。このチームにとりわけ怪奇な印象を与えているのがShaiikoの存在です。彼の公式戦出場記録を見てみると、2017年の9月を最後に、以降は謎の空白となっています。引退したわけではなく、マクロを使ったことでESL大会から2年間の出禁処分を受けていたのです。

プロとしてのキャリアに大きなバツ印をつけられていた彼ですが、配信などを通して変わらず研鑽を積んでいたようで、ワンタップで敵の頭を抜く技量はEUでも屈指のものです。「マクロを使ったあいつだろ」と白眼視する向きもありますが、大会復帰後から最近の試合に至るまでそのパフォーマンスは申し分なく、むしろ新たなファンを増やし続けています。

BDSはシーズン10チャレンジャーリーグを悠々と突破すると、DreamHack Montreal 2019でいきなり3位。今回のインビテーショナルにも、魔境と化していたEU予選を制して出場権を獲得しました。1月にはPanixとコーチのfiskeRがチームを抜けることになりましたが、Team SecretからElemzjeをレンタルして出場します。

5チームが出場するEUリージョンの中では唯一、シーズンファイナルの経験もなければオフラインでの優勝経験もないBDSですが、インビテーショナル初出場が最初の優勝体験となっても特に驚くことはないでしょう。

Wildcard Gaming

最後に紹介するのが、現在APAC序列2位のチームであるオーストラリアのWildcard Gamingです。

Wildcardは、オーストラリアのリーグ内ではともかく、世界的にはまだまだ名声に乏しいでしょうが、そもそもシーズン10でも下馬評を覆した上でのファイナル出場だったため、まだ見ぬポテンシャルに期待できそうです。

代表的な選手は、かつてはFnaticのロースターだったNeophyteRです。前目にも後ろ目にも戦える万能型の選手で、経験豊富な彼の勝負強さがチーム全体にも影響を与えています。シーズン10APACファイナルでも、現在日本のプロリーグで首位を独走するCYCLOPS athlete gamingに劣勢からの粘り勝ちを果たしています。

初戦でぶつかるBDSとは厳しい試合が予想されます。現在はブートキャンプを行い、このグループDから抜け出す道を模索しているところです。

どこで観戦できるのか

日本からはおなじみのキャスター陣である、ふり〜だOkayamaともぞうに加え、現在はTeam Alchemyに所属しているのりお(NK)の4名が現地入りします。試合の展開はもちろん、会場の熱気もそのまま伝えてくれるでしょう。配信チャンネルはYouTubeTwitch、Periscopeの3チャンネルが予告されています。

開幕は日本時間2月8日深夜0時(7日24時)、第1試合のNa’Vi対SSG、Rogue対TSMは0時15分からスタートします。

『レインボーシックス シージ』の発売日は2015年12月10日で、対象機種はPS4、Xbox One、PC。

Source: Ubisoft

COMMENTS

  • Comments ( 2 )
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  1. By 匿名

    超有名どころなチームしか知らなかったのでこういった解説記事はありがたいです!

  2. By 匿名

    観戦がより面白くなる記事ありがとう!

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