シーズン1が開催中のCoDシリーズ最新作『Call of Duty: Modern Warfare Ⅲ(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア 3/ MWⅢ)』だが、開発元であるSledgehammer Gamesにメールインタビューを行うこ機会を得ることができた。
デザイン・ディレクターのZach Hodson(ザック・ホドソン)氏と、アートディレクターであるMatt Abbott(マット・アボット)氏(以下敬称略)に、シーズン1の感想や今後のアップデート、『CoD:MW2』の引き継ぎ武器が弱かった件、膨大なリメイクマップ、武器解除システムなどについて伺った。
CoD:MW3 メールインタビュー - 2023年12月21日
氏名:ザック・ホドソン氏
役職:デザイン・ディレクター
所属:Sledgehammer Games
氏名:マット・アボット氏
役職:アートディレクター
所属:Sledgehammer Games
MW3 開発者から見たシーズン1の評価
Q. シーズン1が始まった本作ですが、発売からこれまでのユーザーの反応や手ごたえを教えてください。特に印象に残っている意見など教えてください。
A. (ザック・ホドソン)『Call of Duty: Modern Warfare III』のローンチからシーズン1にかけての変更について、良い評価だと伺っています。あらゆる問題にも迅速に対応できたことがプレイヤーに喜んでいただき、それが私たちの喜びでもあります。
シーズン1のコンテンツはプレイヤーに歓迎されています。新しいマップがどのように受け入れられるのか、またコミュニティが新しいマップを求めているのか、それともローンチ時のクラシックマップを選ぶのか、当初の私たちには理解できていませんでした。
しかし、結果として良いミックスになっていて、また24/7のようなプレイリストによって、より多くのプレイヤーがアクセスできるようになりました。
Meatはシーズン1で最も成功した事例だと思います。多くにプレイされていて、ある意味『Call of Duty: Vanguard』のDaus Hausに続くようなもののように感じます。Meatは同じ開発者によって作られていて、Das Hausと同じようなプレイタイムが獲得できています。
MW3 シーズン1 今後の予定
Q. シーズン1ではどのような点に注力してゲームの運営を行っていく予定でしょうか?また、シーズン1でかなりの武器やマップに調整が入ったと思いますが、SMGという武器全体に調整を入れた意図や、マップに存在するポイントを変えた理由を教えてください。
A. (ザック・ホドソン)シーズン1の大きな焦点は、『Modern Warfare III』を良い方向にキックオフすることでした。実際に始まったところで新しいマップが利用可能になり、プレイヤーがどの要素でプレイしているか、ゲームの状態を確認する機会でもありました。シーズン1の現在の懸念点は、コンカッショングレネードの使用です。
私たちが確認できていることに対して修正を行い、またプレイヤー同士が話し合っていることも確認しています。シーズン1はプレイヤーがゲームに慣れてくれる時期であり、またメタ武器をさらに追及できる時期です。例えば、AR対SMGメタなどに対し、非常に注意を払っています。
プレイヤーが大部分の銃を試した後に確認できたことは、ARが私たちが注力している2つの指標、時間の経過に伴うスコアとキルデス率において過剰なパフォーマンスを示していることが分かりました。これはSMGに比べ、私たちの期待以上に優れたパフォーマンスを発揮していました。他の多くのカテゴリーもARに対して良いパフォーマンスをしていると考えました。
私たちはまず、どのARが一番良い数値を出しているかを調べ、その数値を調整した後、MCW(AR)に対する更なる調整を行いました。別途SMGは継続中の強化であり、適切な数値に保つために注意深く調整しています。私たちはRival-9を良い例として捉え、SMGがRival-9のような、あるべき位置に近づくように進めています。
MW3 シーズン2はどうなる?
Q. シーズン1ではさまざまな武器や、新マップ、装備などが追加されました。従来のシリーズよりかなり大きなアップデートだと思うのですが、シーズン2以降もこのような大がかりなアップデートを期待して良いのでしょうか?もしこれからのアップデートでの調整すべき課題点や、修正予定の項目などがあれば教えてください。
A. (ザック・ホドソン)『Call of Duty: Vanguard』後、私たちはシーズンに望む進行のペースについて多くを学びました。それにより今回試みようとしているのは、ある意味、先を急ぐことです。おそらく私たちは一定の時期、あるいは2か月程度、未来に生きています。私たちは一定量のコンテンツを制作することをゴール設定しており、修正と新しいコンテンツ制作を両方ともできるだけ早く行いたいと考えています。
そして、変更することを先延ばしにしないことが最善であることも学びました。メタ武器がどのように展開していくか、プレイヤーが何を始めるかを待つよりも、まずは変更を加えてその結果を見るほうが良いと思いました。これが、先ほど述べたコンカッショングレネードなどに注目している理由です。これらの変更をできるだけ速やかに実装したいと考えています。
クイックフィックススタイルのパークのような要望も沢山寄せられています。それをすぐに導入しなかった理由の1つは、内部で検討した時、強力すぎてゲーム自体に影響を及ぼしてしまうと感じたからです。私たちはバランスの取れた状態で皆さんに提供できるようにしたいと考えています。
これはすべて複数の工程で成り立っており、アートチームが制作し、デザインチームがバランスを取り、そしてテストプレイで確認します。同時に、ゲームのライブ状況にも注目しており、導入されるすべての要素がバランスの取れた状態を保てるように心がけています。
MW3 引き継ぎ武器が弱い件
Q. つい先日、シーズン1アップデートが実施されましたが、特にユーザーが気になるのは武器についてだと思います。現状MW2からの引き継ぎ武器が弱いとの声もありますが、さらなる武器や装備、スコアストリークの調整予定はありますか?また、今後どんな武器を追加したいか、どのような調整を行っていくかなど、現時点で考えている点があれば教えてください。
A. (ザック・ホドソン)最初にすべての銃を引き継ぐことについて議論した際、それは膨大な作業と時間が必要であることと理解していました。すべてのアセットを取り込むことが難しかったわけではなく、量が多かったことと、バランスに関することを懸念しました。
直近では『Call of Duty: Modern Warfare II』の多くの武器を強化しました。それは、それぞれの武器がどれだけ強力か、または弱体化したかの初期評価を怠っていたためです。
ローンチ前にいくつかの銃は良い状態だと理解しており、例としてFJX Imperiumの状態はとても気に入っています。バランスの観点から見て、同じような銃が2つある必要はないと考えているので、ユニークな感覚をできるだけ保ちつつ適切な状態にしたいと考えています。
MW3 スピーディーな操作感
Q. 操作感に関しては、非常にプレイしやすい印象を受けました。ゲームプレイ面でのこだわりなどを教えてください。
A. (マット・アボット)クラシックマップの制作を始めた際、新しい動きのメカニズムとより良くマッチするものについて多く話し合いました。クラシックマップの中には、他のマップより人気のあるものもありますが、新しい速度とゲームプレイによって、昔は人気の無かったマップでも楽しくプレイできるのではないかと考えます。
プレイヤーは皆、マップによっては少し違ったプレイができ、少し速いスピード感でプレイでき、そしてプレイした気分が良いと感じられるのではないかと推察しています。
A. (ザック・ホドソン)Call of Dutyのゲームを制作する際にはいつも、プレイヤーが前作のゲームから持ち込む強い思惑がたくさんあり、更に数年前からの記憶も影響すると思っています。私たちは歴代のCall of Duty体験について深く理解したく、多くの時間をゲームプレイに費やしてきました。
今作は『Modern Warfare 2 (2009)』のマップを導入することもありますが、それだけに留まらず、 オリジナルの『Modern Warfare (2007)』や『 Black Ops (2010) 』などをプレイすることで、どの要素が組み合わさるとプレイ体験が上手くいくかを把握しました。その結果、幾つかのポイントを見つけることができたのです。
一つは、ゲーム展開のスピードを少し上げる必要があると感じたことです。しかしながら、最大速度を上げすぎて照準や射撃が難しくなるほどではなく、バランスは取りたいと思いました。これにより最終的には、テストプレイを繰り返しながら、自分たちが焦点を当てるべきポイントを見つけることができました。
もう一つの点は、ゲームがいつもプレイヤーの行動にきちんと反応していることを確認することです。ゲームが期待通りに反応することができれば、それはプレイヤーにとって直感的に感じられます。それに加え、その反応性からスピード感を感じてもらい、他のプレイヤーとのバランスを保つことができます。最終的に私たちはそれらを「滑らかさ」と呼ぶようになりました。
それは、マップを動き回るのに邪魔になるポイントや障害物を無くすことで、動きがスムーズになります。マントリングの速さや容易さ、そして異なる状態への移行など、それらのほとんどの部分は私たちが達成しようとしていた感覚、旧作で成功した事例に基づいた反応性や滑らかさを実現しています。
MW3 14年前のリメイクマップ
Q. 14年前のマップを再現する際に、気をつけたところや苦労した点、また一番意識したことを教えてください。また、プレイしていて14年前にあったオブジェクトが消えている箇所をお見受けするのですが、削除した狙いや意図があれば教えてください。(例:スキッドロウの2階通路の1階が見える抜け落ちた床、ファベーラの中央の建物1階の角にあったゴミ箱など)
A. (マット・アボット)[ファヴェーラのゴミ箱について] もし皆さんがそれを恋しいと思うなら、元に戻すこともできますよ!
マップデザインについては、Zachがゲームプレイの体験について説明していたことと密接な関係があります。私たちとしては、流れと動きを奨励したいと思っています。
『Modern Warfare 2 (2009)』でこれらのマップを初めてプレイした時と今では期待しているものが異なります。例えば、『Modern Warfare III』では、新しい動きのメカニズムによってオリジナルでは到達出来なかった場所に行くことができるようにしました。そのため、多くの決断に迫られました。
オリジナルでは、目の高さにある箱の上に行くことはできませんでしたが、今は登ることができます。私たちは、そのような分岐点に達すると、それらを行うことがプレイヤーの期待に応えるものか否かを明確にするために多くの時間を費やしています。
私たちの目標はプレイヤーの皆さんに対して何が可能で、何が不可能かを明確に伝えることです。例えば、『Modern Warfare III』には開閉するドアがありますが、これはオリジナルのマップには存在しませんでした。そのため、オリジナルのマップデザイン内に扉が現れた場合、それらを取り除くか、あるいはプレイヤーに「これはデザインです」とメッセージを送るために、その”偽り”の扉の前にバーを設置するなど、幾つかの場面で対応しています。
ゲームがどのように感じられ、その世界感がプレイヤーに何を伝えるかが、私たちがオリジナルのマップを『Modern Warfare III』に導入する際のアプローチに大きく影響しています。それは、私たちにクリエイティビティの余地を与えてくれましたが、それと同時にオリジナルのマップである感覚を保ちつつ現代の期待にも応えなければならないというチャレンジでもありました。
MW3 武器解除システムについて
Q. なぜ今作の武器解除システムでは、勝利やデイリーミッションで解除していく仕様にしたのでしょうか。日本では「買い切りゲームでこのようなシステムはあまり良いようには思えない」といった声もあがっていますが、全体的なユーザーの反応や今後改善する考えなどがあれば教えてください。
A. (ザック・ホドソン)根底にある考え方の一つとして、ゲーム内に存在するアイテム数が関与しています。ランクレベルで全てのアイテムをアンロックすると、プレイヤーは新しいアイテムをたくさん入手できるので、アンロックされるアイテムのほとんどを無視してしまうだろうと感じました。
このシステムには一部成功も見られましたが、私たちが正しく理解していないと感じる点もありました。このため、実際のローンチ以降、例えば勝利ボーナスチャレンジの制限を解除するなど、このシステムに幾つかの変更を加えています。
MW3 ファンへのメッセージ
Q. CoDファンやプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。
A. (マット・アボット)このプロジェクトを通して世界中の多くの開発者たちと協力をしてきましたが、彼らの意見を聞いたり、アイディアを見たり、経験を共有してもらえたことは本当に良い経験でした。そして、世界中のファンの皆さんからフィードバックを受けることをとても楽しみにしています。
世界はもちろん、もっともっと日本のファンからもゲームについて、どう感じているか聞きたいです! 日本の皆さんのこのゲームに対する情熱とアイディアに感謝しています。
A. (ザック・ホドソン)皆さんのゲームに対する意見を聞くのが本当に楽しみです。それは、様々な角度からの意見を聞けるからです。私たちはいつも、皆さんのゲームに熱中する様子や、共鳴を巻き起こす具体的な要素に驚かされます。
日本を含め世界中のファンの皆さんに感謝するとともに、オンラインでお目にかかれるのを楽しみにしています!
- タイトル:Call of Duty: Modern Warfare Ⅲ(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア Ⅲ)
- 発売日:2023年11月10日
- 対象機種:PS5/PS4, Xbox X|S/Xbox One, PC(Battle.net / Steam)
コメント
コメント一覧 (19件)
ミート遊ばれてるのが成功だと思ってるの最高に愚かだな
そびえ立つクソの中の上澄みってだけだろ
シュートハウス常設に返せよ、ミートなんて誰も遊ばんくなるわ
マップはオールオブクソ、武器バランスはゴミ、バグは多い
マルチは本当にゴミ
ゾンビは飽きやすい、単調作業だからな
スコアリミットまで行かずに時間制限で終わる試合ばっかり。芋多すぎー
なんだかんだ書いてるけど普通にシーズン1やりきってる上客で草なんだ
ミッドシーズンでまた会おうな
体力150なのにワンショット武器が強すぎるんだよ。フルオート武器の人権無いじゃん。なんで先に撃ってるのに負けるんだよ。砂やナイフの異常な強さに運営は満足してるのか?
前はそんな事なかったんだけどねeaaは
誰でもコメントできるようになってから民度も落ちて無駄に煽る奴らが出てくるようになった
おいEAA頼むから早く昔の仕様に戻してくれ
この長文書いたやつ絶対友達いないわ
便所の落書き感覚でウップン晴らしとくぞ~
インターステラ迷彩解除するくらいまでやりこんだんだ
良い意味でも悪い意味でもカジュアル化したね今作。
見た目はハードコア路線な割に中身は超カジュアル。チーデスだけやる分ならおもしろいんだけど流石にそのモードだけじゃ飽きる。
俺サーチ民なんだけどさ、サイレントスニーカーが暴れていてソロだと裏とられまくりで鴨られまくり。ここは前作MW2特有の裏取りし辛くて緊張感や生殺の駆け引きに大きく負けているな。MW3は何でもキャラコンでゴリ押せちゃうから、エイム力や立ち回りはそこまで重視されなくなっちまったのが興ざめポイント。多少の戦術性を交えて撃ち合いたかったなぁ。正直今回のワンライフ系ルールは遊べたもんじゃなかった。
武器バランスの調整はかなり良い。アップデートの間隔も逐一で信頼性を感じた。社内に優秀なテストプレイヤーがいるんだろうなあ。インフィニティやトレイアークもこれに関しては見習うべき。特にインフィニティお前だよ。前作のSG優遇はさすがに悲惨すぎるからな。
WZは野良でやると必ず即抜けとぶち当たるし、それならパーティ組めよって話になるが…そこまでガチになってやるゲームでもない…外国人みたいにガンガンPT組む文化性との違いかな…これまでもこれからもソロ勢が中心の日本で流行る日は一向にこないだろう。
DMZとか開発終了させたの本当にアホ。あれこそソロでコツコツプレイする日本勢にウケる最高のゲームモードだったってのに…。
これからも日本CoDは凋落し続けるぞ~!日本初週売上1万以下も夢じゃないっ!w次回作に乞うご期待ッ!w
いつも通りアクティビジョン指定の運営方針によりマルチよりWZに開発が集中するだろうし今後のマルチには期待すらできん。
イベント期間中にプレイするのが丁度いい程度の凡ゲーってところかな、総合評価。
もう俺はバトルパスも完走したしシーズン2まで別ゲーでもやりますかねっと。
ギャグ
この現状でmw2の武器のバランスがいいと思ってるの????8割弱すぎて誰も使ってないじゃん。