今回は、『Call of Duty: Modern Warfare Ⅲ(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア 3/ MWⅢ)』における「ゾンビモード」について、Treyarch(トレイアーク)のアソシエイトディレクターKevin Drew(ケビン・ドルー)氏へのメディア合同インタビューに参加。
ラウンド制からオープンワールドになった『MW3』のゾンビについて、開発の手応えやデザインの意図、さらにラウンド制の復活を含めた今後の展望など、さまざまな話をうかがう機会を得た。
オープンワールドになった『CoD:MW3』ゾンビの手応え
質問:今回のオープンワールド型ゾンビはクオリティも高く、好評なフィードバックを多く見かけます。開発スタッフの側ではどのような手応えを感じていますか?
「ラウンド制のゾンビモードもこれまで楽しんできましたが、オープンワールド型ゾンビも進めていきたかったかんです。どのようなものが面白く、魅力的かを考えるところから始めました。在宅での作業でしたがとても楽しいものでした。内部ビルドでも面白く、自信がありましたが、リリース前は面白くないのではないかと思うこともありました」
「しかしリリース後の反応は素晴らしく、プレイヤーはこちらが想定していなかった方法で一緒に楽しくプレイしていたんです」
質問:具体的には、今回のゾンビでどのようなプレイが印象に残りましたか?
「『コール オブ デューティ』コミュニティには意地悪をしたがる人々も多くいるのですが、ゾンビモードで我々のチームは驚かされました。マップにダウンしている他のチームのプレイヤーがいたら、助けに行こうとしたりするのを見たんです」
「他にも、あるプレイヤーが非常に強力な武器を持っているとき、他のプレイヤーに便利なアイテムを分けてあげに行くところも見たりと、本当にクールでした。いつもの『コール オブ デューティ』では見られないほど、プレイヤーたちはお互いに親切だったんです」
従来のシステムを踏襲する意義
質問:今回のゾンビモードにも、ウォールバイやパックアパンチといった従来のゲームシステムが踏襲されています。昔からのプレイヤーにとって、これは分かりやすい一方で新鮮味に欠ける面もあります。従来のシステムを踏襲した背景について聞かせてください。
「ウォールバイやパックアパンチなどはゾンビモードにとって基本的かつコアな要素で、とりわけ旧作からのファンがすぐに理解できるものです。過去には他の要素についても導入を模索しましたが、あまり上手くなじみませんでした。そこで、これまでのシステムを維持することが重要としましたが、まだ革新をもたらしていく余地もあります」
「『Call of Duty: Black Ops Cold War(コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー)』では武器のレアリティを導入し、それは『CoD:ウォーゾーン』へと続きました。プレイヤーはどんな銃でも使えるようになり、武器をよりパワフルにする機能もつけました」
「今後も少しずつ、こうした小さな変更をし続けていく予定です。そして主要なシステムは維持し、改善できる点を探っていきます」
ラウンド制ゾンビについて
質問:『CoD:MW3』のゾンビはオープンワールド型のゲームモードです。コミュニティからは、ラウンド制ゾンビの復活を求める声も見られますが、Treyarchではどのような思いや見通しがあるのでしょうか。
「ラウンド制ゾンビはゾンビモードの中心で、私たちもそこに情熱をこめています。ラウンド制ゾンビが消えることはありませんが、『Cod:MW3』は、ラウンド制ゾンビとはまるで異なるオープンワールド型のゾンビについて模索していくチャンスでした」
「オープンワールド型はプレイヤーのペースで進み、そこで何をし、どんな難関に立ち向かうのかをプレイヤーが選択できるという点でとてもカジュアルです。今後は両方(オープンワールドとラウンド)を革新させ続けていきたいです」
「PvPvEゾンビ」の可能性は?
質問:『Call of Duty: Modern Warfare ll (コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア 2/ MWll)』のDMZモードはPvPvEコンテンツである点が魅力でしたが、今回のゾンビでは複数のチームによる純粋なPvE体験に戻りました。ゾンビでPvPvEをやる計画は無かったのでしょうか。
「そこは間違いなく重要な争点でした。私たちの方でも話し合いをする必要があり、DMZからもたくさんのインスピレーションを受けました。しかし最終的には、ゾンビモードの体験が持つ雰囲気は常に純粋なPvEであり、とりわけイベントを通じて1つのストーリーを語っていきたかったんです」
「PvPがあると、ストーリーミッションが妨害されます。話を進めようとしているプレイヤーが、特定の地点で他のプレイヤーに倒されたりするようなことは非常にストレスだろうと想像したんです」
「PvPはエンゲージを深める要素ではありますが、PvEとして、プレイヤーたちが一緒に協力して助け合う様子も、見ていてとても感動的なものです。PvPvEが今後完全になくなることはまず無いでしょうが、『CoD:MW3』のゾンビではPvEがベストと考えています」
「シーズンを通してストーリーを完結させるのを楽しみにしています。しかしその先については、ゾンビモードの歴史全体のファンが、次の数年も楽しめるような多くのゾンビコンテンツを計画をしています」
質問:現在マルチの方でプレイできるハードポイントは、PvPにゾンビが加わった非常に面白いモードだと思います。こうしたマルチでのPvPvEモードを今後も続ける見込みはあるのでしょうか。
「常設化するような計画は今のところありません。しかし、ゾンビモードが小さなコンテンツからスタートし、より広範なゲームコンテンツの一部となったことに感謝しています。期間限定モードを活用しつつ、今後も引き続き機会を探っていくつもりです」
『CoD:MW3』ゾンビの改善予定やフィードバック
質問:『CoD:MW3』のゾンビはとても楽しいゲームモードですが、さらなる改善点について、思うところやプレイヤーからのフィードバックがあれば聞かせてください。
「もっと多くのコンテンツが欲しい、というフィードバックを受け取っています。また、たくさんのプレイヤーが一緒にプレイできるよう、新しくダイナミックなソーシャル機能も模索していきたいです」
「加えて、キューやロビーへのインタラクト方式や、マッチ内でのスクワッド加盟機能、インベントリ機能の改善、スロット拡張などの改善要求も受け取っています」
ゾンビプレイヤー人口増の秘策
質問:現在のゾンビモードのファンを引きつけつつ、かつてのプレイヤーを復帰させたり、新しいファンを獲得していくことについて、秘策のようなものはありますか?
「プレイヤーの関心を引き続けるための主な手段として、オープンワールド・ゾンビである意義について多くの検討をしていきます。重要な点は、ラウンド制ゾンビでは常にその一部となっていた隠しクエスト要素を、オープンワールドにどう統合していくかです」
「残りのシーズンを通して引き続き、大きなコンテンツを出し続ける必要もあります。別の隠し要素であったり、パズル。これまでのようにアンロックの必要がない(ダークエーテルの)裂け目ですね」
「マルチやウォーゾーンのプレイヤーがこのモードにトライしてもらえるように、シーズン2でもそうしたアイデアを取り入れています。シーズンイベントに参加すれば報酬を獲得できるので、それらがさらにゾンビモードのプレイを薦めることになることを望んでいます」
- タイトル:Call of Duty: Modern Warfare Ⅲ(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア Ⅲ)
- 発売日:2023年11月10日
- 対象機種:PS5/PS4, Xbox X|S/Xbox One, PC(Battle.net / Steam)
Source: Interview
コメント
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ゾンビもういいって、そろそろ違うやつにしてくれ