『STEEL HUNTERS(スティールハンターズ)』は、『World of Tanks』など戦略性の高い対戦ゲームで知られるWargamingによる、巨大ロボットテーマのPvPvEだ。
2025年4月2日より公式サイトおよびSteamで早期アクセス版がスタートした本作だが、日本時間7月8日深夜、惜しくもサービス終了が発表された。記事執筆時点でゲームはまだプレイ可能で、10月8日ごろまでサーバーが開放される。
巨大ロボPvPvE『STEEL HUNTERS』サービス終了へ
公式サイトおよび公式Discordにて、『STEEL HUNTERS』のサービス終了が発表された。要点は以下の通り。
- サーバーは90日間稼働:サーバーは10月8日ごろまで開放
- カスタムゲーム導入: 近日中に、フレンドと遊べるカスタムゲーム機能を追加予定
- 全ハンターをアンロック:未公開のハンターも含む、すべてのハンターを全プレイヤーに開放
- お別れトーナメントを開催:詳細は Discord にて。
終了の背景について、Discordコミュニティでは開発の継続が困難になったことがつづられている。また補足として、ハンターの全アンロックにあわせ、未公開だった新モードもプレイできるようになるという。
「巨大ロボ」+「バトロワ」+「MOBA」+「脱出系」の野心作だった

『STEEL HUNTERS』は巨大ロボットをプレイアブル・キャラクターとした、PvPvEゲーム。プレイヤーは個性豊かな「ハンター」を操作し、2人組(デュオ)で敵チームと戦うという、連携重視のデザインになっている。AIエネミーを通じてレベル上げをしながら、他プレイヤーとの交戦に備えていくのが対戦の主な流れだ。
「巨大ロボ」+「バトロワ」+「MOBA」+「脱出系」。『STEEL HUNTERS』は人気の出そうな要素を盛り込んだ野心作であり、ベータテストには計20万人以上ものプレイヤーが参加していた。
待望の早期アクセスは4月2日にスタートし、5月には初の追加ハンターである「TAURUS」が登場。今後もコンテンツを増やしつつ、早ければ年内にも早期アクセス抜けを予定。ゲーム内アイテムを通じたマネタイズを行い、ゲーム開発を軌道にのせていくことが説明されていた。

Steamでの評価は、記事執筆時点で賛否両論だ。ゲームの不具合や、サーバーの安定性、チーターによる被害など、他のPvPタイトルにもよく見られる問題が報告されている。
巨大ロボPvPvEとしてユニークな地位に位置することは間違いない一方で、早期アクセスがゆえのコンテンツ不足は否定できない。また、巨大なハンターたちの動きの重厚さが、逆にゲームテンポや没入感を損なっているという点も指摘されていた。
こうした要素が相まって、プレイヤーの確保には苦戦したことが察せられる。トラッキングサイトのSteam Chartsを参照すると、ピーク人口としてわずか3,727人が記録されているのみだ。記事執筆時点の平均人口は100人程度。
オンライン対戦型のゲームはマッチングの品質を保つためにプレイヤープールの確保・拡大が必須である点を踏まえると、現時点で早々に撤退を決めたのは、残念ではあるものの妥当な判断だったのかもしれない。もしも『STEEL HUNTERS』チームの次回作があれば期待したいところだ。

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Source: STEEL HUNTERS
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