累計プレイヤーが1,000万人を超え、新規IPとして大きな成功をおさめている『Overwatch(オーバーウォッチ)』ですが、インド出身のヒーロー“シンメトラ”のレアスキン「ディーヴィ」と「ゴッデス」が不適切だとして、ヒンドゥー教のリーダーが削除を求める声明を発表しました。
デーヴィーとはサンスクリット語で女神。ゴッデスも同様に英語で女神を意味する言葉です。『オーバーウォッチ』内に登場するシンメトラの両スキンは特定のヒンドゥー教の女神を模したものには見えませんが、腰につけたドクロと青い肌は破壊の女神カーリーを髣髴とさせます。
声明をだしたのは宗教政治家であり、Universal Society of Hinduismの総裁を務めるラジャン・ゼッド氏。「ゲーム内に登場するシンメトラのデーヴィースキンは、ヒンドゥー教の女神への信仰をないがしろにするもの」だとして、BlizzardとActivisionのCEOにスキンの削除を求める内容となっています。
指摘されている内容は、ゲーム内ではディーヴィ(シンメトラ)をプレイヤーがコントロールする形となっているが、現実では信者は運命を女神たちに任せている点。さらに、ディーヴィの見た目や動きが経典とは異なったものになっていることが挙げられています。
氏は「ディーヴィをジョイスティック、ボタン、キーボード、マウスで操れるのは名誉を傷つけるものだ。ディーヴィは寺院や家庭の祭壇で崇拝される対象であり、ゲーム内の世界で戦うためのキャラクターとして扱われるものではない」と強調。ヒンドゥーの神々、聖典、シンボル、コンセプトの商用目的などでの利用は混乱を生むので行われるべきではないとも述べています。
さらにゼッド氏は、Blizzardが公式サイトのミッション・ステートメントで掲げている、Lead Responsibility(指導責任)に関しても言及。「世界を牽引するゲーム会社として、道徳的な決断をすることを約束する」という宣言を守り、デーヴィを誤った形で伝え、コミュニティーに混乱を産んだことへの対応を求めています。
氏は以前にもHi-Rez StudiosのMOBAタイトル『Smite(スマイト)』を相手取り、同様の訴えを行っていました。日本でもシヴァ(シバ)神を筆頭に頻繁にキャラクター化がされているヒンドゥーの神々ですが、日本のデベロッパーたちにとっても耳の痛い話題となりそうです。
時に単なるキャラクターの"素材"として取り扱われてしまう宗教上の神々やシンボルですが、そこには"素材"では済まされない信仰の歴史と、人々の思いがあることを我々は再認識するべきなのかもしれません。
関連記事:[MW2] 宗教的な問題が発覚し、人気マップ“Favela” が削除。MW3へも波及
[wpap service="with" type="detail" id="B074HYHGQF" title="オーバーウォッチゲームオブザイヤー・エディション - PS4"]
Source: kotaku
コメント
コメント一覧 (16件)
ディーヴィがダメなんでしょ?それなら名前変えるだけでいいよね?w
ディーヴィ?ディーヴィ...ディービー...DB...大坊...ファッ!? 大坊聡ディーヴィ説
ハセカラキッズ
混信の爆笑カキコ
管理人は宗教的な差別コメントを消すべきだろうな
こういうことに寛容な日本は楽だな
ワイはブッダがご飯に垂直に刺した箸の上で鳥居を盾に仏壇投げて戦ってても別に気にしない
(それが外人の作ったものであれば…)
どうも我が国じゃこう言う外国の宗教がらみの論争に拒絶反応を示す人が一定数いるけど、日本だって今でも宗教が文化や政治にこっそり影響及ぼしてるから他所のこと言えないぜ例えば…おっと誰か来たようだ