メタルギア サヴァイヴ：3徹プレイ正直レビュー「欠点ありの面白スルメゲー」

課金要素への賛否

『メタルギア サヴァイヴ』ではプレイ中たびたび課金要素と出くわすことになります。新規セーブデータ作成、資源探索班の増設、資源探索の時間短縮、ロードアウトの増設、倉庫保管上限、ベースキャンプの採掘インターバル短縮、エモート、経験値ブーストパスなどなど、基本プレイ無料ゲームにありがちなマイクロトランザクションが一部のメディアで批判の的になりました。

とはいえ、課金要素は何の問題もないと思っています。なぜならまったくの無課金でストーリークリアし、エンドコンテンツも楽しめているからです。進行速度に特に制限も感じません。課金せずとも100%楽しめますが、課金すると120%楽しめるという印象です。

Coopプレイをやっていれば資源も集まるし、対戦要素も今のところないためプレイしていて課金を迫られる場面はありません。さらにはログインボーナスとしてSVコインも配布されます。今後のアップデートではどうなるかは分かりませんが、今のところ課金要素は時間短縮や更に深く楽しむために使える便利な要素程度だと思います。

『メタルギア サヴァイヴ』まとめとおすすめできる人/できない人

小島監督が抜けてファンの不安要素である「小島離れ」を払拭し、自社IPと開発チームの力強さをアピールすることも出来たはずですが、残念ながら「これがKONAMIのメタルギアだ」といったような気概はあまり感じられませんでした。

『メタルギア サヴァイヴ』はストーリーや演出においてはこれまでの『メタルギア』シリーズに到底至らず、使い回しが多く目新しさこそない作品です。しかしゲーム性は根幹が『MGSV』と変わらないだけあって安定した面白さがあるし、既に確立されているサバイバル・タワーディフェンスの楽しさとの相乗効果で良いゲームにはなっています。また、ゲームの面白みがシングルプレイを軸に成立しており、「プレイすればするほど楽しみが増える」スルメゲームに近いと思います。既に実施されたβテストでは魅力が伝わりきらなかったのが残念。かくいう私もβテスト当時は上手くハマれず、プレイを辞めてしまったクチです。

よく「違うタイトルとして販売するべきだったと」とも言われますが、もし新規IPとして発売されていたら『MGSV』の丸パクリ手抜きゲームとして、非難轟々の嵐に会うこと間違い無しだったでしょう。むしろタイトルに『メタルギア』を入れ、少ないリソースを最大限使った好手と捉えています。『MGSV:TPP』のDLCのスタンドアローン版としてのリリースならまた違った評価を得られたかもしれません。

『メタルギア サヴァイヴ』は今後のアップデート次第では神ゲーとなるポテンシャルも秘めた作品だと感じています。アップデート次第ですが。筆者個人としては、歴代「メタルギア」を操作して超巨大ボスを倒すCoopとか、もとより『メタルギア』シリーズにマッチしたアホさを強調する尖ったコンテンツが実装されれば、「目新しさのない準新作」から脱却できると思います。

良い点まとめ

• シビアなサバイバル要素・難易度の高さがゲームのスパイスになる
• 群がる敵を粉々にできる爽快感
• ユニークなガジェットとトラップ
• レシピ集め

いまいちな点まとめ

• リソースの使い回し
• ストーリーのボリューム不足
• キャラクターの魅力
• Coopミッションの遅いマッチング（Steam版）

おすすめできる人

• 資材を集めてアイテムをクラフトするサバイバルゲームが好きな人
• タワーディフェンスが好きな人
• ゾンビゲームが好きな人

おすすめできない人

• 『MGS』シリーズのストーリーを楽しみたい人
• 小島監督ファン
• ミリタリーファン

『メタルギア サヴァイヴ』海外レビュー

Metacriticによると批評家が100点満点中54点（PS4版は60点）、ユーザーレビューは10点満点中1.4となっています。いつものようにMetacriticユーザーレビューは低くなるの傾向があるのであまり気にしないで良いでしょう。Steamでの評価はアップデート前は「好評」だったものの、アップデート後はCOOPの難易度調整のせいか「賛否両論」となっています。