Google擁するAlphabetの関連会社である人工知能開発会社DeepMindは、人間を超越したFPS AIエージェント「For The Win(FTW)」に関するレポートを公開。
DeepMindは、マルチプレイヤーゲームの戦術的理解やチームプレイの習得は、AI研究の重要な課題だと説明。世界最強の囲碁AI「AlphaGo Zero」を開発したことでも話題となりましたが、今回はFPSゲームの基礎を築いた『Quake III Arena』の「キャプチャー・ザ・フラッグ」をマスターしています。
AI FPSゲーマー
ご存知のように「キャプチャー・ザ・フラッグ(CTF)」は敵と戦いつつ敵陣の旗を奪って自陣に戻るという、「単純な撃ち合い」にとどまらない複雑なゲームモード。「For The Win」の名の通り勝利するためには、敵や味方の動き、旗の位置、地形など様々な要素を考慮しつつ戦略的な動きを学ぶ必要があります。以下は4人のAIエージェントが一緒にプレイする映像です。
Capture the Flag: from pixels to actions
今回の試みでは単体のエージェントを学習させるのではなく、複数のエージェントがお互いにプレイを行うことで学習する方法が取られており、多様性のあるチームメイトと敵の中での学習が可能になっています。
研究の中では40人の人間を交えたトーナメントも行われていて、AIと人間がランダムに選出されてチームを組んでの対戦を行っています。
13万回のプレイで人間を超越
勝率とゲーム数を示す以下のグラフでは、10万回のプレイで平均的な腕前のプレイヤーを超え、13万回で強豪プレイヤーを超越。それ以降はもはや人類では到達できない領域に達しています。
それだけではなく、参加した人間のプレイヤーにアンケートを行ったところ、「人間の参加者よりもAIのほうが協力的だった」という結果も得られたとのこと。自分好みにカスタムしたAIとの共闘といった夢も広がります。
すでにAIを利用した『StarCraft II』や『Dota 2』での取り組みは行われていますが、今回の複数のエージェントを利用したテクニックはCTF以外の他のゲームにも適用が可能とのことで、AI研究全体はもちろんのこと、ゲームにおけるAI活用を後押しするものにもなりそうです。
将来的にはAIの学習方法をさらに改善していきたいとしているので、学習を重ねながら協力プレイもできるAIが様々なタイトルに登場する可能性もありそうです。
このAIが各種ゲームに採用されれば、現在のAIの不自然なウォールハックエイムといった奇妙なプレイなどはなくなり、ボットとも自然な対戦ができるようになりそうです。人間とマッチングができない場合にAIを活用したり、より自然な形でレベル調整を行ったボット対人間を純粋に楽しむこともできるようになるかもしれません。
Source: DeepMind
コメント
コメント一覧 (9件)
人工知能に暴言要素取り入れたら人間っぽくなったりしてwww
QUAKE3とか懐かしすぎるな!
立ち回り忘れとるで
撃ち合い負けないから立ち回りなんて必要ないで
AIって人工知能でしょ?人を模してんだから立ち回りの脳ぐらいあるでしょ。
反射神経とエイム力以外チンパンって、チームで一緒に遊んでも面白くなさそう
2000mほど離れた位置で全力疾走している兵士にQSで頭を抜く凄腕()スナイパーの動画お願いします。
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