『PUBG』、『フォートナイト』、『CoD:BO4』ブラックアウト、『Apex Legends』など、勢いが衰えるどころかますます増え続けるバトルロイヤルゲーム。今後も『Battlefield V』Firestormなどの配信が予定されています。バトロワで生き残るコツとしてレアリティの高い装備を拾う、高い位置を確保するなどが挙げられますが、ではGPUはどれだけ影響するのでしょうか。NVIDIAは「自分の潜在能力を完全に解き放とう - フレームレートが高ければ、バトルロイヤルゲームをより優位に進めることが可能に」と題したブログを公開しました。
GPUとキルレシオの関係
高fpsの優れたメリット
ProSettings.net と ProSettings.com の報告によると、バトロワゲーム(Fortnite、PUBG、Apex Legends)のプロプレイヤーの99%が144Hz以上のモニターを使用しているとのこと。また、240Hzモニターを使用するプロは30%にも上ります。
「人間には認識できない」とさえ言われるにも関わらずプロが高いリフレッシュレートのモニターを選ぶ理由は、キーボードやマウスを操作してから画面に更新されたフレームが表示されるまでの間に、PCで複雑なプロセスが発生することが関係しています。操作してから画面に更新されたフレームが表示されるまでの時間は「レイテンシー」と呼ばれ、レイテンシーが低ければ低いほど、反応時間は良くなるとしています(描画のレイテインシーで、ネットワークのレイテンシーとは異なる)。
このプロセスのうち、モダンなゲームではゲームエンジン・Direct Xレンダー・GPUレンダーは同じレイテンシーを持っており、GPUが早ければ早いほどそれぞれのプロセスでかかる時間が減り、画面の更新が早くなります。つまり、GPUはレイテンシーを下げるために最も重要な要素であると主張されています。
最新GPUのRTX 2080のレイテンシーはGTX 750 Tiの半分に、Intel内蔵GPUの約6分の1にまで短縮することができます。つまりGPUやfps(1秒当たりのフレーム数)を制限しているものをアップグレードし、フレームレートを上げることで、レイテンシーを短縮することができます。
NVIDIAのリサーチチームとEsports Studioはプロゲーマーの協力により、エイムや知覚のテストを実施。高いfpsとリフレッシュレートによる恩恵を確認したほか、予告なしのA/Bテストではわずか数ミリ秒のレイテンシーが改善されるだけでも、プロはその恩恵を得られることが分かったとのこと。
フレームレートとレイテンシーの恩恵
また、NVIDIAはフレームレートを高くしレイテンシーを短くすることで、以下のメリットを得ることができるとしています。特に反応時間と索敵能力に大きく依存するバトロワゲームではこれらの要素が重要になるでしょう。
- fpsが高いほど次のフレームがより早く表示され、それに対応できるようになる。
- 高ヘルツモニターを組み合わせると映像が滑らかに表示され、移動するターゲットを狙いやすくなる。またフレーム間でマイクロスタッターやピクセルスキップが起こる可能性も低くなる。
- Ultra Low Motion Blur (ULMB) のようなG-SYNCテクノロジと組み合わると、動きの速いシーンでオブジェクトやテキストをよりシャープに認識しやすくなる。
高fpsとキルレシオ(K/D)
NVIDIAは匿名化したGeForce Experienceデータを集計した、『PUBG』や『フォートナイト』における平均的なプレイヤーのGPUとキルレシオの調査結果も公開。GeForce GTX 600シリーズをベースラインとし、後継となるGPUとそれに相関して増加していくキルレシオが表現されています。
ここでは、RTX 20XXシリーズを使用するプレイヤーは、GTX 600シリーズを使用するプレイヤーよりものキルレシオが53%も高いという事実が分かります。
ただしこの指標だけでは、優れたプレイヤーほど高性能なGPUを使用しているだけという可能性も。プレイヤースキルを考慮するために、プレイヤーとしての改善を決める重要な要素である「練習」を考慮するために1週間のプレイ時間を考慮したのが下記のグラフになります。
グラフで分かったのは、全てのプレイ時間において性能の良いGPUがプレイヤーの助けになっていること、そして長時間プレイする人ほどGPU性能の恩恵を受けられることが判明。実力はついてきた実感があるものの、伸び悩んでいると感じるプレイヤーはGPUを変えることで大きな恩恵が受けられる可能性が高いとも受け取れます。
144Hzは“新しい60Hz”に
最後に、キルレシオとGPUの性能が、モニターのリフレッシュレートとどう関係するかについても報告されています。強力なGPUと高いフレームレートはそれ自体でも画面の滑らかさと反応時間を助けますが、モニターのリフレッシュレートがGPUに遅れを取らない時にこそ、その恩恵をフルに享受できます。
これを証明するために、GTX 10xxシリーズとGeForce RTX 20xxシリーズに60Hz / 144Hz / 240Hz、それぞれのモニターを組み合わせたときのキルレシオの違いを比較。なお、純粋にリフレッシュレートの効果を知るため、フレームレートに影響を与える高解像度は排除されており、調査対象は1080pのみとなっています。
データによると144Hz以上のモニターを使用しているプレイヤーが大幅に高いキルレシオを誇っていることが読み取れ、リフレッシュレートを高くすることでグラフィックカードの恩恵をフルに受けられることが分かります。そして、GeForce RTX 20シリーズに近づくに連れてキルレシオが上昇しているのも見て取れます。
以上のことから、Nvidiaはプロではなく通常のプレイヤーにおいても、バトルロイヤルゲームで最高のパフォーマンスを発揮したい場合は従来の60fps/60Hzモニターでは不十分であり、144fps/144Hz以上に環境を最適化すべきであるとしています。また、“究極の性能”である240Hzモニターは多少のブーストにはなるものの、安定して240fpsを可能にするグラフィックカードが必要となると注釈しています。
結論
Nvidiaはこのデータが単にGPUをアップグレードすることで、より良いプレイヤーになれるということではないとしたものの、使用されているハードウェアとキルレシオの関係性は明らかであり、正しいハードウェア選びが高いfpsと短いレイテンシーに繋がり、それがプレイヤーのポテンシャルをフルに発揮することに繋がるとしています。
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Source: Nvidia
コメント
コメント一覧 (12件)
因果関係逆だろ。高性能GPUだから上手いんじゃなくて、上手いからこそより良い環境を求めて高性能GPUを買う
企業が金儲けようとするのは当然やろ
なにも悪いことじゃない
まーたe-sports商法かぁ…
皆さん突っ込んでるけど、起点が古すぎるVGAだったり
棒グラフの比率の魔法だったりで差がでかく見えてる罠ですよねーw
4K選ばずFHDであれば144hz環境ならお安めコースで構築できますからね
ゲームにいくら金かけてるかって話だからね
いいグラボ使ってる人はガチ勢率高いんだから当然でしょ
同じ人に60FPSクソグラボと240FPSハイスペでやらせた統計とらんとなんの意味もないわ
当たり前の事だと思うんだけどな
何も驚くことじゃない
流石にGTX600を未だに使ってるプレイヤーはやる気ないでしょ…
ハードウェア関連は足枷になりやすいから、出来るだけ新調しましょうっていうのはわかりますけど
ゲームはキルレじゃねぇ
やって楽しめるかどうかだ
数万〜十数万円払わないと同じ土俵にすら立てないのは厳しい現実だなぁ
んじゃ仮に2キル 40デスしても楽しいと?
これ「人気アーティストは高い機材を使っている」って言ってるようなもんでしょ。そりゃガチでプレイしてる人は金かけるでしょうに。相関関係であって因果関係じゃない。
YouTubeキッヅが「すげーこれさえあれば@@@さん<有名配信者>みたいなプレイが出来るんだママに買ってもらうぞー!」という事になるのを期待してるのかな?
さすが謎の半導体メーカーやな