PS4 Proの登場から2年と半年が経過したPlayStationですが、PS4にとって変わるソニーによる新たな家庭用ゲーム機の詳細が世界で初めて判明しました。ソニー・インタラクティブエンターテイメント(SIE)が過去4年の歳月を費やし、今もなお開発中である次世代機「PlayStation 5 / PS5(仮)」はどのような進化を見せているのか。PS4のリードシステムアーキテクトであるMarc Cerny氏とのインタビューから判明した事実のまとめです。
Cerny氏はただのシステムアーキテクトではなく、19歳のころに『Marble Madness』を開発し、初代PSとPS2での『クラッシュ・バンディクー』シリーズや、『ラチェットアンドクランク』シリーズ、『Spyro the Dragon』シリーズなどの開発にも深く関わっているゲーム開発者でもあります。
次世代機の開発にも深く携わっているCerny氏が語るSIEの次世代機が起こす革命の片鱗を見ていきましょう。
PS5 概要
- 正式名は不明で「次世代コンソール」とのみ表現されている
- 2019年には発売されない
- 複数のスタジオがすでに開発に参加。最近、開発キットの配布も加速
- PS4と後方互換。ダウンロード専用ではなく、物理メディア(ディスク)に対応
- Cerny氏はリードシステムアーキテクトとして参画
- CPUとGPUを更に強化。不可能だったグラフィックのリアリティを実現可能
- システムメモリーが増加され高速化
- ゲームファイル容量の増加にあわせて、更に大容量の物理メディアを搭載
- AMD Ryzenの第3世代をベースに、7nm Zen 2マイクロアーキテクチャの8コアCPU
- 8Kに対応
PS5のグラフィック
- Radeon Naviのカスタムバリエーションでレイ トレーシングに対応
- レイ トレーシングはオブジェクトへの光の跳ね返りを模倣するテクニックで、リアルタイムのレンダリングにおいても反射率の高い表面やガラス、液体の表現がより正確になるのでグラフィックのリアリティが増す
- レイ トレーシングは1万ドル(約120万円)のハイエンドなプロセッサーで可能になり初めている技術。ハリウッドのビジュアルエフェクトで多用されている。対応しているゲーム機は現在存在しない
- レイ トレーシングの利用はグラフィックのみではなく、プレイヤーが特定の音源や敵の足音が聞こえるかのテストを行う際にも利用できる
PS5のサウンド
- AMD製のチップには「ビデオゲームサウンドの可能性を再定義する」3Dオーディオのカスタムユニットも内蔵されている
- PS3からPS4ではオーディオは変わり映えしなかったが、次世代機では音が上、後ろ、側面から来ることでより深い没入感を感じれる劇的な変化を見せる
- 進化したオーディオはTVスピーカーとビジュアルサラウンドを通しても動作するが、ヘッドフォンが「究極のスタンダード」になる
- 現行のPS VRにも対応。次世代のPS VRに関しては「VR戦略の詳細に関しては今日は話さない」が、VRは重要事項である
PS5は超高速SSD
- 「次世代の鍵にもなる」大きな変更要素の1つがハードドライブ
- ゲームの容量は99GBを記録した『Read Dead Redemption 2』に代表されるように肥大化しており、ローディングにかかる時間も増大している
- SSDが選択肢となるが、PS4で可能な外部SSDのような単なるSSDではない
- Cerny氏による『Spider-Man』を使用したデモでは、PS4 Proでファストトラベル時のロードに15秒かかるのに対し、(まだ遅いとされている)開発キットでは0.8秒しか要さなかった
- さらに、ワールドがレンダリングされる速度も上昇。ミッドタウンをスパイダーマンが移動するデモでは、PS4 Proではスパイダーマンの移動速度ぐらいでしか動かないカメラが、開発キットでは戦闘機に接続されているかと思うぐらいの動きを見せていた
- デモ中にポーズを繰り返しても環境の鮮明さはそのままだった
- このSSDの登場により、時間を稼ぐために意図的に設けられたゲームの最初のロゴ表示や選択画面、詳細に作られたマルチプレイのロビーでのロードアウトなどの今は当たり前の慣習がなくなる可能性もある
- このSSDの製造元は不明だが、PC向けに存在するどのSSDよりも高いデータ帯域を持っている
- SSDだけでは現在のPS4に搭載したとしても3分の1ぐらいの速さしかでない。次世代機では出入力の仕組みやソフトウェアの力で19倍もの速さを実現している
PS5の発売日や価格
次世代機に付随するその他のサービスや機能、タイトル、価格に関しての情報は現時点では一切ありません。6月のE3でソニーはキーノートを行わないことも分かっているので、そこでの情報開示もないとみて良いでしょう。
さらに気になるのが、小島秀夫氏がコジマプロダクションで開発中の『Death Stranding』のリリースが次世代機で行われるかの質問が行われた時に、会場にいたスポークスマンは「PS4での発売」と言ったのに対し、Cerny氏は意味深に立ち止まり笑みを浮かべたそうです。これは『Death Stranding』がPS4と次世代機の同時リリースを行う可能性を想起させます。
その他にもMicrosoft HoloLensに代表されるミックスドリアリティ(MR)やAR(拡張現実)、Googleの「STADIA(スタディア/ステイディア)」に代表されるクラウドゲーミングなど、ソニーの次世代機と組み合わせられそうな新しいトレンドは枚挙にいとまがありません。
2019年の発売はないことはわかっていますが、未来のPlayStationのさらなる詳細が待ちきれません。続報を待ちましょう。
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Source: Wired
コメント
コメント一覧 (22件)
値段は確か4万強~5万前半と聞いたな
PCゲーマーは一々CSに反応しすぎな?
誰も比べるまでもない事なんて分かってるんだから絡んでこないように
PCで存在しないSSDってのは事実で現在も調整がされてるね
年内にPS5を正式に発表し、来年末に向けて発売する方向で検討されている
仁王2の発売をこのPS5に合わせる方向で現在光栄テクモが動いています
ssdはraid組んでんじゃない?
現行機より高性能なグラボに大容量高速ssdなんて積んだら6万超えるんじゃないの?