オーバーウォッチ: 新タンクヒーロー「シグマ」のアビリティ・長所と短所などを徹底解説

シグマ(解説アイキャッチ)
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先日『Overwatch(オーバーウォッチ)』に31番目のヒーローとして加わったタンクヒーロー「シグマ」。本記事では、そのシグマについて各種アビリティの基本性能と注意点を紹介・解説し、最後にそれらと実戦での使用感を加味した実装初期の印象を記載しています。

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シグマ(シーブレン・デ・カイパー 62歳)

オーバーウォッチ シグマ

ヘルス 400(通常300+シールド100)+α
足音 なし

シグマの所有アビリティ

《ハイパースフィア》:高威力なメイン攻撃

ダメージ 10.5~60×2(爆心から離れるに連れ低下)
距離減衰 なし
射程距離 20m
リロード 不要
自爆ダメージ あり(最大8.5×2)

《ハイパースフィア》は、1度の攻撃で2つのチャージを射出するシグマのメイン攻撃。弾速が遅く機動力の高いヒーローに直撃させるのは難しいですが、爆発するので複数ヒットを望める点と直撃時の最大120ダメージは魅力的。

射出されたチャージは“時間経過”または“敵にヒット”で起爆し、爆域は爆心から半径5m前後とそこそこ広いのでダメージを与える能力自体は高め。爆発には若干の引き寄せ判定があるので、近くに2つ投げた時に連続ヒットしやすいという特徴もあります。微量ながらシグマ本人も爆発ダメージを受けるので、近距離での使用には注意が必要。

このチャージは《木の葉返し》《ディフェンス・マトリックス》《キネティック・グラスプ》での反射、吸収の対象です。2つ目のチャージには発生保証がないので、各種アビリティや近接攻撃でキャンセルした場合、1発のみ射出されます。

《エクスペリメンタル・バリア》:展開自由度の高いバリアアビリティ

耐久値 1500
クールタイム 破壊時5秒

《エクスペリメンタル・バリア》はラインハルトの《バリア・フィールド》と同じ耐久値管理型のバリアアビリティですが、使用感はシンメトラの旧《フォトン・バリア》に近い仕上がり。対応キーを入力し続けることで現在地から徐々に前進し続け、入力をやめた地点又は障害物と大きく接触した地点で固定されます。再度キーを入力することで収納し、押し続けた場合そのまま展開に移行します。

なお展開中にソンブラの《ハック》を受けた場合、バリアはその場に残りますが収納ができなくなります。またソンブラのUlt《EMP》を受けると、耐久値が0になり破壊されてしまいます。

キー入力中はUltでのみキャンセル可能ですが、解除は《アクリーション》《キネティック・グラスプ》使用中であってもそれらの動作を妨げる事なく可能。設置したまま攻撃することが可能ですが、耐久値は収納中のみ回復するためしまい忘れに注意

《キネティック・グラスプ》:時間依存の防御アビリティ

効果時間 2秒
クールタイム 13秒
シールド変換効率 1ダメージ=0.4シールド(40%)
獲得上限 400シールド(最大800ヘルス)

《キネティック・グラスプ》は前方からの攻撃を吸収し、そのダメージ量に応じてシールドを追加ヘルスとして獲得することができる防御系アビリティ。獲得したシールドヘルスは《攻撃は最大の防御なり》で獲得したものと同様に被弾または時間経過で消耗し、シールドに受けたダメージ分敵のUltを溜めます(レッキング・ボール《アダプティブ・シールド》とは異なる)。

吸収できる攻撃はD.Va《ディフェンス・マトリックス》で吸収可能な攻撃に加え、ロードホッグの《チェイン・フック》やブリギッテの《ウィップ・ショット》も吸収可能とかなり優秀

《キネティック・グラスプ》の展開は、《アクリーション》《グラビティ・フラックス》でキャンセル可能ですが、この場合吸収したダメージ分のシールドを獲得できない点には注意が必要。また、シールドの獲得は効果時間終了後に「まとめて」なので前方からダメージを吸収していても、後方からの攻撃や防御不可能な攻撃を受けるとシールドに還元される前にデスしてしまう可能性があります。

とはいえ、ダメージ量に影響されない防御アビリティの強さは《ディフェンス・マトリックス》で既に証明されているので、使い所を見誤らなければ強力なアビリティです。

オーバーウォッチ:回復やULTを吸収すると? シグマの吸収アビリティ「キネティック・グラスプ」補足検証

《アクリーション》:強力なスタン系アビリティ

ダメージ 15~80(着弾地点から離れるに連れ低下)
クールタイム 10秒
距離減衰 なし
自爆ダメージ あり(最大25)
ヒット時効果 20ダメージ以上の範囲でノックバック(直撃時のみスタン、ダウン)

《アクリーション》による岩石投擲は、発生/弾速共に遅くヒットさせるのは難しめですが、直撃時にはそこそこ長いスタン効果を相手に付与することが可能。スタン中に《ハイパースフィア》での追撃も可能なので、しっかり2発ヒットさせることができれば、トレーサーの《リコール》やソンブラの《トランズロケーター》での逃げを許さず200族以下を確殺することができます。ただしヒットした相手は、ヒット前の慣性を若干引き継ぐようで、倒れ方を予測しづらいのが難点。

ロードホッグの《チェイン・フック》と同様に、直撃時はバスティオンの《セントリー・モード》を強制的に解除し《偵察モード》に戻す事が可能。《木の葉返し》《ディフェンス・マトリックス》《キネティック・グラスプ》での反射、吸収ができず防御手段もかなり限られます。

単発80ダメージは既存の攻撃にはない数値。ソルジャー76の《ヘリックス・ロケット》やウィドウメイカーの《ウィドウズ・キス》100%チャージなど各種120ダメージの攻撃との合わせることでHP200族をキル可能。120を超える攻撃が可能な味方が構成に組み込まれている場合、牽制としてぶつけておく事で相手の体力管理難度を高められるかもしれません。

ULT《グラビティ・フラックス》:空中に拘束し地面に叩きつけるアルティメット

ダメージ 50+対象の最大ヘルス50%
効果範囲 指定位置空半径約7m
効果時間(選択時間) 5秒

《グラビティ・フラックス》は選択範囲内の敵を空中に拘束し地面に叩きつけるシグマのアルティメット・アビリティ。発動直後からマーシーのUlt《ヴァルキリー》のような空中移動が可能になり、5秒間の間自身にのみ攻撃判定のガイドが表示されるのでこの間に位置を指定します。位置指定後は全員が効果範囲を視認可能になります。

よく似たアビリティとしてドゥームフィストのUlt《メテオ・ストライク》が挙げられますが、本人が無敵ではない点で劣り、範囲内であればダメージが一律であることや自身が敵陣に落下する必要が無い点で優ります。加えてメイの《アイス・ウォール》の裏側にも効果が及ぶ点でも優れています(マップ上の壁等は不可)。

ダメージの内訳は拘束時に50と地面に叩きつけた際に最大ヘルスの50%分ダメージ。拘束された対象はザリアの《グラビトン・サージ》に拘束された際と同様、トレーサーの《リコール》等の一部アビリティの使用が禁止され、抜け出すことが可能なアビリティはリーパーの《レイス・フォーム》を始めとした純粋無敵系アビリティやオリーサの《フォーティファイ》などに限られます。

ただし、拘束する前に効果範囲が表示されるので、このタイミングでのアビリティ使用は可能。拘束後使用できなくなってしまう《リコール》であっても無敵時間を利用し拘束を避けることができます。

ULT使用時の注意点


拘束中、シグマは《ハイパースフィア》でのみ追撃が可能。叩きつける際の高度はダメージに一切影響を与えないのでダメージ計算は容易ですが、アナのUlt《ナノ・ブースト》のようなダメージバフは最初の50ダメージ部分にはかかり、50%ダメージには影響しない。被ダメージを増加させるゼニヤッタの《不和のオーブ》は両方に対し機能する。などバフ、デバフ関係は複雑になっています。

5秒と長い選択猶予が与えられていますが、位置を決定するの段階でスタン系のアビリティを受けると、効果を発揮できずに強制終了させられてしまいます。Ult中は《エクスペリメンタル・バリア》の取り扱いもできなくなるので立ち回りでしっかりとカバーする必要があります。

加えて、敵を拘束中であっても攻撃系アビリティのほとんどは使用できる、という点にも気を配る必要があります。例えば敵を高空に持ち上げるため、バスティオンやマクリーのUlt《デッド・アイ》などで予想外のキルを狙われる可能性もあります。拘束中は当然ながら追撃が簡単になりますが、拘束された敵は左右に移動することが可能なので油断は禁物です。

更に、本来地面に叩きつけるモーションが必要なルシオのUlt《サウンド・バリア》も例外的に空中での使用ができます。使用されてしまうと、タンクであってもヘルスの50%を優に超えるシールドヘルスを獲得できるため、キルの期待値が大きく低下してしまいます。

「シグマ」実装初期の印象

アタッカーとしての「シグマ」の評価

攻撃面は、《ハイパースフィア》が爆発系の攻撃ということもあり対ヒーローと言う意味では中々に強力なヒーローです。また、跳弾を活かす機会も意外と多く、今までのタンクにはなかった攻め手を繰り出す事ができます。その反面《ハイパースフィア》の回転率の低さから盾割り性能は低め、盾を無視して戦いにくいのも相まって対オリーサ戦は厳しい展開になりやすいです。

Ult《グラビティ・フラックス》は、起点作りとして優れ、ラインハルトの《アース・シャター》やザリアの《グラビトン・サージ》に匹敵。これ単体では敵のヘルスすべてを削り切る事ができないので追撃は必須ですが、タンクに対して300近いダメージを与えられるのは強力です。PTRの時点で話題になっていた目標からの引き剥がしも可能なので、ペイロードルールでのオーバータイム中はシグマの有無を意識する必要を相手に与えます。

ディフェンダーとしての「シグマ」の評価

防御面は、味方がシグマを組み込んだ構成に慣れていないというのも相まってメインタンクとしての運用はかなり難しい印象です。《バリア・フィールド》と比較すると、別の方向に再展開するまでの時間が長いので戦線が頻繁に移り変わる展開に弱く、オリーサのようにその展開を避けるアビリティがあるわけでもないので、現状サポートヒーローへの負担が大きくなりがちです。

もう一つの防御アビリティ《キネティック・グラスプ》も吸収ダメージの40%では大したシールド量を獲得できず、獲得のタイミングやキャンセルで獲得できないなど使い勝手はいまいち。クールタイムも長いので、シールドの獲得を目的としての展開ではなく、発生の速さを活かし《フラッシュ・バン》や《チェイン・フック》のような始動アビリティを味方が貰ってしまった時のフォローや一部Ultをピンポイントで狙うのが良さそうです。

「シグマ」のサブタンクとしての運用


一方で、オリーサやラインハルトと一緒に選出しサブタンクとして運用した場合は、攻防共に幅広い活躍に期待できます。《エクスペリメンタル・バリア》は、メインタンクがバリアを切らしたときの代用品としてはもちろん、半使い捨てのように使用することもできるので耐久値管理も比較的容易。設置位置の自由度を活かした自由な戦い方がメリットとなります。

シグマとサポート・ヒーローとの相性

サポートヒーローとの相性についてはまだまだ未知数な部分が多いですが、機動力が高いわけではないのでそこまで選り好みをするヒーローではないように感じます。

シナジーという意味では、シグマは突然の被弾にに対応し辛いので一時凌ぎとして優秀な《イモータリティ・フィールド》を持つバティストは悪くない選択だと思います。Ult《アンプリフィケーション・マトリックス》も《ハイパー・スフィア》《アクリーション》共に対応しており、爆発する最大240ダメージは非常に強力です。

以上が現状の「シグマ」に対する感想です。あくまで実装初期の印象なので、今後の研究や発見で評価が大きく変化する可能性があります。31番目のヒーローとして実装されたシグマに対して皆さんはどのような印象を持たれましたか? ぜひコメント欄に意見をお寄せください。

『Overwatch(オーバーウォッチ)』は絶賛発売中で、対象機種はPS4 / PC / Nintendo Switch。

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