現在、期間限定イベント「マーシーのリコール・チャレンジ」が開催中の『Overwatch(オーバーウォッチ)』。そのマーシーがどのように生まれたのかなどを語る記事「The History of Mercy: From Guardian to Guardian Angel」(英語)が公開されました。
マーシーの初期案
From Guardian to Guardian Angel. ?
During Mercy's Recall Challenge, take a moment to reflect on the design, development, and story of Overwatch's iconic surgeon: Dr. Ziegler.
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— Overwatch (@PlayOverwatch) November 27, 2019
今回公開された「The History of Mercy: From Guardian to Guardian Angel」内では、マーシー誕生までの足取りや短編小説として公開された「ヴァルキリー」についてなど、ゲーム本編では語らなれない背景について詳しく語られています。中でも、特にインパクトの強い内容だと思われるのは、初期案の段階(画像左端)においてマーシーが男性であったということではないでしょうか?
マーシーの起源は『オーバーウォッチ』誕生よりもさらに以前。開発チームが異なるクラスが登場するオンラインシューターであるコードネーム『Titan』のコンセプトを練っていたときにさかのぼります。その後、『Titan』は開発中止となりますが、6 - 9クラスが登場するゲームよりも、全く異なったアビリティを持ち、洗練された50ものクラスが登場するゲームを作りたいという思いのもと、『オーバーウォッチ』が誕生します。
クラスという枠を飛び越え、リッチな世界観のもと、バックストーリーや固有の名前を持つヒーローという存在を中心にしたFPSとして産声をあげた『オーバーウォッチ』ですが、開発チームは『Titan』開発中に産まれたヒーラークラス「ガーディアン」をもとにマーシーというヒーローを形作っていきます。
マーシー誕生と今までのストーリー
幼少のころより戦争の恐怖に追われていたアンジェラ・ジーグラー。彼女はまだ幼いときにオムニッククライシスの発生によって、ボランティアを行っていたスイスの病院が爆撃を受け、両親を失います。
この悲劇とは裏腹にアンジェラは復讐に燃えるのではなく、危機に晒された者を助け、平和を支持する存在としての道を歩みます。
アンジェラは医学のキャリアを歩むことで、両親の残した思いを引き継ぎます。医学の神童として名声を得たアンジェラは医学士と医学博士の資格を取得し、有名なチューリッヒ病院の外科長となります。
彼女の応用ナノバイオロジーにおける研究結果は傷の治癒速度を大幅に向上し、医療の革命を起こす大躍進に繋がります。そして、その功績はオーバーウォッチの目にとまることになります。リーダーであるジャック・モリソンによってオーバーウォッチに参加することになったアンジェラは、医療研究の責任者としての責務を担うことになります。
「彼女の研究が誤った使われ方をされることはない」というモリソンの言葉とは裏腹に、アンジェラは彼女の技術が悪用され戦争の武器として使われているのではないかと疑念を持ち始めます。
不安を持ちながらも、彼女は公共の利益のための研究を続けました。そして、最終的にヴァルキリースーツが開発されます。スキャンバイザー、推進機構、バイオテックチャージを兼ね備えたスーツにより、彼女は戦場を飛翔しながら前線の医療危機に素早く反応することが可能になりました。アンジェラはスーツを使用して数々のオーバーウォッチの任務に出動。とりわけ、キングスロウの暴動とハバナでのタロンのマクシミリアン追跡の間で活躍します。
オーバーウォッチ解散後、アンジェラはマーシーとしてではなくジーグラー博士として、様々な国の虐げられ拠り所のない人達を助けることに時間を費やします。オーバーウォッチによって引き起こされた後遺症に苦しむ世界への罪悪感は彼女をエジプトへと向かわせ、彼女の仲間がエジプトに対して行ったこと全てと彼女に対しての拒絶のなかでも、傷ついた人たちのケアを行います。
Michael Chuによる短編小説「Valkyrie」の中でも語られているように、顔なじみとの再開によって昔の記憶と、彼女にスーツを着させた過去の脅威が掘り起こされます。アンジェラははジーグラー博士として居続けるのか、それともウィンストンの呼びかけに答えてマーシーに戻るのか?決断が迫られます
マーシーの外観の変移
バックストーリーと同様に、マーシーの外観も開発初期からかなりドラマチックに変化をしていきます。女性キャラクターとして練り直されたマーシーは、医療服や病院の制服から連想される淡い緑を基調としたデザイン(画像右端)となります。その後、現在のウィングやバルキリースーツを装着し、アビリティのカラーも緑からゴールド&イエローとなりました。また、開発時点ではキャラクター名も「アンジェリカ」となっていましたが、最終的には現在のファラに名付けられる予定であった「マーシー」が起用されます。
同記事では《カデュケウス・ブラスター》のコンセプトアートが公開されるのみに留まっていますが、この案に至るまでには小型の銃に変形する杖という案が検討されていたものの、マーシーに持たせるにはごつすぎるという事で却下されたという裏話もあります。
このように、よく練られている割に露出の機会が少ないオーバーウォッチの世界観やその背景。ゲームプレイを楽しむのはもちろんですが、こういった設定を見るのが好きだというプレイヤーも多いのではないでしょうか。『オーバーウォッチ2』では、ストーリーにも注力していくようなので楽しみですね。
また、こういった設定や初期案に興味があるという方には、公式のアートブック「ジ・アート・オブ・オーバーウォッチ」をお勧めします。発売時期の関係上掲載されているヒーローはオリーサまでですが、それまでに実装されたヒーローやマップ、短編アニメーションからスキンやスプレーなどのアイテムまで様々なオーバーウォッチに関する情報がイラストと共に掲載、解説されています。
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マーシーのイベント開催中
そんなマーシーの期間限定イベント「マーシーのリコール・チャレンジ」は12月3日までとなっています。ゲームをプレイして獲得出来るアイテムやTwitch配信を視聴することで獲得出来るスプレーなど取り逃しのないようご注意ください。
『Overwatch(オーバーウォッチ)』は絶賛発売中で、対象機種はPS4、Xbox One(海外のみ)、PC。
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