先日行われた『Overwatch 2（オーバーウォッチ 2）』シーズン18の先行開発者インタビューにて、新ヒーローの追加に匹敵する、あるいはそれ以上にゲーム環境へ大きな影響を与えうる数々の大型アップデートが明らかになった。
インタビューにはゲームディレクターのアーロン・ケラー氏とリードヒーローデザイナーのアレック・ドーソン氏が登壇。シーズン18は「オーバーウォッチ史上最大級のシーズンの一つになる」と語り、「パーク」システムの過去最大級の刷新と、「スタジアム」モードの本格始動、そして「プログレッション（進行）」システムのリワーク計画について、その詳細を明かした。
パークシステムが”超”進化：新規パーク約60種追加
シーズン15から導入され、ヒーローのカスタマイズ性に新たな可能性をもたらした「パーク」システム。シーズン18では、このシステムがかつてない規模で拡張される。
開発哲学は「ヒーローピックの多様性」
アーロン・ケラー氏は、パークシステムの根本的な目標を「プレイヤーが自分の好きなヒーローを、より多くの状況で使えるようにすること」だと改めて強調した。特定のマップや敵の構成によってヒーローの選択肢が狭まるのではなく、パークによって柔軟に対応できるようにすることが狙いだ。
シーズン18ではこの哲学をさらに推し進め、全ヒーローに新たなパークが追加され、その総数は約60種類にものぼるという。
具体的なパーク変更例：ロードホッグにセカンダリ復活
インタビューでは、具体的な変更例もいくつか紹介された。
- ロードホッグ:
- 多くのプレイヤーから復活を望む声が上がっていた、かつての「スクラップ・ガン（旧サブ射撃）」がパークとして復活する方向で調整されていることが明言された（※インタビュー時点）。現在の「ピッグペン」は近距離コンボに特化しすぎていたため、中距離での立ち回りに選択肢を与える狙いがあるようだ。
- ウィンストン:
- 使用率の低かった「回路ショート」に代わり、新たに「Barrier Toss（バリア・トス）」が追加される。これはジャンプ中にバリアを展開し、その勢いを維持したまま前方に運べるというもの。ダイブの安全性を飛躍的に高める、戦術的に非常に興味深いパークだ。
- ソルジャー76:
- バイオティック・フィールド関連のパークが調整される。開発者によると、この新パークは「攻撃速度を上昇+ヒール効果」とのことで、攻撃と支援の両面で性能が向上する。
- マウガ:
- 「2つの心臓」は、彼の強みである生存能力をさらに伸ばすだけで、プレイの幅を広げるものではなかったと分析。よりアクティブで戦略的なパークに変更されることが示唆された。
これらの変更は、既存ヒーローの運用方法を根本から見直すきっかけとなり、メタ環境に大きな変化をもたらすことは必至である。
"スタジアム"モードが本格始動へ
競技性の高いモードとして一部のプレイヤーから熱い支持を得ている「スタジアム」モードも、シーズン18で大幅に拡充される。
モード別人気順と開発の狙い
インタビューの中でアーロン・ケラー氏は、現在の各ゲームモードの人気度についても言及。グローバルでのプレイ時間に基づくと、人気順は1位が「クイック・プレイ」、2位が「ライバル・プレイ」、そして3位が「スタジアム」であると明かした。
この現状を踏まえ、開発チームは3番手であるスタジアムモードに「特別な何かがある（something special there）」と大きなポテンシャルを見出しており、シーズン18で大規模な投資を行うことを決断したようだ。その言葉通り、アップデート内容はスタジアムを新たな次元に引き上げるものとなっている。
新ヒーロー4名、新モード、クロスプレイ対応など
スタジアムモードの主なアップデート内容は以下の通りだ。
- 新ヒーロー4人追加:
- ウィンストン、ブリギッテ、ファラがシーズン18開始時に、トレーサーも後に追加される。
- 新ゲームモード「ペイロード・レース」:
- 新たなルールで、これまでとは異なるチーム戦略が求められる。
- クイックプレイ対応とクロスプレイ:
- より気軽にスタジアムモードをプレイできるようになるだけでなく、プラットフォームの垣根を越えたクロスプレイにもついに対応する。これにより、フレンドとより遊びやすくなるだろう。
- ライバル・プレイに「ドラフト機能」導入:
- 競技シーンを意識した、より戦略的なヒーローピックが可能になる。
プレイヤー進行システムも全面的に刷新
インタビューの最後には、プレイヤーのプログレッション（進行）システムのリワークにも簡潔に言及があった。「システムを全面的に刷新し、本当にクールな新しい報酬を追加する」と力強く語っている。インタビュー時は詳細不明だったが、後日詳細が公開された。以下をご覧いただきたい。
まとめ：”史上最大級”のシーズン到来へ
シーズン18のアップデートは、パークによる「ヒーローのカスタマイズ性」、スタジアムモードによる「新たな競技の形」、そしてプログレッションシステムの刷新による「プレイのモチベーション」という、多角的なアプローチで『オーバーウォッチ 2』をさらに進化させようとしている。
開発者が「オーバーウォッチ史上最大級のシーズンの一つ」と語るシーズン18。プレイヤー一人ひとりの選択肢が飛躍的に増えるこの大型アップデートは、ゲームの未来に大きな影響を与えるだろう。
Gaming Device Power Tune for FPS
ポチップ
Source: INTERVIEW
EAA FPS（イーエーエー）をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。
コメント