Respawn Entertainmentの『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』では「ウォリアーズコレクションイベント」が開催中。eスポーツ競技シーンALGSでは、数年ぶりのオフライントーナメントが4月末からスウェーデンで開催されるのですが、出場するチームの旅費をめぐって、主催のEA側とトラブルが起きていました。
数年ぶりのオフライン大会のはずが…
エーペックスでは世界規模のeスポーツ競技シーンALGSが進行中で、現在は2021-22シーズンの後半戦「スプリット2」が終了し、4月末から開催される世界の40チームによるスプリット2プレイオフの準備が進んでいるところです。
今回のプレイオフは、スウェーデン・ストックホルムを舞台にした、Sティアトーナメントとしては2019年以来のオフライン開催、さらに賞金総額100万ドルということで、競技シーンファンの間では大いに期待が高まっています。
しかしそんな中、ファンの熱気に水を差すような出来事がありました。大会を主催するエレクトロニック・アーツ(EA)が、出場40チームのうち、19チームにしかスウェーデンへの旅費を出さないことが明らかになったためです。
Liquipediaページの編集を務めているXerius氏によると、プレイオフに出場するチームのうち、EAから旅費が支払われるのはAPAC North(日本、韓国)、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)、北米のリーグの上位5チームと、APAC South(東南アジア、西アジア、オセアニアなど)と南米のリーグの上位2チーム、計19チームのみだそうです。
Xerius氏は、他タイトルの主要なeスポーツトーナメントでは、出場する全チームの旅費を主催者側が工面するのが普通である点、また世界各地の収入の差も考慮すると、アジアや南米のチームの自腹旅行は賞金額を考慮しても割に合わない点から、この判断を不当であると非難しています。
今回のプレイオフの概要と出場チーム情報についてはLiquipediaにリスト化されています。出場40チームの選手120名(とコーチ)を全員招待するとなると確かに大変なのは理解できますが、最近開催された他の大きなオフライン・トーナメントに目を向けると、『リーグ・オブ・レジェンド』の世界大会「Worlds 2021」は出場24チームで参加人数は120名以上。『レインボーシックス シージ』の世界大会「シックスインビテーショナル2022」は出場20チームで参加人数は100名以上でした。
これらを踏まえると、ALGSのプレイオフで旅費を立て替えるのが19チームの57選手の分だけというのは、やや見劣りします。また、「競技シーンの最初の頃は大会への旅費はチームが払っていた」というコメントも見られましたが、賞金総額100万ドルを誇っている今大会ではやはり話が異なると思われます。
トップチームの人々が支援に動く
この事態にRedditユーザーらは「EAは選手をプロとして扱おうとさえしないんだな」と苦言。プロ選手らもTwitterでそれぞれコメントし、中には100 ThievesのNiceWiggや、TSMのNokokopuffs、さらには北米トップチームの1つNRGのように、旅費を捻出できない他のチームの選手たちのために直接支援をしたり、ホテルの部屋を予約してあげたりする者たちも現れ始めました。
NiceWigg「誰もが競技に出るに値する。これは単なるビデオゲームじゃないんだ」
EAは方針変更
ファンからの非難や、トップチームの人々が他のチームを支援するという一連の動きを経て、今回のプレイオフの告知を担当する公式アカウントApex Legends Esportsから、旅費に関する方針の変更が発表されました。
「旅行に関する皆さんからのフィードバックを受けた結果、イヤー2の大会に参加するすべてのスターティングメンバーの旅費については、こちらで工面することに決定しました」
このように、2021-22シーズンについては、残りのチャンピオンシップなどでも出場チームの旅費がEA持ちになることが明言されました。
スプリット2プレイオフは現地時間4月29日よりグループステージがスタート。エーペックスの公式Twitchチャンネルなどから配信されます。日本からもTeam UNITE、V3 Esports、GameWith eSports、FENNEL、FC Destroyの5チームが出場しますので、エーペックス競技シーンに新たに興味を持たれた方は、ぜひ久々のオフライン大会にご注目ください。
Via: DEXERTO
コメント
コメント一覧 (2件)
こういうのってプレイヤーじゃなくってチームが工面するのかと思ってたけど運営側が払うもんなのか。リアルスポーツの方はどうなん?
なんでティア1の大会で扱いに差が出るんだ?意味不明だろ