『Shadowgun』や『Dead Trigger』などの受賞作で知られ、世界的に高い評価を受けているチェコのインディーゲームスタジオMADFINGER Gamesが、Unreal Engine 5を採用したPCゲームデビュー作となる新作FPS『Gray Zone Warfare(グレーゾーン ウォーフェア / GZW)』を発表。
先日はSteamページおよびトレーラーが公開されたが、続いてゲームの世界設定を紹介するティザー動画が公開。作中に登場するPMC(民間軍事会社)の設定や、クエストデザインの概要について説明されている。
『Gray Zone Warfare』ロア&ストーリーティザー
『Gray Zone Warfare(GZW)』は「タクティカルFPS+オープンワールド+MMO」という、思わず興味をひかれるタグがそろった最新シューター。新たに公開された動画で、まずはその世界設定をチェックしてみよう。
『GZW』の舞台となるのは東南アジアの島国Lamang(ラマン)。「災害」と呼ばれる謎の大爆発事件をきっかけに、国土は事実上放棄され、地域全体が国際的な監視下に置かれている。
ラマン国民を救助すべくUNLRA(国連ラマン救済機関)が設立されるも、現地はLAF(ラマン武装勢力)や犯罪組織、海賊、ならず者があふれる無法地帯に。
現地に派遣されたPMC(民間軍事会社)3社もまた、LAFとの戦いで多大な犠牲を出し、確保した地域をすべて失ってしまう。
PMC3社は作戦を立て直すため、新たな兵士の募集を開始。プレイヤーはいずれかのPMCの一員となり、地獄と化したラマンの奪還と、「災害」の中心地である「グラウンド・ゼロ」の完全支配を目指す。
3社のプレイアブルPMC
『GZW』に登場する3社のPMCは、それぞれ異なる背景ストーリーを持っており、マップ上のスタート地点も異なる。ラマンで活動する3社のPMCは以下の通り。
- LAMANG RECOVERY INITIATIVE(ラマン・リカバリー・イニシアチブ)
- 世界最大の富豪によって設立されたPMC。生存者の救出など人道支援活動に従事し、地域の汚染を取り除くための科学者や技術者チームも擁している。ラマンを再び人の住める島に戻すことを目指した、平和的かつ慈善的な企業である…、と同社の声明には記載されている
- MITHRAS SECURITY SYSTEMS(ミトラス・セキュリティ・システムズ)
- 従業員の過去には重きを置かない、兵士たちによる、兵士たちのためのPMC。戦争は収益源として利用するのみで、ラマンで実際のところ何が起きているのか、理解している従業員は少ない。あるいは、そもそも気にしていない
- CRIMSON SHIELD INTERNATIONAL(クリムゾン・シールド・インターナショナル)
- かつてシリア内戦初期で悪名をはせたPMC。作戦成功率95%を誇るものの、そのやり方はあまりにも効率重視かつ冷酷であり、成功のために犠牲もいとわない方針を疑問視する声もある。社風にひかれる元軍人は多いが、現場に派遣されるのは真に傑出した兵士のみ
ただしアーリーアクセスの時点では、プレイヤーに供給される軍需品や、関与できる名前つきキャラクター、クエストは3社すべて同じものになる。今後の開発で、それぞれのPMCで出てくるクエストやキャラクターなど、違いがより明確になっていくという。
GZWアーリーアクセスでは150種のクエストが登場
アーリーアクセスでは、150ほどのクエストを準備している。クエスト数はさらに増える予定。
『GZW』のクエストは、オープンワールドを活かしたリアリズムと、一貫したロジックに重きを置いている。単に意味の無いアイテム回収を繰り返すようなゲームではなく、そこで発生するイベントはプレイヤーによって変化。たとえばシンプルな偵察クエストも、散歩で終わることもあれば、敵の待ち伏せを食らうこともある。
クエストの進め方も、便利なチェックポイントなどを使ってゲームに道案内をしてもらうようなものではなく、プレイヤーの知性が試される。ブリーフィングの内容をよく確認し、現地環境に適応しながら、自分の計画を実行していくことになる。
また、クエストラインが別のキャラクターの介入によって分岐することもある。プレイヤーは自分のモラルに従って方針を変えたり、さらなる報酬の上乗せを狙うことができる。クエストの達成と、そのやり方はプレイヤーへの評価に影響し、新しい可能性や異なる選択肢を増やしていく。
「グレイゾーン・ウォーフェア」の意味
ストーリーティザー動画とともに、1本のインタビュー映像も公開(英語)。こちらはMADFINGERのコミュニケーション部門を統括するリック・ラグネッセ氏が、ショーン・マクフェイト博士に行ったものだ。
元米陸軍将校で、民間軍事会社での"実務経験"もあるマクフェイト博士は、国家安全保障、外交政策、テロリズムを専門とする作家として、『GZW』にも多大なインスピレーションを与えている。
現在はペンタゴンで特殊任務のアドバイザーも務めているマクフェイト博士によると、ペンタゴンは国家間の戦争の影で、PMCも交えて秘密裏に行われる作戦を「グレイゾーン・ウォーフェア」と呼んでいるのだという。『GZW』のタイトルやテーマもこれに由来する。
昨今はアメリカの民間軍事会社アカデミ(旧ブラックウォーター)や、ロシアのワグネル・グループが一般にも知られるようになった。『GZW』は国家の軍事作戦がPMCに委ねられている世情を描写した、意欲作の側面もある。
ウィッシュリストに登録
『Gray Zone Warfare』をSteamのウィッシュリストに登録することで、最新情報を受け取れる。日本語にローカライズされる予定もあるので、肝心のゲームプレイ・コンテンツも含め、さらなる詳細が気になる方は引き続きチェックしておこう。
- タイトル:Gray Zone Warfare(グレーゾーン ウォーフェア)
- 対象機種:PC(Steam)
- 発売日:未発表
情報募集
Gaming Device Power Tune for FPS
Source: Pressrelease
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ゴーストリコン