『Half-Life 2(ハーフライフ2)』は2004年11月16日にValveからリリースされたPC用FPSゲーム。Sourceエンジンの導入によって1998年の初代『Half-Life(ハーフライフ)』からグラフィックなどが大幅に進化し、神秘めいたストーリーと高い没入感も合わさって高く評価された名作だ。
2024年11月16日、この『Half-Life 2』は記念すべきリリース20周年を迎えた。20年目とは思えない規模の大型アップデートがリリースされ、Steamでは100%オフセール、つまり無料配布も実施している。未体験の方は忘れずにもらっておこう。
『Half-Life 2』が無料配布中
- 『Half-Life 2』Steamストアページ
- 11月19日午前3時まで
- 本編とともにPvPコンテンツ「Half-Life 2: Deathmatch」も同時に有効化される
『Half-Life 2』は、「グラビティガン」を使ったオブジェクト操作など、斬新な体験で当時のPCゲーム界に衝撃をもたらし現代ゲームの土台にもなった作品。ストーリー主導型だが、さまざまな環境を転々としながら、リアルな物理シミュレーションを駆使した迫真のアクションやガンプレイが楽しめる。さらに謎解き要素も程よく混じり合った、完成度の高い作品だ。
なお初代『Half-Life』からの続きものであるため世界設定は引き継いでいるが、前作から15年ほどの時が流れており、新たな敵コンバインとの戦いが中心になるなど、初代はプレイしていなくても内容を理解できるよう工夫されている。
20周年記念! 大型アップデートと長編ドキュメンタリー
無料配布と並行して『Half-Life 2』への「20周年アップデート」もリリース。さらに2時間にもおよぶドキュメンタリーも公開された。
ドキュメンタリーでは、開発中に資金不足になった話や、ハッキングに遭って初期バージョンがリークされた話、パブリッシャーから訴えられた話、Steamの構築にまつわる話などがスタッフから語られ、非常に濃い内容。同時に公開された3つの貴重なデモ版映像(SIGGRAPH 2000、E3 2002、E3 2003のときもの)も合わせると、約3時間半にもおよぶ。
ゲームへのアップデートについては、『Half-Life 2』のすべてのマップをValveのレベルデザイナーが再チェック。マップ外に落ちるなど長年のバグ修正や、失われたコンテンツと機能の復元。高解像度のライトマップ追加。新しい放射状フォグの採用など、20年目のゲームとは思えない大ボリュームな内容だ。
- 「エピソード1」と「エピソード2」を収録。『Half-Life 2』には、ベースゲームに「エピソード1」と「エピソード2」の拡張パックが含まれるようになった。 各エピソードにはメインメニューからアクセスでき、一つの拡張パックを完了すると自動的に次の拡張パックに進む
- 『Half-Life 2』の開発者による解説。エピソードには解説モードが付いていたが、ベースゲームにも『Half-Life 2』の舞台裏にまつわる3時間半に及ぶ新たな解説を収録
- Steamワークショップのサポートを統合。ゲームを離れることなく、『Half-Life 2』のユーザーが作成したコンテンツを閲覧、インストール、プレイできる。 「追加コンテンツ」メニューからアクセス可能
- エイムアシスト改良:現代でも操作しやすくなるよう、設定オプションの追加も実施。ゲームパッドでも、キーボード&マウスでも個別にエイムアシストを有効にして調整可能に
- Steam Deck用のメニュー更新:エピソード、ワークショップ、新しい入力設定など、本日の追加項目がすべて反映。Steam Deck用のメインメニューは、Big Pictureモードを実行しているPCで『Half-Life 2』をプレイする場合にも表示される
なおこのアップデートと並行して、無料DLC『Half-Life 2 RTX』も公開されている(記事執筆時点ではまだダウンロードできない)。これは、『Half-Life 2』をレイトレーシングに対応させグラフィックを一新。物理ベースのテクスチャ、拡張されたハイポリモデル、アップデートされたライティングを4K画質で『Half-Life 2』プレイヤーに提供するというもの。
20年前のゲームであることは事実なので、2024年の視点からは『Half-Life 2』の革新性について実感できないかもしれない。それでもPCゲームの歴史を振り返るうえで外せない一作であることは違いない。いつかはリリースされるのかもしれない『Half-Life 3(ハーフライフ3)』に期待しつつ、『Half-Life 2』に触れてみてはいかがだろうか。
Gaming Device Power Tune for FPS
Source: Steam
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