Ubisoftの『Rainbow Six Siege X(レインボーシックス シージ エックス)』では、現地時間12月2日より新シーズン「オペレーション・テンフォールド・パシュート」がスタート。現地時間11月17日より早速テストサーバーが開かれるのにあわせて、その全体情報が公開された。
本記事では新シーズンの新コンテンツのうち、「オペレーター・リマスター」される攻撃オペレーターThatcher(サッチャー)について解説する。新たな固有ガジェット「E.G.S.ディスラプター」により、攻撃側がガジェット勝負でさらなる優位を得ることが期待される。
『シージエックス』イヤー10シーズン4の新生Thatcher

『レインボーシックス シージ』リリース時から活躍してきた初期オペレーターの一人Thatcherがリマスター。世界の特殊部隊員の中でも最古参の一人であるSAS隊員であり、ハイテクな最新装備は好まない。「敵の電子機器を停止させて優位に立つ」というコンセプトはそのままに、シンプルにその機能が強化。より便利に使えるようになった。
いわば作戦破壊能力のあるThatcherは、大昔は(EMPに破壊効果があったことも相まって)メタの中心であり、必須ピックだった。昨今は「インパクトEMP」などの追加で攻撃側の編成が多様化。バランス的には引き続き強力ではあるものの、ゲームコンテンツとしての個性や魅力はやや損なわれていた。

新固有ガジェット「E.G.S.ディスラプター」
EMPグレネードに代わって手に入れたのは「E.G.S.ディスラプター(以下EGS)」だ。これは肩に担いで使うランチャーで、射撃キーでEMPのウェーブを放射。射線上にある敵の電子機器を15秒間停止させられる。

用途としてはEMPグレネードと同じだが、EGSディスラプターには船のソナーのような小さなモニターがついている。IQ(アイキュー)のデバイス探知機のように、このモニターには敵の電子機器が壁越しに検出される。

発見したアイコンに合わせて、EMPを発射。すると、対象のガジェットが停止するとともに、何を停止したのかがアイコンで確認できる。EMPは最大で6回も発射できる。
このように、停止させたいガジェットの位置を事前に把握できる点が大きい。アタリをつけて使っていたEMPグレネードよりも正確に目標を停止させられるので、ドローンをまわす時間も短縮できる。

サブガジェットの「インパクトEMP」の場合、Kaid(カイド)はエレクトロクロウの設置位置を工夫することで、EMPを回避できる場合がある。しかしEGSに対しては無力だ。隠しても壁越しにその位置を特定されてしまう。いわゆる「餅つき」をしようとしても、エレクトロクロウが設置された時点でそれらしい場所にアイコンが出現するので、Thatcherはそこに向かってEGSを放てばいい。
- EGSディスラプターその他の仕様
- 質量をもたないウェーブを放つようになったので、Jager(イエガー)のADSなどにブロックされない
- EMPが弾切れしても、ガジェットをスキャンする機能は永続する
- EMPで特定したガジェットと同種のものは、次から自動的に特定される
- たとえばブラックアイをEMPで停止・特定した後、離れた場所にある別のブラックアイを発見した際も、最初からブラックアイのアイコンで表示されており、その正体がわかる
- ※やや不自然なので仕様かは不明

E.G.S.ディスラプターの弱みとIQとの比較

初見では誰もが「IQが不要になるのでは」と考えそうだが、EGSは有効射程が短いのが欠点。EMPのウェーブが届く距離は、Thatcherからわずか10メートルまでだ。ガジェットを壁越しに発見できるのも10メートル以内となる。
対してIQは、デバイス探知機の有効距離が20メートルという点で優位がある。また、IQは見つけたガジェットにピンを立てられるが、EGSでは不可能だ。
また、IQのようにハンドガンと同時に使えない点も弱みだ。カワンハイヴランチャーやシュミハランチャーなどと同様、EGSを構えている間のThatcherは無防備になる。
また、以前ならEMPグレネードを合図に重要エリアに飛び込むようなプレイができたが、EGSのEMPウェーブでは室内の電子機器をまとめて停止するのには向いていない。

細かいことだが、EGSを担いだ状態でADSすると、敵にも見えるレーザーが出る点もチェックしておきたい(上画像)。これでThatcherの位置が特定されてしまうだろう。
もっとも、ADSせずとも発射できるうえ、ADSして射程が延長されることもなかったので、レーザーの用途は不明だった。
新たなDMR「PMR90A2」

Thatcherのロードアウトには、新たなDMR「PMR90A2」が追加された。ベースダメージ62(~30メートル)。装弾20。反動も小さめな、扱いやすいDMRだ。
PMR90A2は、他にもHibana(ヒバナ)、Capitao(カピタオ)、Nook(ヌック)に配られる。いずれも追加武器となり、他の武器が入れ替わりに消えることはない。
Y10S3から続く、オペレーターのロードアウトの選択肢を増やす試みの一環だ。DMR持ちが増えたことで、より多彩なオペレーター編成ができるようになるだろう。
なお、PMR90A2は時限ロックされているとのこと。Y10S4のバトルパス購入者は、「PMR90A2」に2週間の先行アクセスができることになっている。
補強壁は守れるのか
Thatcher自身が大ベテランオペレーターの一人ということもあり、リマスターされた後はこれまで以上に、チームメイトをサポートするのにうってつけの選択肢となるだろう。大量キルなどの華々しい役柄には向いていない一方、強力な新ガジェットEGSでチームの行動を早め、勝利に貢献できる。
防衛側の視点だと、EGSは極めて厄介な新ガジェットだ。Y10S4ではThermite(テルミット)らハードブリーチャーたちが強化され、攻勢がスピードアップすることが見込まれる。果たして補強壁は守れるのだろうか。
『シージエックス』環境のプロリーグだと、マップ次第だが、そもそもBanditとKaidをセットでBANしてしまうのが定番化している。ミュンヘンメジャーではKaidのBAN率も56.5%で圧倒的1位だった(Liquipediaより)。しかし新Thatcherの登場により、どこまで話は変わるだろうか。プロチームの作戦変化にも注目したい。
余談だが、開発側の視点だと、新Thatcherがいるなら3人目の通電オペレーターや、通電させる防衛サブガジェットを作るのもアリになるのかという点も気になる。
新環境をいちはやく読み抜くためにも、引き続き以下の記事で他のオペレーターのバランス調整をチェックして欲しい。テストサーバーは現地時間11月17日。日本時間では11月17日深夜のスタートが見込まれる。
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- タイトル:Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)
- 発売日:2015年12月10日
- 対象機種:PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC(Steam)
FPS POWER TUNE
Source: In-game







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