Ubisoftの『Rainbow Six Siege X(レインボーシックス シージ エックス)』では、現地時間12月2日より新シーズン「オペレーション・テンフォールド・パシュート」がスタート。現地時間11月17日より早速テストサーバーが開かれるのにあわせて、その全体情報が公開された。
本記事では新シーズンの新コンテンツのうち、リワークされる「要塞」を紹介。さらにミニマップがついた新練習モード「クリアアウト」など既存システムの更新についても解説していく。12月中にはリリース10周年イベントも開催され、ベテランから初心者まで見逃せないシーズンとなりそうだ。
『レインボーシックス シージ』リリース10周年! これまで1億人以上がプレイ

2025年12月で、『レインボーシックス シージ』はリリース10周年。上掲の初期キーアート時代から、現在の『シージエックス』バージョンに至るまで、ゲームは繰り返し進化をし続けてきた。
この10年もの年月の中で、シージは世界で1億人以上にプレイされてきたことが開発スタッフより発表された。
これを記念して、プレイヤーには「1億人突破」のカード背景がプレゼントされる。黒と金のゴージャスなデザインだ。早速装備して、チームメイトたちと10周年を祝い合おう。
また、12月には「ワイルドカード」という記念イベントも開催。ここでは過去の名場面や、イースターエッグが多数登場するという。
10周年イベントについての気になる詳細は、後日改めて明かされるだろう。いったんは新シーズン「オペレーション・テンフォールド・パシュート」の新コンテンツに注目していこう。PC版テストサーバーは現地時間11月17日からスタートする。(日本時間11月17日深夜を想定)
『シージエックス』Y10S4「要塞」マップリワーク

約5年前のイヤー3シーズン4で登場した対戦マップ「要塞」が、Y10S4でリワークされる。





ここはKaid(カイド)が司令官を務めるモロッコの軍事要塞が舞台のマップで、登場時は「シージ最大規模」であることがうたわれていた。
しかし競技性で考えると、広いマップはどちらかと言うとありがた迷惑な話だった。攻防ともにチェックすべきポイントが多くなるうえに、ラウンドタイマーが全マップ共通(3分)である点も踏まえると、理屈の上では攻撃側が不利になる。
そのため、異国情緒あふれる独特な美術設計では最高のマップではあるものの、あくまで「カジュアル向け」の位置づけとなっていた。

リワークされた「要塞」は、全体の雰囲気は保ちつつスリム化を果たしている。マップ北部にある広々とした「中庭」は屋外エリアへと変わり、1階と2階それぞれを囲うようにしていた長い廊下もカット、または閉鎖され、屋内エリアの合計面積が狭まっている。

内装を見ていくと、いたる所で壁が戸口に、戸口が壁に交換されている。悪く言えば「領事館」リワークのように迷路感が増しており、行きたい場所への移動が直感的ではなくなった。良く言えば、通り過ぎていた射線は軒並み閉鎖されており、斜め向きの壁など奇妙な構造も減って、公平性が高まっている。
後述するように、Y10S4では訓練モード全体にミニマップ機能が追加された。これを活用すれば、リワーク「要塞」もすばやく理解できるだろう。
「要塞」はランクマップに追加、競技マップにも

この新しい「要塞」は十分な競技性が見込まれているそうで、新シーズンから早速ランクのマッププールに追加される。テストサーバーで確認した時点では「エメラルドプレーンズ」と入れ替わっていた。
さらに、プロリーグのマッププールにもいずれ編入される予定だという。2026年度シーズンの開始時だろうか。研究のモチベーションが高まる話だ。
テーマパークと高層ビルも最新化
『シージエックス』アップデートの続きで、「テーマパーク」と「高層ビル」が最新化。全体構造はそのままに、グラフィックとオーディオデザインが『シージエックス』版となり、消火器などの新ギミックも設置された。


ランクマッチの新システム「ビジュアルマッチメイキング」
ランクマッチにおける、マッチメイキングのしくみが調整される。
簡単に言うと「MMR→ランク」の順でマッチングが決まるようになり、画面上の格差マッチが緩和されるという内容だ。

現在のマッチメイキング方式
(ご存知の方はスキップ)
現在のランクマッチのしくみはランク2.0の導入時に開発者から解説されているが、コミュニティの大きな論点の一つが「MMRでマッチングする」という部分だった。
MMRとはプレイヤーのスキルを評価する内部レートで、ゲームサーバー側だけが把握している数値。プレイヤーからは見ることができない。
代わりに、プレイヤーの画面には「ランク」が表示されている。これは「コッパー」から「チャンピオン」まで、対戦を通じて上下動する「今シーズンのランクの進捗状況」を反映したアイコンだ。
しかしこのランクは、実力だけでなく、ランクマッチに費やした「時間」も混ざるしくみであるため、スキル評価であるMMRとは一致しない場合があった。長い時間をかけているプレイヤーほどスキルも高いとは考えられるものの、シーズンごとにランクがリセットされてしまう点とはかみ合わせが悪かった。
このため、たとえMMRは同じでも「ブロンズ帯やシルバー帯のチームが、プラチナ帯以上のチームと対戦する」などの、画面上の格差マッチが発生しうる。
しくみを知らないプレイヤーには不具合にしか見えず、たとえ知っていても納得感の薄いマッチング体験になっていた。
ビジュアルマッチメイキングのしくみ


今後は、まずキューをかけているプレイヤーのMMRをチェックした後、画面上のランクをチェックして、二段階でマッチメイクしていく。理屈としては、これでプレイヤー間のランクが離れすぎたロビーは成立しにくくなることが期待される。
なおフルパの場合は、チーム内で最高ランクのプレイヤーが基準となる。これまでのように、まず5人の平均MMRを計算した後、その中の最高ランクをチェックする、という流れになるのだろう。
とはいえ、チャンピオンを含めたランク最上位の人々(=人数が最も少ない)は、この方式だとさらにマッチングが遅くなるのではないかと気になる部分もある。まずは新シーズンで新システムを試してみよう。
テロハン風の新訓練モード「クリアハウス」

「クリアハウス」という新たな練習用メニューが加わった。現在の「ターゲットドリル」と入れ替わる。主な機能は同じだが、以下のような進化点もある。
- ダミー人形に代わり、ケレス・リージョンのオペレーターたちが配備された
- ケレス兵たちは発砲してくるだけでなく、移動し、さらにインパクトグレネードを投げてくることさえある
- HUDにミニマップを追加。知らないマップでもナビゲートが快適になった
- 致死量のダメージを受けるとデスし、マップ内の別の部屋にリスポーンするようになった
- 射撃場と同じく、オペレーター切り替えボタンでオペレーターとロードアウトの変更が可能になった
なお、ケレスが嫌ならモデルをダミー人形に戻すこともできる。ミニマップはオン/オフの切り替えが可能。敵のエイム力は「ビギナー」と「アドバンス」の2段階から切り替え可能。
他にも、「ヘッドショットオンリー」設定や、階段やドローン穴などをアイコン表示する以前の機能も引き継がれている。「ランドマークドリル」も残っており、こちらにもミニマップを表示可能だ。
AIと5v5「フィールドトレーニング」

AIオペレーターとの練習モードもさらに進化。ソロプレイヤーでも、敵と味方をすべてAIに設定して5v5の模擬戦が楽しめる。

もちろん練習用なので、AIたちは良くも悪くも典型的なプレイングしかしない。このモードにもミニマップが表示できる点も踏まえると、入門者がシージのラウンドの流れをつかむのにうってつけだろう。
テストグラウンドで「アーマーカスタマイズ」実験

予告されていた「テストグラウンド」が、2026年1月に1週間開催予定。
文字通りの「実験場」であるこのモードでは、実装が確定していない開発中のコンテンツをプレイヤーがテスト。意見を開発側に届けることができる。
最初は「アーマーのカスタマイズ機能」というものが試される。これは、現在は数値が固定されているオペレーターのアーマー値をプレイヤーの方で設定可能にし、武器と同じくカスタマイズ要素の一つにするというものだ。
開発中の画面上では、最大でアーマー5(HP150)というものも見られた。頑丈になるものの、引き換えに移動速度はさらに低下し、足音もさらに大きくなってしまう。
見た限り、これは全員をスピード3にできるような機能ではなく、アーマー「4」や「5」を試す機能と思われる(スピードはおそらく「マイナス1」とか「マイナス2」のようなものになるのだろう)。
「テストグラウンド」は、クイックマッチルールを使い、テスト用のマッププールが使用されるとのこと。スピードと体力がカスタマイズ要素になるのはゲーム的には面白そうだが、実際のところどのような体験なのか。ぜひ参加してみて欲しい。
「シールドガード」アンチチート
Y10S3では、アンチチートチームは毎週セキュリティアップデートを実施してきた。Y10S4ではその頻度をさらに高めて、週2回のアップデートを実施することになった。
イヤー11ではさらに、「リコイルスクリプト検知」という新システムを導入予定。誤BANを避けつつ、マクロやスクリプトを正確に検知するシステムになる。
eスポーツタブの「試合予想報酬」機能

現在の「eスポーツタブ」に機能を追加。試合情報をチェックするだけでなく、ここからゲーム外の試合結果予想ページにアクセスできるようになった。現在も世界大会になると試合予想のキャンペーンが実施されるが、ゲーム側との連動がさらに深まる。
予想に参加し、見事的中させると、的中させた回数に応じてアルファパックや限定スキンなどの報酬が手に入る。これでeスポーツメニューを見に行く楽しみが増えるだろう。一流の予想屋を自認する方は、最速でのスキン獲得を狙ってみよう。
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- タイトル:Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)
- 発売日:2015年12月10日
- 対象機種:PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC(Steam)
FPS POWER TUNE
Source: In-game







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