本日2025年11月27日、Blizzard Entertainmentの『Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )』では、次のシーズン20で実装される新規ダメージヒーロー「ヴェンデッタ」の先行プレイ(トライアル)期間を実施。
現在、全プラットフォームを対象にライバル・プレイなど一部ゲーム・モードを除いて、ヴェンデッタが使用可能となっている。
OW2 新ダメージヒーロー「ヴェンデッタ」詳細
| ロール | ダメージ |
| 体力 | 275(ライフ150+アーマー125) |
| ライフ自動回復までの時間 | 6秒 |
| ライフの継続自動回復 | 23.8/秒 |
| 近接攻撃ダメージ | 40 |
| 移動速度 | 5.5m/秒 |
「ヴェンデッタ」のトライアル期間は、2025年11月27日〜12月1日。以下では、トライアル期間中に詳細情報パネルの情報、クイック・プレイとカスタム・ゲーム、練習場で検証したヴェンデッタの基本性能について紹介する。
ヴェンデッタ:武器&アビリティ

猛狼(パッシブ):攻撃を当てるほど加速する、ヴェンデッタの根幹パッシブ

| 攻撃速度上昇 | (蓄積ごとに)+5% |
| 移動速度ボーナス | (蓄積ごとに)+4% |
| 最大蓄積数 | 5 |
| 持続時間 | 5.5秒(攻撃ヒットでリセット) |
ヴェンデッタのパッシブ・アビリティ“猛狼”は、攻撃を命中させるたびに自身の攻撃速度と移動速度が強化されるというもの。強化は最大5スタックまで重ねられ、攻撃速度は最大+25%、移動速度は最大+20%に到達する。マイナー・パーク「虎狼の心」を選択するとスタック上限が8まで拡張され、さらに高倍率の加速状態も実現可能。

また、スタック獲得は「ヒット数」を参照しており、マルチヒット攻撃なら1回の攻撃で複数スタックを獲得できる点も重要。発動条件はメイン攻撃の“パラティーノ・ファング”に限定されず、各種アビリティやクイック近接攻撃でもスタックを積めるため、あらゆる攻撃手段を絡めたテンポの良い立ち回りが求められる。
ヒット数としてカウントされるのは、敵ヒーロー限定。バリア等へのヒットではスタックを獲得できない。また、ザリアの“パーティクル・バリア”や“バリア・ショット”などで包まれている場合も獲得不可。
ただし、与ダメージが条件というわけではないので、“イモータリティ・フィールド”のライフ下限で耐えている敵を攻撃した場合は、スタックを獲得できる。
パラティーノ・ファング:連続入力でコンボが派生する、ヴェンデッタの象徴的な大剣攻撃

| ダメージ | 水平斬り:50 縦斬り:130(クリティカルダメージ扱い) |
| 射程 | 水平斬り:4.3m 縦斬り:6.8m |
| 空中ジャンプの速度 | 12.8m/秒 |
| 空中での縦斬り振り下ろし速度 | 40m/秒 |
| コンボ受付時間 | 0.75秒 |
| 能力キーワード | 1.アビリティ・クリティカル 2.近接 |
ヴェンデッタのメイン攻撃“パラティーノ・ファング”は、大剣による近接コンボ攻撃。コンボ受付時間内に追加入力を行うことで、水平斬り×2→縦斬りへと派生していく。攻撃判定はすべて「近接」扱いのため、一般的なバリアアビリティや“ディフェンス・マトリックス”を無視してダメージを通せるのが大きな特徴だ。
水平斬り(1段・2段目)
ラインハルトの“ロケット・ハンマー”を思わせる、横方向の広い範囲攻撃。ダメージはクイック近接攻撃よりやや高い程度だが、扱いやすく複数ヒットも狙いやすい。
縦斬り(3段目)
3段目の縦斬りでは動作が一変し、前方直線方向へ強力な斬撃を放つ。ダメージは水平斬りの約2倍強と高火力で、射程も長い。空中で3段目を入力した場合、前方へ小ステップする挙動になるため、位置によっては追撃性能も向上する。
水平斬りに比べて縦斬りは狙いが難しいものの、射程の長さと踏み込みのおかげで、横軸のエイムさえ合えば回避が困難。アビリティなしで逃げ切るのは相手にとって容易ではない。
射程と多段ヒット性能
タンクより小柄な見た目から錯覚してしまうが、水平斬りの射程は4.3mとラインハルトの4mを上回っている。縦斬りに至ってはそれ以上の射程を誇る。さらに両攻撃は状況次第で複数ヒットが狙えるため、「Ultの回転率の向上」「パッシブ“猛狼”の複数スタック獲得」など戦闘テンポを一気に加速させるポテンシャルも秘めている。
ウォーディング・スタンス:リソース管理型の防御アビリティ

| クールタイム | 1秒 |
| ダメージ軽減率 | 射撃:-75% 物理攻撃:-100% |
| ブロック時のダメージ軽減角度 | 106.3度 |
| 自身の移動速度ペナルティ | -30% |
| エネルギー消費量 | 被ダメージの40% |
| エネルギー回復量 | 9%/秒(アビリティ解除から0.75秒経過後) |
| 能力キーワード | 1.チャネリング 2.エネルギー |
“ウォーディング・スタンス”は、ダメージロールとしては珍しい純粋なダメージ軽減系アビリティ。展開時間ではなく“ブロックしたダメージ量”に応じてリソースが減る仕組みで、使用感としてはバリア系のアビリティに近い。
軽減率の数値はタンクのそれに匹敵するが、あくまでダメージヒーロー向けに調整されており「射撃ダメージは軽減まで(完全無効化ではない)」「物理ダメージは完全無効化できるが、リソース消費は発生する」という明確な制限が設けられている。さらに、“スリープ・ダーツ”や“チェイン・フック”といったCC能力への耐性はほぼゼロで、長時間の維持や正面からの受け戦術には不向きだ。
これらの性能から“木の葉返し”の下位互換に映るかもしれないが、圧倒的に短いクールダウンが差別化要素。細かく展開してダメージレースを抑えたり、交戦タイミングをずらすなど、戦闘の“間”を調整する用途にこそ真価を発揮するだろう。
ソアリング・スライス:投げた大剣へと飛び込み、強化初段を叩き込むアビリティ

| クールタイム | 6秒 |
| ダメージ | 50 |
| 射程 | 16m |
| 投擲持続時間 | 0.55秒 |
| 空中ジャンプの速度 | 12.8m/秒 |
| 苦衷での縦斬り入力時間 | 3秒 |
| ジャンプ・キャンセル時速度 | 5m/秒 |
“ソアリング・スライス”は、移動と攻撃を同時にこなす高機動アビリティ。投げた大剣の方向へ約15m飛翔し、軌道上の敵に50ダメージを与える点は、ゲンジの“風斬り”を思わせるが、動作のスピード感そのものはゲンジのほうが瞬発力に優れる。
本アビリティ最大の特徴は、大剣をキャッチしてから一定時間内に放つ最初の“パラティーノ・ファング”が、即座に“3段目の性能”へと変化する点だ。これにより、「“ソアリング・スライス”の50ダメージ + 縦斬り130ダメージ」で、初動から総計180ダメージを叩き込むことが可能。奇襲・追撃の両面で非常に強力な選択肢となる。
さらにクールダウンは6秒と比較的短めで、ヴェンデッタが得意とするヒット&アウェイ戦術の中核を担う。後述するアルティメット・アビリティ“サンダリング・ブレード”を運用する上でも重要なアビリティとなっている。
ワールウィンド:移動後360度を薙ぎ払う、範囲主軸の攻撃アビリティ

| クールタイム | 10秒 |
| 近接攻撃ダメージ | 80 - 40 |
| 最小・最大近接攻撃範囲 | 3.5 - 6.5m |
| 効果範囲 | 6.5m(範囲) 4m(高さ) |
| 移動速度ボーナス | +280%移動速度 |
| 持続時間 | 0.6秒 |
| ノックバック | 17.7m(命中時) 5.8m(回転斬り) |
“ワールウィンド”は、“ソアリング・スライス”と並ぶヴェンデッタの主要な移動+攻撃アビリティ。ただし性能の方向性は対照的で、こちらは広い攻撃範囲と継続的なヒット性が魅力となっている。一方でクールダウンは10秒とやや長めだ。
本アビリティは、移動しつつ攻撃判定を発生させ、その後に360度を薙ぎ払う回転斬りを繰り出すため、複数の敵へヒットさせやすいのが特徴だ。これにより、パッシブ「猛狼」のスタックを一気に稼ぐ手段として非常に優秀であり、ローヘルスの敵を削るシーンでも抜群の安定感を誇る高い汎用性を有している。
戦術面では「単体を狙った高火力コンボの“ソアリング・スライス”始動」と「スタック加速からの連撃展開を狙う“ワールウィンド”始動」、相手の立ち位置や展開に合わせた選択が重要になりそうだ。
ブレード・ウェーブ:リソースを消費して放つ貫通型の遠距離攻撃

| クールタイム | なし |
| ダメージ | 80 |
| エネルギー・コスト | 30% |
| 能力キーワード | 1.エネルギー 2.貫通 3.着弾遅延 |
ヴェンデッタは近接戦を得意とするヒーローだが、「ウォーディング・スタンス」のリソースを消費することで、遠距離攻撃“ブレード・ウェーブ”を使用できる。そのビジュアルと挙動から、ラインハルトの“ファイア・ストライク”を連想しやすいが、シールドを貫通しない点は明確な違いとして覚えておきたい。ただし、敵を貫通する性質は共通しており、マルチヒットを狙いやすい。
火力面は“パラティーノ・ファング”の水平斬りよりも高く、クールタイムなしで最大3連射が可能。遠距離からでもパッシブ「猛狼」を発動できるため、間接的に移動速度を引き上げる目的でも機能する。
一方で、発動にはリソースを30%消費するため、連発すればすぐに防御手段を失ってしまう危険もある。攻めの起点として強力な反面、使い所を誤ると脆くなるという、リソース管理が問われるアビリティだ。
サンダリング・ブレード:防御手段をまとめて押し潰す、破壊力特化のアルティメット

| ダメージ | ステージ1:100/50(直撃/非直撃) ステージ2:200/100(直撃/非直撃) ステージ3:400/200(直撃/非直撃) 設置物ボーナス・ダメージ:+50% |
| 射程 | ステージ1:8m ステージ2:16m ステージ3:24m |
| 効果範囲 | ステージ1:2.1m ステージ2:2.8m ステージ3:3.2m 直撃判定:2.5m |
| 最大持続時間 | 4秒 |
| 自身の移動速度ペナルティ | -50%移動速度(地上) 最大2.5m/秒(空中) |
| ノックバック | 40m/秒 |
| 飛行時ノックバック抵抗 | +60%ノックバック抵抗 |
| 能力キーワード | 1.範囲 2.アーマー貫通 3.バリア貫通 4.チャネリング 5.飛行 6.両断 |
“サンダリング・ブレード”は、大剣を振り上げ力を溜めて叩きつけるド派手なアルティメット・アビリティ。チャージ段階は最大3段階で、溜めに応じてダメージが大きく変化する。
ステージ1の段階では100ダメージとアルティメット・アビリティにしては物足りない数値だが、ステージが上がるごとにダメージが倍々に増加。効果範囲も同じように拡大するが、こちらは最大で1.5倍程度となっており、移動速度ペナルティもあるため過信は禁物。
“ソアリング・スライス”との連携
“ソアリング・スライス”を上方向に発動してからアルティメットを展開することで、シグマの“グラビティ・フラックス”のような俯瞰視点になり「敵位置の把握が容易」「相手視点を誘導する」「シャットダウンを避けやすい」などの副次的な強みも得られる。

他アビリティとの相互作用
本アビリティはアーマー貫通/バリア貫通の特性を持ち、相手が各種防御手段を展開していても一定のダメージを安定して通すことができる。ただし、ザリアの“パーティクル・バリア”や“バリア・ショット”といった実質無敵系バリアは貫通しない点には注意したい。
また一般的なアビリティと同じように「遮蔽物は貫通しない」という性質を持っているが、基本的に遮蔽物として判定されることの多いメイの“アイス・ウォール”を真正面からでも貫通する特徴を持っている。

攻撃判定はヴェンデッタ自身を起点に高速で前方へ発生する(わずかに時差がある)ため、“イモータリティ・フィールド”との相性にも独特の挙動が生まれる。「ヴェンデッタ → フィールド装置 → 敵」という位置関係であれば、装置を先に破壊してから敵をキル可能だ。一方、フィールド装置より前に敵が立っている場合は、装置が後から破壊されるためキルはできない。
溜め時間・移動制限・貫通条件の特性を理解して運用すれば、集団戦の主導権を奪える決定力の高い一撃として活躍するだろう。
ヴェンデッタ:選択可能パーク

- マイナー・パーク「捕食者の牙」
- 縦斬りに30%のライフ吸収効果が付与される
- マイナー・パーク「虎狼の心」
- 〈猛狼〉の蓄積数が3つ増え、蓄積するごとに攻撃速度が5%、移動速度が4%上がる
- メジャー・パーク「復讐の糧」
- 自分のトドメを直前に刺したプレイヤーを標的とする。その敵を倒すと追加ライフを125得るほか、クールダウンがリセットされる
- メジャー・パーク「レイジング・ストーム」
- 〈ワールウィンド〉の回転斬りが続き、広範囲に40のダメージをさらに3回与える
マイナー・パーク「捕食者の牙」とメジャー・パーク「復讐の糧」は、いずれも近接戦を得意とするヴェンデッタと相性の良い自己回復パーク。ヒット&アウェイを繰り返す彼女の生存力を底上げし、前線での滞在時間を延ばしてくれる。
メジャー・パーク「レイジング・ストーム」では、“ワールウィンド”に派生攻撃が追加され(途中キャンセルも可能)、ひとりの敵に複数回“ワールウィンド”をヒットさせやすくなる。これにより、パッシブ“猛狼”のスタック獲得が大幅に容易になり、高速連撃の起点としての価値がさらに増すだろう。
ヴェンデッタの評価(トライアル時点)は?
ヴェンデッタの強み:受けが難しい攻撃手段の数々

ヴェンデッタの最大の強みは、やはり高い機動力と近接火力にある。アビリティを駆使して縦横無尽に動き回りながら、防御手段が限られがちな物理攻撃で広範囲を薙ぎ払うプレイスタイルは、機動力や自衛に乏しいヒーローにとってまさに悪夢と言えるだろう。
一般的な対処としては、サポートによる回復で耐え続ける“時間稼ぎ”が考えられるが、ヴェンデッタはパッシブ「猛狼」によって交戦時間が延びるほど攻撃速度と移動速度が加速していく。さらに近接武器の性質上、リロード不要で攻撃を継続できるため、何らかの方法で動きを止めない限り、受け続けるのは極めて難しい。
加えて、ダメージロールの中ではトップクラスのアーマー保有量を誇り、多少の被弾を気にせず殴り合いに専念できる点も強力。体力が最大であれば、ロードホッグの“チェイン・フック”コンボをどのような当たり方でも耐え切れるため、対タンク戦でも一定以上の安定感を持つ。
ヴェンデッタの弱点:体力&リソース管理難度の高さ

高いアーマー量と防御アビリティ“ウォーディング・スタンス”のおかげで、ヴェンデッタはダメージロールの中では突出した耐久力を持つ。しかし、それによって攻撃時のリスクが完全に無効化されるわけではない。
“ウォーディング・スタンス”は被ダメージ量に応じてリソースが減少する仕組みのため、集中砲火を受ければすぐに枯渇してしまううえ、CCに対する耐性もない。チャージ中の移動速度ペナルティも相まって、長時間の展開はむしろ危険となる。また、同じリソースを消費する“ブレード・ウェーブ”を連発すれば、防御手段を削ってしまいリスクはさらに増大する。
加えて、移動兼攻撃アビリティである“ワールウィンド”と“ソアリング・スライス”は、どちらも接近とパッシブ起動を容易にする強力な手段だが、使い所を誤ると全体的なダメージ出力が低下する。クールタイムも短くはないため、無理に仕掛けると「攻め切れない」「戻れない」の両方が発生する危険がある。
マイナー・パーク「捕食者の牙」やメジャー・パーク「復讐の糧」を採用すれば自己回復は可能だが、いずれも攻撃がトリガーとなるため、継戦能力は上がるものの立て直し用途としては不十分。一度劣勢に回ると復帰手段に乏しい点は否めない。
また、近接ヒーロー全般に言えるが、ヴェンデッタも対空能力に乏しいため、編成によっては空中キャラに翻弄されやすい。プレイヤーの練度である程度の誤魔化しが利くようになる可能性はあるが、相手構成次第ではこの弱点が顕著に表れるだろう。
新ヒーロー「ヴェンデッタ」まとめ

近接特化ゆえに弱点の記述が多くなったが、総評としてヴェンデッタは「どこまでリスクを受け入れ、どこまでリターンを取りにいくか」の判断が試されるヒーローだと言える。判断材料は体力だけではなく、アビリティの使い方やクールタイムの管理、さらには“ウォーディング・スタンス”を使って強引に再展開を狙うべきかどうかといった細部にまで及ぶ。
一方で、“パラティーノ・ファング”の攻撃は、縦斬りを含めて射撃武器に比べると命中難度が高くない設計になっている。エイム力よりも状況判断にリソースを割くタイプという点では、ライフウィーバーに通じる部分があり(良い意味で)、プレイヤーの判断が結果に直結するヒーローとなっている。
また、パーク選択が立ち回りを大きく変える点も特徴的だ。
- マイナー「捕食者の牙」+メジャー「復讐の糧」…長期戦にも対応しやすい耐久型
- マイナー「虎狼の心」+メジャー「レイジング・ストーム」…短期決着型の爆発力特化
と、同じヒーローとは思えないほど方向性が変わる。もちろん上記組み合わせ以外でも面白さがあり、パーク構成ごとに“別ヒーローのような手触り”を楽しめるのは大きな魅力だ。
判断や管理が求められるため一見難しく感じるが、裏を返せば選択肢が多く、プレイの自由度が高いということでもある。最終的な勝負所は近接戦闘にあるものの、高いアクション性と多様なスタイルを試せる点から、自分好みの立ち回りを探すだけでも楽しめるヒーローに仕上がっている。
- タイトル:Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )
- 発売日:2022年10月5日
- 対象機種:PC / Xbox Series X|S, Xbox One / PS5, PS4 / Nintendo Switch
FPS POWER TUNE
Source: Overwatch







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帰ったら練習しよ
早くスキン出ないかな〜