CoD:WWII: CWLアナハイム出場3チームインタビュー、初参加の感想や日本チームの課題とは

CoD:WWII: CWLアナハイム出場3チームにインタビュー、日本と海外のレベル差、日本チームのこれからの課題とは
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先日第3回目が終了した『Call of Duty: WWII(コール オブ デューティ ワールドウォー 2)』におけるプロ対抗戦ですが、6月16日よりアメリカで開催された世界大会「CWLアナハイム 2018」に出場した3チームにインタビューを行うことができました。

海外の大規模な大会の雰囲気や各チームの考え方の違いなど、興味深い話を多数聞くことができました。

Rush Gamingへのインタビュー

CoD:WW2 プロ対抗戦

―日本初のプロチームとしてCWL杯に出場して、向こうで一番印象に残ったことは何でしょうか?

Ngt選手:選手も観客も盛り上がっていて、とにかく会場の雰囲気がすごいなと。海外では(体を動かす)スポーツに引けを取らないくらいeスポーツが盛り上がっていることを体感しました。

GreedZz選手:日本のチームとは戦い方が全く違っていたのが印象的でした。こちらもそれに対応するために1から戦い方を練り直したので、まるで別のゲームをやっているような感覚でした。

WinRed選手:会場がメインステージとオープンブラケットに分かれていましたが、それに関わらず非常に盛り上がっていたのが素晴らしかったです。

Nami選手:自分も会場の雰囲気が一番印象に残っています。応援しているチームで観客席が分けられていて、そこのグループの中に盛り上げ役の方が居て、そこから熱が連鎖していく様子が印象的でした。

―世界のプロチームと戦ったことにより、Rush Gamingとして今後活動していく上で得られたことは何でしょうか?

Ngt選手:海外のプロは1対1を最初から想定しておらず、常に仲間と2対1で戦う人数有利を意識した戦い方が完全に身に付いています。敵を見つけた、じゃあ2人で倒しに行こうといった感じで。自分たちも頭では考えていたのですが、どうしても1対1の戦いありきで考えてしまう場面があり、海外のプレイヤーに比べると定着しきっていないと感じました。

GreedZz選手:ゲームに対する考え方や進め方など、あらゆるものが違っていました。個人技に頼りがちな日本と違い、海外はとにかくチーム単位でのゲームメイクのレベルが高く、そこは非常に参考になります。いちからスタートし直し、積み上げていくことが必要だと思います。

―日本のチームが海外と戦っていくための課題は何でしょうか?

GreedZz選手:海外のプレイヤーとの対戦は回線の関係で厳しいものがありますので、やはり日本の中でレベルを高めあっていかなければならないと思います。そのためには、日本全体のレベルを上げるという意識で情報を共有し、互いに教えあっていく必要があるでしょう。

―海外のチームはそのような情報をチームに関係なく共有しているのでしょうか?

GreedZz選手:海外にはそこまで壁はないと思います。Twitchなどで積極的に配信しているプレイヤーも多く、何かを露骨に隠しているという感じはありません。

Nami選手:海外のチームは知識量では差がつかない段階まで成熟していると思います。そのためか、去年に比べて今年はややクローズになっていると感じます。実力が拮抗している他のチームとの差をつけるための戦略として、それぞれチーム内での細かい戦術を隠しているのでしょう。

―やはりトップシーンでは個人のスキルより作戦が重要視されるのでしょうか?

GreedZz選手:海外のプレイヤーは6年も7年もCODをプレイしているので、環境が成熟しています。やはり作戦が重要でしょうね。

―今回の大会に出る前、自分たちは海外のトッププレイヤーたちの中でどれくらい戦えると思っていましたか?

Nami選手:大会が始まる一週間前に海外のトップアマのプレイヤーたちと対戦していたのですが、その段階でようやく自分たちに何が足りないのかが分かり始めました。結果的に最初の2週間は、単に「海外の戦い方に慣れるだけの時間」になってしまっていたと思います。大会前にようやく、「これなら少しはついていけるかな」と思えるようになりました。海外のプレイヤーには3段階あります。ただ大会に出ているだけのアマプレイヤー、アマの中でずば抜けているトップアマプレイヤー、そしてその上に居るトッププロといった感じですね。自分たちはまだトップアマの中で真ん中より下に居るレベルだと思います。

―大会に実際に出てその印象は変わりましたか?

Nami選手:まだトップアマの考え方も身に付いておらず、そののレベルにすら達していないと感じました。

―大会において、その時点での全力は出せたのでしょうか?

Nami選手:自分たちの全力は出せたと思います。

―日本全体のレベルを上げなければという話でしたが、今後海外との差は縮まっていくと思いますか?

GreedZz選手:日本にも強いチームが増えてきていて、着実に全体のレベルは上がっています。10月からは『COD:BO4』でまた一からのスタートになりますが、今の日本の雰囲気ならば、来年には海外に通用するレベルになっている可能性はあると思います。

―インタビューを通して海外勢との差を感じたと言われていますが、逆に自分たちのここはプラス面だったということはありますか?

Nami選手:海外の方に自分たちの戦い方を配信してコメントを貰いましたが、褒められたのはガンスキルだけでした。1対1が多い、無理な撃ち合いが多いなど、様々な指摘を貰いました。やはり連携力が課題でしょうね。

DetonatioN Gamingのインタビュー

CoD:WW2 プロ対抗戦
―今回、日本初のプロチームとしてCWLアマ杯に出場しましたが、何が印象に残りましたか?

xAxSy選手:会場の雰囲気に慣れていなかったので、最初は戸惑いました。10列ぐらいになってやっているというのは日本ではなかなか見られないので、そういう意味では良い経験になったと思います。

GaIiard選手:対戦相手からの威嚇が凄かったですね(笑)マップが切り替わるごとに立ち上がってシャア!みたいなのがあって、結構ビビリました(笑)

GenGar AX選手:やはり会場のスケールが凄いですね。日本ではまず見られないスケールで、とてもカッコよかったです。

AIiceWonderIand選手:日本からは6チーム参加していたんですが、世界各国からも多くのチームが参戦していました。もちろん戦う相手は全員強くて、世界のレベルを体感しました。

―出場する前にはどれだけの成績が取れそうだと考えていましたか?

AIiceWonderIand選手:自分は優勝するつもりでしたが、やはり相手の連携面での練習がしっかりしていて、最初の試合でボコボコにやられてしまいました。その後全員で話し合って、なんとかルーザーズでは3回勝てました。次回はTOP30以内を目指してやっていこうと思っています。

GenGar AX選手:正直優勝する自信はありませんでした。海外の1部リーグの試合を見ていると、レベルが違うと感じる部分がありました。今回の結果に関しては「行ける所までは行った」と捉えています。

GaIiard選手:事前にどこまで行けるというのは考えていませんでした。経験がないので、何もかもが未知数。1回戦で手酷く負けて、敵の強さに感心しました。ただ、ルーザーズでは3回勝てたので、そこは良かったと思います。次はもっと上を目指して練習していきたいです。

xAxSy選手:優勝できると思っていましたが、やはり超えられない壁が高かったです。ただ、ルーザーズでは3回勝てたので、次はもっと上を目指していきます。

―実際に戦ってみて、世界との差が実感できたところがあると

AIiceWonderIand選手:やはりTOP30というのが一つの壁ですね。そこから上のチームは全て強いです。

―今後その差は埋まりそうですか?

AIiceWonderIand選手:埋めていくしかありませんし、埋まると思います。

xAxSy選手:なんと言っても連携面での差が大きかったです。練習あるのみですね。

―個人としてのスキルと言うより、チームとしての連携の差が大きかったということでしょうか

AIiceWonderIand選手:そうですね。個人スキルではわりと戦えていたので、連携面を鍛えればプロとも互角に戦えると思います。

―出場する前の注目しているチームや選手は居ましたか?

GenGar AX選手:日本のチームは全て初戦でシードとあたるトーナメントだったので、シード枠のチームには注目していました。どうなるだろうという心境でしたね。

AIiceWonderIand選手:やはりそのチームとやったことがなく、事前の情報がないのでどうしようもありませんでしたね。

―戦ったあとでも、リプレイを見ると得られることは全然違いますか?

AIiceWonderIand選手:全然違います。本当に。

―実際に戦った感想として、個人個人のスキルは通用しているということでしたが、今後日本のチームがCWLなどで勢いづくための一番大きな課題はなんでしょうか?

AIiceWonderIand選手:色々なチームが居て、応援の声なども大きいので、会場はとても騒がしい環境です。そのため、チーム内での報告の声が聞こえないという問題があります。だからまずチームの勢いをつけるために、大きな声を出していくのが大事だと感じます。僕たちは普段から淡々と報告だけをやっていくチームだったので、会場の雰囲気に呑まれてしまったところがあったなと思います。

―敵のチームが結構煽ってきたりするんですよね

xAxSy選手:そうですね。そういう海外のノリみたいなものが自分たちにはなかったのではないかと。逆にルーザーズではそういう事を意識していたので、それが良かったんだと思います。

AIiceWonderIand選手:手段は何でも良いので、気持ちを乗せるというのがとにかく大事ですね。そういうチームでないと、どんなに強くても負けてしまうと思います。

―現地の応援は基本的にアウェーだったと思いますが、その辺りで気圧された部分もありますか?

AIiceWonderIand選手:海外の人たちも勝っていくに連れて応援してくれるようになりました。試合が終わると外野とハイタッチするんですが、僕らも海外の全然知らない人たちとハイタッチしまくっていました(笑)そういった意味では海外は面白いですね。みんな陽気です。

xAxSy選手:良いプレイが出たらこいつらやるじゃん、といった感じで盛り上がります。

―強いやつには称賛を与えるといった感じでしょうか

AIiceWonderIand選手:そうですね。みんなが集まって、その集まりがまた集まりを呼ぶといった感じでした。最後はとても多くの人が集まっていました。

―海外の他のチームと交流はありましたか?他のゲームだと海外のプレイヤーと連絡をとって、練習試合をやったりしますが

GenGar AX選手:僕らの中に英語を喋れる奴が居ないので…(笑)

xAxSy選手:最後の負けたチームとは通訳を介して話して、どんな練習をしているのかなどを聞きました。

―そういった面も含めて勢いが欲しいと

GenGar AX選手:そうですね。少しでも英語を喋れるようにして、次回はもっと交流したいと思っています。

―今まで日本でも闘会議などでCODの大会をでやってきたと思いますが、やはり日本と海外では大会の性質に違いがありましたか?

GenGar AX選手:勢いが違いますね。日本では勝って立ち上がって相手を威嚇するような人はいません。そういう面での違いはありました。

AIiceWonderIand選手:海外プレイヤーの練習は凄かったです。出来ない事は全て潰してありました。僕たちはその辺りを曖昧にしている所もありましたので見習っていきたいです。

―憧れのチーム等はあります?

xAxSy選手:生でプロの試合を見て、憧れの選手はできました。特に決勝戦は何もかもが凄かったです。サッカーのサポーターのような応援で、お互いの応援団が煽りあったりしていました。改めて海外は違うなと感じましたね。

―特定のマップ・ルールで日本ではこう戦うというのがあると思いますが、海外でもありましたか?

AIiceWonderIand選手:ハードポイントは死んでも生き返るルールなので結構激しく攻めるかと思っていましたが、実際はなるだけ死なないように丁寧に立ち回っていました。とにかく生き残って2対1をキープすることを意識した立ち回りでした。逆にサーチアンドデストロイは死んでも生き返らないので丁寧に立ち回るのかと思いきや、積極的に前に詰めていっていました。「連携の中の個人技」というのがしっくり来ると思います。

xAxSy選手:ハードポイントは海外では広がって守るのが主流みたいで、それが非常にやり辛かったです。

―数的優位を作って押していくということでしょうか

xAxSy選手:そうですね。

SCARZへのインタビュー

CoD:WW2 プロ対抗戦

―今回日本で初めてプロチームとしてCWLアマ杯に出場したわけですが、一番印象に残っていることは何でしょうか?

Hunt選:日本の戦い方に良い所もあれば、逆に海外との差を感じる所もあったことです。

Ponty選手:やはりトッププロと比べると、撃ち合いも連携も劣っていると感じました。

Leisia選手:煽りがすごくて、文化の違いを感じました。

Panther選手:日本と戦い方が違っていたことと、その強さが印象に残っています。試合外でも敵からのプレッシャーがすごく、煽られたりしたので新鮮でした。

―日本のチームの戦いをリプレイ等で確認されたと思いますが、日本チームが海外で戦っていくための課題は何でしょうか?

Hunt選手:一番はチームの連携力だと思います。

Ponty選手:海外のトッププロはリスポーンをしっかり把握していました。日本のチームもそこをしっかりやれば強くなれると思います。

Leisia選手:日本の中だけで戦っていても成長には限界があると思います。海外に行って練習したりしないと上には行けないでしょう。

Panther選手:エイム力なども重要ですが、やはりうまくコミュニケーションをとって、敵の位置を把握したりしていくことが必要になってくると思います。

―現地でいろいろな人と接したと思うのですが、やはり文化的な土壌から違うと感じましたか?

Hunt選手:そういう面もあると思います。

―今回の大会に出る前に、自分たちがどの程度戦えると思っていましたか?

Hunt選手:正直な所、上には絶対に行けないなと思っていました。向こうのチームのプレイを参考にしているというのは、つまり敵の方が上だということなので。勉強しに行こうという感じでした。

―事前に思っていた差と、実際に戦ってみて感じた差はどう違いましたか?

Hunt選手:こういうと弱気だと思われるかもしれませんが、最初で負けてしまうと思っていました。ルーザーズの一回戦にも勝てるか勝てないかという認識ですね。結果的には4回勝って準決勝までは行けたんですが、準決勝あたりのプロチームとメインステージで戦っているプロチームの間にも大きな差があります。まだまだ足元にも及んでいないでしょうね。

―全体の層の厚さが違うということでしょうか

Hunt選手:はい。

―CWLを終えて、他の日本のチームとの意見交換や情報の交換などはしましたか?

Hunt選手:戦っている時間がお互いにずれたりしていたので、日本チームの応援には行って、そこで試合を見ていました。やはり海外のチームの個性、一つ一つのチームの戦い方とかあって面白かった。

―意見交換等はなかったということでしょうか

Leisia選手:ないですね。お互いライバル関係にありますので、あんまり教えたくないというのがありますね。

―SCARZとして今までやってきた事の中で、世界に通用したというポジティブな感触が得られた事はありましたか?

Hunt選手:キャプチャー・ザ・フラッグとサーチアンドデストロイでの日本での戦い方は独特だと思います。試合前は通用するか不安でしたが、Enigma6という世界トップのチームを5対6まで追い詰めることが出来ました。結果的にキャプチャー・ザ・フラッグも負けなしですし、そこに関しては自信を持てました。

―日本チームが海外チームの戦略がわからないのと同様に、海外チームも日本の戦略がわからないという状況だった?

Hunt選手:そうですね。初見殺しのような感じだったのかもしれません。

―日本全体と海外全体とで比べるとやはりレベルに差があったと思いますが、その感じた差を日本の大会にも活かせそうですか?

Hunt選手:学んだことを活かしていきたいですね。それで他のチームにもドンドン研究してもらって、ドンドン日本全体がレベルアップしていければいいなと思います。

―大会など通して、海外との差は埋まっていくという感覚はありますか

Hunt選手:少しずつにはなりますが、埋まっていくと思います。

―次回の大会の目標はなんでしょうか

Hunt選手:今回よりは絶対上に行きたいです。さらに直にメインステージを見たので、そこに立ちたいという思いがあります。なので、目標はメインステージに立つことですね。

―Rush Gamingさんは、日本全体のレベルを上げていくために教えあっていくという感覚が大事だと言っていましたが、それについてはどう思いますか

Leisia選手:アマチュアの方には伝えたいのですが、やはりお互いがプロである以上はどうしても隠してしまいますね。リーグが続いていくので、難しい所です。

以上です。それぞれの選手が海外で感じたこと、目指すところなどが赤裸々に語られた良いインタビューとなったのではないでしょうか。今後の国内競技シーンの発展に期待が高まります。

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【第3回】コール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦


※本大会で使用されているゲームモードには、「CERO:Z(18歳以上のみ対象)」に該当する表現は含まれません。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • チームでは負けていたけど、個人戦では通じるものがあった、ってよくアマでも相手に実力が通じてないチームが言っている印象が強いです。そういう意味ではSCARZが一番現実を見てる気がします。
    ワンパターン戦略といい、割と外から見てても感じるところを相手もプロが言及してたので、次回までに改善してくれると面白いなあ

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