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Destiny 2: BungieがIP権をActivisionから譲渡され自社販売へ、8年に及ぶパートナー契約終了し二度目の独立

Destiny 2: BungieがIP権をActivisionから譲渡され自社販売へ、8年に及ぶパートナー契約は終了し二度目の独立
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年間パスコンテンツ「ブラックアーマリー」の最後の炉「ベルグシアの炉」が解禁されたばかりの『Destiny 2』ですが、パブリッシャーActivisionと開発スタジオBungieの契約が解消されるというビッグニュースが発表されました。

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パートナー契約解消

2019年も始まったばかりですが、2010年から始まったActivisionとBungieのパートナー契約が解消されるというサプライズがゲーム業界にもたらされました。今後はDestinyのパブリッシング権利ならびに責任はActivisionからBungieへと譲渡され、Activisionは自社IPとプロジェクトに専念すると両社から発表されました。

Bungieはこの発表で、優れたパブリッシャーであるActivisionとの8年に及ぶ協力関係の中、トータルで5,000万本のゲーム本編と拡張コンテンツのリリース、そして数多くのガーディアンが誕生し、ゲームの枠を超えて日々の生活に良い影響を与える偉業を目撃できたと謝辞を述べ、自社でパブリッシングの用意を整えられたとしています。

ActivisionはDestinyコミュニティのためにBungieと密接してフランチャイズの権利譲渡作業をを行うと発表。 その一環として、PC版『Destiny 2』は今後もBlizzardのBattleNetがサポートを継続していきます。

『Destiny 2』のロードマップとその先

Bungieがフランチャイズの全ての権利を入手したこの声明では「OUR DESTINY(私達のDestiny)」と力強い題名が付けられており、今後の『Destiny 2』についても触れています。

すでに発表されている今年秋までのシーズン5〜7のロードマップはそのままで、今後数ヶ月により多くのコンテンツや、エキサイティングな発表をコミュニティに用意しているとのこと。

Destiny 2 孤独と影 新コンテンツ公開の予定 ViDoc [JP]

Activisionとの関係が解消されたことで、今後はBungieが自分で販売スケジュールを組み立てそれに合わせた締切も自分で設定できるようになります。 このため不満足な出来ながら出荷せざるをえなかったという場面が減ることが期待されます。 リークに強いKotakuのJason Schreier氏によると、本日Bungieが会議でこのことを従業員たちに通達したところ、シャンパンを開けるほどのお祝いがなされたとのことです。筆者が関係者たちに独自にコンタクトとってみたところ、やはり興奮と喜びの声が聞こえてきます。

パートナー契約解消による影響

2010年に交わされた契約は詳細は不明ですが、Jason Schreier氏の自著"Blood, Sweat, and Pixels"や、Bungieが元スタッフとの裁判で提出した資料によると、当初の予定では5億ドル(約550億円)という当時ではゲーム史上最大の投資がActivisionから提供されるかわりに、Bungieは2013年9月から2019年まで2年おきに『Destiny』の新作(契約時はProject Tigerと呼称)、ならびに2020年にComet 4というコードネームの製品をリリースが義務付けられていました。

結局Project Tigerは開発が難航し、プロトタイプはActivisionが要求する水準に満たず再開発に次ぐ再開発が決定し、2014年9月にリリースが延期されました。 その結果、1年目は大きな前評判と売上を生みつつも評価は奮いませんでした。このような経緯から、ActivisionとBungieの間には緊張感が走っていたと言われています。それから3年後の『Destiny 2』のローンチでは、売上は高かったものの前作より多くの客層を掴もうとゲーム性をカジュアルに手広くした結果、武器パークの固定やサンドボックスの大幅な変更など前作の継続してプレイし続ける中毒性が薄れたり、リアルマネー課金要素が強いといった不満が多く、続く拡張コンテンツ「オシリスの呪い」が不評だったことから多くのプレイヤーが去りました。 これを受けてBungieが「ウォーマインド」、「孤独と影」の再開発が必要になり、決して良い1年目であったとは言えない結果が残りました。 また、昨年6月にBungieが中国のNetEaseから約110億円の投資を受けたこと、11月の決算報告でActivisionが「孤独と影」が期待していた売上に届かなかったとだけコメントを残したことから、アナリスト達からは関係解消が近いのではと噂されていました。

ActivisionとBungieの関係解消を願う声はコミュニティ内でも強く存在していました。 特に、Bungieは過去に『Halo』シリーズを生み出したことからXboxに多くのファンがいながら、ActivisionがSonyとの時限独占コンテンツ契約を結んだことが、現在ではPC版も含むコミュニティの反発へとつながっています。 そして今回の関係解消でその長年の夢が叶った上に、2007年にMicrosoftから独立するときに『Halo』の権利を手放した時とは違い、『Destiny』フランチャイズの権利を保有したままであることから、多くの賛同の意見が寄せられています。

一方、ゲーム業界からはXboxの事業責任者フィル・スペンサー氏がBungieに今後の将来を祝福するツイートがBungieに届けられています。

また、『フォートナイト』のEpic Gamesから共同設立者のTim Sweeney氏とMark Rein氏がBungieの二度目の独立を祝福。 コミュニティマネージャーのNick Chester氏も薀蓄のあるコメントを寄せています。

Tim: Bungie、二度目の独立宣言おめでとう! 2019年はインディー開発者たちと世界中にいる何十億のプレイヤーに彼らのゲームを直接届ける素晴らしい年になってきている。

Mark: ワオ、おめでとう!

Nick: これはBungieとDestinyファンへのグレートなニュースだ。 この規模(どの規模でも)のゲームをセルフパブリッシングするのは難しい! スイッチを押すようなことじゃない。 Bungieは色々学び、新しい道へ成長し、そして躓くかもしれない。 私達もそうだったし今もそうだ。 けれどそれを乗り越えれば、ゲームもプレイヤーも大きな満足を得られるだろう。

一度は決別したものの蜜月だった時期もあるMicrosoftだけでなく、Epic Gamesも祝福の声を届けるというサプライズ。 これは、Microsoft側としてはActivisionとの関係が消えることでSonyとの時限独占コンテンツ契約もなくなるかもしれないという期待。そしてEpic Gamesは『Destiny』シリーズの続編のPC版をEpic Gamesストアからの販売チャンスと捉えたのかもしれません。

進むSteam離れ:PC版『ディビジョン2』はEpic GamesストアおよびUbisoft Storeで販売

Bungieは契約が解消されたことで「自分たちの作品を自分たちのやりたいように作れる自由を得た」というポジティブな意見が多く届いていますが、一方でActivisionがPRや世界規模でのサポートを行っていたからこそ今があるという事実も無視をしてはいけません。今後もSIEとMicrosoftがPRを続けていくのは間違いありませんが、コミュニティに復活の希望をもたらした拡張コンテンツ「ウォーマインド」に大きく貢献したActivision傘下のスタジオVicarious Visionsや、「孤独と影」に協力したHigh Moonへ、Bungie所属開発者がツイートでActivisionと共に感謝の言葉を述べるなど、開発から両スタジオが離脱する可能性も高く、果たして再びインディースタジオとして歩むBungieが今後はどのような形で『Destiny 2』やフランチャイズをコミュニティに届けていくのか注目し続けたいと思います。

『Destiny 2』は10月2日から基本プレイ無料化。3年目大型コンテンツ「影の砦」も同日にリリース。 対応機種はPlayStation 4/Xbox One/PC。

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Source: Bungie, Activision, @jasonschreier, いーさんのノート

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 開発者や責任ある立場の人がきちんと製品版を遊んでて欲しいかな
    自分の作ったゲームを愛して継続的に遊ぶことが1番のパッチだとおもうよ
    仕事と割り切られて遊ばなくなるのが1番やばい

  • 今後、今までよりもプレイヤーが納得する内容のゲームになることを期待ですね!

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