APEXのマッチが改善

OMEN ブランド刷新:2019年の新モデル一挙発表!ユーザーに寄り添う新たなブランドイメージ

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株式会社日本 HPは8月22日、都内のメディア向け発表会で同社ゲーミングブランド「OMEN」の取る新しい方向性と、それに沿った4種類の新型ゲーミングノートPCに、キャリーバッグやディスプレイその他周辺グッズを公開しました。

信頼性とコストパフォーマンスに優れているオフィス用機器の供給を一手に担っている、「大人しく落ち着きのあるブランド」という印象が強いHP社が、「OMEN」を通してゲーミングウェア業界に参入したのは2016年。飽和していたかに見えた業界に自社の強みを十全に生かした堅実な製品で新しい風を吹かせ、今では直近一年で$1500以上の価格帯のハイエンドゲーミングPCのシェアは世界1位を誇るほどに。その勢いは間違いなくゲーミングPCベンダーのトップランナーだと言えます。

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「OMEN」ブランドの新しい方向性、より多方面に向けたブランドイメージ

シェアの拡大を通して年々影響力を増しているOMENですが、「それぞれ個性的なはずのブランドが観客からはどれも似たように見える」という点に気が付きます。ゲーミングPCブランドといえばどこも若者受けがいい赤と黒を基調にし、144Hzや高性能CPU・GPUというスペックの良さを前面に押し出して、デザインのスタイリッシュさやEsports選手をイメージとして起用したポスターばかり。

そんなブランド展開に疑問を覚え、改めて実施したのが各国でのエスノグラフィー調査。ユーザーを訪問し、フィードバックやライフスタイルなど多方面にわたって丁寧な意見を収集し、改めて「ゲーマー」という、趣味は共通しているもののとても一括りにはできないユーザー群を再認識。

▲ゲーム・Esports分析データサイト「Newzoo」による、8種類のゲーマー分類。全員「ゲーマー」だが、理念や行動は完全に違う。

プレイスキルを重視し、ストイックに腕前を磨き続ける競技的なゲーマー。同じく競技に興味を持つも、選手としてではなく観客としての立ち位置を重んじるゲーマー。なるべくお金を節約するゲーマーや、ゲームそのものよりもそれを走らせる高度なハードウェアに興味を持つゲーマー。そして最近多くなってきたのが、暇なときだけスマホでゲームを遊ぶゲーマー。

思想も需要も完全に違う様々なゲーマー達をより全面的に支えていきたい。Esportsやハイスペック、スタイリッシュさだけにこだわらず、様々な「ゲーミング」というライフスタイルに寄り添いたい。ゲームへの文化的・社会的な誤解にユーザーと共に立ち向かい、ゲームを人生の一部にしていける未来の実現に向かってユーザーと歩んでいきたい。そういった理念を改めて打ち立てました。

では早速、その新たな方向性に沿った新製品の「OMEN X 2S 15」、「OMEN 15」、「OMEN 17」と「HP Pavilon Gaming 15」を見ていきましょう。

OMEN X 2S 15

「X」は「Extreme」。様々な意味を持つ言葉ですが、OMENブランドとしては「過剰、突出した」という側面を抽出し、「テクノロジーでゲーミング市場にイノベーションを生み出す」、新しいアイデアや概念を持ち込む意欲作に与えられる型番だとのことですが、百聞は一見にしかず、早速その特徴的な外見をチェックしましょう。

▲デモに使われたのは剣戟アクションゲーム「For Honor」

そうです、型番についている「2S」とはセカンドスクリーンの略。昨今のウルトラハイスペック帯の市場は筐体の重量化や携帯性の低下と引き換えにデスクトップ用のCPUを搭載するという大胆なスペックの暴力に訴えるのがトレンドですが、「OMEN」は携帯性や利便性を犠牲にせずとも十分な高スペックを維持したまま、デュアルスクリーンというユーザーフレンドリーなユーティリティ機能を追加するという答えを見せました。

応用自在なセカンドスクリーン

なんとも目を疑ってしまうような発想ですが、決して奇怪というわけでもありません。HP調べの「ゲームとスマートフォンに関する意識調査」によると、ゲームプレイ中にスマートフォンを「頻繁に利用する」プレイヤーはなんと66%!かなりの数のプレイヤーがPCとは別にタッチスクリーンのミニデバイスを通してメッセージの発信や音楽にゲーム関連動画の再生を行っているという事が判明したのですが、この新技術はその需要に注目した形となります。

OMEN X 2S 15 Discord

6インチのフルHD解像度で、タッチ操作にも対応。DiscordやLineなどのメッセージツール、NetflixやYoutube、Twitchのストリーミングサイトを表示させることは勿論、最大の目玉は「リアルタイムスクリーンミラーリング」という、メインスクリーンに映し出されている画面の一部をコピーしてミニスクリーンでも同時表示する機能。例えば冒頭の写真では、「For Honor」画面右下に表示されているレーダーをミニスクリーンに映し出しています。

▲タッチパッドはデスクトップのデュアルスクリーンのような利用も可能、しかもタッチ対応な上に、ワンボタンでメインパネルと切り替えられる。

FPSにおいては、例えばミニマップや残弾、残HPなど、HUD上の注目すべき情報を手元でも映し出す事によって強調しリソース管理を楽にしたりなど、ゲームのプレイ体験を大きく改善しうる画期的な機能だと言えるでしょう。

▲情報を散らばらせすぎるのも…という懸念もあるかもしれないが、使ってみると卓越したデザインのおかげで視線を下げずとも視界に入る。

操作も簡単で、全てキーボードに配置されたシステムキーから直感的に行う事ができます。メインスクリーンとミニスクリーンの切り替え、輝度調整とタッチ機能のON/OFF、全てがそれぞれ別々のキーでワンタッチで行う事が出来る親切設計。

▲キーボード配置が手元寄りで若干きつめになるが、付属のラバーハンドレストをつければ問題も解消する。

キーボード配置の都合上、本来テンキーが有るべき部分がタッチパッドになっていますが、こちらもテンキーボタンでタッチスクリーンをテンキーに切り替える事が出来るため心配は無用。新機能を実装しつつも実用性と信頼性を損なわない、HP社らしい丁寧な設計だと言えます。

▲キーボードのワンタッチ操作でタッチパネルがテンキーに!

デュアルスクリーンだけではない、本来のスペックも最高級!

ついついセカンドスクリーンに目が奪われがちですが、このOMEN X 2S 15は「Extreme」というブランドの理念に恥じない、高い基礎スペックも誇っています

まずCPUはCore i9-9880Hプロセッサーで、モバイルサーバー用とされているIntel Xeon E-2286Mを除けば、現状最高スコアを誇っているノートPC用のCPU。昨今のウルトラハイエンドノートPCの「デスクトップCPUをノートPCで利用する」という流行りには乗っていませんが、その分ノートPCらしいコンパクトなデザインのまま、十分以上のパフォーマンスを維持できています。

グラフィックボードはNvidiaの最新シリーズの中でも上位モデルに位置するGeForce RTX 2080 with Max-Q Designを採用。近年のトレンドを追っていない皆様に軽く説明すると、RTX 2080のデスクトップPCモデルから10%程減速されたノートPC用モデルを、更に小型化して消費電力を抑えたものが Max-Q designモデルです。実際のパフォーマンスでは2080ノートモデルより10~20%程劣るも、2070のノートモデルと同程度の出力を少ないクロック数で実現出来る、薄型ノートパソコン随一のパーツです。(ソース: Notebookcheck)

また、ストレージの性能も要注目で、通常モデルにあたる「エクストリームモデル」では1TBのTLC SSDを採用していますが、「エクストリームプラスモデル」ではなんと512GBのQLC SSDにインテル® Optane™ メモリー H10を取り付けたモデルを採用。これは今年4月にインテルより発売された最新技術のストレージで、簡潔に言えば現在標準的に使用されているTLC SSDのニ倍のスピードを誇るとされ、注目が集まっています。

▲TLC SSDとOptane H10 SSDの高負荷状態でExcelを開く時間の比較図、PCWorldより。

最新テクノロジーの精髄とも言えるパーツですが、これがなんと現状は一部のノートPCメーカーにしか卸されておらず、個人で入手する方法は一切ありません。そんなプレミア感溢れるストレージですが、OMEN X 2S 15はゲーミングノートの中でもいち早くこの技術を取り入れたさきがけとも言えるシリーズになっています。

良好な排熱設計とハイスペックらしくない高い静音性。

これら高性能なパーツが組み合わさると気になるのが排熱性能ですが、ここも抜かりなく最高品質の素材を応用。まずCPUのグリスにはThermal Grizzly社のConductonautを使用し、世界で初めて15インチのゲーミングノートPCに液体金属グリスを採用したシリーズに。その熱伝導率は従来のオーバークロック用グリスKryonautの約6倍で73w/m・k!

この冷却性能なのにCPUにオーバークロック機能が無いのは残念ですが、HP社内テストによると、このグリスの効果だけでAPEX Legendsのフレームレートが28%も増幅したとされているので、決してOC出来ないから無駄だと言うことはありません。更にOMEN Tempestという独自のクーリングテクノロジーを利用した5方向の12Vファンで強力な冷却性能を実現。キーボードの真上に小型スクリーンがついているとは少しも感じさせない、極めて良好な排熱設計です。

OMEN Tempest クーリングテクノロジー

更に熱を発生しやすいパーツからキーボードが離れているせいか、一般的なノートパソコンと比べてキーボードに熱がこもりにくく、快適なタッチ感を保ちやすいという嬉しい副作用も!

ファンも大型なものを採用しているおかげか、ハイパフォーマンスモードで全力で高画質のゲームを走らせても一般的なゲーミングPCと比べて音が目立たず、高い静音性を持っていると評価できます。

OMENブランドの数少ない欠点の一つとして挙げられていたディスプレイも、本製品では144Hzの1920×1080で最大1677万色に対応、見事に挽回する形に。しかしもう一つの欠点であるバッテリーの駆動時間に関しては、デュアルスクリーンを使わない上で最大4時間と、標準的な7時間よりは大幅に短い数値となっています。これに関しては、もう電源が使える安全な環境での使用を前提に、割り切った性能にしたとの事。ゲーミングノートは一般的に電源を接続しないと性能を十全に発揮出来ないのを考えると、妥当な判断でしょう。

インターフェイスはThunderbolt 3、USB 3.1 Gen1 × 3、Bluetooth 5.0、Gigabit LAN、HDMI 2.0、200万画素Webカメラ。メモリは16GB × 2 DDR4-3200MHz。基本的にノートパソコンとしてこれ以上にないリストとなっています。サイズは幅×奥行き×高さが361×262×20で重量は約2.37kg、デュアルスクリーン機能とハイレベルなスペックを持っているにもかかわらず、一般的な薄型ゲーミングノートPCと然程変わらないサイズと重量を維持できています。

▲性能と携行性、共にハイスペックな一台。

ノートPCにしては驚きのハード拡張性も!

「筐体裏はシングルパネルで簡単に内部にアクセス可能」という説明が公式からされましたが、ノーパソの拡張を行える熟練者の方、ハードウェアや最新技術の蒐集が趣味な方、「H10 & SSD」を一度はその手に取ってみたい方にとっては嬉しい情報なのではないでしょうか。

▲底面のネジを6つ外すだけで内蔵ストレージやRAM等にアクセスが可能!図は北米版の物。

実際エクストリームプラスモデルの512GBストレージだけでは物足りないという方も居るでしょうし、実用面からしても一旦筐体を開けて追加のストレージを接続する事になりそうですが、その際も付属のメンテナンスサービスガイドがあるとのことで、頼もしい限りです。

お値段高め、ハードウェアオタク向け?

「デュアルスクリーン」というデスクトップPCの専売特許をノートパソコンに持ち込もうとした意欲作。その他にもCPU、GPUやストレージ他各方面で過剰とも言える性能を盛り込んだ「Extreme」の名に恥じないOMEN X 2S 15、9月中旬に発売が予定される本作の価格は399,800円。決して気軽に買える値段ではありませんが、それだけの価値がある製品だと言えるでしょう。

デュアルスクリーンノートパソコンという最先端の「おもちゃ」を手に入れたい上に、電源を離れたら使えなくても気にしない方にとっては現状唯一無二の選択肢だと言えるでしょう。もしくは「実験機」という言葉やマルチタスクにロマンを感じる方、多少お金がかかっても向こう数年分は買い換える必要が無いハイスペックノーパソが欲しい方にも、お薦めの一台です。

▲OMEN X 2S 15のスペック表、公式ウェブサイトより。

ですがこんなオーバースペックなPCを買うつもりは無いんだ!という方もご安心ください。「X」は元よりオーバースペックを主旨としているシリーズ、そしてより一般向けな製品も紹介されています。

OMEN 15 & OMEN 17

技術の先端から一歩身を引いて、より一般的なゲーマー向けのシリーズであるOMEN 15とOMEN 17を見ていきましょう。こちらは「ゲームを中心としたライフスタイルに最高のゲーム体験を提供する」と銘打っているシリーズで、性能とコストのバランスが非常に良好なハイエンドPCです。

17インチのハイパフォーマンスで、OMEN Xにも負けない性能

▲シンプル・イズ・ベスト、確かな機能美を感じさせるデザインだ。

OMEN 17のパフォーマンスモデルはCore i7-9750H、スコアはi9-9980Hに20%ほど劣るものの、この状態でもすでに殆どの最新AAAタイトルにはオーバーキル!様々なハイエンドゲーミングPCに標準的に使われている部品で、高性能であることには間違いありません。

グラフィックドライバーはパフォーマンスモデルならばGeForce RTX 2070、17インチPCの大積載量を活かし、Max-Q仕様を避ける事によってOMEN Xと同等のハイスペックを実現。

ストレージはOSその他ゲーム数個を入れるに十分な512GBのSSDに、ダメ押しの1TBのHDDまでついてくる満足仕様。メモリはDDR4-2666MHzの16GBで申し分なく、気になるディスプレイも144HzのフルHDで1677万色対応と、FPSプレイヤーのニーズも完全に満たせる文句なしの性能となっています。

▲OMEN 17のキーボード配置。控えめなLEDとシンプルで落ち着いたデザイン。タッチ感も抜群で、厚さも1.5mmと文句なしの性能。

冷却性能もデザインの改善に合わせてOMEN Xと同じOMEN Tempest クーリングテクノロジーを採用。単純にエアフローだけでも現行製品から11%改善されており、新システムと合わせると元からOMENの強みとされていた排熱性能に更に磨きがかかった形。

インターフェイスはThunderbolt 3、USB 3.1 Gen1 × 3、Bluetooth 5.0、Gigabit LAN、HDMI 2.0、Mini Display PortにSDカードスロットと標準的なセットに、性能はやや控えめの92万画素Webカメラ。これらポート類の配置も実用性が高く、全部筐体の左側に固まっている機能美あふれるデザインとなっています。

どうしても気になる点と言えば重量とバッテリーでしょうか。現行製品と比べると約10%の薄型化に成功し、厚さ3.0cmと競合帯では薄めの体積ですが、その重量は3.26kg。前世代の3.7kgからは大幅スリムダウンと言えますが、メジャーな17インチノートPCと比べるとやはり少々重く感じてしまう所。バッテリー寿命も最大5時間との事で、普段使いには向かず、ただただゲーミングPCを持ち運べるようになりたいというゲーマーの需要に特化。

そんなOMEN 17のパフォーマンスモデルは239,800円。革新的な機能には興味がないけれど、とにかくハイスペックなゲーミングノートPCが欲しいという方に向いている製品。

更にエクストリームモデルは329,800円を予定と高額になっていますが、CPUはOMEN Xと同等のi9-9880Hを搭載、ノートPCとしては最高峰の演算能力にグラボもOMEN Xより高性能のRTX 2080!ストレージも1TBのSSDにアップグレードされ、RAMも32GBに。

第9世代の最高品質プロセッサーとRTX 2080を併用した上で大容量のSSDを備えているモデルとなると、同価格帯の中ではこれでも比較的安め。「OMEN」一番の長所であるコストパフォーマンスの良さは、性能に糸目をつけないハイエンドマシーンでも依然光っています。

▲OMEN 17のスペック表、公式ウェブサイトより。

エコノミックなゲーミングハイエンドPC、OMEN 15

▲残念ながら当日はOMEN 15は展示されていなかったので、代わりに米国版の写真。

OMEN 15はサイズとコストを抑えめにしてあるシリーズですが、その性能はOMEN 17と比べてもそこまで劣るわけではありません。ベーシックモデルからハイパフォーマンスモデルまで、4種類の幅広い選択肢から好みのモデルを選ぶ事ができ、様々なニーズに答えやすくなっているのもOMEN 15シリーズの強みです。

CPUはベーシックモデルだとミドルスペックの中でも性能が良好なi5-9300Hが用意されています。このモデルはデスクトップPCで言うと大体i7-4790と同じぐらいの性能をもっており、『BFV』や『CoD:BO4』等AAAクラスのFPSタイトルの推奨スペックを丁度満たした形で、最新タイトルを遊ぶのに不足はしないでしょう。より高性能なCPUが欲しければ、上位モデルならOMEN 17にも使われているハイエンドのi7-9750Hに変更できます。

GPUはレイトレーシングが出来ないとは言え過不足ない性能を持っているGTX 1660 Tiが準備されており、こちらもデスクトップ用RTX1060と1070の中間的な性能。ゲームの基準で言うならCPUと同じく『BFV』と『CoD:BO4』の推奨スペックをやや上回る形に。そしてアップグレードを行うならRTX 2070 with Max-Qまで強化することも可能です。

メモリは16GB DDR4-2666MHzしか選択肢がなく、ゲームの裏で他に窓を開いたり複窓プレイング等には向いていませんが、単純にゲーミングを楽しむだけなら必要以上。ストレージも1TBのHDDに、256GBから512GBのSSDがついてきます。OSをSSDに入れる上でゲームも入れるつもりなら256GBは多少不安が残りますが、512GBなら問題ないでしょう。

そのほか、冷却性能やディスプレイの性能、インターフェースのラインナップもOMEN 17と共通しており、高い実用性がコンパクトに纏まったシリーズだと言えます。

ベーシックモデルは174,800円、最新のAAAタイトルのFPSも推奨スペックは満たしており、充分楽しむことができる、「最高のゲーム体験をお届けする」というコンセプト通りのコストパフォーマンスに優れた一台。一方OMEN 17にも性能が迫るハイパフォーマンスモデルも219,800円。様々なAAAタイトルを高画質設定で遊ぶことができ、ストレージの大きさもマルチゲーマー向け。

緊急速報、80周年セールでありえないコスパの良さ!

すでにコストパフォーマンスの良さが目立つOMEN 15ですが、その上今なら全モデルが9月14日までのHP社創業80周年キャンペーンの対象になっています。割引価格を見てみるとベーシックモデルが35,300円オフの139,500円、ハイパフォーマンスモデルも37,800円引きの182,000円、中間2モデルもそれぞれ割引されていますが、どれもこの性能を持っているゲーミングノートにしてはありえない値段となっています!増税前にとりあえず一枚買いたいという方は今が旬ですよ!

▲OMEN 15のスペック表、図の上端は80周年記念割引価格。公式ウェブサイトより。

「お求めやすい価格でゲーミングを」、HP Pavilion Gaming 15シリーズ

最後に、HP Pavilion Gaming 15シリーズです。近年ではコアゲーマーでない層にも徐々に様々なPCゲームが広がり出したことを受け、その普及を推し進めることを目的に開発されたシリーズで、性能やパフォーマンスにガッツリこだわっているわけではない方や、ゲーミングを楽しみつつつもそれ以外のノートパソコン向け作業などをこなしたい人にもお薦めのブランドとなっています。

▲「OMEN」ではなく、オフィス性能重視な「HP」ブランド寄りのシリーズとなる。

インターフェイスはHDMI2.0、USB 3.1 Gen 1×3、USB 3.1 Gen 1 Type-C×1、SDカードスロットにGigabit LANと92万画素Webカメラで不足はなく、重量は2.275kgからと軽くなっており、バッテリーの最長駆動時間もモデル別に7時間から9時間と実務向けになっています。

性能は廉価モデルといえどCPUはOMEN 15と同じラインナップになっており、i5-9300Hかi7-9750Hという高性能な二択。一方他のパーツはデチューンされており、ベーシックモデルはGTX 1050となっています。メモリも高スペックモデルは16GBですが、ベーシックモデルは8GBの一枚のみ。

ただ「メモリ8GBとGTX 1050」の組み合わせは一見性能不足に見えながらも、実はグラフィックに比較的負担の掛かる『CoD:BO4』や『BFV』の最低要求は満たしているので、これでも今年や去年までのAAAタイトルなら問題なくプレイする事ができるんです。勿論GTX 1650やGTX 1660 Tiにアップグレードする事も可能なので、推奨スペック寄りのパフォーマンスが欲しいという方ならそちらを選択することも可能です。

メモリディスプレイは60Hzか144HzのフルHDと、アーティスト向けとなっている「クリエイターモデル」には3840×2160のUHD画質に対応したディスプレイを搭載。更に全モデルに共通して2018年シリーズと比べるとエアフローが85%も強化されたとの事で、廉価モデルでも信頼性や実用性を落とさず、しっかり設計して様々な需要に答えていくHP社の姿勢が見て取れます。

▲デザインも落ち着きがあり、コアゲーマー特有の派手さに染まっていない一般人向けだ。

そんな「HP Pavilion Gaming 15」のベーシックモデルは109,800円となる予定。これだけでもAAAのFPSタイトルの最低スペックを満たしているし、近年隆盛を見せてきたインディーゲームも快適なプレイが可能。オフィス用ノートPCとしては非常にコストパフォーマンスに優れた一台だと言えるでしょう。

そしてOMEN 15と同じく、こちらも下位モデル3つがHP社80周年キャンペーンに!ベーシックモデルの92000円からとなっています。コンシューマー機からノートPCに乗り換えてみたいんだけど、なるべくお金は節約したい……という方や、大学等での使用も兼ねて大作ゲームを遊べる最安価のノートPCを探しているという学生の皆様にはこれで決まりと言って良いでしょう。

▲HP Pavilion Gaming 15のスペック表、図の上端は80周年記念割引価格。公式ウェブサイトより。

AMD Radeonユーザーへ大朗報!FreeSync 2対応の240Hzディスプレイ「OMEN X 27 HDR」

ノートパソコンだけではなく、デスクトップユーザー向けにも新しい高性能27インチディスプレイの発表も行われました。「OMEN」ブランドらしいエッジを効かせつつシンプルに仕上げたデザインで、様々な周辺機器と合わせても違和感がないのが特徴です。

▲全体的に落ち着いている、インテリアに合わせやすいカラーとデザイン。

「HD以上の画質で240Hzはまだ無理だ」と広く言われていたのももう去年の話、こちらのOMEN X 27はQHD(1440p、2560×1440)という高解像度を保ちつつも240Hzを達成し、しかも反応速度も1msに押さえている、特にリフレッシュレートへの要求が高くなるFPSゲーマー大歓喜のディスプレイです。

▲設定メニューもコンパクトでスタイリッシュに纏まっている。

しかも、最新の垂直同期技術であるAMD Radeon FreeSync 2 HDRにも対応!使用はRadeonグラフィックスボードのDisplayPort接続に限られますが、低フレームレート時ですら滑らかに表示できるように補正するLFC(Low Framerate Compensation)機能はもちろん、FreeSync 2からはHDR表示を出力先のディスプレイに最適化することに注目しており、ディスプレイの元々のHDR性能を更に底上げして光陰の表現やメリハリをより豊かにする、AMD Radeonユーザーなら更にお得といった感じになっています。

お値段に関しては69,800円を予定しているとの事で、やや高めではありますが240HzでQHD画質となれば納得の価格だと言えるでしょう。

周辺機器も充実!ヘッドセットにゲーミングチェア、キャリーバッグも!

「ゲーミングというライフスタイル全体へのサポート」を方向性に定めた「OMEN」ですが、今回発表された製品の中には“冷却ヘッドセット”「MINDFRAME」のアップグレード版「MINDFRAME PRIME」も登場。

▲OMEN X 27の裏のハンガーにかけられた様子。

通電時に冷却効果を発揮する素子を用いた冷却機能はそのままに、イヤーカップの素材を放熱効果の高い炭素素材を使うことにより更に強化。デザインの変更で装着性も上がっており、C-Media Xearによるバーチャルサラウンド音声も楽しめるように。OMEN コマンドセンターを通しての連携も充実しており、サイドトーンやサウンドイコライザーの調整機能も可能に。

更にはゲーミングチェア業界にも自社ブランドのOMEN CITADELチェアで参入。HP社の十八番であるオフィスウェア開発のノウハウが十全に生かされ、座部は厚手で弾力が強く、座ると全体的に硬くしっかりとした座り心地で、フレームの感覚は欠片も感じられません。耐久性も非常に高く、米国国家規格に準拠し、総耐荷重はなんと136kg。

バックのクッションも厚手で弾力が強く、ついつい崩れやすい体幹をしっかりサポート。リクライニングは最大135°で仮眠や休憩には丁度いい角度。傾斜角も-1~17まで対応しており、ヘッドレストやアームレスト、ランバーサポーターのすべてが調整可能。アームレストも前後、左右、上下の角度調整と回転機能もついており、予定価格は44,800円。新参モデルながらも、ハイエンド価格帯に相応しい高性能がHP社らしい堅実さで纏まっているゲーミングチェアです。

▲クッションのサイズも大きく、座り心地は抜群。

他にもOMEN Transportersというシリーズのキャリーバッグを発表。17.3インチ用のダッフルバッグや15.6インチ用のバックパック・ロールトップバックパックがあるのですがこちらは頻繁に移動したり空港を利用する必要のあるユーザーに向けた特別デザインとなっています。

▲17インチ用のダッフルバッグだ。手荷物を詰め込むスペースも確保できる。

どれもバックパック用ストラップがついていて移動に便利なだけではなく、ヘッドセットやマウス用のスペース、サラリーマン向けの替えの靴を入れれるシューズスペースも。何より一番助かるのが独特のデザインで、アメリカ合衆国運輸保安庁(TSA)の最新の「手荷物検査の際にノートパソコンを取り出さなくても良い」基準を準拠に作られた点。

マザーボードなどの電子機器はX線照射を阻害してしまうため、空港の手荷物検査等では必ずノートパソコンをかばんから取り出す必要が有ったのですが、TSAの基準の更新で特定のデザインを持っているノートパソコン用バッグならそのまま検査に入れることが可能に!長蛇の列で並びながらベルトや靴、帽子にポケットの中身とノートパソコンの取り出しまで、風呂敷を広げなくてはいけないのが煩わしいと感じていた人にとっては救世主ともいえるグッズなのではないでしょうか。

ユーザーにもっと寄り添って行きたい、「OMEN」の新たな門出

華々しく、焦点が当たりやすいEsportsやコアゲーマー達。ですがPCでゲームを楽しんでいるユーザーの大半は、そちらの世界を気にしていない。その事実を再認識することによって、HP Pavilion Gamingシリーズや、よりカジュアルなイメージを用いてのブランド展開を決心した「OMEN」。

▲多様性を強調する美しいグラディエーションと、新たなキーメッセージ「WE PLAY TO PROGRESS」(成長しながら遊ぼう)

社員自身が職業柄、PCでのゲーミングを嗜んでいる人も多いとのことで、「PCゲーム」という未だに理解が得られにくく、誤解を招きやすい趣味に理解があり、そんな環境で苦しんでいるユーザーを手伝ってあげたい。カスタマーサポートのスタッフもそこらへんを考慮し、ゲーマーやゲーム関連のトラブルシューティングの経験があり、よりユーザーに歩み寄れるサポート体制を用意したとの事です。

HP社のオフィスワーカー的な真面目さとユーザーへの思いやりに、「OMEN」スタッフの心意気と「ゲーミンググッズ」には欠かせない遊び心に満たされた、素敵な発表会でした。今回の方向転換がどんなゲーム業界にどんな変化をもたらしてくれるか楽しみでなりませんね!

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