eスポーツ向けメタルマウスパッド「NINJA RATMAT」を開発する日本の精密金型部品メーカー 竹内型材研究所より、新たに開発中のメタルマウスソール「菱 -BISHI-」の試作品を提供して頂きました。
PC版FPS歴11年目の人が、「菱 -BISHI-(試作品)」を1週間ほど使ってみた率直な感想です。
NINJA RATMAT メタルマウスソール 菱 -BISHI-(試作品)レビュー
NINJA RATMAT メタルマウスソール
- どんな製品?:マウスソールは消耗品ではない!?
- どんな人に向いている?立ち位置は?:超高耐久でいつまでも使えるソール
- 価格は?:未定(頑張れば学生ゲーマーさんでも購入できる金額)
- 良いとこは?:傷つかず半永久的に変わらないAIM操作
- 悪いとこは?:当然ながら最初は慣れが必要
以下、試作品と同梱していた説明文から引用です。
- 忍びの武器「まきびし」をイメージし、日本刀のような鋼(ハガネ)を使用
- 沈み込みを利用し2パターンの滑走と止まり性
- 360度 滑走の際、滑り性の変化を極力統一化
- 熱処理済みの薄板で硬度が鉄の6倍程度
- 滑走面は、特殊研削面形状で、耐摩耗性及び耐摺動性に特化
- 板厚のばらつきを0.01mm以下に揃捉えセンサーとの距離を極力一定に保たせる(両面テープの交差対象外)
実際に使ってみた感想
愛用中のROCCAT製ゲーミングマウス「KAIN 202」に、NINJA RATMATメタルマウスソールを取り付けて『Call of Duty: Modern Warfare(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア)』や『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』などのFPSタイトルを遊んでみました。ソールの向きを45度変えると滑走感が変化するらしいので「スピードタイプ(□)」と「ブレーキタイプ(◇)」をそれぞれテスト。マウスパッドはSteelseries製の「QCK MEDIUM」を使っています。
良いところ
- ソール端が非常に薄く、操作中に引っかかる感じは一切なし
- マウスパッド上に小さなゴミがあっても傷付かない
- 新品のテフロン樹脂ソールと同じぐらい滑りやすく止めやすい
- どんな状況でも滑りやすさの変わらない、ただひとつのマウスソール
- 滑り始めに感じる抵抗が全くない
- 追いAIMが超気持ち良い
- 他の人とは素材から違うぜ!という所持欲を満たせる
結論から言うと滑り始めに必要な運動エネルギーが最小で済む。体感ですが「FPSで急に角から飛び出してきた敵の頭にAIMを合わせるまでの過程が、従来のソール以上に直感で出来る」と言ったイメージ。別の例で言えば「高感度プレイヤーが苦手な数ミリ程度の細かなAIM操作が必要なシーン」において力まず対応できる利点があります。すなわち「マウスが敵に合わせて動いてくれるぞ!?」と今まで以上に感じてしまうほどです。
実際初めてメタルマウスソールで動かした時の感触は思わず「ナンダコレ!?」と声に出してしまいました。さらに敵にAIMを追いかける動作もスムーズに対応できて超気持ち良い。小さな硬いゴミがマウスパッドに付着していると従来のテフロン製ソールでは引っかき傷ができてしまうことが多いのですが、今のところ長時間プレイしてもメタルマウスソールに傷1つ付いていないので、さすが鋼と言った所です。
メタルマウスソールがマウスパッドに与えるダメージも見当たらず。公式Twitterの紹介文に「マウスパッドは消耗品ではない!」と掲げるように「マウスソールも消耗品ではない!」の時代が来たのかもしれません。
「NINJA RATMATメタルマウスソール 菱 -BISHI-」の貼り方で滑走が変化する2タイプの体感的違いは「マウスを左右に素早く振った時のUターン時に腕に来る衝突感」が少ないのがスピードタイプ、大きいのがブレーキタイプです。筆者としてはさまざまなシチュエーションで負荷が少ないスピードタイプが気に入りました。ブレーキタイプは従来のソールと非常に似てる滑り具合です。
どちらの貼り方にしても従来のテフロンソールより思ったほど滑りすぎることもないため、ストッピングも行いやすく問題ない性能。まさに日本ものづくり技術から生まれる高精度製品と言えるでしょう。
過去に筆者は TGS2019 の「NINJA RATMAT」メタルマウスパッド展示にて、自前のマウスで試遊させていただいた経験があります。当時の感触と比べ、今回のメタルマウスソールに一番近い滑り心地は「闘 -TOU-」が近い気がしました。やはりメタルマウスパッドの方がワンランク上の滑り性、といった感じです。
いまいちなところ
- 多少の慣れが必要
- 使用中は当然見えないのが悲しい
- 素早くマウスを動かすとゴワゴワした感触がする(AIMに影響はしない)
- 貼り付けの際は素手だと滑る
- 手の皮脂がマウスパッド経由でメタルマウスソールにも付着、拭き取るべき
- 斜め方向のAIMに、ほんの少し違和感
- ハード系マウスパッドはダメ。ゼッタイ。
メタルマウスパッドなら、その存在感からLANパーティでは注目の的になりやすいですが、「NINJA RATMATメタルマウスソール 菱 -BISHI-」はマウスの裏に隠れるので、周りの人に魅せつけられないのが悲しいところ。
また、新デバイスでは当然ですが性能を引き出すまでにある程度の練習は必要です。
筆者の環境では素早くマウスを動かす最中に小さくゴワゴワした振動のような感触をマウスから感じますが、AIMなどに悪影響は与えていません。また、表面が滑りすぎてメタルマウスソールを取り付けるのに苦労しましたが、これは仕方のないポイントかもしれません。
次に布製マウスパッドは手の皮脂で汚れていくのですが、長時間使っているとメタルマウスソールの摩擦しない周りの部分にマウスパッドの汚れが付着していました。これが滑りに影響している感じは今のところ分かりませんが、見栄え的にもあまり良い気持ちにならないのでこまめにメガネ拭きなどで拭き取った方が良いでしょう。
これは筆者の気にしすぎかもしれないですが、例えば1階と2階にそれぞれ居た敵を右下左上の斜めに連続でAIMする場合、ストッピング時の抵抗感が上下左右に比べ少しだけ違うので違和感を感じました。FPSにおいて最も多いAIM操作は左右なので上下や斜めといったシーンは少ないですが、貼り方で滑り具合が変化するメタルマウスソールなので、45度方向のAIMには慣れが必要かもしれません。
ちなみに「NINJA RATMATメタルマウスソール 菱 -BISHI-」は布製マウスパッド専用ですが、手元にあったハードタイプのROCCAT製マウスパッド「Raivo(生産終了)」で試しに滑らせてみました。結論から言うと「滑べりすぎて止められず、ソールの形が変わりそうなザリザリ音が鳴って精神的に怖い」ので、使用は布製だけにしましょう。
総括:普通のマウスソールに戻れそうない
NINJA RATMATが生み出すメタルマウスソール「菱 -BISHI-」の試作品を体験して、貼り変えなくても滑りやすさが変わらないソールに感動しました。試合で連敗が続いた時は、マウスの裏面を見ることで高級感ある鋼のソールに心を癒やすこともできます。個人的にはメタルマウスソールが生み出す滑り具合のとりこになってしまったので、今後普通のマウスソールに戻れそうにありません。
それなりの価格設定になると思いますが、eスポーツに見合う性能を発揮できると感じます。製品として発売される日が待ち遠しいです。
メタルマウスソールは、頑張れば学生ゲーマーさんでも購入出来る金額に設定出来そうです。
安くはないですが、相当頑張りました。直販でしか売れない価格設定です。販売方法は、数量限定生産で予約販売になろうかと思います。
私のイメージでは、申し訳ないですが即売り切れるかもと思ってます。 pic.twitter.com/nWKGwZ5ERD— NINJA RATMAT®︎メタルマウスパッド(公式) (@NINJA_RATMAT) May 22, 2020
メタルマウスソール「菱 -BISHI-」スペック
- サイズ: T0.7mm×7mm×7mm(寸法変更可能予定)
- 重量: 約0.2g/ 個
- セット数: 4個1セット(バラ売り可)
- 発売日・価格: 未定
- 販売方法: 竹内型材研究所HPより直販(受注生産にするか検討中)
- 備考: 布製マウスパッド専用
公式ページ:NINJA RATMAT | e-Sports用 超平面メタルマウスパッド
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