Ubisoftの『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』では、新シーズン「オペレーション・スティールウェーブ」がスタートしました。このシーズンアップデートで大幅にリワーク(全面改修)をされた「民家」マップでの戦い方について、今回もプロチームNORTHEPTIONのコーチamenbo氏から解説をしていただきました。
リリース時からのマップ「民家」
シージでは昨年度から引き続き、既存のマップをよりバランスのとれたものにするためのリワーク(全面回収)作業が行われています。
「民家」は2014年、シージのベータ版トレーラーで登場して以来、昨シーズンまで4年以上にわたって遊ばれ続けてきたという、多くのプレイヤーにとってなじみの深いマップです。そんな「民家」が、始まったばかりの新シーズン「オペレーション・スティールウェーブ」でリワークを受けました。
今回はリワークされたこのマップでの戦い方について、プロゲーミングチームNORTHEPTIONシージ部門のコーチamenbo氏から解説をしていただきました。「民家」はランクマッチには含まれていないので、最近シージを始めたばかりで気楽に遊びたいという方でも、きっと参考になるでしょう。
リワーク「民家」所感
さて、リワークされた民家は以下のように、『レインボーシックス シージ』でなければ味わえない要素が盛りだくさんのマップに進化した。
- 補強壁を壊す・守るの駆け引きが大幅にやりやすくなり、防衛側も攻撃側も割るために必要な場所の確保などが重要視される
- 攻撃側にはスポーンピークを防ぐ障害物が増えたものの、防衛側にはピークできる場所が増えたので、開幕からスリリングな展開になる
- ほぼすべての床・天井が破壊できるようになった。どの場所からも攻撃側の射線が通り、心の休まる瞬間はないだろう
そんな「民家」における全4種のボム位置について分析していこう。
地下ガレージ・ジム
防衛側にできることが増えた
守りやすさは5段階評価で3。この地下はリワーク前と比べると、ガレージの破壊可能な壁が合計5枚から2枚になり、またジムや洗濯室の構造が変わったことにより、今までよりはできることが増えたように感じる。
1階や2階も活用して守ろう
ガレージ入り口は真上にハッチがあるため、攻撃側からは少し入りにくさがある。また、外とつながっているガレージの補強壁2枚は、頭上にあるオフィスの床板を壊すことで攻撃側のハードブリーチを阻止できるため、攻撃側は2階や1階を制圧してから、突き下げなどを絡めて外の補強壁を破壊していくような流れになると思われる。
そのために防衛側としては、2階や1階にも展開し、攻撃側が確保したいであろうオフィス、あるいはその上のシャワー室に意識を分配しながら立ち回るといいだろう。それをサポートするためにニトロセルを持っているPulse(パルス)などのオペレーターを採用し、2階から制圧しようとしてくる敵を突き上げ、序盤から人数差をつけることができれば有利になるだろう。
[capbox title="突き下げとは?"
titleicon='icon-lamp']
マップ内の床には、ハンマーや爆発物、ショットガンなどを使って床板を破壊し、鉄骨をむき出しにできる場所が数多くある。「突き下げ」は破壊した床から下にいる敵を狙うテクニックだ。「突き下げ」を活用すれば、敵は前後左右だけでなく頭上まで警戒しなければならなくなるので覚えれば強力だが、マップ構造を立体的に把握する研究や練習が不可欠だ。
逆に下の階から上の階の床を破壊し、自分の頭上にいる敵を狙うことを「突き上げ」という。
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1階AVルーム・音楽室
広く守らなければ耐えられない
守りやすさは5段階評価で1。屋外から直接入れるバリケードが2カ所もあり、1階だけを使って平面的に守ろうにも、閉め切ってしまっては自分たちで棺桶を作るようなものだ。
壁に穴をあけ、キッチン側まで広く展開して守ろう。1階の補強の方針としては、そのキッチンの外側を窓の外から撃ちこまれないようにするのがメインになる。
2階も使って攻撃側を妨害しよう
また爆弾のある部屋は全域が2階から突き下げられてしまうため、2階にやすやすと入られてしまうと防衛にとっては地獄のスタートになってしまう。しかしながら、攻撃側がエントリーしやすいベッド周辺を補強し、突き下げの射線を作って待ち構えることで、1階を直接攻めてくるといった平面の攻撃には対抗できるだろう。
シージらしい駆け引きができるマップに思えるが、2階をしっかりと割って階段をロックし、突き下げされてしまうとかなりキツイポイントと言える。また地下からの突然のラッシュなども警戒しなくてはならず、情報の取得が大切になるだろう。
2階メインベッドルーム・車の部屋
1階にも展開して時間を稼ごう
守りやすさは5段階評価で2。メインベッドルームには外部から入れる補強壁が2か所あり、両方とも割られてしまうと防衛にとって絶望的ともいえる状況になる。割られないようにMute(ミュート)やBandit(バンディット)を用意して、時間を稼ぐことに注力すべきだろう。
しかしながら、その餅つきポイントは両方とも突き上げが可能となっており、攻撃側のグレ突き上げ(フラググレネードが爆発する瞬間に天井に放り、上の階にいる敵を倒すこと)などの脅威にさらされることとなる。
突き上げなどを回避するために、1階を守ってくれるカバー役を用意しながらの餅つきで、相手のエントリーを防ぐのがキーとなりそうだ。また、ポイントを取られた場合も設置に対してC4で突き上げをするなどの対応が出来るため、建物全体を使って広く構えることが重要になるだろう。難しいが、マスターすれば防衛側の守備力を一気に上げられる。
[capbox title="餅つきとは?"
titleicon='icon-lamp']
餅つきは補強壁を割ろうとしてくる攻撃側の各種ガジェットを、防衛側のガジェットで破壊する中級・上級者向けテクニック。たとえばThermite(テルミット)の「ヒートチャージ」が起動中に、Bandit(バンディット)の「ショックワイヤー」やKaid(カイド)の「エレクトロクロウ」、そしてサブガジェットの「インパクトグレネード」をタイミングよく使うことで「ヒートチャージ」を破壊し、補強壁を守ることができる。
なお「餅つき」と呼ばれるのは、ThermiteとBanditが壁越しに向かい合う姿が餅つきに似ているからとされている。海外コミュニティでは「バンディットトリック」と呼ばれている。
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積極的に飛び出してラペリングを狩ろう
攻撃側に西側の高台に乗られたり、ラペリングをされてしまうと、厄介な射線をとられて防衛側は動きにくくなってしまう。そのため遊戯室・音楽室・地下などから飛び出すことで攻撃側に対して先手をとっていくのが一つのアンサーになるのかもしれない。
2階車の部屋・ピンクの部屋
2階全体を広く守ろう
守りやすさは5段階評価で2。ベッドルームを守る場合とおおよそ変わらない、「ピンクの部屋」のウォークインや、「メインベッドルーム」のウォークインにローテーションホールを作り、2階全体を守り抜くように展開しよう。また爆弾部屋になっている車の部屋の壁は、下の部分を破壊しておけば、もし敵が入ってきてもディフューザーを設置しにくくなる。こういった工事はリワーク前の「民家」からの定番工事だ。
ピンクの部屋のウォークインにはMira(ミラ)のブラックミラーを設置することで、車の部屋側から来ようとする敵を威圧することもできる。しかしラペリングをすれば窓から射線が通ってしまうため、状況によりけりともいえる。
時間稼ぎの方法としては、ベッドルームの餅つきだけでなく、他にもシャワーや読書室から補強壁を割ろうとしている攻撃側に対して、飛び出しや撃ち合いを挑むフリなどをして、相手の進行を遅らせよう。
やはり積極的な飛び出しが効果的
その他にも、実用度はそこまで高くないが、ガレージ入り口から飛び出し、2F読書室バルコニーの1枚に対してインパクトグレネードを投げることで、攻撃側のガジェットを破壊するという技もある…。
どの防衛ポイントも、攻撃側がやりたい放題な印象を受ける。防衛側は爆弾のある部屋の周囲をガチガチに補強してしまうと、自らの棺桶を作ってしまう可能性が高いだろう。
ラウンドが始まったらスポーンピークを活用し、建物の内部は複雑な工事をして、さらに上下の射線も有効に活用するなど、シージならではのタクティクスを有効に活かして豪邸へとリワークされた「民家」を楽しもう。
まとめ
いかがだったでしょうか。5段階で評価していただいた各拠点の守りやすさは平均2点。カジュアルマップということあり、基本を踏まえつつも防衛側は積極的に飛び出すなど、緩急のつけかたが大事になりそうです。
amenbo氏による解説への感想や、新しくなった「民家」をプレイしてみた印象、攻撃側と防衛側、どちらが有利そうに感じたか、またバランスについて思うところなどあれば、ぜひコメント欄にお寄せください。
https://fpsjp.net/archives/351871
https://fpsjp.net/archives/347110
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リワークしたのに防衛不利なままかよ!