Infinity Wardの『Call of Duty: Modern Warfare(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア / CoD:MW)』および無料バトロワ『ウォーゾーン』では、対戦中さまざまな「ジェスチャー」が使え、キャラクター性能には影響がありませんが単純な撃ち合いとは異なる楽しみをプレイヤーに提供しています。今回はそんなジェスチャーの定番と思われていた「OKサイン」が削除されたという話です
ひっそりと削除
対戦が上首尾に終わったときなどに味方と見せ合う「OKサイン」。過去のCoDシリーズからの定番エモートでしたが、どうやら『CoD:MW』本編および『ウォーゾーン』ではどこかの時点で削除されていたようです。直近のパッチノートには記載がなく、代わりに「クラッシュ」という新エモートが追加されていたため、いわゆるサイレント修正と思われます。
なおInfinity Ward側はこの修正についてコメントを出していません。
人種差別のシンボルに
確かに「OKサイン」は米国でも日本でもこれまで日常的に使われていたハンドサインで、仏教徒からすればポピュラーな印相(いんそう)の一種です。
発端は2017年、米国の匿名掲示板4chanで「Operation O-KKK」なる大がかりないたずらが実施されたことに遡ります。「OKサインをホワイトパワーのシンボルとしてSNSや他のメディアに広めよう」というアイデアの下、4chanユーザーたちが捨てアカを使ってTwitterやメディアのメール欄にこの大嘘を大量投下し始めました。米国のドナルド・トランプ大統領が演説などでよく使うこのハンドサインには、実は「ホワイトパワー」という意味合いが隠されているのだ、といった具合です。
当初は4chan発であることがあっさりバレて企画終了かと思われたものの、嘘も百回言えばなんとやらで、「OKサイン=人種差別」というイメージはその後何カ月にも渡ってゆっくりと世界に広がり続けました。その結果、人々は嘘だと分かっていながらも次第に「OKサインとは人種差別主義者が使うもの」という認識を抱き始めます。また「4chanユーザーには差別主義者が多い」というイメージもこの嘘の信ぴょう性に一役買ったようです。
本当に白人至上主義者のシンボルへ
やがて「OKサイン=人種差別」という考えは、トランプ大統領を熱狂的に支持するいわゆるオルタナ右翼層に受容されながらさらに広まり、いつしか悪ふざけとしての意味合いも消えてしまい、すっかり「OKサイン=人種差別」として定着してしまいました。2019年5月には、シカゴのオークパーク・アンド・リバーフォレスト高校が、生徒たちがOKサインをとっていたことから2018年度の卒業アルバムを作り直すといったニュースがあったほどです。
『CoD』でも、開発側は大嘘だと分かっているでしょうが、あらぬ疑いをかけられる前に削除したとされています。最初はただのいたずらだった「OKサイン=人種差別」という話が、いわゆる自己成就予言として真実になってしまった形です。
日常的にエモートを使って野良プレイヤーとコミュニケーションを取っていた方には残念なお知らせですが、直近ではCoD本編シーズン4が人種差別に反対する形で一週間ほど延期となったこともあったため、今後も以前は当たり前に使えたコンテンツが、時流に合わせる形で規制や制限を受けていくものと思われます。
https://fpsjp.net/archives/363213
https://fpsjp.net/archives/363021
『コール オブ デューティー モダン・ウォーフェア(CoD:MW)』の発売日は2019年10月25日で、対象機種はPlayStation 4、Xbox One、PC(Battle.net)。
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Source: METRO
コメント
コメント一覧 (13件)
ついでに親指立てる「いいね!」ジェスチャーにも適当な理由付けて同じことやったら面白かったのにw
…流石に影響ありすぎて無理か
OKがホワイトパワーとかキモすぎる想像力に脱帽
決定的になったのはNZの銃乱射事件かな、法定で犯人が逆さOKサインを作ってた
それ以外にもアトラクションのきぐるみと黒人の子供が写真を撮る際、きぐるみが逆さOKサインを見えないようにしてたのがあったね···