『Fortnite(フォートナイト)』の開発元であるEpic GamesがAppleを訴えた裁判で、現地時間9月10日に一審の判決が下りました。Appleの課金ルールについては見直しを命じたものの、Epic側の“独占的”とする主張は認められませんでした。
Epic vs. Apple裁判
事の発端は2020年8月13日。Epic Gamesは『フォートナイト』内に、AppleのApp storeを回避する課金システムを実装しました。これを受けAppleは、ガイドライン違反を理由に『フォートナイト』をApp storeから削除。するとEpicはこれを独占的と批判し、訴えを起こしました。
判決内容
カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所が下した判決内容は以下の通り。
- Appleは連邦または州の反トラスト法のもとで独占企業であるとは言えない
- Epicに対し、Appleとの契約に違反した期間における収益の30%(350万ドル)の支払い命令
- Appleに対し、アプリ内に外部リンクなどを埋め込み、Apple以外の課金方法への誘導を禁じる規約の見直し命令
30%の配信手数料(通称Apple税)についても正当性が認められたものの、今後はその手数料を回避するアプリ開発者が多数出現すると予想されます。昨年は有料アプリから200億ドルの税収入を得たと見られており、今回の命令で収益源が損なわれると予測されています。
一方でEpicも、一番の争点であった“アプリ配信市場の独占”の主張が認められず。どちらが勝ったとは一概に言えない判決になりました。
両者のコメント
Appleは声明の中で、「裁判所は、App storeが反トラスト法に違反していないということを認めました」と述べました。一方でEpic Gamesのティム・スウィーニーCEOは「今日の判決は、開発者にとっても消費者にとっても勝利ではない。Epicは公正な競争を求めて戦う」とツイートし、控訴する考えを示唆しました。
『フォートナイト』は絶賛配信中で、対象機種はPS4 / PS5 / Xbox One / Xbox Series X|S / Nintendo Switch / PC / Android。
コメント
コメント一覧 (2件)
Epicとかいう悉くデータの管理の情弱さが露呈しているものを好きに動かしちゃいけない
それ聞いてダークウェブに1億件の情報流出あったの思い出したわ