Respawn Entertainmentの『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』ではシーズン11「エスケープ」が進行中。年が明けてからは早速、コミュニティでの以前からの議題である「ランクマッチの降格保護はいるか、いらないか」議論に、ランクマッチの担当開発者がツイートで見解を述べています。
降格保護は必要か否か
エーペックスは世界的にもプレイヤー人口が多いバトロワですが、それだけ「エーペックスはこうあるべき」という意見にも非常に多様なものが見られます。大きく分けると、ゲームとしての楽しさを求めるカジュアル層と、スポーツのような真剣さを追求したいプレマス常連組+プロ選手とで、しばしば考え方にはっきりとした違いが確認できます。
そんなさまざまなプレイヤーがいるコミュニティで以前から続く議題の1つが、「ランクマッチの降格保護はいるか、いらないか」です。エーペックスのランクマには降格保護ルールがあり、各シーズンでのソフトリセットとプレデター帯、アリーナモードという例外を除くと、一定のランクまでたどり着いたプレイヤーは、そこから下に落ちることがなくなります。
プロ選手やプレイスキルの高い配信者らは以前、この降格保護ルールを削除することでランクマッチがさらに面白くなるはずだという旨の主張をしていました。
この降格保護ルールの是非をめぐって、1月1日から3日にかけて、バトロワ・ランクマッチのゲームデザイナーであるAaron L氏のTwitterで議論が繰り広げられていました。ランクマの開発担当者による興味深い見解を聞くことができたので、整理しつつ以下にご紹介します。
「今日は実際に使われているこんな用語を学びました。『損失回避』です。人は何かを失うことを、何かを得るよりも2倍嫌います。面白い事実として、人はその損失を防ぐために非合理的な行動をとり、多大な労力を費やすことになるのです…」
「損失回避」は心理学や行動経済学の話に登場する言葉ですが、このツイートにプロチームCluod 9のZech選手が絡んだことをきっかけに、話が降格保護の是非へと流れていきます。
降格保護の削除を求めているプレイヤーたちの主張を要約すると、このようになっています。
- 「降格保護ルール」を削除すべき理由
- 降格するかもしれないリスクがあるからこそ、ランクマッチがより白熱する。昇格への意欲は降格する恐怖を上回るものだ
- 降格しないと、ふざけたプレイをする者や、たまたま昇格できただけの低スキルのプレイヤーが居座ってしまう
「プレイしなくなるだけ」
「降格保護ルール」は削除すべきという意見に対し、Aaron氏は「同意しません。断言しますが、プレイしなくなるだけです」と過去の開発者たちよりもばっさりとその要望を切り捨てています。
補足として、ときどき素行が悪く、スキルも低いプレイヤーとマッチングするのは、降格しないからではなく単にマッチメイキングのシステムとその人の性格の問題だとしています。
プレイヤーからの反論「とはいえ、考え方の問題と性格の問題との間に争点があるのだとすれば、降格ルールによる影響はあるでしょう。降格したプレイヤーたちがまたロビーに入り、そのランクを取り戻すために自分のプレイを変える可能性があります」
Aaron「もっともな議論ですね!降格ルールの議論は、報酬体系がどうあるべきかという前提から来ているものと思われます。
- ランクを気にするプレイヤーや、ランクを取り戻そうとするプレイヤーは、そもそも降格しません(※目標ランクに到達したらプレイしなくなるだけ)。
- エーペックスの報酬は最高ランクが基準になっています(※アリーナランクの報酬は、その期間が終了するまでに到達していた最高ランクのものが贈られる)。つまり降格ルールがある世界では、降格するようなプレイヤーとは、本当は自分の『ランク』を気にする必要がない人なんです。なぜなら『ダイヤ帯やマスター帯の報酬をもらおう』という最初の目標は、既に果たされているわけですから。なので降格ルールの有無は関係ありません。
つまり最初のポイントに戻りますが、そういう(降格したくないという)プレイヤーは、降格しなかったでしょう。彼らはそのスプリット内でやり切ったか、または降格しないようにプレイをすぐに止めたでしょうから」
降格保護を削除しない理由
Aaron氏の反論をまとめると、以下のようになります。
- 「降格保護ルール」を削除すべき理由、への反論
- 降格するかもしれないリスクがあるからこそ、ランクマッチがより白熱する。昇格への意欲は降格する恐怖を上回るものだ
- → 降格を恐れるようなプレイヤーは、そもそも目標ランクに到達したらプレイを止めてしまう(損失回避の心理)
- → 降格を恐れないプレイヤーは、そもそもランクを気にしない(アリーナのルールであれば、仮に降格しても到達できた最高ランクの報酬がもらえるため)
- 降格ルールがないと、ふざけたプレイをする者や、たまたま昇格できただけの低スキルのプレイヤーが居座ってしまう
- → これはマッチメイキングとその人の性格の問題であり、降格ルールがあっても変わらない
- 降格するかもしれないリスクがあるからこそ、ランクマッチがより白熱する。昇格への意欲は降格する恐怖を上回るものだ
今回は議論の前提である「降格保護がある理由」の方が掘り下げられませんでしたが、開発スタッフであるAaron氏としては、より多くのプレイヤーにより長い時間をプレイしてもらうために、降格保護が必要と考えているのかもしれません。降格保護の削除を求める人々が主張するプレイヤーの素行の問題については、たとえ罰則があってもプレイヤーの素行には影響しないと見ているようです。
しかし他の人気ゲームを見てみると、容赦なくランクが降格するものも珍しくないため、それらのゲームはAaron氏とはまた異なる考えに基づいてデザインされているものと思われます。エーペックスの場合は、果たしてどちらの主張が正しいのでしょうか。
今回のやりとりからは、少なくともエーペックスの開発側はバトロワランクの降格保護を削除する予定はないことが察せられますが、プレイヤーの皆さんはどのようにお考えでしょうか。以前にもあった議論ですが、今回はさらに論点が整理されたので、ぜひまたコメントをお寄せください。
Source: Twitter
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コメント
コメント一覧 (74件)
保護削除の予定は無いそうです。今までと変わらずです。
お疲れ様でした。
どちらの意見もわかるし、試してみないと何もわからないと思う
なんだかんだ言っても降格保護に何回も助けられてるので文句無いわ、常に床ペロってほど酷くもない自信あるけどマイナスが続いて底叩くときだって何回もあったし、プラ4昇格したてで床ペロしてた時もそれでもプラ帯で戦えたお陰で強くなれたし
降格保護はあってもなくてもどっちでもいいけど悪質なストリームスナイパーとか馬鹿なプレイする人たちへの対策になりうるものは必要なんじゃないの?練習と称して激戦区降りして即死する馬鹿ランクでも結構いるし、プロとか配信者に限らず結構被害被ってる人いると思う。これに関してはカジュアルが機能していないのが悪い部分もあると思うけど、ランクシステムにもなにかしら変更を加えないと変わらないのは明らかだと思うよ。
保護されるけど、保護にも耐久力的なのを設けて、
例えば保護耐久100として、降格保護が累積-100になると次のマイナスで降格する(1つ前のゲージ半分から)
一旦降格して再昇格したらまた降格保護を100付与。
みたいにしたらどうなんだろ。
以下は害悪行為をするプレイヤー前提で書くけど
保護あり→目標到達と同時に保護を盾にふざけたプレイをする。
初動被せて即落ち。ネタプレイで即負けとかするようだと本人は失うものが無いから痛くないが、組まされた味方が迷惑被る。
保護なし→最高到達点での報酬?だと、やろうと思えば目標到達したやつが開幕落下などでブロンズとかまで落としてスマーフ行為をしかねない。
結局どっちにしてもプレイヤーのモラルの問題なんだよなぁ…
保護要らんだろ
負け続きで下がりました、維持or上がれませんって事はそれが適正なんでしょ
そんな奴らは到達したらランクプレイしないって言うけどもっと上目指してる人からしたら実力が見合ってないランクにいる奴は邪魔でしかないから良いんじゃない?
カジュアルもあるんだしランクだけやる訳じゃないでしょ
降格保護をなくして一定期間ポイントの変動がなかったらポイントをそのランク分マイナスとかわんちゃんある?
APEXに競技性求めるやつwwwwwww
降格保護は要らんよ。
報酬は最大ランクで解決。
暴言は増えるけど白熱する。
配信者も本気になる。
獲得ポイントは変動しないだけで十分。